11 / 55
11.ABCのA
しおりを挟む
電話が鳴っている。
Aは毛布を身体に巻き付け、丸まった。昨日の夜があまりにも長かったせいだ。だが、どんなに身体を堅く閉じても、ヒステリックな音は止まない。
根負けしたAは、未練たらたらで店の固定電話へ向かった。
Aはヴォルテールの備品置き場で寝泊りしている。前の風俗店でもそうしていた。部屋を借りてまで死守したいプライベートがないからだ。
装飾過多なアンティークの受話器を持ち上げる前に、咳払いをひとつする。
「はい、キャバレー・ヴォルテールでございます」
『A、助けてくれ、』
「どうした? まだバッド入ったか?」
前に勤めていた店のSubのマットだ。薬さえやらなければ良いやつなのだが、時々、ラリって電話をひっきりなしにかけてきたりする。
今日はいつもより声の調子がやばそうだ。歯ぎしりも微かに聞こえてくる。
Aは耳に受話器を押し付けた。
「医者が要るか?」
『たのむ、……ウっ、』
吐瀉物が床を叩いたらしい。電話越しとはいえ、気分の良いものではない。
「十分だけ待ってな。明るい音楽でもかけてろ」
溜息をつくと、備品置き場から上着を持ってくる。昨夜、レスターの冷ややかな視線を浴びたやつだが、今はこれしかない。
Aは上着を羽織ると、朝のレッドライト地区へ出た。
両耳がピアスだらけの医者は、見た目に反して腕が良かった。
何故か全裸のマットにも怯まなかった。錯乱状態の彼を組み敷き、腕を出して鎮静剤を注射する。一連の流れが、あまりにも手慣れていた。
そういえば、医者は水晶の夕餉を囲む会の主治医でもあるのだ。
Aと医者の二人掛かりでマットをベッドへ放り投げる。
鎮静剤が効いたのだろう。彼は意識を手放している。不摂生な生活の色が全身を染めていた。腕には鎮静剤だけではない注射痕が無数にあった。
おそらく店で嫌なことがあって、薬に逃げてしまったのだろう。
しばらくヴォルテールから帰るときの、満たされきったSubの顔しか見ていなかったから忘れてしまっていた。
「依存症回復プログラムを薦めるが、まあ無理だろうな」
医者はうんざりだと言わんばかりに吐き捨てる。
「なあ、先生。
こいつを大事にしてくれるDomがいたら、こいつはまともになるのかな」
医者は両手を白衣のポケットに突っ込んで、無言のまま、部屋を見回した。
束の間、沈黙が下りた。
部屋は荒れていた。クローゼットの物を掻き出したらしい。服が散乱している。植木鉢の草は枯れていた。Aが音楽をかけろと言ったせいだろう、CDも散乱し、何枚かは割れていた。
そんなカオスな空間に、白衣の医者が立っていると異物が紛れ込んだようだった。髪はキンキンだし耳はピアスぎっしりだが、Aの中に彼を尊敬する気持ちが芽生えた。
「……希望を持つことだ」
ずいぶん言葉を選んだのだろう、無言の末に医者は肩を竦める。
「で? 治療費をもらおうか?」
言われて、Aはドキッとした。金のことを失念していた。そしてポケットに手を突っ込んで、さらに動揺した。
ヴェルナーから巻き上げた金が、まるごと入っている。
Aのこめかみに冷たいものが流れた。
「いくら?」
「お気持ち程度」
別のタイミングで聞きたい言葉だった。
ポケットから数枚を差し出す。
「は?
あんた、最高級品の抑制剤をバカスカ買っていくよな? こんな早朝に叩き起こしてくれた分は上乗せしないのか?」
医者がチンピラに豹変した。今にも唾を吐きかけられそうな勢いだ。
芽生えた敬意が萎える。
「~~っ、分かったよ」
Aは投げやりになって追加分を支払った。中年男の生臭いキスに耐えたのに、天に見放された気分だ。
医者は札を数えると、ピンと指先で弾いた。
「よし。
ああ、それから」
「……まだ何かあるのかよ」
「オレのことはドクターと呼べ。先生では定義が広すぎる」
「そんなに大事かあ?」
拍子抜け半分、呆れ半分で、Aは脱力する。
「大事だ。
自分が何者か確認する必要がある」
医者の言葉は強かった。責任と義務の重みがある。
Aはもう少し、この医者と話をしてみたくなった。ただ抑制剤を横流しするだけの男だと思っていたのに、彼はちゃんと医者だったからだ。
「ドクター。夜明けのコーヒーでも飲んでいかないか。
こいつもそれくらいご馳走してくれるだろう」
親指を立ててマットを指さす。
医者が頷いたので、二人はキッチンへ入った。幸いなことに、部屋の荒れ具合に反して、キッチンはほとんど手付かずだ。調理をしないのだろう。
冷蔵庫には妙に食料が詰め込んである。ジャンクフードの包装がくたびれていないので、買ってきてから日は経っていないだろう。舌にくる薬物をやるつもりだったのかもしれない。
医者が小振りの鍋で湯を沸かし、Aがインスタントコーヒーとビスケットを発見した。
「名前を聞いてなかった」
キッチンのテーブルに向かい側に座り、医者がマグカップを傾けた。
「A」
「変な名前」
Aが開封したビスケットに次から次に手を出すので、医者は眉を顰め、皿の真ん中で二等分する。ひとり十枚ちょっとだ。
「どういう意味だ?」
「言いたくない」
医者が自分のビスケットを更に二等分して、片方をAの方へ寄越した。
「……いやだ」
意に反して、腹が鳴る。
さらに二等分されたビスケットが追加された。医者の手元には、もう三枚しか残っていない。
じゅわりと唾液が溢れてきた。
「それ、全部くれるなら、言う」
「……」
「あッ!」
医者は有無を言わさず、皿を半回転させた。
三枚のビスケットがAの手元にくる。
「分かった! 言えばいいんだろ!
ABCのAだよ!」
「……キス?」
医者は皿の位置を戻しながら、話を促す。
「ガキの頃、娼婦のお袋の横で客にAを売ってた。商品名だ」
この話をすると大抵の人間は笑う。売春街では鉄板の笑い話だ。Aも一緒になって笑ったが、毎回、同じ量だけ自尊心が削られた。慣れる日はこないだろう。
医者は笑わない。僅かに眉根を寄せただけだった。
Aは気まずくなった。こういう反応をされたことがないので、どうすればいいのか知らないのだ。
「ドクターの名前は?」
居心地の悪さを誤魔化すように、早口に問う。
「シュゼー・サフラネク」
「いいじゃん、立派だ」
ビスケットでパサパサになった口を、賞味期限の知れないコーヒーで流し込む。
シュゼーもやっと自分の分のビスケットに手を付けた。一枚をゆっくり味わって、小さく呟く。
「偽名だよ」
「え?」
舌なめずりしてビスケットに伸ばした手が止まった。
顔を上げてシュゼーを見ると、彼は頬杖をついて、半眼を伏せていた。どこか物憂い表情だ。まだ弱い朝日に、淡い金髪が透けている。ピアスも、着ている白衣も、それ自体が輝いているよう。
イノセントな光景だった。
Aは見惚れた。普段あれだけ美形に囲まれているというのに。
「あんたも、偽名を名乗れば?」
「今までAで通してきたのに、……今さら」
何を名乗っても名前負けしている、と指を差されるシーンを想像してしまう。キスですら笑われるのに、そうなったら辛いだけだろう。
シュゼーはなぜ偽名を名乗っているのだろう。レッドライト地区にいる理由と連動しているのなら、ヤバいことに首を突っ込んだとか、借金取りに追われているとかだろうか。
それとも水晶の夕餉を囲む会の主治医をしているから?
今まで通り医者と客の関係に留めて、シュゼーに深入りしない方がいいだろう。トラブルに巻き込まれたら、今度はレスター達に何をされるか分かったものではない。
頭では分かっているのに、彼への好奇心が抑えきれない。シュゼーが名前を笑わなかったからだ。
「……また、抑制剤を買いに行くから」
もっと違うことを言いたいのに、気の利いたセリフが思い浮かばない。Aは今まで感じたことのない気恥ずかしさに、混乱をした。
Aは毛布を身体に巻き付け、丸まった。昨日の夜があまりにも長かったせいだ。だが、どんなに身体を堅く閉じても、ヒステリックな音は止まない。
根負けしたAは、未練たらたらで店の固定電話へ向かった。
Aはヴォルテールの備品置き場で寝泊りしている。前の風俗店でもそうしていた。部屋を借りてまで死守したいプライベートがないからだ。
装飾過多なアンティークの受話器を持ち上げる前に、咳払いをひとつする。
「はい、キャバレー・ヴォルテールでございます」
『A、助けてくれ、』
「どうした? まだバッド入ったか?」
前に勤めていた店のSubのマットだ。薬さえやらなければ良いやつなのだが、時々、ラリって電話をひっきりなしにかけてきたりする。
今日はいつもより声の調子がやばそうだ。歯ぎしりも微かに聞こえてくる。
Aは耳に受話器を押し付けた。
「医者が要るか?」
『たのむ、……ウっ、』
吐瀉物が床を叩いたらしい。電話越しとはいえ、気分の良いものではない。
「十分だけ待ってな。明るい音楽でもかけてろ」
溜息をつくと、備品置き場から上着を持ってくる。昨夜、レスターの冷ややかな視線を浴びたやつだが、今はこれしかない。
Aは上着を羽織ると、朝のレッドライト地区へ出た。
両耳がピアスだらけの医者は、見た目に反して腕が良かった。
何故か全裸のマットにも怯まなかった。錯乱状態の彼を組み敷き、腕を出して鎮静剤を注射する。一連の流れが、あまりにも手慣れていた。
そういえば、医者は水晶の夕餉を囲む会の主治医でもあるのだ。
Aと医者の二人掛かりでマットをベッドへ放り投げる。
鎮静剤が効いたのだろう。彼は意識を手放している。不摂生な生活の色が全身を染めていた。腕には鎮静剤だけではない注射痕が無数にあった。
おそらく店で嫌なことがあって、薬に逃げてしまったのだろう。
しばらくヴォルテールから帰るときの、満たされきったSubの顔しか見ていなかったから忘れてしまっていた。
「依存症回復プログラムを薦めるが、まあ無理だろうな」
医者はうんざりだと言わんばかりに吐き捨てる。
「なあ、先生。
こいつを大事にしてくれるDomがいたら、こいつはまともになるのかな」
医者は両手を白衣のポケットに突っ込んで、無言のまま、部屋を見回した。
束の間、沈黙が下りた。
部屋は荒れていた。クローゼットの物を掻き出したらしい。服が散乱している。植木鉢の草は枯れていた。Aが音楽をかけろと言ったせいだろう、CDも散乱し、何枚かは割れていた。
そんなカオスな空間に、白衣の医者が立っていると異物が紛れ込んだようだった。髪はキンキンだし耳はピアスぎっしりだが、Aの中に彼を尊敬する気持ちが芽生えた。
「……希望を持つことだ」
ずいぶん言葉を選んだのだろう、無言の末に医者は肩を竦める。
「で? 治療費をもらおうか?」
言われて、Aはドキッとした。金のことを失念していた。そしてポケットに手を突っ込んで、さらに動揺した。
ヴェルナーから巻き上げた金が、まるごと入っている。
Aのこめかみに冷たいものが流れた。
「いくら?」
「お気持ち程度」
別のタイミングで聞きたい言葉だった。
ポケットから数枚を差し出す。
「は?
あんた、最高級品の抑制剤をバカスカ買っていくよな? こんな早朝に叩き起こしてくれた分は上乗せしないのか?」
医者がチンピラに豹変した。今にも唾を吐きかけられそうな勢いだ。
芽生えた敬意が萎える。
「~~っ、分かったよ」
Aは投げやりになって追加分を支払った。中年男の生臭いキスに耐えたのに、天に見放された気分だ。
医者は札を数えると、ピンと指先で弾いた。
「よし。
ああ、それから」
「……まだ何かあるのかよ」
「オレのことはドクターと呼べ。先生では定義が広すぎる」
「そんなに大事かあ?」
拍子抜け半分、呆れ半分で、Aは脱力する。
「大事だ。
自分が何者か確認する必要がある」
医者の言葉は強かった。責任と義務の重みがある。
Aはもう少し、この医者と話をしてみたくなった。ただ抑制剤を横流しするだけの男だと思っていたのに、彼はちゃんと医者だったからだ。
「ドクター。夜明けのコーヒーでも飲んでいかないか。
こいつもそれくらいご馳走してくれるだろう」
親指を立ててマットを指さす。
医者が頷いたので、二人はキッチンへ入った。幸いなことに、部屋の荒れ具合に反して、キッチンはほとんど手付かずだ。調理をしないのだろう。
冷蔵庫には妙に食料が詰め込んである。ジャンクフードの包装がくたびれていないので、買ってきてから日は経っていないだろう。舌にくる薬物をやるつもりだったのかもしれない。
医者が小振りの鍋で湯を沸かし、Aがインスタントコーヒーとビスケットを発見した。
「名前を聞いてなかった」
キッチンのテーブルに向かい側に座り、医者がマグカップを傾けた。
「A」
「変な名前」
Aが開封したビスケットに次から次に手を出すので、医者は眉を顰め、皿の真ん中で二等分する。ひとり十枚ちょっとだ。
「どういう意味だ?」
「言いたくない」
医者が自分のビスケットを更に二等分して、片方をAの方へ寄越した。
「……いやだ」
意に反して、腹が鳴る。
さらに二等分されたビスケットが追加された。医者の手元には、もう三枚しか残っていない。
じゅわりと唾液が溢れてきた。
「それ、全部くれるなら、言う」
「……」
「あッ!」
医者は有無を言わさず、皿を半回転させた。
三枚のビスケットがAの手元にくる。
「分かった! 言えばいいんだろ!
ABCのAだよ!」
「……キス?」
医者は皿の位置を戻しながら、話を促す。
「ガキの頃、娼婦のお袋の横で客にAを売ってた。商品名だ」
この話をすると大抵の人間は笑う。売春街では鉄板の笑い話だ。Aも一緒になって笑ったが、毎回、同じ量だけ自尊心が削られた。慣れる日はこないだろう。
医者は笑わない。僅かに眉根を寄せただけだった。
Aは気まずくなった。こういう反応をされたことがないので、どうすればいいのか知らないのだ。
「ドクターの名前は?」
居心地の悪さを誤魔化すように、早口に問う。
「シュゼー・サフラネク」
「いいじゃん、立派だ」
ビスケットでパサパサになった口を、賞味期限の知れないコーヒーで流し込む。
シュゼーもやっと自分の分のビスケットに手を付けた。一枚をゆっくり味わって、小さく呟く。
「偽名だよ」
「え?」
舌なめずりしてビスケットに伸ばした手が止まった。
顔を上げてシュゼーを見ると、彼は頬杖をついて、半眼を伏せていた。どこか物憂い表情だ。まだ弱い朝日に、淡い金髪が透けている。ピアスも、着ている白衣も、それ自体が輝いているよう。
イノセントな光景だった。
Aは見惚れた。普段あれだけ美形に囲まれているというのに。
「あんたも、偽名を名乗れば?」
「今までAで通してきたのに、……今さら」
何を名乗っても名前負けしている、と指を差されるシーンを想像してしまう。キスですら笑われるのに、そうなったら辛いだけだろう。
シュゼーはなぜ偽名を名乗っているのだろう。レッドライト地区にいる理由と連動しているのなら、ヤバいことに首を突っ込んだとか、借金取りに追われているとかだろうか。
それとも水晶の夕餉を囲む会の主治医をしているから?
今まで通り医者と客の関係に留めて、シュゼーに深入りしない方がいいだろう。トラブルに巻き込まれたら、今度はレスター達に何をされるか分かったものではない。
頭では分かっているのに、彼への好奇心が抑えきれない。シュゼーが名前を笑わなかったからだ。
「……また、抑制剤を買いに行くから」
もっと違うことを言いたいのに、気の利いたセリフが思い浮かばない。Aは今まで感じたことのない気恥ずかしさに、混乱をした。
1
お気に入りに追加
257
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
溺愛前提のちょっといじわるなタイプの短編集
あかさたな!
BL
全話独立したお話です。
溺愛前提のラブラブ感と
ちょっぴりいじわるをしちゃうスパイスを加えた短編集になっております。
いきなりオトナな内容に入るので、ご注意を!
【片思いしていた相手の数年越しに知った裏の顔】【モテ男に徐々に心を開いていく恋愛初心者】【久しぶりの夜は燃える】【伝説の狼男と恋に落ちる】【ヤンキーを喰う生徒会長】【犬の躾に抜かりがないご主人様】【取引先の年下に屈服するリーマン】【優秀な弟子に可愛がられる師匠】【ケンカの後の夜は甘い】【好きな子を守りたい故に】【マンネリを打ち明けると進み出す】【キスだけじゃあ我慢できない】【マッサージという名目だけど】【尿道攻めというやつ】【ミニスカといえば】【ステージで新人に喰われる】
------------------
【2021/10/29を持って、こちらの短編集を完結致します。
同シリーズの[完結済み・年上が溺愛される短編集]
等もあるので、詳しくはプロフィールをご覧いただけると幸いです。
ありがとうございました。
引き続き応援いただけると幸いです。】
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい
椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。
その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。
婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!!
婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。
攻めズ
ノーマルなクール王子
ドMぶりっ子
ドS従者
×
Sムーブに悩むツッコミぼっち受け
作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた
マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。
主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。
しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。
平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。
タイトルを変えました。
前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。
急に変えてしまい、すみません。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
被虐趣味のオメガはドSなアルファ様にいじめられたい。
かとらり。
BL
セシリオ・ド・ジューンはこの国で一番尊いとされる公爵家の末っ子だ。
オメガなのもあり、蝶よ花よと育てられ、何不自由なく育ったセシリオには悩みがあった。
それは……重度の被虐趣味だ。
虐げられたい、手ひどく抱かれたい…そう思うのに、自分の身分が高いのといつのまにかついてしまった高潔なイメージのせいで、被虐心を満たすことができない。
だれか、だれか僕を虐げてくれるドSはいないの…?
そう悩んでいたある日、セシリオは学舎の隅で見つけてしまった。
ご主人様と呼ぶべき、最高のドSを…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる