410 / 1,008
8
しおりを挟む
「あの天使の様な笑顔を見て、心配にならないのか?!」
香織の顔を見て、亮介は答えを求めた。
「きっと世の中の人間を次々に虜にして、いつか、祐羽は…あーっ、嫌だダメだダメだ~っ!!祐羽を婿にも嫁にもやれん!!」
ひとり嘆く亮介に飽きれ顔の香織は、隣に座ると膝をとんとんと優しく叩いた。
膝を叩かれた亮介は、嘆くのを止めて涙目で何だ?と訊いた。
「ゆうくんが可愛いのは生れる前から知ってるわよ~。だって私のお腹の中にいたんだから。一緒にお腹の中のゆうくんに声を掛けたわよね」
「あぁ、覚えてるよ…。懐かしいな。小さい頃の祐羽を一緒に観るか」
亮介の提案に香織は快く頷いた。
・・・・・
「ねぇねぇ、今晩のメニューは何?」
祐羽がリビングへと入って行くと、そこにはソファに座って泣いている父が居た。
「ええっ?!ど、どうしたの?お父さん!!」
「ゆーうーはー~~~っ!!!」
そう言いながら抱きついてくる亮介。
「く、くるしぃよ~っ」
一体どうしたというのか?
困り果てる祐羽に香織が苦笑して教えてくれた。
「昔のゆうくんが映ってるDVD観て、嬉し泣きよ~」
テレビには小さい頃の自分が映っていた。
小学生の一年生だろうか?
『ありがとう!!お父さん大好きだよ!』
誕生日プレゼントを貰って満面の笑みで伝えている自分。
そのシーンを観た亮介は、再び大号泣。
「祐羽~!!祐羽はずっとこの家で暮らしなさい!!お父さんの祐羽でいてくれ~!!」
父・亮介のお陰で、月ヶ瀬家はこうして大変な日々を送るのだった。
香織の顔を見て、亮介は答えを求めた。
「きっと世の中の人間を次々に虜にして、いつか、祐羽は…あーっ、嫌だダメだダメだ~っ!!祐羽を婿にも嫁にもやれん!!」
ひとり嘆く亮介に飽きれ顔の香織は、隣に座ると膝をとんとんと優しく叩いた。
膝を叩かれた亮介は、嘆くのを止めて涙目で何だ?と訊いた。
「ゆうくんが可愛いのは生れる前から知ってるわよ~。だって私のお腹の中にいたんだから。一緒にお腹の中のゆうくんに声を掛けたわよね」
「あぁ、覚えてるよ…。懐かしいな。小さい頃の祐羽を一緒に観るか」
亮介の提案に香織は快く頷いた。
・・・・・
「ねぇねぇ、今晩のメニューは何?」
祐羽がリビングへと入って行くと、そこにはソファに座って泣いている父が居た。
「ええっ?!ど、どうしたの?お父さん!!」
「ゆーうーはー~~~っ!!!」
そう言いながら抱きついてくる亮介。
「く、くるしぃよ~っ」
一体どうしたというのか?
困り果てる祐羽に香織が苦笑して教えてくれた。
「昔のゆうくんが映ってるDVD観て、嬉し泣きよ~」
テレビには小さい頃の自分が映っていた。
小学生の一年生だろうか?
『ありがとう!!お父さん大好きだよ!』
誕生日プレゼントを貰って満面の笑みで伝えている自分。
そのシーンを観た亮介は、再び大号泣。
「祐羽~!!祐羽はずっとこの家で暮らしなさい!!お父さんの祐羽でいてくれ~!!」
父・亮介のお陰で、月ヶ瀬家はこうして大変な日々を送るのだった。
21
お気に入りに追加
3,682
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる