247 / 1,009
待ち合わせ
しおりを挟む
「つ、着いた~!同じ建物なのに思ったよりも遠かった…。ここで待ってたら分かるかな?」
なんとか辿り着いた喜びと疲れもよそに、祐羽は水族館の壁に取り付けられている半立体看板の横に立った。
この位置からだとモール内の通路の2方向のどちらから来ても見えるし、入り口ゲートはここの前を通らなければならないので見逃される事はないからだ。
なんだかとてもワクワクする。
胸も高鳴り口元も自分でも分かるほどに、ニヤニヤしてしまう。
そんな祐羽の目の前を家族連れや友達同士、お一人様やカップルが通って行った。
夜に突入する為か、全体的にカップルが多い印象を受ける。
皆、楽しそうに笑いながらゲートを通り抜けていく。
そんな様子を見ていると何だか寂しく感じてしまうのは仕方ないのかもしれない。
いいなぁ…。
ひとりポツンと立っているのは祐羽ひとりだった。
看板の横にひとり立っているのと学生服で目立つのか、近くを通るモールの買い物客らが皆こちらを見ながら通りすぎていく。
そうして暫くモールの様子や水族館へ吸い込まれていく人を見送っていたが、次第に顔を地面に落としてしまった。
九条さん、まだかな…。
時間的にもまだ着かないよね。
どれだけ期待しているんだろうか。
あれだけ会いたくないと思っていた相手に、今は会いたいと思うようになった自分の気持ちの変化に迷う。
九条さんに会いたいって、いつから思うようになったんだろ。
ちょっと優しくされたからかな?って僕、単純すぎるよね…。
そう自嘲した時だった。
人の気配が近づいて来て、祐羽は期待に思わず勢いよく顔を上げた。
※プレゼント企画は明日締め切りです。時間にご注意ください。
なんとか辿り着いた喜びと疲れもよそに、祐羽は水族館の壁に取り付けられている半立体看板の横に立った。
この位置からだとモール内の通路の2方向のどちらから来ても見えるし、入り口ゲートはここの前を通らなければならないので見逃される事はないからだ。
なんだかとてもワクワクする。
胸も高鳴り口元も自分でも分かるほどに、ニヤニヤしてしまう。
そんな祐羽の目の前を家族連れや友達同士、お一人様やカップルが通って行った。
夜に突入する為か、全体的にカップルが多い印象を受ける。
皆、楽しそうに笑いながらゲートを通り抜けていく。
そんな様子を見ていると何だか寂しく感じてしまうのは仕方ないのかもしれない。
いいなぁ…。
ひとりポツンと立っているのは祐羽ひとりだった。
看板の横にひとり立っているのと学生服で目立つのか、近くを通るモールの買い物客らが皆こちらを見ながら通りすぎていく。
そうして暫くモールの様子や水族館へ吸い込まれていく人を見送っていたが、次第に顔を地面に落としてしまった。
九条さん、まだかな…。
時間的にもまだ着かないよね。
どれだけ期待しているんだろうか。
あれだけ会いたくないと思っていた相手に、今は会いたいと思うようになった自分の気持ちの変化に迷う。
九条さんに会いたいって、いつから思うようになったんだろ。
ちょっと優しくされたからかな?って僕、単純すぎるよね…。
そう自嘲した時だった。
人の気配が近づいて来て、祐羽は期待に思わず勢いよく顔を上げた。
※プレゼント企画は明日締め切りです。時間にご注意ください。
32
お気に入りに追加
3,693
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。



久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。

男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる