594 / 1,008
旅の先で
しおりを挟む
祐羽を乗せた車は九条の自宅へ寄ることはなく、そのまま駅へと向かった。
九条は昨夜本当に別件があったらしく、直接駅へ行ったらしい。
最寄り駅まで少しの時間、車内には運転手の他に自分と眞山、中瀬の4人。
普段、九条付きの為会っても会話らしい会話は殆どしない眞山と一緒は少しだけ緊張した。
だが、このヤクザという人間と時間を共にする非日常にも慣れてきていた祐羽は、思いきって話し掛けた。
「あのっ、旅程表わざわざ作って下さって、ありがとうございました」
「いえ。これも仕事のうちですし、ご両親に安心して貰いスムーズに送り出して貰えるならお安いご用ですよ」
「そう言って頂けると…。お父さん本当に過保護なんで、旅行に行けないかと思って本当に困ってたんです」
祐羽が小さく溜め息をつくと、眞山がニコリと笑った。
「それは良かった。あなたの為にすることは引いては社長の為でもありますから。なにせ私は九条社長の従順な秘書兼右腕ですから」
その冗談めかした口調に祐羽は思わず笑った。
そんな会話をしているうちに車はあっという間に駅のロータリーへと着いた。
駅前は普段タクシーや一般車でごった返すのだが、見事に一画だけが遠巻きにされていた。
その黒の高級車が並ぶ場所へと祐羽達の乗った車が当たり前の様に停車する。
ドアが直ぐ様外から開けられて眞山が降りると、祐羽と中瀬も同じ様に開けられたドアから駅前に降り立った。
「来たか」
「九条さん…!」
祐羽達が降りたと同時に別の車のドアが開けられて、中から九条が長い足を滑らせて目の前に立った。
1週間振りに見る恋人は、相変わらず欲目無しでも文句なくカッコイイ。
未だに会う度にドキドキさせられるのだから、九条は凄いフェロモンでも振り撒いているに違いない。
それがまさかのサングラス着用で、祐羽の心臓は恐ろしい程に跳ねた。
ぼ、僕の心臓、ヤバイかも…!!
そんな事を考えていると、直ぐに「行くぞ」と肩を抱かれた。
それから背中に当てられた大きな手に促されて、祐羽は九条と共に組員に囲まれて駅構内へと入った。
九条は昨夜本当に別件があったらしく、直接駅へ行ったらしい。
最寄り駅まで少しの時間、車内には運転手の他に自分と眞山、中瀬の4人。
普段、九条付きの為会っても会話らしい会話は殆どしない眞山と一緒は少しだけ緊張した。
だが、このヤクザという人間と時間を共にする非日常にも慣れてきていた祐羽は、思いきって話し掛けた。
「あのっ、旅程表わざわざ作って下さって、ありがとうございました」
「いえ。これも仕事のうちですし、ご両親に安心して貰いスムーズに送り出して貰えるならお安いご用ですよ」
「そう言って頂けると…。お父さん本当に過保護なんで、旅行に行けないかと思って本当に困ってたんです」
祐羽が小さく溜め息をつくと、眞山がニコリと笑った。
「それは良かった。あなたの為にすることは引いては社長の為でもありますから。なにせ私は九条社長の従順な秘書兼右腕ですから」
その冗談めかした口調に祐羽は思わず笑った。
そんな会話をしているうちに車はあっという間に駅のロータリーへと着いた。
駅前は普段タクシーや一般車でごった返すのだが、見事に一画だけが遠巻きにされていた。
その黒の高級車が並ぶ場所へと祐羽達の乗った車が当たり前の様に停車する。
ドアが直ぐ様外から開けられて眞山が降りると、祐羽と中瀬も同じ様に開けられたドアから駅前に降り立った。
「来たか」
「九条さん…!」
祐羽達が降りたと同時に別の車のドアが開けられて、中から九条が長い足を滑らせて目の前に立った。
1週間振りに見る恋人は、相変わらず欲目無しでも文句なくカッコイイ。
未だに会う度にドキドキさせられるのだから、九条は凄いフェロモンでも振り撒いているに違いない。
それがまさかのサングラス着用で、祐羽の心臓は恐ろしい程に跳ねた。
ぼ、僕の心臓、ヤバイかも…!!
そんな事を考えていると、直ぐに「行くぞ」と肩を抱かれた。
それから背中に当てられた大きな手に促されて、祐羽は九条と共に組員に囲まれて駅構内へと入った。
11
お気に入りに追加
3,671
あなたにおすすめの小説
性的イジメ
ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。
作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。
全二話 毎週日曜日正午にUPされます。
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
R-18♡BL短編集♡
ぽんちょ♂
BL
頭をカラにして読む短編BL集(R18)です。
pixivもやってるので見てくださいませ✨
♡喘ぎや特殊性癖などなどバンバン出てきます。苦手な方はお気をつけくださいね。感想待ってます😊
リクエストも待ってます!
童貞が建設会社に就職したらメスにされちゃった
なる
BL
主人公の高梨優(男)は18歳で高校卒業後、小さな建設会社に就職した。しかし、そこはおじさんばかりの職場だった。
ストレスや性欲が溜まったおじさん達は、優にエッチな視線を浴びせ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる