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私とお姉ちゃん②
しおりを挟む「じゃあまたな、梨果」
「…え?あ…うん!」
…もう家ついちゃったのか。
ガチャガチャ ガチャン……
「ただいまー」
返事は、ない。けど、もう当たり前になっている。
「はぁ、お疲れ私」
いつもみたいに荷物を床に置き、明日の用意を始める。
「あ、明日教科書多いじゃん…はぁ…」
コーン…
…ん?
いま、何か足に当たった?
しゃがんで、当たった"何か"を手に取る。
「…ビー玉?これって…あっ!」
思い出した。
私と、お姉ちゃんと、海梨のお揃いのビー玉だ。
これは、その中の1つ。
「ん?これ、海梨のか。」
3つのビー玉全部、顔みたいにみえるのも特徴の1つ。
一番ぶっさいくな顔のやつを、海梨にしたんだよね。
でも、なんでこんなところに…??
キラキラッと、ビー玉が光る。
「…それにしても、ほんとに綺麗だよねぇ」
どこかは忘れたけれど、外で見つけたものなのだ。
「「めっちゃ綺麗だね、そのビー玉!」」
お姉ちゃんの言葉が、頭の中でリピートする。
…お姉ちゃんはもう、いないのに。
「全然当たり前じゃない、よ」
あぁ、目頭が熱くなる……
いや、だめだめ…!!!しっかりしなよ!私!
「…よし!記念に写真!写真とーろっと!」
あわててスマホを取り出して、両手で構える。
パシャ パシャッ
…あれ、意外といい感じ!
パシャッ
「あ、これちょー綺麗!」
…これ、海梨に見せたら、喜ぶかなぁ?
「よし!明日見せてあげよっと!」
急いで残りの用意をして、カバンに詰め込む。
早く明日にならないかなぁ!
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