脱走聖女は異世界で羽をのばす

ねむたん

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浮島に空中庭園を作ろう!

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秘密基地のキッチンでは、タフィーちゃんがぷるぷると動き回りながら新作チョコレートの試作に励んでいた。
キッチンカウンターには、メリーちゃんが浮島の冒険で手に入れたカラフルな果物がずらりと並び、その甘い香りが部屋中に漂っている。

「タフィーちゃん、今日もやる気満々だね。」
リディアは笑顔で声をかけながら、果物の一つを手に取った。それは不思議な形をした赤い実で、ほんのり輝いている。

タフィーちゃんは体をぷるんと揺らして答えると、チョコレートの中に果物のエキスを練り込む作業に戻った。その様子を見ていたリディアは、ふとキッチンカウンターの果物を眺めながら呟いた。

「こんなにたくさんの果物やハーブがあると、なんだかお庭が欲しくなっちゃうな……果物がなって、ハーブが咲いて、ポーションに使えそうな薬草やお花も育てられる場所があったら、きっと素敵だよね。」

リディアの呟きに、メリーちゃんが「メェ!」と賛成の声を上げた。タフィーちゃんも一瞬動きを止め、興味深げにリディアを見つめる。

その時、壁際に置かれていた魔法の地図が突然光り出し、文字と矢印が浮かび上がった。
「浮島に空中庭園を作ろう!」という力強いメッセージと共に、地図が勢いよく矢印を動かしている。

「うわっ、地図がやる気になってる! 空中庭園って……本当に作れるの?」
リディアは驚きつつも、その提案に胸をときめかせた。

「ねえ、みんな! やってみようよ! 浮島に素敵なお庭を作るの!」
リディアの言葉に、メリーちゃんとタフィーちゃんも元気よく頷いた。




リディアは秘密基地を出て、街で庭づくりの道具や材料を揃えた。
カラフルなジョウロや種、苗木がぎっしり詰まった袋をメリーちゃんがふわふわの毛の中に収納し、リディアは満足そうに頷いた。

「これだけあれば準備は完璧! あとは浮島に行くだけだね!」
タフィーちゃんが「ぷるん!」と応え、魔法の絨毯が静かに浮かび上がる。リディアたちは絨毯に乗り込み、雲海を目指して上昇を始めた。

空の上は穏やかで、雲の白い波がどこまでも広がっていた。リディアはその光景に目を輝かせながら、浮島が見えてくるのを待った。やがて、一つ目の浮島が視界に入った。そこは一面の花畑が広がる美しい場所だった。

「ここ、覚えてる! 前に冒険で立ち寄った島だよね!」
リディアは絨毯を降り、花畑の柔らかな地面に足をつけた。風に揺れる花々が甘い香りを漂わせ、メリーちゃんとタフィーちゃんも楽しそうに周囲を見渡している。

「でも、庭を作るにはまっさらな島がいいかな……」
リディアは周囲を見回しながら考えた。そして、まだ訪れたことのない浮島に目を向けた。

「あっちに行ってみよう!」
彼女は絨毯に再び乗り込み、みんなで新たな浮島を目指した。

たどり着いた浮島は、庭づくりにぴったりの場所だった。地面はふかふかの芝生に覆われ、ところどころに柔らかな土が顔を出している。島全体が広々としていて、風が気持ちよく吹き抜けていた。

「ここ、いいかも! お庭を作るのにぴったりじゃない?」
リディアは嬉しそうに声を上げた。その時、浮島の真ん中に何かが浮いているのに気づく。透明なクリスタルの中に、美しい羽を持つ鳥が閉じ込められていたのだ。

「なにこれ……すごくきれい……」
リディアがクリスタルに近づくと、鳥がふわりと動き出したように見えた。メリーちゃんが「メェ」と鳴きながら後をつけ、タフィーちゃんも体を揺らしながら興味深そうに観察している。

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