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第一章ー最初の1年ー
自分に出来る事を
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*本日も、2話投稿します*
今回の結末としては…
私に嫌がらせをしていた女性3人は解雇。しかも、私に充てられていた経費も嘘をついて使い込んでいたらしい。各々の家にも通達され、罰として、3人とも修道院送りになっそうだ。
そして、料理長。その侍女達に騙されただけとは言え、その報告を上げず、自己判断していたと言う事もあり、職務怠慢?として解雇。昨日から、新しい料理長が就いているらしい。
経理担当の人も然別。使途が不明にも関わらず調べもせずに、その侍女達の言い分を鵜呑みにしていたらしい。その人も、今回解雇となった。
最後に、王様と宰相様が私達に謝罪して来た。
「本当に、今回の事はすまなかった。それで、何か、して欲しい事や願い事はないだろうか?」
と言われたので、迷わずお願いをする。
「としょかん、はいりたい。キョカ、いる?」
そう、この城には大きな図書館があると言う。勉強をする為にも、色んな本を読みたいのもあって、入る許可が欲しかったのだ。
「そんな事で良いのかい?勿論、いつでも行ってもらって良い。入室許可証は、また後ですぐ用意をさせよう。」
「ありがとーございます!」
パッと笑顔でお礼を言う。
これで、お姉さん達が訓練している間、もっと色んな勉強ができる!と、内心1人でウキウキした。そんな私を皆が微笑ましい目で見ている事には気付かなかった。
そして、何と、私にはサエラさんが侍女として付いてくれる事になった。これも、ベラトリス様の好意で。後2人ほど侍女を付けられるらしいが、今回の事もあるので、慎重にサエラさんが自ら見極めながら決めると言う事になった。
こうして、私の周りの環境は、一気に良くなったのである。
とは言え、全てが良くなった訳ではなく…
「あなたでしょう?我が儘放題で、聖女様達を困らせているとか言う巻き込まれただけの平民って?」
お城の図書館で勉強をして、いつもならサエラさんと一緒に部屋に戻るのだが、今日はベラトリス様に呼ばれている為、帰りは私1人で帰る事になった。サエラさんには心配されたが、大丈夫だからと説得したーんだけど…。
ー只今、3人のご令嬢達に絶賛囲まれ中であるー
「ちょっと、あなた、聞いているの?」
「あぁ、お勉強嫌いで、まだこちらの国の言葉が分からないのでしたっけ?」
クスクス
ー本当に、典型的なイヤミとイジメだよねー
こう言うタイプは、こっちが反論すればする程ヒートアップするんだよね。どうせ、私は3年すれば日本に還るんだし、私の事を理解してもらおうとも思わない。嫌われたままでいい。
そんな事をつらつら思っているとー
「そこで何をしている?」
「カルザイン様!?」
ーえっ!?ー
ビクリッと、反応する。
「そこで何をしている?と、訊いている。」
「あのっ…いえ、何でもございません。失礼致します!」
そう言って、3人の令嬢達は早足で去って行った。
「「……」」
カルザイン様を見るのは、謁見の日以来だ。その日は言葉を交わしてはいないけど…。と、チラリとカルザイン様を見る。
そのカルザイン様は、立ち去って行く令嬢を見据えていたが、そのままついっと、私の方へ視線を向けてきた。
その視線が怖くて、私は思い切り視線を外した。
「…っ!」
その瞬間、カルザイン様が息を飲むのが分かった。それから、少しの沈黙の後…
「…言葉は解るのだろう?何故…反論しない?」
この人は、また私を責めに来たんだろうか?一応、助けてはくれたんだろうけど…
私は、カルザイン様と目を合わせる事なく、ペコリと頭を下げ、そのまま小走りで自分の部屋まで帰った。
その時の、カルザイン様がどんな顔をしていたかなんて、私には知る由もなかった。
「できたー!」
この世界に来てから5ヶ月。遭遇する令嬢に嫌みを言われる事が時々はあったが、概ね平和な日々を送っていた。お姉さん達の聖女としての訓練も順調のようで、1年もせず旅に出れるかもしれないとの事だった。
その間、私もたくさん勉強をした。困った事があった時は、ベラトリス様やサエラさんが色々と助けてくれた。
私は、魔法使いとしての能力を生かして、“ポーション”なる物を作る事にした。旅に出るのに必要な物らしく、ゲームの中でも、いかに質の良いポーションを手に入れられるかで、進行具合が変わってしまっていたらしい。
ーはい、早く日本に還りたいので、質の良いポーション作り、頑張りました!ー
勿論、自分でキッチリ“鑑定”できるので、出来上がり具合もバッチリ確認できます。これで、少しは足手まといじゃなくなったかなぁ?
そして、もう一つ。
本を読んで知ったのだが、この世界には“魔石”と呼ばれる石がある。その魔石には魔力が込められるそうで、魔力を込めた魔石を装飾品として加工して身に付ける事が普通にあるらしい。ならば!と、お姉さん達と、いつもお世話になっているサエラさんとベラトリス様に作ろう!と思い、作ってみました。
私達4人は、(ハルの瞳の色)薄い水色と(お姉さん達の瞳の色)黒の魔石で、ベラトリス様には(髪の色)赤と(瞳の色)碧の魔石で、サエラさんには(瞳の色)青の魔石でブレスレットに加工した。“防御”の魔力を込めた。
いざ何かあった時、その身を守る為に。
「旅に出る前に作れて良かった。」
ー旅に出る迄、後数ヶ月だー
今回の結末としては…
私に嫌がらせをしていた女性3人は解雇。しかも、私に充てられていた経費も嘘をついて使い込んでいたらしい。各々の家にも通達され、罰として、3人とも修道院送りになっそうだ。
そして、料理長。その侍女達に騙されただけとは言え、その報告を上げず、自己判断していたと言う事もあり、職務怠慢?として解雇。昨日から、新しい料理長が就いているらしい。
経理担当の人も然別。使途が不明にも関わらず調べもせずに、その侍女達の言い分を鵜呑みにしていたらしい。その人も、今回解雇となった。
最後に、王様と宰相様が私達に謝罪して来た。
「本当に、今回の事はすまなかった。それで、何か、して欲しい事や願い事はないだろうか?」
と言われたので、迷わずお願いをする。
「としょかん、はいりたい。キョカ、いる?」
そう、この城には大きな図書館があると言う。勉強をする為にも、色んな本を読みたいのもあって、入る許可が欲しかったのだ。
「そんな事で良いのかい?勿論、いつでも行ってもらって良い。入室許可証は、また後ですぐ用意をさせよう。」
「ありがとーございます!」
パッと笑顔でお礼を言う。
これで、お姉さん達が訓練している間、もっと色んな勉強ができる!と、内心1人でウキウキした。そんな私を皆が微笑ましい目で見ている事には気付かなかった。
そして、何と、私にはサエラさんが侍女として付いてくれる事になった。これも、ベラトリス様の好意で。後2人ほど侍女を付けられるらしいが、今回の事もあるので、慎重にサエラさんが自ら見極めながら決めると言う事になった。
こうして、私の周りの環境は、一気に良くなったのである。
とは言え、全てが良くなった訳ではなく…
「あなたでしょう?我が儘放題で、聖女様達を困らせているとか言う巻き込まれただけの平民って?」
お城の図書館で勉強をして、いつもならサエラさんと一緒に部屋に戻るのだが、今日はベラトリス様に呼ばれている為、帰りは私1人で帰る事になった。サエラさんには心配されたが、大丈夫だからと説得したーんだけど…。
ー只今、3人のご令嬢達に絶賛囲まれ中であるー
「ちょっと、あなた、聞いているの?」
「あぁ、お勉強嫌いで、まだこちらの国の言葉が分からないのでしたっけ?」
クスクス
ー本当に、典型的なイヤミとイジメだよねー
こう言うタイプは、こっちが反論すればする程ヒートアップするんだよね。どうせ、私は3年すれば日本に還るんだし、私の事を理解してもらおうとも思わない。嫌われたままでいい。
そんな事をつらつら思っているとー
「そこで何をしている?」
「カルザイン様!?」
ーえっ!?ー
ビクリッと、反応する。
「そこで何をしている?と、訊いている。」
「あのっ…いえ、何でもございません。失礼致します!」
そう言って、3人の令嬢達は早足で去って行った。
「「……」」
カルザイン様を見るのは、謁見の日以来だ。その日は言葉を交わしてはいないけど…。と、チラリとカルザイン様を見る。
そのカルザイン様は、立ち去って行く令嬢を見据えていたが、そのままついっと、私の方へ視線を向けてきた。
その視線が怖くて、私は思い切り視線を外した。
「…っ!」
その瞬間、カルザイン様が息を飲むのが分かった。それから、少しの沈黙の後…
「…言葉は解るのだろう?何故…反論しない?」
この人は、また私を責めに来たんだろうか?一応、助けてはくれたんだろうけど…
私は、カルザイン様と目を合わせる事なく、ペコリと頭を下げ、そのまま小走りで自分の部屋まで帰った。
その時の、カルザイン様がどんな顔をしていたかなんて、私には知る由もなかった。
「できたー!」
この世界に来てから5ヶ月。遭遇する令嬢に嫌みを言われる事が時々はあったが、概ね平和な日々を送っていた。お姉さん達の聖女としての訓練も順調のようで、1年もせず旅に出れるかもしれないとの事だった。
その間、私もたくさん勉強をした。困った事があった時は、ベラトリス様やサエラさんが色々と助けてくれた。
私は、魔法使いとしての能力を生かして、“ポーション”なる物を作る事にした。旅に出るのに必要な物らしく、ゲームの中でも、いかに質の良いポーションを手に入れられるかで、進行具合が変わってしまっていたらしい。
ーはい、早く日本に還りたいので、質の良いポーション作り、頑張りました!ー
勿論、自分でキッチリ“鑑定”できるので、出来上がり具合もバッチリ確認できます。これで、少しは足手まといじゃなくなったかなぁ?
そして、もう一つ。
本を読んで知ったのだが、この世界には“魔石”と呼ばれる石がある。その魔石には魔力が込められるそうで、魔力を込めた魔石を装飾品として加工して身に付ける事が普通にあるらしい。ならば!と、お姉さん達と、いつもお世話になっているサエラさんとベラトリス様に作ろう!と思い、作ってみました。
私達4人は、(ハルの瞳の色)薄い水色と(お姉さん達の瞳の色)黒の魔石で、ベラトリス様には(髪の色)赤と(瞳の色)碧の魔石で、サエラさんには(瞳の色)青の魔石でブレスレットに加工した。“防御”の魔力を込めた。
いざ何かあった時、その身を守る為に。
「旅に出る前に作れて良かった。」
ー旅に出る迄、後数ヶ月だー
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