闇の覇王と無垢な花嫁

満姫プユ

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「はい。僕たちでも驚くんですから、昔の人が初めて見た時はもっと驚いたでしょうね…」

高い高層ビルなどを見慣れている自分でも驚くのだから、当時の人間は相当驚いたに違いない。
第一、今の様な建設機器など在りはしなかったのだから先人には頭が上がらない。

どうやって建てたんだろう?

当時の建立の様子など祐羽には想像も出来ない。
九条と並び暫く見上げていた。

「よろしければ、おふたりの写真をお撮りしましょう」

すると眞山がそう声を掛けてきた。

「あ、お願いします!九条さん、並びましょう」

「…」

(またか)という顔の九条には気づかず祐羽は笑顔を浮かべた。
観光客も九条や目立つ男集団に注目しているのか、直ぐに写らない様に祐羽たちを避けてくれる。
お陰でスムーズに撮影することができた。

「撮れましたよ。どうですか?」

「ありがとうございます」

ムスッとしてもカッコいい九条の隣で祐羽が控え目に笑っている後ろに大鳥居が上手くフレームに入っていて、眞山の撮影手腕に脱帽する。
いわゆる映える感じだ。

写真を確認して礼を述べてから祐羽は閃いた。

「あっ。眞山さん達も写真どうですか?せっかく来たんですし、あっ、僕お撮りします!!」

その言葉に中瀬がソワソワしはじめる。

「いえ、大丈夫です」

しかし眞山が断りを入れると、あからさまに表情が曇った。

「…でも、」

「社長のお付きとして今回は来ましたので。仕事ですからお気になさらず」

「あ、う…」

「撮って貰え」

祐羽がそれでは申し訳ないとショボンと項垂れると九条が眞山に指示をする。
ボスに言われては眞山は断ることは出来ない。

「それでは、お願いできますか?」

「はい!あっ、皆さんも一緒に…!」

「「「!!?」」」

祐羽が後ろを離れて歩いていた他の組員へも声を掛け全員がギョッとする。

「…」

そんな祐羽と組員の様子に、九条は珍しく笑いを噛み殺した。
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