脱走聖女は異世界で羽をのばす

ねむたん

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星屑の天蓋

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星が落ちる島にたどり着いたリディアたちは、空から降り注ぐ無数の星の輝きに足を止めた。島の地面には、星屑のようにキラキラと光る小石や宝石が点々と散らばっている。それを拾いながら、リディアたちはゆっくりと歩き回っていた。

「こんなに綺麗なキラキラ、たくさん拾ったら、天蓋の飾りに使えるかも!」
リディアは宝探しをする子供のように目を輝かせ、夢中になって地面を見つめていた。

そんな中、リディアはふと奇妙な動きをするものに気づいた。星屑に混じって輝いていたのは、大きな繭だった。淡い金色の光を放ちながら、もぞもぞと揺れている。

「えっ、なにこれ? 繭が動いてる!」
リディアは驚きながらも慎重にその繭に近づいた。メリーちゃんとタフィーちゃんもリディアの後ろから顔を覗かせ、興味津々の様子でその輝く繭を見つめている。

すると、繭の表面がぱきっと音を立ててひび割れ、中から美しい蝶が羽を広げて姿を現した。蝶の羽は七色に輝き、見る者を圧倒するほどの神秘的な光を放っている。

「すごい……こんな綺麗な蝶、初めて見た!」
リディアはその場に立ち尽くし、目を輝かせながら蝶の羽ばたきを見守った。蝶はひとしきり羽を震わせると、空高く舞い上がり、夜空に溶けるように飛び去っていった。

蝶が去った後、繭の跡地には一つの光る糸玉が残されていた。星のようにキラキラと輝くその糸は、柔らかくもしっかりとした質感で、リディアの目を惹きつけた。

「これって……さっきの蝶が残していった糸だよね? すごく綺麗……!」
リディアはそっとその糸玉を拾い上げた。手のひらで輝きを確かめながら、ふと思いついた。

「この糸と拾ったキラキラを使って、天蓋を飾ったらどうかな?」
その提案に、メリーちゃんは「メェ!」と賛成の声を上げ、タフィーちゃんも「ぷるぷるん!」と弾んで応えた。

リディアたちは天蓋を飾るため、天蓋の浮島へと向かった。島に到着すると、リディアはさっそく光る糸とキラキラを使い始めた。星の糸で天蓋の布を縁取り、拾った星屑のようなキラキラを散りばめる。

「ここに糸を結んで……キラキラはこの辺りに……うん、完璧!」
リディアは完成した天蓋を見上げて満足そうに微笑んだ。天蓋は昼間の光の下でも美しく、夜には星空と一体化するような幻想的な輝きを放っていた。

「これでこの場所がもっと素敵になったね!」
リディアは天蓋の下に座りながら、完成した浮島の雰囲気に胸を躍らせた。メリーちゃんもタフィーちゃんも、その美しさに感嘆の声を上げていた。



夜の帳が降り、天蓋の浮島は一層幻想的な雰囲気に包まれていた。天蓋の布に散りばめられたキラキラと輝く星の糸が、夜空の星々と調和し、島全体がまるで夢の中にいるような美しい空間になっている。

「ここ、夜はもっと素敵だね!」
リディアは天蓋の下に敷いたふかふかのクッションに体を預け、ほっと息をついた。横ではメリーちゃんが「メェ!」と嬉しそうに鳴き、タフィーちゃんはぷるぷると体を揺らしながら、天蓋に映る星模様を眺めている。

浮島の中央には、今日の目玉アイテム「こたつ」が設置されていた。リディアは興味津々で布の中に足を滑り込ませると、魔石の温かさがじんわりと体に伝わってきた。

「わあ、本当にあったかい! これ、すごい発明だね!」
リディアはクッションに背中を預けながら、こたつの中で足を伸ばした。足元がぽかぽかと温まり、冷たい夜風もまるで気にならない。

「これがあれば、寒い夜も全然平気だよね!」
彼女の言葉に、メリーちゃんが布の端からこたつの中に顔を突っ込み、「メェ!」と満足げに鳴く。タフィーちゃんもこたつの周りを跳ね回った後、リディアの横にぴたりと寄り添い、甘い香りを漂わせながら落ち着いた。

こたつの上には、メリーちゃんが綿菓子毛から取り出したお茶とおやつが並べられていた。湯気の立つハーブティーの香りが天蓋の下に広がり、リディアはカップを手に取りながら微笑んだ。

「この時間がずっと続けばいいのに……」
ハーブティーを一口飲んで、リディアは満たされた気持ちで夜空を見上げた。天蓋に施した星の飾りが、まるで夜空の星々と会話をしているかのように、優しく揺れている。

タフィーちゃんはこたつの温かさに癒されたのか、柔らかな布の上で体をぷるんと丸めて眠ってしまった。メリーちゃんもリディアの隣に横たわり、ふわふわの毛を揺らしながらリラックスしている。

「ここでみんなと一緒に過ごせるの、本当に幸せだなぁ……」
リディアはクッションに深く沈み込むと、こたつの温もりに包まれながら目を閉じた。

星空の下で過ごす夜は、静かで穏やか。天蓋の浮島に集まった温かい気持ちが、夜風に乗ってどこまでも広がっていくようだった。

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