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二度目の帰還
再会
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*アレサンドル視点*
『1週間後の満月の夜、その満月が“女神の湖”の真上に来たら、湖に飛び込みなさい。』
「「「「「はい???」」」」」
ここはクロスフォード王国の王城内にある、王太子の執務室。
私とデレクとメイナードが執務をしていると、そこに魔法陣が現れ、バーミリオンと、王都には居なかった筈のアズールと、数年ぶりにキッカ殿が姿を表した。どうやら、キッカ殿が強制的にアズールとバーミリオンを召喚したようだった。
「何事だ?」と思い、キッカ殿に訊こうとしたところでの、「“女神の湖”に飛び込め」宣言だった。
『メンバーは…アレサンドル、デレク、メイナード、アズール、バーミリオンと、子供たちよ。』
「あー……その……すまない。キッカ殿…。何故、我々が…我が子を連れて“女神の湖”に飛び込まなくては…いけないんだろうか?」
ーいやいや、全く意味が分からない!ー
あの湖が、アズールやバーミリオンの世界と繋がっている事は、ここに居る者達は知っている。なのに、何故飛び込めと?何故子連れなんだ?どうして子供を危険に晒さなければいけないんだ?
『提案はアイリーン様だったのだけどね……今回、千代様が助け舟を出して下さったのよ。』
ーいや!だから!“提案”やら“助け舟”とは何なんだ!?ー
『お前達に、ウィステリア様とルーファスに会わせてあげるわ。』
「「「「「はい???」」」」」
5人の声がハモったのは仕方無いだろう。
兎に角、改めてキッカ殿に落ち着いてもらい、説明を求めたところ──
アイリーン様が、お互いの愛し子に子供が生まれたから、「“お祝い”として、会わせてあげたい」と言ったところ、チヨ様が「なら、待っているわね」とニッコリ微笑んだと。
チヨ様の怒りは収まっていなかったらしく、力のあるチヨ様がルーファス達をこちらに送るのではなく、アイリーン様が私達を向こうへ送って来い─と言われたそうで……。
勿論、あの女神…アイリーン様に、私達5人子供たちを往復させる力が無い─できたとしても、また数年眠りに就いてしまう為、アイリーン様の力が溜まる迄はお預けとなっていたそうだ。
しかし、そこから数年経つ──前に、またまたチヨ様が動いてくれたようだ。
『ねぇ、アイリーンは知ってるいのかしら?人間の命は短い─と言う事を……』
“一体、何年掛けて力を溜めるつもり?”
『子供たちが大きくなる分、更に負担が掛かる─と言う事を、アイリーンは知ってるいるのかしら?』
“もう、ルーファス達が生きている間は無理でしょう”
ーチヨ様の副声音が聞こえるのは、気のせいだろうー
チヨ様もアイリーン様にはキレているが、チヨ様にとって、ルーファスとウィステリア殿は、自分にとっては可愛い愛し子。その2人に私達を会わせてあげたいと。そこで、提案したのが、“女神の湖”の使用だった。あくまでも、チヨ様は最低限の手助けのみ。アイリーン様を甘やかす事はなかった。“女神の湖”を使えば、チヨ様の許しがあれば、向こうへ行けるようだ。
「つまり、“女神の湖”を使えば、行きの分のアイリーン様の力が殆ど要らず、還って来る為の力だけになるから、会える事になった─と言う事なのか?」
『その通りよ。だから、ルーファス達に会いたいなら、湖に飛び込みなさい。勿論、飛び込んで溺れたりはしないけど、不安だと言うなら子供たちは連れて来なくても良いわ。ただし、ルーファス達に会えるのは、コレで、本当に最後と言う事だけは言っておくわね。』
最後──
あの時、ルーファスが湖に沈んで行くのを、ウィステリア殿と見ているだけしかできなかった。あの時のウィステリア殿の声も、ずっと耳に残っている。
「勿論、私は……子供と一緒に会いに行きますよ。」
『じゃあ、1週間後、向こうで待っているわ』
そう言うと、キッカ殿は魔法陣を展開させた。
******
*志乃視点*
「千代様、お久し振りです。」
「お久し振りです。」
『志乃もルーファスも元気そうで良かったわ。』
今日は久し振りに、千代様に呼ばれて、千代様の空間?にやって来ました。娘のゆかりも連れて来てはいるけど、菊花さんの妖術で眠らされている。この空間は特別で異質な空間である為、幼いながらも、子供の記憶に残さない方が良い─との事だけど、「それなら、子供は連れて来なければ良いのでは?」と訊くと、『少し…子供たちも関係あるので……』と、少し言葉を濁された。
兎に角、眠っているゆかりを抱いていたルーファスさんが、この部屋に用意されていたベッドにゆかりを寝かせた。しかも、そのベッドが「一体何人寝れるベッドなの!?」と、突っ込みたくなる位の大きなベッド。
ーん?私達…今日はお泊りなの?ー
なんて思っていると
『あぁ、彼等も来たようね……』
「ん?“彼等”?」
と聞き返した時、私達の目の前に魔法陣が現れ、その魔法陣から私を守るようにルーファスさんが私を背中で隠すように立つ。
その魔法陣からキラキラと光が舞い上がり、その光が落ち着いた後、そこに現れたのは───
「ルーファス!ウィステリア殿!」
「アレサンドル!?デレクに……メイナードも!」
「バーミリオンさん!?アズールさん!?」
向こう側に居る筈の人達だった。
「アイリーン様が………」
『提案して、千代様が助け舟を出して下さったので……これ程まで早くに実現する事ができました。』
と、菊花さんが自慢気な顔で説明してくれた。
『お前達の別れ際がアレだったでしょう?アイリーンを待っていると、いつになるか分からないし………少し気にはなっていたから…丁度良かったわ。』
“アイリーンに任せてはいられないから”
なんて言う副声音は──聞こえてません。
『ただ……今度こそ、これで本当に最後になるから、今日はゆっくり話すと良いわ。私は下がっているから…』
と千代様はそう言うと、菊花さんを連れて、この部屋から出て行った。
それから、あの大きなベッドにはゆかりだけではなく、アレサンドル様とバーミリオンさんとデレクさんの子供たちも一緒に寝ている。
その横で、私達7人でこの数年の話をたくさんした。特に、アレサンドル様とデレクさんとメイナードさんは話が尽きない勢いだ。この再会が、本当に嬉しいんだろう。
私は私で、バーミリオンさんとアズールさんに日本での話をした。アズールさんに、「お父さんは、再婚したそうですよ」と伝えると、「それなら良かった」と、本当に嬉しそうに笑っていた。
逆に、バーミリオンさん達からは、アリシア様と久保さんの事を聞いた。アリシア様は残念?だったけど…久保さんは結局は変わらなかったのか─と、何とも複雑な…後味の悪いモノになったなと思った。
ーもう、私には関係の無い事だー
『思う存分話せたかしら?』
感覚的に、そろそろ夜が明けるかな?位の時間になった頃、千代様と菊花さんが部屋に戻って来た。お別れの時間なんだろう。
「ルーファス……本当に、お前が世界は違うけど生きて、幸せになっていて良かった。これからも…元気でな。」
「ありがとう。アレサンドルも、デレクもメイナードも…元気で……」
4人で抱き合って、最後のお別れをする。
「バー………谷原先輩も、本間君も元気でね。」
「神咲さんも元気でな。」
「そう言えば、俺達って…そんな名前だったな。」
私達は、日本名でお別れをした。
きっと、向こうの世界では……口にする事はないだろうから。
『最後に……私から子達に“祝福”を──』
と、千代様がベッドで寝ている子供たちに手を翳すと、そこから金色の光が降り注ぎ、その光が子供たちの体へと吸い込まれて行った。
『アレが、お前達に迷惑を掛けた代わりに、お前達の子に私からのギフトよ。』
「「「「ありがとうございます」」」」
流石は千代様!─である。アフターケアーが行き届いてます!その為の、子連れだったんですね!本当に、ありがとうございます!
そして、それぞれが子供を抱いて、こちらにやって来た時と同じ場所に立つと、また彼等の足下に魔法陣が現れた。
『あぁ、そうそう。念の為に言っておくけれど……アイリーンの力は微妙だから、気を付けてね』
“ちゃんと還れるかどうかは分からないわよ”
「「「「「え゙っ!?」」」」」
と、5人の顔が引き攣ったのを最後に、あっと言う間に光に包まれて───次の瞬間には、もう5人と子供たちの姿はなかった。
「えっと……大丈夫…です…よね?」
と、千代様を見ると
『勿論、怪我をする事はないし、クロスフォードには辿り着くわ。』
“クロスフォード国内の、何処に辿り着くかは分からないけど”
ーはい。副声音は、やっぱり聞こえなかった事にしますー
「まぁ……何とかなるだろう。魔道士のメイナードが居るから。」
と、ルーファスさんは苦笑した。
兎に角、こうしてまた再会できた事に関しては、アイリーン様には感謝だ。
後は……彼等が無事、王都に還りつく事を祈るのみ──です。
ーアイリーン様、最後位は頑張って下さい!ー
******
「えっと………ここは…………」
「あー……多分、辺境地だな。」
「クロスフォード王国ギリギリの辺境地だな」
「辺境地で良かったかも。辺境地なら、王都への転移魔法陣が配置されているから、直ぐに王都へ帰れるから。」
と、千代の言っていた通り、アレサンドル達は王都迄送り届けられる事はなかったが、魔法陣のお陰で、夜が明ける前迄に王都、王城へと辿り着く事ができたのだった。
ある意味、安定のアイリーンと千代だった。
勿論、この後、アイリーンは千代からみっちりと説教を喰らったのだった。
❋❋❋❋❋❋
ようやく、再会できました(笑)
( *´艸`*)
読んでいただき、ありがとうございました。
(* ᵕᴗᵕ)⁾⁾ ꕤ
『1週間後の満月の夜、その満月が“女神の湖”の真上に来たら、湖に飛び込みなさい。』
「「「「「はい???」」」」」
ここはクロスフォード王国の王城内にある、王太子の執務室。
私とデレクとメイナードが執務をしていると、そこに魔法陣が現れ、バーミリオンと、王都には居なかった筈のアズールと、数年ぶりにキッカ殿が姿を表した。どうやら、キッカ殿が強制的にアズールとバーミリオンを召喚したようだった。
「何事だ?」と思い、キッカ殿に訊こうとしたところでの、「“女神の湖”に飛び込め」宣言だった。
『メンバーは…アレサンドル、デレク、メイナード、アズール、バーミリオンと、子供たちよ。』
「あー……その……すまない。キッカ殿…。何故、我々が…我が子を連れて“女神の湖”に飛び込まなくては…いけないんだろうか?」
ーいやいや、全く意味が分からない!ー
あの湖が、アズールやバーミリオンの世界と繋がっている事は、ここに居る者達は知っている。なのに、何故飛び込めと?何故子連れなんだ?どうして子供を危険に晒さなければいけないんだ?
『提案はアイリーン様だったのだけどね……今回、千代様が助け舟を出して下さったのよ。』
ーいや!だから!“提案”やら“助け舟”とは何なんだ!?ー
『お前達に、ウィステリア様とルーファスに会わせてあげるわ。』
「「「「「はい???」」」」」
5人の声がハモったのは仕方無いだろう。
兎に角、改めてキッカ殿に落ち着いてもらい、説明を求めたところ──
アイリーン様が、お互いの愛し子に子供が生まれたから、「“お祝い”として、会わせてあげたい」と言ったところ、チヨ様が「なら、待っているわね」とニッコリ微笑んだと。
チヨ様の怒りは収まっていなかったらしく、力のあるチヨ様がルーファス達をこちらに送るのではなく、アイリーン様が私達を向こうへ送って来い─と言われたそうで……。
勿論、あの女神…アイリーン様に、私達5人子供たちを往復させる力が無い─できたとしても、また数年眠りに就いてしまう為、アイリーン様の力が溜まる迄はお預けとなっていたそうだ。
しかし、そこから数年経つ──前に、またまたチヨ様が動いてくれたようだ。
『ねぇ、アイリーンは知ってるいのかしら?人間の命は短い─と言う事を……』
“一体、何年掛けて力を溜めるつもり?”
『子供たちが大きくなる分、更に負担が掛かる─と言う事を、アイリーンは知ってるいるのかしら?』
“もう、ルーファス達が生きている間は無理でしょう”
ーチヨ様の副声音が聞こえるのは、気のせいだろうー
チヨ様もアイリーン様にはキレているが、チヨ様にとって、ルーファスとウィステリア殿は、自分にとっては可愛い愛し子。その2人に私達を会わせてあげたいと。そこで、提案したのが、“女神の湖”の使用だった。あくまでも、チヨ様は最低限の手助けのみ。アイリーン様を甘やかす事はなかった。“女神の湖”を使えば、チヨ様の許しがあれば、向こうへ行けるようだ。
「つまり、“女神の湖”を使えば、行きの分のアイリーン様の力が殆ど要らず、還って来る為の力だけになるから、会える事になった─と言う事なのか?」
『その通りよ。だから、ルーファス達に会いたいなら、湖に飛び込みなさい。勿論、飛び込んで溺れたりはしないけど、不安だと言うなら子供たちは連れて来なくても良いわ。ただし、ルーファス達に会えるのは、コレで、本当に最後と言う事だけは言っておくわね。』
最後──
あの時、ルーファスが湖に沈んで行くのを、ウィステリア殿と見ているだけしかできなかった。あの時のウィステリア殿の声も、ずっと耳に残っている。
「勿論、私は……子供と一緒に会いに行きますよ。」
『じゃあ、1週間後、向こうで待っているわ』
そう言うと、キッカ殿は魔法陣を展開させた。
******
*志乃視点*
「千代様、お久し振りです。」
「お久し振りです。」
『志乃もルーファスも元気そうで良かったわ。』
今日は久し振りに、千代様に呼ばれて、千代様の空間?にやって来ました。娘のゆかりも連れて来てはいるけど、菊花さんの妖術で眠らされている。この空間は特別で異質な空間である為、幼いながらも、子供の記憶に残さない方が良い─との事だけど、「それなら、子供は連れて来なければ良いのでは?」と訊くと、『少し…子供たちも関係あるので……』と、少し言葉を濁された。
兎に角、眠っているゆかりを抱いていたルーファスさんが、この部屋に用意されていたベッドにゆかりを寝かせた。しかも、そのベッドが「一体何人寝れるベッドなの!?」と、突っ込みたくなる位の大きなベッド。
ーん?私達…今日はお泊りなの?ー
なんて思っていると
『あぁ、彼等も来たようね……』
「ん?“彼等”?」
と聞き返した時、私達の目の前に魔法陣が現れ、その魔法陣から私を守るようにルーファスさんが私を背中で隠すように立つ。
その魔法陣からキラキラと光が舞い上がり、その光が落ち着いた後、そこに現れたのは───
「ルーファス!ウィステリア殿!」
「アレサンドル!?デレクに……メイナードも!」
「バーミリオンさん!?アズールさん!?」
向こう側に居る筈の人達だった。
「アイリーン様が………」
『提案して、千代様が助け舟を出して下さったので……これ程まで早くに実現する事ができました。』
と、菊花さんが自慢気な顔で説明してくれた。
『お前達の別れ際がアレだったでしょう?アイリーンを待っていると、いつになるか分からないし………少し気にはなっていたから…丁度良かったわ。』
“アイリーンに任せてはいられないから”
なんて言う副声音は──聞こえてません。
『ただ……今度こそ、これで本当に最後になるから、今日はゆっくり話すと良いわ。私は下がっているから…』
と千代様はそう言うと、菊花さんを連れて、この部屋から出て行った。
それから、あの大きなベッドにはゆかりだけではなく、アレサンドル様とバーミリオンさんとデレクさんの子供たちも一緒に寝ている。
その横で、私達7人でこの数年の話をたくさんした。特に、アレサンドル様とデレクさんとメイナードさんは話が尽きない勢いだ。この再会が、本当に嬉しいんだろう。
私は私で、バーミリオンさんとアズールさんに日本での話をした。アズールさんに、「お父さんは、再婚したそうですよ」と伝えると、「それなら良かった」と、本当に嬉しそうに笑っていた。
逆に、バーミリオンさん達からは、アリシア様と久保さんの事を聞いた。アリシア様は残念?だったけど…久保さんは結局は変わらなかったのか─と、何とも複雑な…後味の悪いモノになったなと思った。
ーもう、私には関係の無い事だー
『思う存分話せたかしら?』
感覚的に、そろそろ夜が明けるかな?位の時間になった頃、千代様と菊花さんが部屋に戻って来た。お別れの時間なんだろう。
「ルーファス……本当に、お前が世界は違うけど生きて、幸せになっていて良かった。これからも…元気でな。」
「ありがとう。アレサンドルも、デレクもメイナードも…元気で……」
4人で抱き合って、最後のお別れをする。
「バー………谷原先輩も、本間君も元気でね。」
「神咲さんも元気でな。」
「そう言えば、俺達って…そんな名前だったな。」
私達は、日本名でお別れをした。
きっと、向こうの世界では……口にする事はないだろうから。
『最後に……私から子達に“祝福”を──』
と、千代様がベッドで寝ている子供たちに手を翳すと、そこから金色の光が降り注ぎ、その光が子供たちの体へと吸い込まれて行った。
『アレが、お前達に迷惑を掛けた代わりに、お前達の子に私からのギフトよ。』
「「「「ありがとうございます」」」」
流石は千代様!─である。アフターケアーが行き届いてます!その為の、子連れだったんですね!本当に、ありがとうございます!
そして、それぞれが子供を抱いて、こちらにやって来た時と同じ場所に立つと、また彼等の足下に魔法陣が現れた。
『あぁ、そうそう。念の為に言っておくけれど……アイリーンの力は微妙だから、気を付けてね』
“ちゃんと還れるかどうかは分からないわよ”
「「「「「え゙っ!?」」」」」
と、5人の顔が引き攣ったのを最後に、あっと言う間に光に包まれて───次の瞬間には、もう5人と子供たちの姿はなかった。
「えっと……大丈夫…です…よね?」
と、千代様を見ると
『勿論、怪我をする事はないし、クロスフォードには辿り着くわ。』
“クロスフォード国内の、何処に辿り着くかは分からないけど”
ーはい。副声音は、やっぱり聞こえなかった事にしますー
「まぁ……何とかなるだろう。魔道士のメイナードが居るから。」
と、ルーファスさんは苦笑した。
兎に角、こうしてまた再会できた事に関しては、アイリーン様には感謝だ。
後は……彼等が無事、王都に還りつく事を祈るのみ──です。
ーアイリーン様、最後位は頑張って下さい!ー
******
「えっと………ここは…………」
「あー……多分、辺境地だな。」
「クロスフォード王国ギリギリの辺境地だな」
「辺境地で良かったかも。辺境地なら、王都への転移魔法陣が配置されているから、直ぐに王都へ帰れるから。」
と、千代の言っていた通り、アレサンドル達は王都迄送り届けられる事はなかったが、魔法陣のお陰で、夜が明ける前迄に王都、王城へと辿り着く事ができたのだった。
ある意味、安定のアイリーンと千代だった。
勿論、この後、アイリーンは千代からみっちりと説教を喰らったのだった。
❋❋❋❋❋❋
ようやく、再会できました(笑)
( *´艸`*)
読んでいただき、ありがとうございました。
(* ᵕᴗᵕ)⁾⁾ ꕤ
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