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第二十一章 報復

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「それで、ロバート…話とは何なんだ?
 君がわざわざライモンドから来るからには、よほどのことなんだろうな。」

 「そりゃあそうだ。
しかし、君はなぜそんなに落ち着いてるんだ?」

ロバートは、不思議そうにミルトンをみつめました。



 「落ち着いてるって…どういうことなんだ?
 私にはまるで意味がわからない。」

 「わからないって…スジャーラから書状が届いただろう?」

 「スジャーラから?スジャーラから私に一体何の書状が届くって言うんだ?」

 「なんだって!?」

ロバートは驚き、再びミルトンの顔をみつめました。
ミルトンはとても嘘を吐いてるようには思えませんでした。



 「一体、どういうことだ!?」

 「ロバート、私にわかるように話してくれないか?」

 「あ、あぁ…すまなかった。
 実はな…最近、軍隊の者から聞いた話なんだが、スジャーラがバリーニャに攻め込もうとしているというんだ。」

 「な、なんだって!?スジャーラが我が国に?
なぜだ?スジャーラと我が国の間に、諍い等何もないのに…」

 「本当に、何も届いていないんだな。
 実は、スジャーラの養女でレジット国に嫁いだ娘がいるのだが、その娘はある時、高い塔から飛び降りて死んだと思われていた。
だが、その娘が実は生きていて、君が匿っているということが原因となっている。」

 「な、なんだって!?
 私はそんな娘など知らない。
どうして、そんなありもしない話が……」

ミルトンはたいそう驚き、ロバートは小さな溜息を洩らしました。
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