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第三章ー浄化巡礼の旅ー
フードの下の天使?
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*本日も、2話投稿します*
琢磨と庭園で話をして真実を知り、魔導師長の前で泣いてしまった日から一月。順調に6ヶ国目の国に入った。
あの日、急に走って帰って行く私を、魔導師長が転移魔法で追い掛けると言うのを目の当たりにした琢磨には、次の日に心配されたが、やるべき仕事があったのを思い出したと説明して、納得してもらった。
琢磨を見ると、やっぱり胸はチクリと痛む。雪とは…少し怖くて私からは近付かないようにしている。と言っても、雪の周りにはいつもその国のイケメンな魔導師や魔法使いや騎士達が取り囲んでいるため、近付きたくても近付けないと言うのが正しいかもしれない。端から見ると、私は怪しい魔導師に見えてるだろうし…。
6ヶ国目の国は、地球で言うところのアラビアの様な国だ。アルム王国では、特に女性は肌を見せる事をあまり善しとはしないが、この国では気候的に暑いせいか露出度が高い。と言うか…何で皆スタイルが良いんだろう?
はい、この国でも、妖艶なるご令嬢から可愛らしいご令嬢、イケメン子息までもれなく私達を出迎えてくれました。まぁ、私は常にその輪には入っていないけどね。
「ミュー嬢は、その格好暑くない?」
1人傍観者になっていたところ、急に第二騎士団長に声を掛けられた。
「暑くないですよ。魔法で涼しい風の膜を自分に掛けてますからね。」
「…なるほど…それは残念…。」
ー何が?ーとは訊かないでおこう。
「第二騎士団長様は、あの歓待の輪に入っていなくて良いんですか?」
今日も1日の巡礼が終わり、今日の宿泊場であるこの国の王様所有の別荘に来ている。そして、今はディナーの前にサロンに通され、この国の貴族達との挨拶や交流の最中なのだ。
「んーちょっと疲れたからね。ここで癒されようかと思ってね。」
「…癒される?」
第二騎士団長は…疲れてるんだろうか?女嫌いって言ってたし???
「えっと…よく分からないですけど、貴族もそうですけど、容姿が良いのも大変ですね。お疲れ様です。」
ホントによく分からないけど、第二騎士団長が疲れているのは顔を見て判ったので、一応労っておく。すると、第二騎士団長は片手で口許を隠しながら
「ヤバいな…妹に癒される俺!妹!」
何か呻いているけど、よく聞こえないので、これまたスルーしておこう。
「あら、騎士団長様…でしたよね?」
第二騎士団長と壁際で少しお喋りしていると、この国のご令嬢が第二騎士団長に声を掛けて来た。
アラビアの服の様に、上下の服が分かれていて、お腹が少し見えている。スカートはゆるやかなAラインだが、右側が太ももまでスリットが入っているので歩く度に素足がチラチラと見えてしまう。
ースタイルに自信がないと、絶対着れない服だよね…転生先がアルム王国で良かったー
声を掛けられた第二騎士団長は、それはそれは綺麗な笑顔をそのご令嬢に向けた。
「これはこれは…先程の軽い挨拶で私を覚えて下さっているとは。嬉しい限りです。」
そう言いながら、そのご令嬢の手をとり、軽く挨拶をする。はい、その笑顔でそのご令嬢の顔は真っ赤になっています。私からしたら…胡散臭…営業スマイルに見えるけど…。取り敢えず、邪魔にならないようにと思い横に寄ろうとした時ー
「きゃぁっ!」
パシャリッ
ーはい!?ー
フードに水?が掛けられた。
「あのっ…すみません!!申し訳ありません!!」
あー…アルコールの匂い…かな?何?アルコールを掛けられるって…本当に乙女ゲームみたいな展開で笑える…
どうやら、わたしの存在に気が付かず、前をよく見ずに歩いていたらしく、私にぶつかった拍子に手に持っていたワインを私にぶちまけてしまったらしい。
ーあるある展開だなぁーと苦笑する。
「本当にすみません!あの、お顔は濡れてませんか?すみません!失礼します!」
そんなに謝らなくても大丈夫ですと言おうと思った時、そのご令嬢が焦ったまま私のフードを目繰り上げた。
「ーえっ!?」
勝手にフードを捲らないで!と心の中でも叫びながら慌ててフードを被り直した。
「あの、本当に大丈夫なので、気にしないで下さい。フードに掛かっただけで、顔をは濡れてませんから。」
「……」
あれ?何の反応も無い?チラリとフードを軽く上げてその令嬢を覗き見ると、顔を真っ赤にして固まっていた。
「え?あの…大丈夫ですか?」
「はっ!え…えぇ、だっ大丈夫ですわ!いえ、大丈夫じゃないのは魔導師様の方ですわ!!今すぐお着替えをご用意させて頂きますわ!」
「うぇっ!?着替えなんて要りません!魔法ですぐに綺麗にできるので!」
あんな露出度の高い服を用意されたらたまったもんじゃない!と、一気に魔法で綺麗にした。
何故だか最後には「魔導師様を着飾りたかったのに…」と、泣きながら去って行った。
ー意味が分からないー
「本当に、ミュー嬢は自分の事分かってないよね…」
と、第二騎士団長は苦笑した事には気付かなかった。
「あのフードの下には…天使が居ましたわ。」
と、フードを被った魔導師の話がここから広まって行った。
琢磨と庭園で話をして真実を知り、魔導師長の前で泣いてしまった日から一月。順調に6ヶ国目の国に入った。
あの日、急に走って帰って行く私を、魔導師長が転移魔法で追い掛けると言うのを目の当たりにした琢磨には、次の日に心配されたが、やるべき仕事があったのを思い出したと説明して、納得してもらった。
琢磨を見ると、やっぱり胸はチクリと痛む。雪とは…少し怖くて私からは近付かないようにしている。と言っても、雪の周りにはいつもその国のイケメンな魔導師や魔法使いや騎士達が取り囲んでいるため、近付きたくても近付けないと言うのが正しいかもしれない。端から見ると、私は怪しい魔導師に見えてるだろうし…。
6ヶ国目の国は、地球で言うところのアラビアの様な国だ。アルム王国では、特に女性は肌を見せる事をあまり善しとはしないが、この国では気候的に暑いせいか露出度が高い。と言うか…何で皆スタイルが良いんだろう?
はい、この国でも、妖艶なるご令嬢から可愛らしいご令嬢、イケメン子息までもれなく私達を出迎えてくれました。まぁ、私は常にその輪には入っていないけどね。
「ミュー嬢は、その格好暑くない?」
1人傍観者になっていたところ、急に第二騎士団長に声を掛けられた。
「暑くないですよ。魔法で涼しい風の膜を自分に掛けてますからね。」
「…なるほど…それは残念…。」
ー何が?ーとは訊かないでおこう。
「第二騎士団長様は、あの歓待の輪に入っていなくて良いんですか?」
今日も1日の巡礼が終わり、今日の宿泊場であるこの国の王様所有の別荘に来ている。そして、今はディナーの前にサロンに通され、この国の貴族達との挨拶や交流の最中なのだ。
「んーちょっと疲れたからね。ここで癒されようかと思ってね。」
「…癒される?」
第二騎士団長は…疲れてるんだろうか?女嫌いって言ってたし???
「えっと…よく分からないですけど、貴族もそうですけど、容姿が良いのも大変ですね。お疲れ様です。」
ホントによく分からないけど、第二騎士団長が疲れているのは顔を見て判ったので、一応労っておく。すると、第二騎士団長は片手で口許を隠しながら
「ヤバいな…妹に癒される俺!妹!」
何か呻いているけど、よく聞こえないので、これまたスルーしておこう。
「あら、騎士団長様…でしたよね?」
第二騎士団長と壁際で少しお喋りしていると、この国のご令嬢が第二騎士団長に声を掛けて来た。
アラビアの服の様に、上下の服が分かれていて、お腹が少し見えている。スカートはゆるやかなAラインだが、右側が太ももまでスリットが入っているので歩く度に素足がチラチラと見えてしまう。
ースタイルに自信がないと、絶対着れない服だよね…転生先がアルム王国で良かったー
声を掛けられた第二騎士団長は、それはそれは綺麗な笑顔をそのご令嬢に向けた。
「これはこれは…先程の軽い挨拶で私を覚えて下さっているとは。嬉しい限りです。」
そう言いながら、そのご令嬢の手をとり、軽く挨拶をする。はい、その笑顔でそのご令嬢の顔は真っ赤になっています。私からしたら…胡散臭…営業スマイルに見えるけど…。取り敢えず、邪魔にならないようにと思い横に寄ろうとした時ー
「きゃぁっ!」
パシャリッ
ーはい!?ー
フードに水?が掛けられた。
「あのっ…すみません!!申し訳ありません!!」
あー…アルコールの匂い…かな?何?アルコールを掛けられるって…本当に乙女ゲームみたいな展開で笑える…
どうやら、わたしの存在に気が付かず、前をよく見ずに歩いていたらしく、私にぶつかった拍子に手に持っていたワインを私にぶちまけてしまったらしい。
ーあるある展開だなぁーと苦笑する。
「本当にすみません!あの、お顔は濡れてませんか?すみません!失礼します!」
そんなに謝らなくても大丈夫ですと言おうと思った時、そのご令嬢が焦ったまま私のフードを目繰り上げた。
「ーえっ!?」
勝手にフードを捲らないで!と心の中でも叫びながら慌ててフードを被り直した。
「あの、本当に大丈夫なので、気にしないで下さい。フードに掛かっただけで、顔をは濡れてませんから。」
「……」
あれ?何の反応も無い?チラリとフードを軽く上げてその令嬢を覗き見ると、顔を真っ赤にして固まっていた。
「え?あの…大丈夫ですか?」
「はっ!え…えぇ、だっ大丈夫ですわ!いえ、大丈夫じゃないのは魔導師様の方ですわ!!今すぐお着替えをご用意させて頂きますわ!」
「うぇっ!?着替えなんて要りません!魔法ですぐに綺麗にできるので!」
あんな露出度の高い服を用意されたらたまったもんじゃない!と、一気に魔法で綺麗にした。
何故だか最後には「魔導師様を着飾りたかったのに…」と、泣きながら去って行った。
ー意味が分からないー
「本当に、ミュー嬢は自分の事分かってないよね…」
と、第二騎士団長は苦笑した事には気付かなかった。
「あのフードの下には…天使が居ましたわ。」
と、フードを被った魔導師の話がここから広まって行った。
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