創造眼〜異世界転移で神の目を授かり無双する。勇者は神眼、魔王は魔眼だと?強くなる為に努力は必須のようだ〜

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第三章 地下迷宮挑戦編

第72話 スキルコピー

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 注目を集めたアメリアは話し始める。

「みんな良い感じに決まったじゃない!じゃあ、【地下迷宮】調査チームのあさひ、カレン、ミケネ、フーカ、サーシャにはこれを渡すわね」

 渡されたのは、5人分の新たな身分証だった。

【王妃直属特殊部隊】

 俺はアメリアの直属の特殊部隊にされてしまった………
 しっかり五人分用意しているアメリア。俺達は奴の手の平の上で転がされている。

「あーーーーっ!お母様ずるいわっ!カレン達は私の直属って話だったのに!しかもあさひまで!!!」

「あーら、ルーシー。あさひの身分証を作るのを頼まれたのは私よ?それに私の直属の特殊部隊の方が権限たくさん持てるからカレン達も便利よ。カレン!身分証、好きに使いなさい。責任は全て私が持つわ」

「はい!アメリア様!ありがとうございます」


「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬっ」

 激しく火花を散らすアメリアとルーシー。

 ささっとその場を離れるオスカーとルイス。危機感知が作動したようだ……


「うふふ。安心して。いずれ、ちゃんとカレン達はルーシーに返すわ。でも今はあさひもカレン達も私の直属にしておいた方が都合がいいのよ。ルーシー、あなたならわかるでしょ?」

 そう。アメリアはこの国の内政において絶大な力がある。この国の発展、外交はオスカー、内政はアメリア、この二人の力によるところが大きい。

 その事がわかるルーシーは納得した。

「はい。わかりました。わたしだっていつか必ずお母様のようになるわっ!」

「おお、怖い怖い。ルーシー、アメリアのようにはならんでくれ!」

 オスカーが茶化すと、アメリアのボディブローがオスカーの腹に突き刺さる。

 オスカーはグフッと倒れ込む。

 俺とユヅキとステラはそれを見て笑う。カレン達は顔が引きつっている。

「さっ、今後について決まった事だし、最後にパーティリーダーのあさひから一言お願い!」

 アメリアは俺に話を振る。皆が俺の顔を真剣に見る。

「まずは俺の頼みでこの拠点を作ってくれてありがとう。このメンバーで少しでも楽しくやっていきたいと思う!だけど………【地下迷宮】は甘くない!必ず死なないでくれ!その為に俺も全力を尽くす。これからよろしくお願いします!!!」

 拍手している者。頷いている者。決意の表情をする者、様々な反応があった。

 ここで会議は終了した。迷宮への出発は明日からだ。

「あっ!もう一つ大事なことが!さっきメイドさん達が【配下】に加わった時に………【スキルコピー】というスキルを覚えました……」

「えっ?」

 皆驚いた顔をしている。

 俺は【スキルコピー】の説明をした。

(何それ!チートよ!チートッ!ダーリン、ズルいわっ)
 ユヅキは念話で文句を言ってくる。

「それまたとんでもない能力ね。特殊なスキルを持つパーティーメンバー、配下を増やせればあさひは更に強くなっていく。そして私達も新たなスキルが覚えられる。複雑な気分だわ」

「さすがあさひ様です」

「あさひ様のスキルを一つワタクシ達も使えるようになるなんて、夢のようですわ」

 その後皆で相談して、【地下迷宮】攻略には色々スキルを覚えておいた方が良いと言う事になり俺は皆のスキル、魔法、耐性をコピーさせてもらう事になった。スキルだけでなく魔法や耐性までコピーできるとは……

 オスカーは最後まで抵抗していたが、アメリアに説教され渋々納得していた。

 皆は覚えられるスキルがランダムで一つという事もあり、少し様子を見てからにしようということになった。俺がこれからより良いスキルを覚えれば、誰かにコピーさせる事ができる可能性があるからだ。




 会議、スキルコピーが終わり、オスカー、アメリアを王城に【テレポート】で送り届けた時、オスカーに声を掛けられる。

 オスカーの表情は真剣だった。

「あさひ!ルイスとルーシーを頼む!」

「ああ、任せてくれ!それと今後はイーグリア王国に何かあれば必ず力になる!遠慮無く言ってくれ!」

「ぐわははははっ、俺様とアメリアとソフィアがいれば王国の心配はいらん!気持ちだけ貰っておくぞ!お前は早く強くなれっ!」

 「ああ、そうだなオスカー」
 
 オスカー達がいれば俺が心配することなんかないな。それほど頼りになる仲間だった。

「あっ、あさひ!【スキルコピー】なんだけど、私が実験で一つスキルコピーしてみるわ」

「えっ?アメリア良いのか?一つしかコピー出来ないし、ランダムだぞ!?俺がもっと良いスキル覚えてからの方が……」

「誰かが実験しなきゃいけないでしょ。迷宮に入らない私がやっておくのが妥当よ」

「分かった。じゃあ、アメリア、やってみよう」

 俺はアメリアの頭に手を置く。なんとなくこうすればできるという感覚があったからだ。

 あっ、できたようだ。

「どうだ?」

「う、嘘!」
 アメリアが驚いている。

「どうした!?大丈夫か!アメリア!」
 オスカーが心配そうに見ている。

「た、たぶん時空間魔法覚えたわ。わ、わかるのテレポートのやり方とか、魔法陣の設置の仕方とかが……こんなことって………」

「お、おいおい!そりゃやばいな!」

 アメリアとオスカーが驚愕している。

「と、とにかく、あさひ達が【地下迷宮】に行ってる間にユヅキにテレポートがちゃんとできるか見てもらうわ。スキルを覚えたとはいえ訓練は必要だし」

「分かった!アメリア、そうしてくれ!大当たりだったな!オスカーもやってみるか?」

「俺はやらんっ!どうせやるならお前がもっと強くなってからだ。ぐわははははっ!」

 オスカーらしいな。


 その後、俺は新たな拠点の屋敷に戻った。

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