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「あの天使の様な笑顔を見て、心配にならないのか?!」
香織の顔を見て、亮介は答えを求めた。
「きっと世の中の人間を次々に虜にして、いつか、祐羽は…あーっ、嫌だダメだダメだ~っ!!祐羽を婿にも嫁にもやれん!!」
ひとり嘆く亮介に飽きれ顔の香織は、隣に座ると膝をとんとんと優しく叩いた。
膝を叩かれた亮介は、嘆くのを止めて涙目で何だ?と訊いた。
「ゆうくんが可愛いのは生れる前から知ってるわよ~。だって私のお腹の中にいたんだから。一緒にお腹の中のゆうくんに声を掛けたわよね」
「あぁ、覚えてるよ…。懐かしいな。小さい頃の祐羽を一緒に観るか」
亮介の提案に香織は快く頷いた。
・・・・・
「ねぇねぇ、今晩のメニューは何?」
祐羽がリビングへと入って行くと、そこにはソファに座って泣いている父が居た。
「ええっ?!ど、どうしたの?お父さん!!」
「ゆーうーはー~~~っ!!!」
そう言いながら抱きついてくる亮介。
「く、くるしぃよ~っ」
一体どうしたというのか?
困り果てる祐羽に香織が苦笑して教えてくれた。
「昔のゆうくんが映ってるDVD観て、嬉し泣きよ~」
テレビには小さい頃の自分が映っていた。
小学生の一年生だろうか?
『ありがとう!!お父さん大好きだよ!』
誕生日プレゼントを貰って満面の笑みで伝えている自分。
そのシーンを観た亮介は、再び大号泣。
「祐羽~!!祐羽はずっとこの家で暮らしなさい!!お父さんの祐羽でいてくれ~!!」
父・亮介のお陰で、月ヶ瀬家はこうして大変な日々を送るのだった。
香織の顔を見て、亮介は答えを求めた。
「きっと世の中の人間を次々に虜にして、いつか、祐羽は…あーっ、嫌だダメだダメだ~っ!!祐羽を婿にも嫁にもやれん!!」
ひとり嘆く亮介に飽きれ顔の香織は、隣に座ると膝をとんとんと優しく叩いた。
膝を叩かれた亮介は、嘆くのを止めて涙目で何だ?と訊いた。
「ゆうくんが可愛いのは生れる前から知ってるわよ~。だって私のお腹の中にいたんだから。一緒にお腹の中のゆうくんに声を掛けたわよね」
「あぁ、覚えてるよ…。懐かしいな。小さい頃の祐羽を一緒に観るか」
亮介の提案に香織は快く頷いた。
・・・・・
「ねぇねぇ、今晩のメニューは何?」
祐羽がリビングへと入って行くと、そこにはソファに座って泣いている父が居た。
「ええっ?!ど、どうしたの?お父さん!!」
「ゆーうーはー~~~っ!!!」
そう言いながら抱きついてくる亮介。
「く、くるしぃよ~っ」
一体どうしたというのか?
困り果てる祐羽に香織が苦笑して教えてくれた。
「昔のゆうくんが映ってるDVD観て、嬉し泣きよ~」
テレビには小さい頃の自分が映っていた。
小学生の一年生だろうか?
『ありがとう!!お父さん大好きだよ!』
誕生日プレゼントを貰って満面の笑みで伝えている自分。
そのシーンを観た亮介は、再び大号泣。
「祐羽~!!祐羽はずっとこの家で暮らしなさい!!お父さんの祐羽でいてくれ~!!」
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