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9月24日 昼休みの騒動
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昼休み。45分と長い休み時間になった。いつも通り紗奈と由芽と利羽と一緒にお昼を食べようとすると、教室のドアが開く音が聞こえた。視線をそちらに動かすと、五十嵐くんが来ていた。
「あ、稲森さん!来どこー?」
「えっ春!?」
紗奈が驚いた様子で五十嵐くんを見る。身長が低めの活発そうな眼鏡の男子と、それより少しだけ身長の高い目の大きい眼鏡の女子。それが今の2人の見た目だった。
「紗奈ちゃん?やっぱり小さいねー」
「なんだと!?」
ニコニコ笑いながら紗奈を煽る五十嵐くん。従兄妹同士だからか軽口も叩き合うらしい。それを見て利羽が苦笑いで紗奈をおさえる。そんな様子など気にもせずに教室をきょろきょろと見回す五十嵐くん。
「本当に来どこ?」
「えっと、そろそろ帰ってくると思うけど…」
席を立ってドアから廊下を覗くと、人混みが出来ていた。真ん中には潮賀くんらしき女の子が見えた。
「…あの人混みの真ん中にいる可能性が高いかなぁ…」
「えっ!?なんで!?」
「来くんすごく可愛いから、人気でね。他クラスの元が女子の男子からも『可愛い!』って人気が集まってるのよ」
「そんなに人気なんだ…早く見たくなって来た!俺も行ってこようかなー!」
「あー、大丈夫だと思うわ。もう1人可愛い系イケメンが連れて来てくれるんじゃないかしら」
利羽の言葉にはてなマークを浮かべる五十嵐くん。
「ごめんなさい!あた…っ僕の彼女なんで!」
「「「「きゃー!!!!」」」
「「「「うおー!!!!」」」
潮賀くんを囲んでいた女子や男子から歓声が上がる。可愛い系イケメンこと亜美が、潮賀くんを助けるために恥ずかしさをこらえて助けたらしい。夏休み後に噂になっていたので、ショックを受けた男子が多かったが、亜美と潮賀くんの性別を入れ替えるとあの2人のお似合いっぷりにやられた人が多いらしい。いつもより騒がれている。
亜美が潮賀くんの手を引いて教室に入ってくる。急いで扉を閉めて、2人を助ける。
「春、念願の来くんだよ」
「…やー…そう…だなぁ…」
「からかうんじゃなかったの?」
「これは、からかえないなぁ…」
涙目で逃げて来た潮賀くんと、恥ずかしさで疲れた様子の亜美。この2人を見て、からかおうと思う人は人間じゃないだろう。
「亜美ちゃん、大丈夫?」
「あ、利羽ちゃん…大丈夫…かなぁ…」
「来も平気か?あ、ボク五十嵐な」
「五十嵐くん…?うん、平気…」
「お昼、食べよっか」
「…そうだね」
お昼休み終了まで、25分だった。
「あ、稲森さん!来どこー?」
「えっ春!?」
紗奈が驚いた様子で五十嵐くんを見る。身長が低めの活発そうな眼鏡の男子と、それより少しだけ身長の高い目の大きい眼鏡の女子。それが今の2人の見た目だった。
「紗奈ちゃん?やっぱり小さいねー」
「なんだと!?」
ニコニコ笑いながら紗奈を煽る五十嵐くん。従兄妹同士だからか軽口も叩き合うらしい。それを見て利羽が苦笑いで紗奈をおさえる。そんな様子など気にもせずに教室をきょろきょろと見回す五十嵐くん。
「本当に来どこ?」
「えっと、そろそろ帰ってくると思うけど…」
席を立ってドアから廊下を覗くと、人混みが出来ていた。真ん中には潮賀くんらしき女の子が見えた。
「…あの人混みの真ん中にいる可能性が高いかなぁ…」
「えっ!?なんで!?」
「来くんすごく可愛いから、人気でね。他クラスの元が女子の男子からも『可愛い!』って人気が集まってるのよ」
「そんなに人気なんだ…早く見たくなって来た!俺も行ってこようかなー!」
「あー、大丈夫だと思うわ。もう1人可愛い系イケメンが連れて来てくれるんじゃないかしら」
利羽の言葉にはてなマークを浮かべる五十嵐くん。
「ごめんなさい!あた…っ僕の彼女なんで!」
「「「「きゃー!!!!」」」
「「「「うおー!!!!」」」
潮賀くんを囲んでいた女子や男子から歓声が上がる。可愛い系イケメンこと亜美が、潮賀くんを助けるために恥ずかしさをこらえて助けたらしい。夏休み後に噂になっていたので、ショックを受けた男子が多かったが、亜美と潮賀くんの性別を入れ替えるとあの2人のお似合いっぷりにやられた人が多いらしい。いつもより騒がれている。
亜美が潮賀くんの手を引いて教室に入ってくる。急いで扉を閉めて、2人を助ける。
「春、念願の来くんだよ」
「…やー…そう…だなぁ…」
「からかうんじゃなかったの?」
「これは、からかえないなぁ…」
涙目で逃げて来た潮賀くんと、恥ずかしさで疲れた様子の亜美。この2人を見て、からかおうと思う人は人間じゃないだろう。
「亜美ちゃん、大丈夫?」
「あ、利羽ちゃん…大丈夫…かなぁ…」
「来も平気か?あ、ボク五十嵐な」
「五十嵐くん…?うん、平気…」
「お昼、食べよっか」
「…そうだね」
お昼休み終了まで、25分だった。
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