創造眼〜異世界転移で神の目を授かり無双する。勇者は神眼、魔王は魔眼だと?強くなる為に努力は必須のようだ〜

文字の大きさ
上 下
2 / 137
第一章 アルバ大森林での修行編

第2話 銀髪美女ステラと鑑定水晶※

しおりを挟む
「鑑定水晶ですか?それはどういった物でしょうか?」

「はい、この水晶は鑑定した方の名前、年齢、能力、スキル等が判ります。そして、悪意の有無、変装、魅了、意識操作等されている場合にも判ります。あさひ様に悪意は感じられませんが確認の為、調べさせていただきたいのです」

「す、凄い水晶ですね。こんな凄い物がこの世界にはたくさんあるんですか?」

「いえ、これは私のご主人様が造った水晶で、この世界に一つしかありません。王宮や神殿、冒険者ギルドにはこの水晶の劣化版のような物はあります。この水晶は非常に貴重で価値の高い物ですから、絶対に秘密にしてください。よろしくお願いします」

「は、はい。わかりました。絶対に秘密にします。それにしてもステラさんのご主人様は凄い方なんですね」

「はい。とても偉大な方で、私の崇拝するお方です」

「そうなんですね。では、鑑定よろしくお願いします」

 あさひに不安はあった。しかし、どうやら本当に異世界転移してしまったことは理解した。
 あさひも同様にステラさんに悪意を感じなかった。この人に信頼してもらうしかこの世界で生きていく道は無いと直感的に感じた。

「では調べさせていただきます」

 水晶から淡い光のようなものが発せられ辺りを包む。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 あさひ 18歳 男 LV:3
 種族:人族
 称号:創造神の使徒
 加護:創造神の加護

 HP:60
 MP:300
 CP:3

 スキル:体術
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 魔法:
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
 耐性:全属性攻撃耐性(中)、精神攻撃耐性(極)、即死攻撃耐性(極)
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 ギフト:創造眼
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



『「ええええええっ!!??」』

 俺と謎の声の女性は同時にぶったまげた。創造神の使徒???そ、【創造眼】に【創造神の加護】って……それになんか耐性もある……

「あ、あさひ様はどうやらとんでもないお方だったようですね」
 ステラさんの額から一筋の汗が垂れていた。

「い、いえ、すいません。俺も何がなんだかわからないんです」
 あさひは顔の前で手を振って慌てて否定する。


「さ、先程の金色に輝く眼は【創造眼】だったんですね」

「すいません。わかりませんが、そうなのかもしれないです。やっぱり珍しい物なんですかね………」
 あさひは恐る恐る尋ねる。

「かつて、大魔王様と戦った勇者様は【神眼】と呼ばれる眼を持っていました。魔王様の中には【魔眼】を持っている方もいました。しかし、【創造眼】というのは………私は今までに聞いた事がありません」

「そ、そうですか。勇者に魔王……やっぱ、いるんですね…………」

『異世界定番キターーーーーッ!これはなんだか面白くなってきたわね。あさひはもしかしたら勇者?』

『やめてくれっ』
 勇者に魔王に、危ない予感しかしない。

「恐らく、【神眼】や【魔眼】と同じような力を持ったような眼なのかもしれません」

 ステラさんは真剣な表情で俺の眼を見て言う。

「でも俺にはその、えっと、【創造眼】の使い方がわかりません。それになぜ俺が持っているのかもわからないんです」

「そうですか。あさひ様は何か特別な使命を持っているのかもしれませんね。創造神様のご加護がどのくらいのお力なのか、私にはわかりませんが、今のあさひ様のレベルでは、魔力量が多いとはいえ、森の魔物達と出会えば殺される可能性が高いです」

 申し訳なさそうに、ステラさんは俺に伝える。

「そうですか。そうですよね。僕もそんな気がします。正直、戦い方を知りません。あの、ステラさん。お願いがあります。もし迷惑でなければ、僕を鍛えていただけないでしょうか。僕にはステラさん以外頼れる人がいないんです。無理なお願いなのは承知しています。どうかよろしくお願いします」

『ペコリッ』

 俺はテーブルに手を付き、ステラさんに頭を下げる。ペコリッてなんか聞こえた気がするが気にしない。

 ステラさんはしばらく沈黙する。

「ふう。わかりました。ただし、私はご主人様の帰りを待つ必要がある為、ここから離れる事はできません。ですので、あさひ様がこの森を抜けるのに十分な実力が着くまで、どうぞこの家でお過ごしください。きっと私のご主人様も同じ判断をすると思います」


「ステラさん、ありがとうございます。本当にありがとうございます」

 俺は何度も何度も頭を下げた。ステラ様ありがとうございます。ありがとうございます。こんなどこの誰かも分からない俺の面倒を見てくれる。ステラさんには感謝しかない。そして、とてつもない美女。一生掛けて恩を返そう。その前にこの世界で生きていく為の力をつけなくては。これから考えなくてはいけない事がたくさんある。しかし、今はただただステラさんに感謝した。

『とてつもない美女。確かに。ステラさんめっちゃ綺麗ね。絶世の美女、スタイルもあさひ好みの胸。あさひ、これは会議が必要ね』

 くっ、そうだ。この訳の分からない、頭の中の声。こちらのことも考えねばっ。
 俺が頭の整理が追いつかずあれこれ考えていると

「それにしても驚きました。【創造神様の加護】を持っていること。【創造眼】を持っていること。とにかく、あさひ様もかなり疲れているご様子。とりあえずゆっくり休んでください。空いている部屋にご案内しますので、少し休んでから、またこれからの事をお話しましょう」

 そう言ってステラさんは席を立ち、その部屋に俺を案内してくれた。

 部屋の中にはベッドが一つ、そして机と椅子があった。他には何も無い部屋だ。

 確かにかなり混乱している。俺はお言葉に甘えてベッドで横になった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お読みいただきありがとうございます。
【次世代ファンタジーカップ】参加しています。【現在4位感謝!】
応援よろしくお願いします。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~

味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。 しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。 彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。 故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。 そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。 これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。

パーティーを追放された落ちこぼれ死霊術士だけど、五百年前に死んだ最強の女勇者(18)に憑依されて最強になった件

九葉ユーキ
ファンタジー
クラウス・アイゼンシュタイン、二十五歳、C級冒険者。滅んだとされる死霊術士の末裔だ。 勇者パーティーに「荷物持ち」として雇われていた彼は、突然パーティーを追放されてしまう。 S級モンスターがうろつく危険な場所に取り残され、途方に暮れるクラウス。 そんな彼に救いの手を差しのべたのは、五百年前の勇者親子の霊魂だった。 五百年前に不慮の死を遂げたという勇者親子の霊は、その地で自分たちの意志を継いでくれる死霊術士を待ち続けていたのだった。 魔王討伐を手伝うという条件で、クラウスは最強の女勇者リリスをその身に憑依させることになる。 S級モンスターを瞬殺できるほどの強さを手に入れたクラウスはどうなってしまうのか!? 「凄いのは俺じゃなくて、リリスなんだけどなぁ」 落ちこぼれ死霊術士と最強の美少女勇者(幽霊)のコンビが織りなす「死霊術」ファンタジー、開幕!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

スマートシステムで異世界革命

小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 /// ★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★ 新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。 それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。 異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。 スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします! 序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです 第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練 第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い 第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚 第4章(全17話)ダンジョン探索 第5章(執筆中)公的ギルド? ※第3章以降は少し内容が過激になってきます。 上記はあくまで予定です。 カクヨムでも投稿しています。

転生したら王族だった

みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。 レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……

処理中です...