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46.Switch(3)
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Aは第三エリアにある施設の廊下を歩いていた。
診療所と呼ぶにはハイテク化が進み過ぎていて、病院と呼ぶには規模が限られている。そんな白い箱のような建物だ。
いくつかの扉をくぐり建物の奥へ進むと、最後の扉が現れた。脇にはコンソールがあり、パスワードを入力しないと入れないようになっている。
この奥のことは知っていたが、実際に入るのは初めてだ。
パスワードが認証され、扉が開く。その先には、やはり白い壁と白い床で作られた部屋が現れた。
中央にはベッドが置かれている。ベッドの側には液体が詰まったパウチをいくつもぶら下げたスタンドや、何の数値を示しているのか分からないディスプレイが三つも四つも目まぐるしく動いている。
Aは部屋の中に一歩踏み入れ、ベッドの側に座っているEに声を掛けた。
「調子はどう?」
「悪くない」
彼はベッドのNの手を握っていた。
今のNはSubに切り替わっているのだと言うが、Aには分からない。見た目に変化があるわけでもないし、あれから一週間ほど寝たきりなので、言動に差があるのかすら確認できないのだ。
これからNは回復までの期間をSubとして過ごすことになる。
回復期間中は常にサブスペースにいる状態だが、普通のSubとは比べ物にならないほど質が悪いらしい。Nのサブスペースにあるものは、Domの庇護下にあるという多幸感ではなく、殺さないでいてくれるという最低限の保障による安心感しかないからだ。
「あの医者はどうした?」
「いろいろ見て回ってる。ここが気に入ったみたいだ。
おかげで俺のことも全然かまってくれない」
「お前の方からも礼を言っておいてくれ。応急処置が良かったとスタッフが褒めていた」
そういうE自身もいつものスーツ姿ではなく、身体の傷に負担をかけない簡単な服装だ。武装を解かれた、心もとない姿にも映る。いつも後ろに撫でつけている黒髪を下ろしているせいもあるだろう。
NがSubである内は、セーフワードで結ばれたEのDom性は強く惹きつけられる。自身の睡眠時間を削ってでも、Subの生存に尽力せずにいられないのだ。
シュゼーがSubの患者に対して負ってしまう責任感と、同じものなのかもしれない。
結局、Aがあの時に出来たのは、Glareの届かない場所までクレハドールとシュゼーを連れて逃げたことだけだった。
EとNの間に割って入ることすらできなかった。
無力感で居た堪れなくなる。
「レスターにめちゃくちゃ怒られたよ。
痴話げんかで殺傷沙汰を起こすなって」
Nの二性を知らなければ、当然の反応だ。
Eは特に返事をしなかった。ただ少し瞼を伏せただけだった。いつもの、分かり難い笑みだ。
「従業員の数も半分になっちゃったし、今のところ、ショーで場を繋いでる感じ。
古参のお客が張り切って、手を貸してくれてる」
「良かったじゃないか」
いつになく優しい言葉をEが掛けてくれた。
それほどまでに自分は暗い顔をしていただろうか。Aは両手の指を組み合せては解く。
「……うん、まあ」
Aは昨日の夜のことを思い出して、感慨深く頷いた。
ヴォルテールの入り口側からスポットライトの当たるフロア中央を見ていると、自分がただの観客になったような気持ちになった。
フロアを取り囲む観客の後ろ姿が影法師のように、時に拳を突き出し、時に身を縮め、時に舞台に迫る。
歓声と悲鳴とが交互に上がって、ショーが盛り上がる。
いや、盛り上げようと古参客が許容量を超えた鞭を、甘んじて受けていた。鞭を振るう方も彼らの心遣いを分かっているから熱が入る。客は一層の歓喜の声を上げる。観客の高揚を呼ぶ。
不思議な光景だった。
ヴォルテールはいつからこんな店になったのだろう。
始めはAの、つまらない言葉で言うなら自己実現のために始めたものだった。
今は店を必要としてくれている人達がいる。
認識した以上、いよいよ店を潰すわけにはいかなくなった。
できることなら、同じメンバーでやっていきたい。
一度はシュゼーを守るためにレスターたちを切り離すことも考えたが、昨日の光景を見て、共に見た夢に未練がまだあることに気付かされてしまった。
今からでも上手く立ち回れたら、和解の可能性もまだ残されているのだろうか。……誰の犠牲も出さないまま。
「……、」
微かにうめき声がした。ベッドの方を見ると、Nが薄っすらと眼を開けている。
「飲めるか?」
Eが慣れた手つきで吸飲みを口に持っていく。
水で唇を湿らせたNは、視線をEの身体に向ける。まるで服の下が透けて見えているかのような目付きだった。実際、傷を負わせたのはN自身なのだから、場所も、刺したナイフの深さも覚えているのかもしれない。
「……Eにも、あの時のAのように、……」
蜘蛛の糸より脆い言葉が漏れた。濃い疲労の色が窺える。
──幸せそうな顔を見せて欲しい。
直感でAがシュゼーと結ばれた翌朝のことを言っているのだ、と悟った。
Eがセーフワードのリセットを模索する一方、Nはもっとシンプルに彼から離れることを選んだ。お互いを傷つけたくないだけなのに、巧くかみ合わないものだ。
前にEに言われた通りだった。性別が合致するというだけで、早々運命の相手になど巡り合えるわけがない。それはもちろん、Aとシュゼーにも言えることだ。
「俺、クレハドールを見てくるよ」
そう声をかけて、Aは部屋を出た。
「この世の全てのラブラブカップルが憎いんです」
差し入れの甘いパイを貪りながら、クレハドールはきっぱりと言ってのけた。眼が座っている。
センチメンタルな気分を壊されたAは「そっか」と短く相槌を打つ。手加減して貰ったのか、彼の刺し傷は内臓を傷つけていなかった。表面を縫い合わせればそれで事足りたらしい。
……にしても、元気すぎる。
無機質な病室に、パイのバターとバニラビーンズを利かせたカスタードクリーム、ヨーグルトとベリージャムの香りが広がっていく。
ヴォルテール内の待遇に不満があるのなら、わざわざSwitchでDom性を測るなんて面倒な真似をする必要はない。レスターたちにGlareをぶつけて膝を付かせれば良かったのではないか。という質問に対する回答が、前述のものだった。
「お前どの面で、この世のモテない男を煮凝らせたようなこと言うわけ?」
「顔は関係ないでしょ、モテたい人にモテなければ意味がないんですよ!
それなのにマスターったら、マスターったら! Oのことだけでも俺は我慢してあげてるのに!
っぐ、」
ベッドの上で手足をバタつかせていたクレハドールは、にわかに腹を押さえて呻いた。傷が開いたらしい。
「Oって、あの三本足の?」
「マスターの寵愛を一身に受けている、あの犬畜生ですよ!」
クレハドールの言いぐさに、Aは呆気にとられる。記憶の中のOは良く訓練されていて、人間以上に賢そうな眼差しをしていたはずだ。
しかし「だけでも」という言葉が気になる。フェーヴが我慢ならない、最後の一線が切ってしまったということだろうか。
「……ちなみに聞くんだけど、無事にEとNの仲を引き裂いたら、次のターゲットは俺だったりした?」
「はい」
即答だった。いっそ清々しささえ感じてしまう、迷いの無さだった。
「ラブラブカップルに親でも殺されたのか、お前」
クレハドールが両手に持っていた食べかけのパイを皿に戻した。パイくずを手から払う。
それから彼は、真面目な顔で声音を改めた。
「Aは、恋人の昔の男に嫉妬するタイプですか?」
「する」
というか、したばかりだ。
「殺すしかないなって、思いません?」
「どっちを?」
クレハドールは不意を突かれたとばかりに、きょとんとAを見つめ返してくる。彼の中では対象はひとりに絞られていて、それ以外は発想になかったらしい。
「正直、昔の男のことは居なかったことにしたい。でも、そうしたところで恋人の記憶から消えるわけじゃないから、どうしても過去を無かったことにするなら恋人も殺すしかなくない?」
「えっ、こわ……。
この間抜けた顔の裏に、そんなサイコパスを飼っていたんですか?」
「お前、どの口で……」
クレハドールの細い指がAの顔の輪郭をなぞったので、それを振り払う。
Aの突っ込みを無視して、クレハドールは難しい顔で考え事を始めた。脳内で不穏なシミュレーションを行っているのだろう。
それからたっぷり時間を使って、彼は「マスターは殺せません」と答えた。
待っている間、Aは手付かずだったミートキッシュを片付けてしまっていた。シェフの手料理なのだ。
「ていうか、マスターに手が出せないからこそ、二人分の殺意がそっちにいっちゃうのかもしれないですね」
分かるような、分からないような。
「……お前があの人を好きなのだけは分かったよ」
「本当に、ほんとうに大好きなんです。
それなのに、運命を見つけたみたいな顔されたら……」
じわじわと天使のような瞳が涙で濡れていく。
EとNの仲を裂こうとしたクソ野郎なのに、誰に聞かせるともない独白は純粋な悲しみに満ちていた。
運命。
それはポケットからフェーヴを発見したときの、あの人の反応なのだろうか。
あの人は運命に再会した時、自分からシュゼーを奪うだろうか。
いずれにしても、あの人に会わなくてはいけない時が迫っている。
診療所と呼ぶにはハイテク化が進み過ぎていて、病院と呼ぶには規模が限られている。そんな白い箱のような建物だ。
いくつかの扉をくぐり建物の奥へ進むと、最後の扉が現れた。脇にはコンソールがあり、パスワードを入力しないと入れないようになっている。
この奥のことは知っていたが、実際に入るのは初めてだ。
パスワードが認証され、扉が開く。その先には、やはり白い壁と白い床で作られた部屋が現れた。
中央にはベッドが置かれている。ベッドの側には液体が詰まったパウチをいくつもぶら下げたスタンドや、何の数値を示しているのか分からないディスプレイが三つも四つも目まぐるしく動いている。
Aは部屋の中に一歩踏み入れ、ベッドの側に座っているEに声を掛けた。
「調子はどう?」
「悪くない」
彼はベッドのNの手を握っていた。
今のNはSubに切り替わっているのだと言うが、Aには分からない。見た目に変化があるわけでもないし、あれから一週間ほど寝たきりなので、言動に差があるのかすら確認できないのだ。
これからNは回復までの期間をSubとして過ごすことになる。
回復期間中は常にサブスペースにいる状態だが、普通のSubとは比べ物にならないほど質が悪いらしい。Nのサブスペースにあるものは、Domの庇護下にあるという多幸感ではなく、殺さないでいてくれるという最低限の保障による安心感しかないからだ。
「あの医者はどうした?」
「いろいろ見て回ってる。ここが気に入ったみたいだ。
おかげで俺のことも全然かまってくれない」
「お前の方からも礼を言っておいてくれ。応急処置が良かったとスタッフが褒めていた」
そういうE自身もいつものスーツ姿ではなく、身体の傷に負担をかけない簡単な服装だ。武装を解かれた、心もとない姿にも映る。いつも後ろに撫でつけている黒髪を下ろしているせいもあるだろう。
NがSubである内は、セーフワードで結ばれたEのDom性は強く惹きつけられる。自身の睡眠時間を削ってでも、Subの生存に尽力せずにいられないのだ。
シュゼーがSubの患者に対して負ってしまう責任感と、同じものなのかもしれない。
結局、Aがあの時に出来たのは、Glareの届かない場所までクレハドールとシュゼーを連れて逃げたことだけだった。
EとNの間に割って入ることすらできなかった。
無力感で居た堪れなくなる。
「レスターにめちゃくちゃ怒られたよ。
痴話げんかで殺傷沙汰を起こすなって」
Nの二性を知らなければ、当然の反応だ。
Eは特に返事をしなかった。ただ少し瞼を伏せただけだった。いつもの、分かり難い笑みだ。
「従業員の数も半分になっちゃったし、今のところ、ショーで場を繋いでる感じ。
古参のお客が張り切って、手を貸してくれてる」
「良かったじゃないか」
いつになく優しい言葉をEが掛けてくれた。
それほどまでに自分は暗い顔をしていただろうか。Aは両手の指を組み合せては解く。
「……うん、まあ」
Aは昨日の夜のことを思い出して、感慨深く頷いた。
ヴォルテールの入り口側からスポットライトの当たるフロア中央を見ていると、自分がただの観客になったような気持ちになった。
フロアを取り囲む観客の後ろ姿が影法師のように、時に拳を突き出し、時に身を縮め、時に舞台に迫る。
歓声と悲鳴とが交互に上がって、ショーが盛り上がる。
いや、盛り上げようと古参客が許容量を超えた鞭を、甘んじて受けていた。鞭を振るう方も彼らの心遣いを分かっているから熱が入る。客は一層の歓喜の声を上げる。観客の高揚を呼ぶ。
不思議な光景だった。
ヴォルテールはいつからこんな店になったのだろう。
始めはAの、つまらない言葉で言うなら自己実現のために始めたものだった。
今は店を必要としてくれている人達がいる。
認識した以上、いよいよ店を潰すわけにはいかなくなった。
できることなら、同じメンバーでやっていきたい。
一度はシュゼーを守るためにレスターたちを切り離すことも考えたが、昨日の光景を見て、共に見た夢に未練がまだあることに気付かされてしまった。
今からでも上手く立ち回れたら、和解の可能性もまだ残されているのだろうか。……誰の犠牲も出さないまま。
「……、」
微かにうめき声がした。ベッドの方を見ると、Nが薄っすらと眼を開けている。
「飲めるか?」
Eが慣れた手つきで吸飲みを口に持っていく。
水で唇を湿らせたNは、視線をEの身体に向ける。まるで服の下が透けて見えているかのような目付きだった。実際、傷を負わせたのはN自身なのだから、場所も、刺したナイフの深さも覚えているのかもしれない。
「……Eにも、あの時のAのように、……」
蜘蛛の糸より脆い言葉が漏れた。濃い疲労の色が窺える。
──幸せそうな顔を見せて欲しい。
直感でAがシュゼーと結ばれた翌朝のことを言っているのだ、と悟った。
Eがセーフワードのリセットを模索する一方、Nはもっとシンプルに彼から離れることを選んだ。お互いを傷つけたくないだけなのに、巧くかみ合わないものだ。
前にEに言われた通りだった。性別が合致するというだけで、早々運命の相手になど巡り合えるわけがない。それはもちろん、Aとシュゼーにも言えることだ。
「俺、クレハドールを見てくるよ」
そう声をかけて、Aは部屋を出た。
「この世の全てのラブラブカップルが憎いんです」
差し入れの甘いパイを貪りながら、クレハドールはきっぱりと言ってのけた。眼が座っている。
センチメンタルな気分を壊されたAは「そっか」と短く相槌を打つ。手加減して貰ったのか、彼の刺し傷は内臓を傷つけていなかった。表面を縫い合わせればそれで事足りたらしい。
……にしても、元気すぎる。
無機質な病室に、パイのバターとバニラビーンズを利かせたカスタードクリーム、ヨーグルトとベリージャムの香りが広がっていく。
ヴォルテール内の待遇に不満があるのなら、わざわざSwitchでDom性を測るなんて面倒な真似をする必要はない。レスターたちにGlareをぶつけて膝を付かせれば良かったのではないか。という質問に対する回答が、前述のものだった。
「お前どの面で、この世のモテない男を煮凝らせたようなこと言うわけ?」
「顔は関係ないでしょ、モテたい人にモテなければ意味がないんですよ!
それなのにマスターったら、マスターったら! Oのことだけでも俺は我慢してあげてるのに!
っぐ、」
ベッドの上で手足をバタつかせていたクレハドールは、にわかに腹を押さえて呻いた。傷が開いたらしい。
「Oって、あの三本足の?」
「マスターの寵愛を一身に受けている、あの犬畜生ですよ!」
クレハドールの言いぐさに、Aは呆気にとられる。記憶の中のOは良く訓練されていて、人間以上に賢そうな眼差しをしていたはずだ。
しかし「だけでも」という言葉が気になる。フェーヴが我慢ならない、最後の一線が切ってしまったということだろうか。
「……ちなみに聞くんだけど、無事にEとNの仲を引き裂いたら、次のターゲットは俺だったりした?」
「はい」
即答だった。いっそ清々しささえ感じてしまう、迷いの無さだった。
「ラブラブカップルに親でも殺されたのか、お前」
クレハドールが両手に持っていた食べかけのパイを皿に戻した。パイくずを手から払う。
それから彼は、真面目な顔で声音を改めた。
「Aは、恋人の昔の男に嫉妬するタイプですか?」
「する」
というか、したばかりだ。
「殺すしかないなって、思いません?」
「どっちを?」
クレハドールは不意を突かれたとばかりに、きょとんとAを見つめ返してくる。彼の中では対象はひとりに絞られていて、それ以外は発想になかったらしい。
「正直、昔の男のことは居なかったことにしたい。でも、そうしたところで恋人の記憶から消えるわけじゃないから、どうしても過去を無かったことにするなら恋人も殺すしかなくない?」
「えっ、こわ……。
この間抜けた顔の裏に、そんなサイコパスを飼っていたんですか?」
「お前、どの口で……」
クレハドールの細い指がAの顔の輪郭をなぞったので、それを振り払う。
Aの突っ込みを無視して、クレハドールは難しい顔で考え事を始めた。脳内で不穏なシミュレーションを行っているのだろう。
それからたっぷり時間を使って、彼は「マスターは殺せません」と答えた。
待っている間、Aは手付かずだったミートキッシュを片付けてしまっていた。シェフの手料理なのだ。
「ていうか、マスターに手が出せないからこそ、二人分の殺意がそっちにいっちゃうのかもしれないですね」
分かるような、分からないような。
「……お前があの人を好きなのだけは分かったよ」
「本当に、ほんとうに大好きなんです。
それなのに、運命を見つけたみたいな顔されたら……」
じわじわと天使のような瞳が涙で濡れていく。
EとNの仲を裂こうとしたクソ野郎なのに、誰に聞かせるともない独白は純粋な悲しみに満ちていた。
運命。
それはポケットからフェーヴを発見したときの、あの人の反応なのだろうか。
あの人は運命に再会した時、自分からシュゼーを奪うだろうか。
いずれにしても、あの人に会わなくてはいけない時が迫っている。
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