創造眼〜異世界転移で神の目を授かり無双する。勇者は神眼、魔王は魔眼だと?強くなる為に努力は必須のようだ〜

文字の大きさ
上 下
74 / 137
第二章 旅立ち編

第63-2話 今後の方針

しおりを挟む

 俺はステラの【魔眼】を慣れさせること。ユヅキの肉体を馴染ませること。その為に少し時間が必要である事を説明した。とりあえず一ヶ月程度、人目に付かないアルバ大森林の拠点に戻る事を伝えた。その後イーグリア王都を拠点に【地下迷宮】に潜ることを言うと、

「わかったわ。では一ヶ月を目処にルーシー、カレン達の準備、あさひ達の拠点になる家、あさひ、ユヅキの身分証を準備するわ」

「アメリア、色々迷惑かける。ありがとう」
 俺がアメリアにお礼を言う。

「あっ、そうだ。アメリア、用意してもらう家の資金の足しになるかわからないが、俺のストレージに魔物の死体と魔石が大量にあるがいるか?」

「ストレージ?」

「まあ、マジックバッグみたいなもんだ。大きさ問わず入れられる。収納量も無限だと思う」

「はっ!?また………いや、もう驚くのも疲れたわ。私も慣れるわ。助かるわっ。どのくらいあるの?」

「一年分だからなー。ユヅキどのくらいだ?」

「数えてないけど、数千体分ぐらいあるんじゃない?」

「ちょっと!そんなの全部貰えるわけないでしょ!何回かに分けてちょうだい。場所と人員を確保したら連絡するわ。財政も楽じゃないから助かるわ」

「そうなの?街を見ながら来たけど、活気あって凄いじゃない!さすがアメリアよ」

「この国はまだ建国20年ちょっとよ。急速に発展したけど、借金も多いわ。まあ、オスカーのカリスマと聖女ソフィアがいてくれた事は助かったわ」

「そっか。アメリアも苦労してるのね。これからはそこら辺も含めて私も協力するわ!任せて!」

「ありがとう、ユヅキ。まあ、それは私がなんとかするからそんなに気にしないで」

 アメリアはニッコリ微笑む。

 そっか。俺もこれからは協力しよう。オスカーとアメリアの為なら協力は惜しまない。俺はニートだけど……いや、ヒモか……

「ステラ!鑑定水晶持ってるか?」

 俺はステラに鑑定水晶があるか聞いた。少しでも良い人材を探すのにこれは重宝すると思った。今なら俺もこれと似たような者を作れる気がする。多少苦労はするが付与魔法を覚える必要がある。
 アレクが作った物だ。オスカー、アメリア、ソフィアにあげたいと思った。
 俺とユヅキには【鑑定】があるし、ステラもきっと【鑑定】を覚えるだろうから無くても大丈夫だ。

「あさひ様。はい、あります」

「鑑定水晶をオスカー、アメリア、ソフィアに譲りたいんだけどいいか?アレクが作った物だけど、これがあれば国の人材育成、人材登用に役立つ筈だ」

「もちろんです。私はご主人様から【魔眼】をいただきました。鑑定水晶はアメリア様達がお使いになるべきです」

 うん。さすがステラだ。俺の意図をしっかりわかってくれている。

 ステラがマジックバッグから鑑定水晶を渡し、使い方、効果を説明している。

「これは凄く便利ね!こんな高性能な鑑定魔道具は国宝級よ!本当にいいの?」
 アメリアが喜んでる。

「ああ、使ってくれ。人材は国の宝だ。ソフィアも必要な時は神殿で使ってくれ」

「ありがとう!これは助かる!悪意の有無、変装、魅了、意識操作されている場合にも判るのはありがたいわ」


 ん?オスカーが真剣な顔で俺の目を見ている。
「どうした?オスカー?」

「あさひ、頼みがある。ルーシー達と一緒にルイスも鍛えてやってくれ」

 オスカーがこんな風に頼み事をするのは珍しい。アメリアの方を見るとアメリアも驚いているようだ。
 俺は迷った。ルイスも一緒に鍛えるということは、俺達の秘密もルイスに話すという事。
 いや、オスカーはそんな事を重々承知で俺に頼んでいる。迷う必要はない。オスカーの頼みをアレクが聞かない訳がない。
 俺は理由も聞かず、承諾する事にした。

「オスカー、任せろ!」

「理由は聞かんのか?」

「オスカーの頼みを聞くのに理由が必要か?」

「ぐわはははっ!あさひ!お前は間違いなくアレクだ!ルイス、あいつはまだまだ甘いが見所がある!俺様を超える素質もある。アメリアに似て頭も良い。あさひ、どんなに厳しくしてもかまわんっ、よろしく頼む!」

 オスカーは分かっていた。この国は英雄であり自分の力で辛うじて持っていることを。隙を見せれば他国が攻め込んで来る可能性がある事を。
 自分がいなくなった時、各国のパワーバランスが崩れる。この国の行く末が明るくないことをオスカーもアメリアも案じていた。

 大丈夫。俺とユヅキを守ってくれたこの国を潰させるような事はしない。




 その後も俺達の話は尽きなかった。20年分の話が貯まっていた。それと【経験値倍化】の事もみんなには話をした。

 俺達は明日戻る事になったが、オスカーがこの部屋に【テレポート】の魔法陣を設置しておけ、と強く希望した為、俺とユヅキは魔法陣を設置した。
 また、隣の二部屋は俺達用にいつでも空けておくから使ってくれと言ってくれた。

 遠慮無く使わせてもらおう。

 そして、またこのメンバーで飲もうと言うことになりお開きとなった。

一カ月、アルバ大森林の拠点でゆっくりしたら、いよいよ【地下迷宮】挑戦だ!
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

パーティーを追放された落ちこぼれ死霊術士だけど、五百年前に死んだ最強の女勇者(18)に憑依されて最強になった件

九葉ユーキ
ファンタジー
クラウス・アイゼンシュタイン、二十五歳、C級冒険者。滅んだとされる死霊術士の末裔だ。 勇者パーティーに「荷物持ち」として雇われていた彼は、突然パーティーを追放されてしまう。 S級モンスターがうろつく危険な場所に取り残され、途方に暮れるクラウス。 そんな彼に救いの手を差しのべたのは、五百年前の勇者親子の霊魂だった。 五百年前に不慮の死を遂げたという勇者親子の霊は、その地で自分たちの意志を継いでくれる死霊術士を待ち続けていたのだった。 魔王討伐を手伝うという条件で、クラウスは最強の女勇者リリスをその身に憑依させることになる。 S級モンスターを瞬殺できるほどの強さを手に入れたクラウスはどうなってしまうのか!? 「凄いのは俺じゃなくて、リリスなんだけどなぁ」 落ちこぼれ死霊術士と最強の美少女勇者(幽霊)のコンビが織りなす「死霊術」ファンタジー、開幕!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成! この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。 戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。 これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。 彼の行く先は天国か?それとも...? 誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。 小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中! 現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。

スマートシステムで異世界革命

小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 /// ★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★ 新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。 それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。 異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。 スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします! 序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです 第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練 第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い 第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚 第4章(全17話)ダンジョン探索 第5章(執筆中)公的ギルド? ※第3章以降は少し内容が過激になってきます。 上記はあくまで予定です。 カクヨムでも投稿しています。

転生したら王族だった

みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。 レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……

処理中です...