創造眼〜異世界転移で神の目を授かり無双する。勇者は神眼、魔王は魔眼だと?強くなる為に努力は必須のようだ〜

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第二章 旅立ち編

第63話 今後の方針

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 ユヅキとの作戦会議の後、俺とユヅキは昨日の宴会部屋へ向かった。といっても隣の部屋だ。

 そこではすでに食事が始まっていた。
 メンバーはオスカー、アメリア、ソフィア、ステラだ。

「遅くなった」

「お待たせー♪」

 俺とユヅキは皆に声をかける。

「おう!起きたか!アレク、ルナ。いや、あさひ!ユヅキ!先にやっとるぞ!ぐわはははっ」

 上機嫌で笑うオスカー。もうだいぶ飲んでるようだ。

 アメリアもソフィアも俺達に声を掛けてくれる。
 俺とユヅキは改めてみんなにお礼を言った。

「改めてみんな長い間、迷惑かけた事すまなかった。そして本当にありがとう」

 俺もユヅキもこの仲間には感謝しかなかった。

 それからしばらく食事をしながら雑談が続いた。

 俺とユヅキの事はアレク、ルナとは呼ばないという事を再度認識を共有した。
 また、俺はアレクの記憶を持つ、人格はあさひという事も理解してもらった。ただ、アレクの記憶や意思が大きく影響している事も伝えた。
 ユヅキの事も同様の認識で伝えた。

 オスカー、アメリア、ソフィアに対する接し方は以前の共に戦ってきた時と同じようにして欲しいと三人から言われた。
 ただし、他の人がいる時は俺とユヅキはその時の状況に合わせた対応をしようという事になった。

 一通り、今後の認識について話終わった後、アメリアが【パーティ化】について聞いてきた。ずっと気になってたんだろう。

 俺とユヅキは【パーティ化】の説明をした。
 パーティに入る条件、入った時の能力、今のパーティメンバー。俺達がわかっている事は全て伝えた。

 三人は驚愕の顔をしている。

「お前それ………世界の王になった方がいいんじゃないか?なんなら俺とこの国の王変わってくれ」
 最初に言葉を発したのはオスカーだった。

「いや、オスカー、世界をどうこうしようなんて気は全くない。王にも興味無いしな」

 俺はオスカーに答える。

 アメリア、ソフィアは難しい顔をして考えている。

 するとアメリアが話出す。

「それはとんでもないわね。ちなみにこの事を知ってるのはあなた達とルーシー、ミケネ、カレン、フーカ、サーシャだけということでいいわよね?」

「ええ、そうよ。あとは誰も知らないわ」
 ユヅキが答える。

「わかった。この事は絶対知られてはダメ。危険すぎる。各国のバランスを完全に崩す。あさひもユヅキもそんなつもりは無いんでしょ?」

 俺とユヅキは頷く。

「それなら良し。じゃあ、私はパーティに入りたいわ。入れてくれる?」

「私も入りたーい♪」
 アメリアがパーティに参加したいことを言うと、すでに酔っ払ってるソフィアも乗っかってきた。

「俺様が入るとあさひも強くなるのか。ぐぬぬっ、なんか納得いかん能力だな」

 オスカーが迷ってる。オスカーらしい。便利能力よりも自らの修練で鍛え上げてきたオスカーには簡単に力が上がることが納得できないようだ。

「あら?いいの?あなただけ念話できないわよ?」

「オスカーだけ仲間ハズレね。残念だけど仕方なーい♪」
 アメリア、ソフィアがオスカーを煽る。聖女様、随分軽いがそれでいいのか?

「ぐぬぬぬっ、わ、わかった。俺様も入れてくれ」

「わかった。オスカー、アメリア、ソフィア、俺のパーティに参加してくれ。ありがとう」

 三人は頷く。

 ………三人がパーティに入った。


【パーティ化】のレベルが上がったようだ。

【経験値倍化】
 あさひとパーティメンバーは得られる経験値が倍になる。

 これからレベリングしようと思っていた時になんて都合の良いスキルだ………

 そして、三人に変化が起こる。

「な、何よこれ!魔力が、魔力が溢れてくるじゃない!」

「す、凄い。あさひ、これは凄すぎる………」

 アメリアとソフィアが驚愕している。

「くそっ、こんなことがあるのか!強くなれた事は嬉しいが、複雑な気分だな………」
 複雑な表情をするオスカー。

「オスカー!そのうち慣れるわよ。こんなことで驚いてたら、あさひと一緒にいられないわよ。うふふ」

「そ、そうだな。今日はとんでもない奇跡を見たばかりだしな!ぐわははははっ、俺様はもう慣れたぞ」
 さすが脳筋。切り替えが早い。

「こんな事って、まだ何かあるの?」
 アメリアがジロっとこちらを見る。

「えっと、あさひがルーシー、ミケネ、カレン、フーカ、サーシャに魔法を教えて、全員魔法が使えるようになった。無詠唱魔法。あ、あとステラも無詠唱魔法使えるようになった」

 パリンッ

 アメリアが持つグラスが手から落ちた。

「な、な、な、何ですって!全員無詠唱魔法!?そ、そんな、魔法を使えたのはルーシーとサーシャだけだったはずよ!そ、それにステラも?ステラは魔法使えないじゃない!?」

「アメリア様、本当の事です。あさひ様に教えて頂き、私も含め、全員一ヶ月掛からずに無詠唱魔法を使えるようになりました」

 ステラはそう言って、手の平に無詠唱で水を出し球状に形を整える。

「う、嘘………そんなことが………」
 アメリアが呆然としている。

「俺様はもう慣れた!ぐわはははっ」

「あさひ、ユヅキ、本当にもはやなんでもありね………私にも無詠唱教えてー♪」

「ソフィア!オッケーーー♪」

 軽いノリのソフィアとユヅキ。

「はぁ~。頭痛くなってきた……あさひ!ユヅキ!これも絶対秘密よ。絶対よ!こんな事が分かったら………想像しただけでも恐ろしいわ。でも私には教えなさいよ!」

「アメリア!オッケーーー♪」

「ぐわはははっ、俺様にも教えろ!ついに俺様も魔法が使えるようになる。最強だ!俺様は最強になる」

『オスカー!ノーーー♪』

 オスカーにだけ大きなバッテンをするユヅキ。

「おいっ!ユヅキっ!なんで俺様だけノーなんだ!クォラーっ!表に出ろっ!もう一度深い眠りに付けてやるぁ!」

「うふふ。冗談よ!オスカー!ユヅキちゃんが手取り、足取り、教・え・て・あ・げ・る。ツンツンッ」

 ユヅキがセクシーな雰囲気でオスカーの頬をツンツンする。

「お、おう。た、た、頼むぞ。ユヅキ」

 ユヅキから目を逸らし、照れてるおっさん。

「オスカー…………」

 ジト目でみるアメリア。


「にしてもルナ、いやユヅキ性格変わったわね!前はもっと真面目だったのに。ほとんど喋らなかったじゃない。なんかすっごい明るくなった!私とキャラ被るわー」

「そ、そうかも。日本での影響が大きいかも。エヘヘ」

「私もユヅキ様がルナ様と気付くことができませんでした……その、以前とあまりにも声の雰囲気も話し方も違いますので……ユヅキ様の念話がどこか聞いたことのある声だと思ったことはあったのですが……」

 ステラが悔しそうにしている。まあ、無理も無い。ユヅキはずっと念話だったし、ユヅキがルナだとは想像もしていなかっただろう。

「ふふ、いいことよ♪前は勇者の使命が物凄かったしね。あの責任、プレッシャーじゃふざける事もできないわよね。今は私が聖女の責任に……辛いのよ……いつも真面目で神秘的な存在でいなくてはいけない………くっ、飲むわよ。今日は飲むんだから!」

「ソフィアも大変そうね。うふふ」


「ソフィア、飲みなさい!たくさん飲みなさい!で、ごめん、話戻すわ。わかったわ。ルーシー達はあなた達に預ける。もう元の配属に戻す事はできないわ。オスカー、それでいい?」

「ああ、かまわんっ」

「それで、【地下迷宮】にはいつから行くの?」

 アメリアは俺達の予定を聞き、全てを調整しようとしてくれている。昔からそうだ。このメンバーのまとめ役はアメリアだった。
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