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来訪者編
70 火の鳥。
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太く、鋭い大きなくちばし。
頭上できらめく、とさかのような炎。
優雅で美しい、長く伸びた尾羽。
体に沿うように折りたたまれた翼は、轟々と立ち昇る炎に包まれ、パチパチと跳ねる火の粉がその大きな鳥の姿をより一層輝かせていた。
ぐるっと私達を見回したその鳥は、バサッと翼を大きく広げる。
「……俺様が、来たぞーーー!!」
天に向かって吠えるようにそう叫んだ鳥に、私達は呆気にとられて、ただただその姿を呆然と見つめていた。
――なんか、思ってたのとチガウ。
この時、私達が感じたことは、そう変わらなかったに違いない。
威厳たっぷりな堂々とした姿に見惚れていた私達は、その、どこか子供じみた行動にどう反応していいのやら、困惑を隠せずにいた。
「はぁ。暑苦しいですわ」
静寂を切り裂いたのは、呆れたようなミカンの声。
頭上を見上げると、いかにも面倒くさそうにその火の鳥を見やり、不機嫌そうに九本の尻尾をユラユラと揺らすミカンがいた。
あまり好意的とは思えない視線を向けられている火の鳥は、それでも嬉しそうにその声に反応する。
「お!お前が今代の土のヤツか!俺様は火の神獣のフェニックス様だ!よろしく頼む!」
やはり、この鳥は火の神獣、フェニックスだったか。
炎を纏った鳥なんてフェニックス以外にはいないだろうと思ってはいたが、直接聞かされるとやはり驚きが隠せない。
疲れ切って、逃げるように王都から帰ってきたため、うっかり神獣のことを忘れていたのだ。
どうせなら、彼が生まれて火山が噴火する瞬間を見たかったけど……。残念だ。
挨拶を受けたミカンはフンっと鼻を鳴らし、今までとは打って変わって得意げな様子で答える。
「知ってますわよ。毎度、律儀なことですわね。……私は三十二代目、土の神獣。ミカンという、チナにつけてもらった唯一のの名で呼んでくださいませ。」
鼻先をツンと上げ、上から目線で火の鳥を見つめるミカンは、高飛車なお嬢様のような雰囲気をまとっていた。
『知っている』とか『毎度』というのはおそらく、先代達の記憶のことだろう。
火の神獣は、フェニックス――別名、不死鳥――の名の通り、代替わりというものが存在せず、一つの魂が何度も生まれ変わって誕生する。
彼は、生まれ変わるたびに他の神獣たちに挨拶回りのようなものをしているのだろうか?
それは確かに、律儀である。
最初の子供じみた行動からは想像もつかない。
「チナ、って言うと……」
突然名を呼ばれ、私は驚きと緊張で体をこわばらせる。
ミカンの尻尾に包まれているため、ある程度の平静は保っていられるが、何を言われるのか正直ドキドキしている。
ミカンから少し視線を下げたそこにいた私に視線を向けて、彼は驚いたように目を見開いた。
「姫様、ちっせぇ!!」
第一声がそれとは、少し失礼ではないだろうか?
私は一気に脱力した。
そして、姫様とはなんだろうか……?
私が姫と呼ばれる要因といえば、精霊姫であることくらいだが、それで姫様?
少々失礼な叫びを残したまま固まってしまった神獣に、私は一つ深呼吸をして、口を開いた。
「あの、チナです。はじめまして……」
そう言った途端、大きなくちばしがヌッと目の前に近づいてきた。
後ろにはミカンがいるため、下がることもできない。
私は驚きと恐怖で身を固まらせる。
……が、その次に襲ってきたのは傷みではなく、なにかすべっとしたものだった。
「ふぇ?」
頬を軽く撫でるそのすべすべに、私は無意識に両手を上げていた。
目の前に迫り、今私の頬をなでたその大きなすべすべを両手で鷲掴み、ひたすらに撫でる。
すべすべツルツルのそれに私は魅了され、無心になで続けた。
「お、おぅ……?」
完全に困惑した様子の神獣にも気づかず、私はただひたすらに両手のなかのそれを観察する。
心を奪われていた私は、背中から離れるミカンにすら気づいていなかった。
突然後ろに引っ張られた感覚がしたと思えば、私は再びミカンのふわふわ尻尾の中に閉じ込められる。
見上げればそこにいたのは、呆れた顔をしたミカンと、放心状態の火の神獣がいた。
「あれぇ?」
私はまた、やらかしてしまったらしい。
このミカンの顔には見覚えがある。
そう、我を忘れてミカンをモフり続けた時の顔だ。
若干迷惑そうな、それ以上に呆れ返った様子のミカンの表情。
この顔をさせてしまった後は、しばらくミカンモフリ禁止令が出てしまう、私にとっては絶望的なものだった。
それを私は、この火の神獣にもやらかしてしまったらしい。
「チナはほんとうに、手触りのいいものが好きですわね……」
しょうがない子を見るような視線を私に向けた後、ミカンの視線は火の神獣に向かい同情的な眼差しを送った。
困惑から立ち直った様子の彼は、首をかしげて私に問いかける。
「なんだ?姫様はこの俺様のくちばしが気に入ったのか?」
純粋な疑問を問いかけるようなその姿に、私は少し視線を外しながら軽く頷く。
実はその炎を纏った羽毛にも興味があります、とはさすがに言えない。
いつもはミカンのもふもふに夢中であるというのに、なんだか浮気をしている気分である。
「そうか。姫様だったら、いつでも触らせてやってもいいぞ」
嫌がる様子のない彼の姿に、私はホッと胸をなでおろした。
頭上できらめく、とさかのような炎。
優雅で美しい、長く伸びた尾羽。
体に沿うように折りたたまれた翼は、轟々と立ち昇る炎に包まれ、パチパチと跳ねる火の粉がその大きな鳥の姿をより一層輝かせていた。
ぐるっと私達を見回したその鳥は、バサッと翼を大きく広げる。
「……俺様が、来たぞーーー!!」
天に向かって吠えるようにそう叫んだ鳥に、私達は呆気にとられて、ただただその姿を呆然と見つめていた。
――なんか、思ってたのとチガウ。
この時、私達が感じたことは、そう変わらなかったに違いない。
威厳たっぷりな堂々とした姿に見惚れていた私達は、その、どこか子供じみた行動にどう反応していいのやら、困惑を隠せずにいた。
「はぁ。暑苦しいですわ」
静寂を切り裂いたのは、呆れたようなミカンの声。
頭上を見上げると、いかにも面倒くさそうにその火の鳥を見やり、不機嫌そうに九本の尻尾をユラユラと揺らすミカンがいた。
あまり好意的とは思えない視線を向けられている火の鳥は、それでも嬉しそうにその声に反応する。
「お!お前が今代の土のヤツか!俺様は火の神獣のフェニックス様だ!よろしく頼む!」
やはり、この鳥は火の神獣、フェニックスだったか。
炎を纏った鳥なんてフェニックス以外にはいないだろうと思ってはいたが、直接聞かされるとやはり驚きが隠せない。
疲れ切って、逃げるように王都から帰ってきたため、うっかり神獣のことを忘れていたのだ。
どうせなら、彼が生まれて火山が噴火する瞬間を見たかったけど……。残念だ。
挨拶を受けたミカンはフンっと鼻を鳴らし、今までとは打って変わって得意げな様子で答える。
「知ってますわよ。毎度、律儀なことですわね。……私は三十二代目、土の神獣。ミカンという、チナにつけてもらった唯一のの名で呼んでくださいませ。」
鼻先をツンと上げ、上から目線で火の鳥を見つめるミカンは、高飛車なお嬢様のような雰囲気をまとっていた。
『知っている』とか『毎度』というのはおそらく、先代達の記憶のことだろう。
火の神獣は、フェニックス――別名、不死鳥――の名の通り、代替わりというものが存在せず、一つの魂が何度も生まれ変わって誕生する。
彼は、生まれ変わるたびに他の神獣たちに挨拶回りのようなものをしているのだろうか?
それは確かに、律儀である。
最初の子供じみた行動からは想像もつかない。
「チナ、って言うと……」
突然名を呼ばれ、私は驚きと緊張で体をこわばらせる。
ミカンの尻尾に包まれているため、ある程度の平静は保っていられるが、何を言われるのか正直ドキドキしている。
ミカンから少し視線を下げたそこにいた私に視線を向けて、彼は驚いたように目を見開いた。
「姫様、ちっせぇ!!」
第一声がそれとは、少し失礼ではないだろうか?
私は一気に脱力した。
そして、姫様とはなんだろうか……?
私が姫と呼ばれる要因といえば、精霊姫であることくらいだが、それで姫様?
少々失礼な叫びを残したまま固まってしまった神獣に、私は一つ深呼吸をして、口を開いた。
「あの、チナです。はじめまして……」
そう言った途端、大きなくちばしがヌッと目の前に近づいてきた。
後ろにはミカンがいるため、下がることもできない。
私は驚きと恐怖で身を固まらせる。
……が、その次に襲ってきたのは傷みではなく、なにかすべっとしたものだった。
「ふぇ?」
頬を軽く撫でるそのすべすべに、私は無意識に両手を上げていた。
目の前に迫り、今私の頬をなでたその大きなすべすべを両手で鷲掴み、ひたすらに撫でる。
すべすべツルツルのそれに私は魅了され、無心になで続けた。
「お、おぅ……?」
完全に困惑した様子の神獣にも気づかず、私はただひたすらに両手のなかのそれを観察する。
心を奪われていた私は、背中から離れるミカンにすら気づいていなかった。
突然後ろに引っ張られた感覚がしたと思えば、私は再びミカンのふわふわ尻尾の中に閉じ込められる。
見上げればそこにいたのは、呆れた顔をしたミカンと、放心状態の火の神獣がいた。
「あれぇ?」
私はまた、やらかしてしまったらしい。
このミカンの顔には見覚えがある。
そう、我を忘れてミカンをモフり続けた時の顔だ。
若干迷惑そうな、それ以上に呆れ返った様子のミカンの表情。
この顔をさせてしまった後は、しばらくミカンモフリ禁止令が出てしまう、私にとっては絶望的なものだった。
それを私は、この火の神獣にもやらかしてしまったらしい。
「チナはほんとうに、手触りのいいものが好きですわね……」
しょうがない子を見るような視線を私に向けた後、ミカンの視線は火の神獣に向かい同情的な眼差しを送った。
困惑から立ち直った様子の彼は、首をかしげて私に問いかける。
「なんだ?姫様はこの俺様のくちばしが気に入ったのか?」
純粋な疑問を問いかけるようなその姿に、私は少し視線を外しながら軽く頷く。
実はその炎を纏った羽毛にも興味があります、とはさすがに言えない。
いつもはミカンのもふもふに夢中であるというのに、なんだか浮気をしている気分である。
「そうか。姫様だったら、いつでも触らせてやってもいいぞ」
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