闇の覇王と無垢な花嫁

満姫プユ

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促されて祐羽は中瀬に着いて玄関まで行く。
後ろからは眞山が着いてきた。

「靴はサイズ分かんなかったから、これ履いて」

中瀬に言われて用意されていたサンダルに足を入れるが、それでも少し大きかった。
それでも裸足で外へ出るよりはいいだろう。

祐羽が履いたのを確認すると、中瀬がドアを開けた。

「中瀬。頼んだぞ」

「はいっ。任せてください」

眞山に声を掛けられて、中瀬がコックリと頷いた。
表情は嬉しそうに、眞山を見つめている。

そんな中瀬は、祐羽がジッと見ているのに気が付くこと、何処かバツの悪そうな顔で顔を背けた。

「ほら、出ろよ」

「あっ」

促されて我に返る。

歩くだけで精一杯の祐羽の荷物を肩に掛けて、中瀬が玄関を出た。
続いて祐羽も出る。

出るとそこには、ここへ来た時と同じ黒のスーツに身を包んだ男が立っていて、祐羽はビクリと体を揺らした。
そんな祐羽に男は一瞥くれただけだった。
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