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第二十二章 スジャーラの内乱

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 「あの時のエバレルの焦りようったら、なかったな。」

 屋敷に戻ったロバート達は、エバレルとの謁見の様子を、ウィリアムとジョセフィーヌに話しました。



 「それで…もう本当にエバレルはバリーニャには手出しをしないでしょうか?」

 「あぁ、それは間違いない。
エバレルも、アレクセイを敵に回す程、愚かな真似はしないだろう。」

 「でも、驚きました。
アレクセイ様が、シュレッサーの国王のアレクセイ様だったとは…」

ジョセフィーヌはそう言いながら、上目遣いにアレクセイを見上げました。



 「本当にロバートは人遣いが荒いんだ。
ある程度の事情は手紙を読んで知ってはいたけれど、まさか着いてすぐにレジットに連れて行かれるとは思ってもいなかった。
それに、遠い所から来たというのに、出番がたったあれだけだとはな。」

 「君も忙しい身だ。
つまらない用はさっさと終わらせて、早く国に帰りたいだろうと思ってね。」

 「よく言うよ。
ここにいる間は、せめて美味い酒と美味い料理を振舞ってくれよ。」

 「それはもちろんだ。
それだけじゃないぞ。
ライモンド一と言われている吟遊詩人を呼んである。」

 「何?ライモンド一の吟遊詩人だと?それは楽しみだ!」

アレクセイは、ロバートの言葉に、無邪気な子供のように目を輝かせました。

 
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