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「…嫌いです。好きじゃないです」
あからさまに嫌そうな顔をする祐羽に、教師が
「数学は嫌いでも俺の事は嫌いじゃないだろ?」とか言ってくる始末。
「…まぁ、先生の事は嫌いじゃないですけど…」
そう応える祐羽に教師が満足そうに笑うと、斜め向かいの先程の教師に「職権乱用」と言われた。
「いいんですよ。これくらいは乱用にはあたりませんから!」
何だか訳の分からない会話をする教師を放っておいて、祐羽はノートを持って目的の場所へ向かった。
「先生、持ってきました」
祐羽が教師のところへ持っていくと、教師がニコニコ笑う。
「おぉ、ありがとう。助かったよ」
そう言って教師が手を出すので渡すと片手で軽く受け取る。
そのままもう片方で祐羽の腕を掴んだ。
「そういえばバスケ部だったな。どうだ最近は、慣れてきたか?」
何故か手を掴んだまま離さない教師に、疑問も抱かずに祐羽は笑顔で答えた。
「はいっ。先輩も優しいし、練習にも慣れてきました。でも基本のドリブルもまだ怪しいんですよね…」
眉をへの字にする祐羽を見て「そうかそうか」とニコニコ頷く教師。
すると突然大きな音をさせながら、職員室のドアがガラリと無遠慮に開いた。
「しっつれ~しゃ~す」
そこへ噂のバスケ部メンバーがやって来た。
「「月ヶ瀬!!?」」
二人は目を剥いて勢いよく近づいてきた。
あからさまに嫌そうな顔をする祐羽に、教師が
「数学は嫌いでも俺の事は嫌いじゃないだろ?」とか言ってくる始末。
「…まぁ、先生の事は嫌いじゃないですけど…」
そう応える祐羽に教師が満足そうに笑うと、斜め向かいの先程の教師に「職権乱用」と言われた。
「いいんですよ。これくらいは乱用にはあたりませんから!」
何だか訳の分からない会話をする教師を放っておいて、祐羽はノートを持って目的の場所へ向かった。
「先生、持ってきました」
祐羽が教師のところへ持っていくと、教師がニコニコ笑う。
「おぉ、ありがとう。助かったよ」
そう言って教師が手を出すので渡すと片手で軽く受け取る。
そのままもう片方で祐羽の腕を掴んだ。
「そういえばバスケ部だったな。どうだ最近は、慣れてきたか?」
何故か手を掴んだまま離さない教師に、疑問も抱かずに祐羽は笑顔で答えた。
「はいっ。先輩も優しいし、練習にも慣れてきました。でも基本のドリブルもまだ怪しいんですよね…」
眉をへの字にする祐羽を見て「そうかそうか」とニコニコ頷く教師。
すると突然大きな音をさせながら、職員室のドアがガラリと無遠慮に開いた。
「しっつれ~しゃ~す」
そこへ噂のバスケ部メンバーがやって来た。
「「月ヶ瀬!!?」」
二人は目を剥いて勢いよく近づいてきた。
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