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1月30日 デートの開始!
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朝、鏡を見て金の髪を見つめる。それを丁寧に編み込み、ハーフアップを作った。腰まで伸びた長い髪が、波打って柔らかく揺れる。Vネックのセーターとチェックのミニスカートにタイツ、いつも通りキャメルのボアニットコートを羽織り、チョコレート色のショートブーツを履く。
今日は羅樹とデートだ。由芽に言われた通り外堀から埋めていこうと思って、誘ったのだ。付き合ってはいるが、恐らく羅樹から私に向けられるものは恋情ではなく──、いやこれ以上は考えるのをやめよう。せっかくのデート前に暗い顔なんてしたくない。私は切り替えるように頬を叩いて、玄関を出る。羅樹もちょうど出てきたようで、すぐに合流した。羅樹もいつもよりお洒落な気がする。白のニットセーターに紺がかった黒のジャケット。デニムのボトムズと黒のスニーカー。チェックのマフラーを巻いている姿はいつもより格好良く見えて、もう既に心臓が保たなそうだ。
羅樹は私の姿を見て目を丸くした。ちょっと頬を膨らませている。
「どうしたの?」
「髪、下ろしてるから。他の人に見られちゃう」
子供っぽく言われたその言葉が独占欲に感じて、私の心臓は大きく脈動する。そんな気持ちを持ってくれるなんて思っていなかったから、嬉しくて。私はくすくすと笑って羅樹に寄り添った。
「じゃあ羅樹の彼女だって分かるように、今日はずっと一緒に居てよ」
内心不安に思いながら、悪戯っぽく問い掛ける。驚かれたら冗談だよ、って言えるように。ドキドキしながら羅樹の顔を見上げると、羅樹は目を丸くした後でふにゃりと笑った。
「そうだね。その手があったか」
「えっ」
「ん?どうしたの?」
そんな風に肯定されると、否定された時の準備をしていた私の気持ちは空回りして、余計にドキドキしてしまう。恥ずかしくて顔を俯かせると、羅樹は私の手をそっと取って指を絡ませて来た。
「えっ!?」
「あれ?恋人繋ぎってこうじゃなかったっけ?」
「え、あ、合ってるけど…」
まるで恋人のようなやり取りだ。いや恋人なのだけど。未だに実感のない私は、羅樹と重ね合わせた手に心臓の高鳴りを抑えることが出来ない。ぎゅっと握られた手を始め、身体中が熱を帯びる。嬉しさに頬が緩みそうなのを必死に堪え、真っ直ぐ前を見つめた。
「今日は水族館に行くんだよね!楽しみだなぁ…ってあれ?どう行くんだっけ?」
「水族館までの案内は任せて。とりあえず駅に行くよ」
「うん!頼もしいなぁ」
にこにこと笑う羅樹に、得意げな表情を見せて。私は羅樹の隣を並んで駅までの道を歩いた。
今日は羅樹とデートだ。由芽に言われた通り外堀から埋めていこうと思って、誘ったのだ。付き合ってはいるが、恐らく羅樹から私に向けられるものは恋情ではなく──、いやこれ以上は考えるのをやめよう。せっかくのデート前に暗い顔なんてしたくない。私は切り替えるように頬を叩いて、玄関を出る。羅樹もちょうど出てきたようで、すぐに合流した。羅樹もいつもよりお洒落な気がする。白のニットセーターに紺がかった黒のジャケット。デニムのボトムズと黒のスニーカー。チェックのマフラーを巻いている姿はいつもより格好良く見えて、もう既に心臓が保たなそうだ。
羅樹は私の姿を見て目を丸くした。ちょっと頬を膨らませている。
「どうしたの?」
「髪、下ろしてるから。他の人に見られちゃう」
子供っぽく言われたその言葉が独占欲に感じて、私の心臓は大きく脈動する。そんな気持ちを持ってくれるなんて思っていなかったから、嬉しくて。私はくすくすと笑って羅樹に寄り添った。
「じゃあ羅樹の彼女だって分かるように、今日はずっと一緒に居てよ」
内心不安に思いながら、悪戯っぽく問い掛ける。驚かれたら冗談だよ、って言えるように。ドキドキしながら羅樹の顔を見上げると、羅樹は目を丸くした後でふにゃりと笑った。
「そうだね。その手があったか」
「えっ」
「ん?どうしたの?」
そんな風に肯定されると、否定された時の準備をしていた私の気持ちは空回りして、余計にドキドキしてしまう。恥ずかしくて顔を俯かせると、羅樹は私の手をそっと取って指を絡ませて来た。
「えっ!?」
「あれ?恋人繋ぎってこうじゃなかったっけ?」
「え、あ、合ってるけど…」
まるで恋人のようなやり取りだ。いや恋人なのだけど。未だに実感のない私は、羅樹と重ね合わせた手に心臓の高鳴りを抑えることが出来ない。ぎゅっと握られた手を始め、身体中が熱を帯びる。嬉しさに頬が緩みそうなのを必死に堪え、真っ直ぐ前を見つめた。
「今日は水族館に行くんだよね!楽しみだなぁ…ってあれ?どう行くんだっけ?」
「水族館までの案内は任せて。とりあえず駅に行くよ」
「うん!頼もしいなぁ」
にこにこと笑う羅樹に、得意げな表情を見せて。私は羅樹の隣を並んで駅までの道を歩いた。
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