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反論
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学校の特定の女子からの視線が強く向けられているのには気がついていたし、傷ついてもいた。
けれど何が理由かもよく分からなくて、なるべく気にしない様にしていた。
それがまさか、こんな場所で見ず知らずの相手からも敵意を向けられるとは思いもしなかった。
「…僕は、」
別に九条さんを自慢とかした覚えはない…。
元来のんびりした性格で、強く出られない祐羽は、反論しようとするも上手く口が動かない。
それを好都合と相手が笑う。
完璧に自分より気が弱いと見抜かれてしまっていた。
「ほんっと~に、見てて気分悪くてさ。我慢出来なかったの!」
「…」
「男のクセにあからさまでキモいから、もう私の視界であの人相手に媚びたりしないでよね!」
「媚びてなんかない…」
漸くひと言返すと、相手の目尻がつり上がった。
「はっ?!あれで媚びてないとか意味わかんない!…マジで、」
すると静かだった通路に子どもの声が響きホールから親子連れがトイレへと向かって歩いて来る。
その後ろからも人が来たそれを見て、女の子は「フンッ」と、もうひと睨みすると「見てるからね!」と小声でひと言残し踵を返してホールへと戻って行った。
反論も録に出来ずその後ろ姿を見送った祐羽は、小さな溜め息を吐いた。
心底安堵したのと、人から嫌われたという心のしんどさからだ。
横を通りすがりに母親らしき人が訝し気に自分を見て行った様子から、今の自分は相当落ち込んでいるに違いなかった。
けれど何が理由かもよく分からなくて、なるべく気にしない様にしていた。
それがまさか、こんな場所で見ず知らずの相手からも敵意を向けられるとは思いもしなかった。
「…僕は、」
別に九条さんを自慢とかした覚えはない…。
元来のんびりした性格で、強く出られない祐羽は、反論しようとするも上手く口が動かない。
それを好都合と相手が笑う。
完璧に自分より気が弱いと見抜かれてしまっていた。
「ほんっと~に、見てて気分悪くてさ。我慢出来なかったの!」
「…」
「男のクセにあからさまでキモいから、もう私の視界であの人相手に媚びたりしないでよね!」
「媚びてなんかない…」
漸くひと言返すと、相手の目尻がつり上がった。
「はっ?!あれで媚びてないとか意味わかんない!…マジで、」
すると静かだった通路に子どもの声が響きホールから親子連れがトイレへと向かって歩いて来る。
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心底安堵したのと、人から嫌われたという心のしんどさからだ。
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