232 / 1,009
口実にして
しおりを挟む
「水族館…ナイトパス…」
夜の水族館チケット…それなら九条さんも行けるかも…。
「それでさ。…もし、月ヶ瀬が都合良かったら俺、」
「えっ、いいんですか?!」
祐羽は渋谷の声に被さる勢いで訊いた。
このチケットを口実にして、九条に明日会えないかと声を掛けよう。
いつまでも待っているだけでは事態は動かない。
きっかけがないと自分には到底無理な話だが、これなら自然と誘える。
それに、九条の自宅だと緊張しすぎて上手く話せないかもしれない。
けれど、そういう場所なら…。
「そういえば魚とか見てて癒されるし、青色って確か犯罪抑止力あるって聞いたことあるし穏やかに話せるかも…」
よし、決めた。
ダメかもしれないけど、九条さんを誘ってみよう!
「渋谷先輩、チケットありがとうございます!知り合いに丁度お礼したかったので、一緒に行けるか誘ってみます!!」
祐羽はチケットを受け取ると笑顔でもう1度お礼を述べルンルンで帰る為に集まり始めた部員の元へと向かった。
「え、あ~っ月ヶ瀬…」
その背中を見送る渋谷に、陰から二人のやり取りを見ていた田中がやって来て「残念でした~」と笑ったのだった。
夜の水族館チケット…それなら九条さんも行けるかも…。
「それでさ。…もし、月ヶ瀬が都合良かったら俺、」
「えっ、いいんですか?!」
祐羽は渋谷の声に被さる勢いで訊いた。
このチケットを口実にして、九条に明日会えないかと声を掛けよう。
いつまでも待っているだけでは事態は動かない。
きっかけがないと自分には到底無理な話だが、これなら自然と誘える。
それに、九条の自宅だと緊張しすぎて上手く話せないかもしれない。
けれど、そういう場所なら…。
「そういえば魚とか見てて癒されるし、青色って確か犯罪抑止力あるって聞いたことあるし穏やかに話せるかも…」
よし、決めた。
ダメかもしれないけど、九条さんを誘ってみよう!
「渋谷先輩、チケットありがとうございます!知り合いに丁度お礼したかったので、一緒に行けるか誘ってみます!!」
祐羽はチケットを受け取ると笑顔でもう1度お礼を述べルンルンで帰る為に集まり始めた部員の元へと向かった。
「え、あ~っ月ヶ瀬…」
その背中を見送る渋谷に、陰から二人のやり取りを見ていた田中がやって来て「残念でした~」と笑ったのだった。
31
お気に入りに追加
3,693
あなたにおすすめの小説



【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。



塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる