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陸
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「魔法使い…母娘で………。」
リュウさんからの話が終わると、目の前に居るマーレン様はキョトン─とした顔をして固まった。
少し強面気味な顔なのに、キョトンとした顔をすると、何だか少しだけ可愛らしく見える。
「言っておくが、ヴィー…ヴィオラは普通の魔法使いだけど、ハルは…別格の魔法使いだからな。」
「別格?」
「シリウスは、魔法使いとしての俺の実力は知っているよな?」
「それは勿論。我が国では、リュウ殿以上の者は居ませんからね。リュウ殿から感じる魔力も、とても強いモノで………」
そこで、マーレン様はハッとしたように目を軽く見開いてから、私とお母様に意識を向けて来た。
ゾワリ─と、身体に嫌な感覚が纏わり付いて来た。
ーえ?何?ー
焦っていると、次の瞬間、その嫌な感覚が一瞬にして無くなった。
ー一体…何が起こったの?ー
「──私達の魔力を感じようと、無意識のうちに自分の魔力を相手の身体に纏わせてしまうんですね?」
「え?」
いつものようにニコニコ笑っているお母様。そんなお母様から言われた言葉に驚くマーレン様。
「あれ?気付いていなかったですか?マーレン様が他人の魔力に対して敏感になっているのは、その相手に自分の魔力を纏わせてしまっているからですよ?纏わせる事で、相手の魔力と自分の魔力が混ざってしまって、その魔力差?が違和感となって自分に還って来てるんですよ。特に、その2人の魔力差が大きければ大きい程、違和感は強くなると思います。」
流石はチートな魔法使いのお母様。さっきのゾワリとした感覚は、マーレン様の魔力が纏わりついたからで、その纏わりついた魔力をお母様が弾いた─と言うところだろう。
しかも、マーレン様自身、そんな事が起こっていた事すら知らなかったようで、未だに放心状態である。
ーそんな姿も可愛く見えるのは…何故?ー
「流石はハルだな。俺も全く気付かなかった。」
と、リュウさんが何となく嬉しそうに笑う。
「え?それは…え?」
「ははっ。驚くだろう?見た目はリスみたいなのに…俺は、ハルの足元にも及ばないレベルの魔法使いなんだ。いや、ハルが凄過ぎるだけなんだけどな?兎に角、お前が他人の魔力に対して敏感だったから、お前にだけは伝えておこうと思ったんだ。契約を交したが、これは他言無用だ。他言した場合はそれなりの制裁を受けてもらうし……それ以上に、俺やパルヴァンも黙ってはいないからな……。それだけは覚えておいてくれ。」
いつもは飄々とした顔をしているリュウさんが、一瞬真顔でマーレン様に軽く圧を掛けるように視線を向けた。それだけではなく、この部屋全体にピリッとした空気が張り詰めた。
リュウさんだけではない。お祖父様もティモスさんもルナさんもリディさんも…兎に角、パルヴァンの人達はお母様に対しては過保護以上の過保護だ。
「勿論、口外しません。その…一つだけ…。私自身、魔力をうまく使えない事があって…もし良ければ、時間がある時で良いので、相談にのってもらう事はできますか?」
「私に出来る、分かる範囲で良ければ。」
「ありがとうございます!」
お母様からの了承を得ると、マーレン様はパアッと表情を明るくさせた。
ー強面さんな割には、クルクルと表情が変わる人だよねー
そんなマーレン様が可愛く見えて仕方がなくて、ついついマーレン様に視線がいってしまうのは………仕方が無い…よね?
「あくまでも、合同訓練が第一優先事項である事を忘れずに。」
と、お祖父様はニッコリ微笑みながら、マーレン様にキッチリと釘を刺した。
それから少し話をしてから、お互いの騎士達の集まる時間となった為、お母様と私は別邸へ。レオン様達は騎士邸へと向かった。
『主…何か…誰かに何かされたか?』
私とお母様は、そのままネロとネージュの居る中庭へとやって来た。すると、いち早くネージュが反応した。
「流石はネージュだね。気付いた?でも大丈夫。何かされた─と言うか…」
と、お母様はマーレン様とのやりとりの話をした。
『ふむ。それは…なかなか厄介な能力だな。無意識にとなると、コントロールするのにも、少し時間が掛かるかもしれぬな。あ、そう言えば…ノアが、その魔力や血で繋がりを手繰る能力がある故、何か手助けができるかもしれぬが…この1週間の間にここに来れるかどうか─だな。』
「そうなんだね。それじゃあ、もしノアが来れるようなら、その時に頼んでみるね。ところで…ネージュ?久し振りに…ネージュと寝転んでも良い?」
『勿論』
そう言うと、ネージュは元の大きさに戻り、ゴロンと横になった。その横になったネージュに、ハルは勿論の事、『ネロもー』「私も!!」と、仔犬サイズのネロとヴィオラもネージュのもふもふにダイブした。
「ネージュのもふもふ、久し振りだね!やっぱりネージュのもふもふは気持ちいい!」
と、ハルはネージュに抱き着いたまま撫で回す。
「確かに、ネージュのもふもふは気持ちいいけど、ネロも気持ちいいからね?」
と、ヴィオラはネロを抱き寄せてワシャワシャと撫で回す。
そして、撫で回されているネージュとネロは、嬉しそうに目を細めて尻尾をフリフリとさせていた。
「「はぁー……見てるだけで癒やされる!」」
と、そんな様子を見守っているルナとリディだった。
*補足*
★ネージュ★
ヴィオラの母─ハルと名を交している白色のフェンリルで、ネロの母。本来は2m以上の大きさだが、普段はゴールデンレトリバー程の大きさになっている。
擬人化すると美魔女になる。
★ノア★
ヴィオラの父─エディオルと名を交している黒色の天馬で、ネロの父。
擬人化するとイケオジになる。
★ネロ★
ヴィオラと名を交している黒色のフェンリル。
擬人化すると美少女になる。
❋明けましておめでとうございます。本年も、どうぞ宜しくお願い致します❋
(⑅ᴗˬᴗ)ꕤ*.゚
リュウさんからの話が終わると、目の前に居るマーレン様はキョトン─とした顔をして固まった。
少し強面気味な顔なのに、キョトンとした顔をすると、何だか少しだけ可愛らしく見える。
「言っておくが、ヴィー…ヴィオラは普通の魔法使いだけど、ハルは…別格の魔法使いだからな。」
「別格?」
「シリウスは、魔法使いとしての俺の実力は知っているよな?」
「それは勿論。我が国では、リュウ殿以上の者は居ませんからね。リュウ殿から感じる魔力も、とても強いモノで………」
そこで、マーレン様はハッとしたように目を軽く見開いてから、私とお母様に意識を向けて来た。
ゾワリ─と、身体に嫌な感覚が纏わり付いて来た。
ーえ?何?ー
焦っていると、次の瞬間、その嫌な感覚が一瞬にして無くなった。
ー一体…何が起こったの?ー
「──私達の魔力を感じようと、無意識のうちに自分の魔力を相手の身体に纏わせてしまうんですね?」
「え?」
いつものようにニコニコ笑っているお母様。そんなお母様から言われた言葉に驚くマーレン様。
「あれ?気付いていなかったですか?マーレン様が他人の魔力に対して敏感になっているのは、その相手に自分の魔力を纏わせてしまっているからですよ?纏わせる事で、相手の魔力と自分の魔力が混ざってしまって、その魔力差?が違和感となって自分に還って来てるんですよ。特に、その2人の魔力差が大きければ大きい程、違和感は強くなると思います。」
流石はチートな魔法使いのお母様。さっきのゾワリとした感覚は、マーレン様の魔力が纏わりついたからで、その纏わりついた魔力をお母様が弾いた─と言うところだろう。
しかも、マーレン様自身、そんな事が起こっていた事すら知らなかったようで、未だに放心状態である。
ーそんな姿も可愛く見えるのは…何故?ー
「流石はハルだな。俺も全く気付かなかった。」
と、リュウさんが何となく嬉しそうに笑う。
「え?それは…え?」
「ははっ。驚くだろう?見た目はリスみたいなのに…俺は、ハルの足元にも及ばないレベルの魔法使いなんだ。いや、ハルが凄過ぎるだけなんだけどな?兎に角、お前が他人の魔力に対して敏感だったから、お前にだけは伝えておこうと思ったんだ。契約を交したが、これは他言無用だ。他言した場合はそれなりの制裁を受けてもらうし……それ以上に、俺やパルヴァンも黙ってはいないからな……。それだけは覚えておいてくれ。」
いつもは飄々とした顔をしているリュウさんが、一瞬真顔でマーレン様に軽く圧を掛けるように視線を向けた。それだけではなく、この部屋全体にピリッとした空気が張り詰めた。
リュウさんだけではない。お祖父様もティモスさんもルナさんもリディさんも…兎に角、パルヴァンの人達はお母様に対しては過保護以上の過保護だ。
「勿論、口外しません。その…一つだけ…。私自身、魔力をうまく使えない事があって…もし良ければ、時間がある時で良いので、相談にのってもらう事はできますか?」
「私に出来る、分かる範囲で良ければ。」
「ありがとうございます!」
お母様からの了承を得ると、マーレン様はパアッと表情を明るくさせた。
ー強面さんな割には、クルクルと表情が変わる人だよねー
そんなマーレン様が可愛く見えて仕方がなくて、ついついマーレン様に視線がいってしまうのは………仕方が無い…よね?
「あくまでも、合同訓練が第一優先事項である事を忘れずに。」
と、お祖父様はニッコリ微笑みながら、マーレン様にキッチリと釘を刺した。
それから少し話をしてから、お互いの騎士達の集まる時間となった為、お母様と私は別邸へ。レオン様達は騎士邸へと向かった。
『主…何か…誰かに何かされたか?』
私とお母様は、そのままネロとネージュの居る中庭へとやって来た。すると、いち早くネージュが反応した。
「流石はネージュだね。気付いた?でも大丈夫。何かされた─と言うか…」
と、お母様はマーレン様とのやりとりの話をした。
『ふむ。それは…なかなか厄介な能力だな。無意識にとなると、コントロールするのにも、少し時間が掛かるかもしれぬな。あ、そう言えば…ノアが、その魔力や血で繋がりを手繰る能力がある故、何か手助けができるかもしれぬが…この1週間の間にここに来れるかどうか─だな。』
「そうなんだね。それじゃあ、もしノアが来れるようなら、その時に頼んでみるね。ところで…ネージュ?久し振りに…ネージュと寝転んでも良い?」
『勿論』
そう言うと、ネージュは元の大きさに戻り、ゴロンと横になった。その横になったネージュに、ハルは勿論の事、『ネロもー』「私も!!」と、仔犬サイズのネロとヴィオラもネージュのもふもふにダイブした。
「ネージュのもふもふ、久し振りだね!やっぱりネージュのもふもふは気持ちいい!」
と、ハルはネージュに抱き着いたまま撫で回す。
「確かに、ネージュのもふもふは気持ちいいけど、ネロも気持ちいいからね?」
と、ヴィオラはネロを抱き寄せてワシャワシャと撫で回す。
そして、撫で回されているネージュとネロは、嬉しそうに目を細めて尻尾をフリフリとさせていた。
「「はぁー……見てるだけで癒やされる!」」
と、そんな様子を見守っているルナとリディだった。
*補足*
★ネージュ★
ヴィオラの母─ハルと名を交している白色のフェンリルで、ネロの母。本来は2m以上の大きさだが、普段はゴールデンレトリバー程の大きさになっている。
擬人化すると美魔女になる。
★ノア★
ヴィオラの父─エディオルと名を交している黒色の天馬で、ネロの父。
擬人化するとイケオジになる。
★ネロ★
ヴィオラと名を交している黒色のフェンリル。
擬人化すると美少女になる。
❋明けましておめでとうございます。本年も、どうぞ宜しくお願い致します❋
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