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余話
子達の物語①
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❋有り難い事に、完結作品にも関わらず【モブ】シリーズ(本編、続編、続々編ともに)が、少しずつですがお気に入り登録が増えていて、嬉しく思っています。ありがとうございます。感謝の気持ちをこめまして、子達の話になりますが、お話をここ(続々編の場)に投稿しました(勿論、ハル達も出て来ますw)。4話程になると思いますが、できる限り今日中に仕上げます❋
\(๑•̀ㅁ•́๑)✧
「それじゃあ、後は頼んだぞ。」
と、普通の令嬢が見ると悲鳴をあげるのでは?と思うような笑顔で、グレン様はシルヴィア様と2人で旅立って行った。
私の名前は─ヴィオラ=カルザイン
父の名前は─エディオル
母の名前は─ハル
兄の名前は─セオドア
父は、国王になったランバルト様の近衛であり、第二騎士団の団長を務めている。
母は、薬師であり魔法使いでもある、ある意味凄い存在なのに、そんな感じには全く見えない可愛らしい母である。
ー私も魔法使いだけどー
兄は、現在17歳で王都にある学園に通っている3年生で、既に騎士見習いとして騎士団にも所属している。
そして、私─ヴィオラも15歳になり、今年から学園生活が始まると言う直前の事だった。
「色んな国を見て回りたいのだ。」
と、パルヴァン辺境伯であるグレン様が国王陛下に圧を掛け──(コホン)願い出て、その爵位を息子であるレオン=パルヴァン様に引き継がせ、シルヴィア様と2人で旅に出る事となったのだ。
“物見遊山な旅”ではなく、“魔獣討伐の旅”ですよね?
とは、誰も突っ込まなかった。
今では王妃陛下となったミヤ様を含め、歴代最高で最強な聖女様3人が浄化をして7年。その頃辺りからチラチラと穢れが現れだし、魔獣もチラチラ出るようになった。
「ようやく出番が来たな─」
と、お祖父様─ゼン─の笑顔が怖かった…とは、私の胸の中だけに留めておきます。
兎に角、魔獣だよ?魔獣が出て笑顔になるって、おかしくないですか?お祖父様だけじゃないんです。パルヴァンの騎士達はもれなく笑顔で討伐に出掛けるんです。それを、お母様とお父様に言うと──
「「パルヴァンの騎士だからな(ね)」」
と、遠い目をしながら言われた。
パルヴァンの騎士は、王都の第一騎士団の騎士よりも強いのだと。ここ数年程は有り難い事に平和だった。平和だったが故に、闘いに飢えていたんだろう─と。
ーえ?それって、ある意味怖くないですか?ー
とは言え、パルヴァンの騎士達は本当に強い。パルヴァンの森に魔獣が現れても、あっと言う間に仕留めてしまい、魔獣達がパルヴァンの森から出て来る事は無かった。
それに、魔法使いであるお母様が完璧では無いけど、穢れが出ると浄化をする為、一気に悪化すると言う事もなかった。
ウォーランド王国は、ミヤ様やパルヴァンの騎士のお陰で、比較的平和な国だった。
そんな事もあり、グレン様は、自分が居なくても大丈夫だろうと思ったのかもしれません。
“パルヴァン辺境伯のグレン=パルヴァン”は、他国にまで名を轟かせている程の武人だから、どの国に行っても歓迎されるだろうと思う。
魔獣討伐の旅とは色々心配だけど、お母様が作った魔力がこもったピアスを渡していたから、きっと大丈夫だろう。お別れは寂しいけど、皆笑顔でグレン様とシルヴィア様を見送った。
グレン様とシルヴィア様が旅立ってから直ぐに学園生活が始まり、毎日が忙しいなりにも、同じクラスには幼馴染みの双子の王子と王女であるリオンとサクラと(ベラトリス様の娘)リーシェが居て、楽しい日々を送っている。
そして、夏休みの長期休暇に入ると、私とお兄様はお母様と一緒にパルヴァンに居るお祖父様の所へとやって来た。一週間の滞在予定だ。父は近衛の仕事があり、一緒には来れなかった──から─────パルヴァンに来るのが予定よりも1日遅くなってしまった。え?「何故か?」って?それは──
お母様が起きれなかったから
ー本当に…お父様はお母様が好き過ぎて困るー
一週間会えないからって……分かりますよ?お母様は、一体何歳なの!?と訊きたくなる位、見た目の年齢が変わらないし、娘の私から見ても本当にリスみたいに可愛い。お母様みたいな人を、“庇護欲をかきたてる人”と言うんだろうと思う。そんなお母様を、お父様は相変わらず溺愛している。娘の私が恥ずかしい程に。それでも─そんな2人は私の憧れであり、尊敬する両親である。
「私も─あの溺愛は要らないけど、お父様みたいに強くて一途な人と結婚したいなぁ」
と、よくサクラとリーシェと話し合っている。因みに、リーシェの両親もラブラブで、父であり宰相でもあるイリス様も、妻となったベラトリス様を溺愛しているらしい。
「私の父も、エディオル様程じゃないけど、母が第一優先なのよ。」
と、リーシェがよく言っている。
サクラに至っては─
「ウチは仲は良いのは確かだし、お互い信頼し合っているのも確かだわ。ラブラブ?ではないけど、父からの愛情が8割増しだけど、そんな父を母は可愛いと思ってる感じだから、丁度良いのかもしれないわね。」
と、国王両陛下も相変わらず仲が良いようだ。
そんな風に、私達の親は恋愛結婚をしたお陰で、王子王女、宰相の娘であるにも関わらず、未だに婚約者も居ないのだ。私に限っては、父が騎士爵位を持っている近衛と言ってもほぼ平民寄りだから、更に婚約者なんて急ぐ必要は無い。
ーこの学園生活の中で、良い出会いがあったら良いなぁー
と、こっそり思っている事は、お父様とお兄様とお祖父様には……内緒の話だ。
\(๑•̀ㅁ•́๑)✧
「それじゃあ、後は頼んだぞ。」
と、普通の令嬢が見ると悲鳴をあげるのでは?と思うような笑顔で、グレン様はシルヴィア様と2人で旅立って行った。
私の名前は─ヴィオラ=カルザイン
父の名前は─エディオル
母の名前は─ハル
兄の名前は─セオドア
父は、国王になったランバルト様の近衛であり、第二騎士団の団長を務めている。
母は、薬師であり魔法使いでもある、ある意味凄い存在なのに、そんな感じには全く見えない可愛らしい母である。
ー私も魔法使いだけどー
兄は、現在17歳で王都にある学園に通っている3年生で、既に騎士見習いとして騎士団にも所属している。
そして、私─ヴィオラも15歳になり、今年から学園生活が始まると言う直前の事だった。
「色んな国を見て回りたいのだ。」
と、パルヴァン辺境伯であるグレン様が国王陛下に圧を掛け──(コホン)願い出て、その爵位を息子であるレオン=パルヴァン様に引き継がせ、シルヴィア様と2人で旅に出る事となったのだ。
“物見遊山な旅”ではなく、“魔獣討伐の旅”ですよね?
とは、誰も突っ込まなかった。
今では王妃陛下となったミヤ様を含め、歴代最高で最強な聖女様3人が浄化をして7年。その頃辺りからチラチラと穢れが現れだし、魔獣もチラチラ出るようになった。
「ようやく出番が来たな─」
と、お祖父様─ゼン─の笑顔が怖かった…とは、私の胸の中だけに留めておきます。
兎に角、魔獣だよ?魔獣が出て笑顔になるって、おかしくないですか?お祖父様だけじゃないんです。パルヴァンの騎士達はもれなく笑顔で討伐に出掛けるんです。それを、お母様とお父様に言うと──
「「パルヴァンの騎士だからな(ね)」」
と、遠い目をしながら言われた。
パルヴァンの騎士は、王都の第一騎士団の騎士よりも強いのだと。ここ数年程は有り難い事に平和だった。平和だったが故に、闘いに飢えていたんだろう─と。
ーえ?それって、ある意味怖くないですか?ー
とは言え、パルヴァンの騎士達は本当に強い。パルヴァンの森に魔獣が現れても、あっと言う間に仕留めてしまい、魔獣達がパルヴァンの森から出て来る事は無かった。
それに、魔法使いであるお母様が完璧では無いけど、穢れが出ると浄化をする為、一気に悪化すると言う事もなかった。
ウォーランド王国は、ミヤ様やパルヴァンの騎士のお陰で、比較的平和な国だった。
そんな事もあり、グレン様は、自分が居なくても大丈夫だろうと思ったのかもしれません。
“パルヴァン辺境伯のグレン=パルヴァン”は、他国にまで名を轟かせている程の武人だから、どの国に行っても歓迎されるだろうと思う。
魔獣討伐の旅とは色々心配だけど、お母様が作った魔力がこもったピアスを渡していたから、きっと大丈夫だろう。お別れは寂しいけど、皆笑顔でグレン様とシルヴィア様を見送った。
グレン様とシルヴィア様が旅立ってから直ぐに学園生活が始まり、毎日が忙しいなりにも、同じクラスには幼馴染みの双子の王子と王女であるリオンとサクラと(ベラトリス様の娘)リーシェが居て、楽しい日々を送っている。
そして、夏休みの長期休暇に入ると、私とお兄様はお母様と一緒にパルヴァンに居るお祖父様の所へとやって来た。一週間の滞在予定だ。父は近衛の仕事があり、一緒には来れなかった──から─────パルヴァンに来るのが予定よりも1日遅くなってしまった。え?「何故か?」って?それは──
お母様が起きれなかったから
ー本当に…お父様はお母様が好き過ぎて困るー
一週間会えないからって……分かりますよ?お母様は、一体何歳なの!?と訊きたくなる位、見た目の年齢が変わらないし、娘の私から見ても本当にリスみたいに可愛い。お母様みたいな人を、“庇護欲をかきたてる人”と言うんだろうと思う。そんなお母様を、お父様は相変わらず溺愛している。娘の私が恥ずかしい程に。それでも─そんな2人は私の憧れであり、尊敬する両親である。
「私も─あの溺愛は要らないけど、お父様みたいに強くて一途な人と結婚したいなぁ」
と、よくサクラとリーシェと話し合っている。因みに、リーシェの両親もラブラブで、父であり宰相でもあるイリス様も、妻となったベラトリス様を溺愛しているらしい。
「私の父も、エディオル様程じゃないけど、母が第一優先なのよ。」
と、リーシェがよく言っている。
サクラに至っては─
「ウチは仲は良いのは確かだし、お互い信頼し合っているのも確かだわ。ラブラブ?ではないけど、父からの愛情が8割増しだけど、そんな父を母は可愛いと思ってる感じだから、丁度良いのかもしれないわね。」
と、国王両陛下も相変わらず仲が良いようだ。
そんな風に、私達の親は恋愛結婚をしたお陰で、王子王女、宰相の娘であるにも関わらず、未だに婚約者も居ないのだ。私に限っては、父が騎士爵位を持っている近衛と言ってもほぼ平民寄りだから、更に婚約者なんて急ぐ必要は無い。
ーこの学園生活の中で、良い出会いがあったら良いなぁー
と、こっそり思っている事は、お父様とお兄様とお祖父様には……内緒の話だ。
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