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イレギュラーな聖女
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私の名前は棚橋美南、24歳。
3年前に結婚して、半年前に美幸を生み、今は初めての育児に四苦八苦している、ごくごく普通の育児ママだ。
そして、今日は天気も良くパパも休みだったから、家族3人で公園に散歩にやって来た。
「何かねー、赤ちゃんって、背中にボタンがあるのよ。」
「ボタン?」
「そう。抱っこしてる美幸が寝たからベットに下ろすでしょう?そうしたらね、美幸は必ず1分後には泣き出すの。もうね、高機能、高性能なボタンが背中に付いてるの!凄くない!?」
「───リセットボタンがあったら良いな……くくっ……」
「笑い話じゃないからね!?お陰で寝不足だからね!?」
なんて、育児のあるある?をパパと一緒に笑い合って…たまに私が怒ったり?しながら、その公園をゆっくりと歩いた。
「あ、パパ。ちょっとトイレに行きたいから、美幸を抱っこしててくれる?」
「おう、任せろ!ほら、美幸、おいで──」
ーパパの、“おいで”と言いながら、美幸に向ける優しい笑顔が…好きだなぁー
そんな事を思いながら、私はパパに美幸を預けてトイレへと向かった。
たったそれだけの事だった。
私がトイレから出て来る時、そのトイレの入り口の横の道から女の子が歩いて来ているのに気が付いてなくて、ぶつかりそうになった。
「───あっ」と思った時──
その女の子の足元が急に光り出た。
「「えっ!?」」
私も、その女の子もビックリして、声を上げたのは同時だった。
その女の子の足元に、丸い円状の模様で、その円状に沿って文字の様なものが描かれた何かが浮かび上がった。その光りは、その女の子を呑み込もうとするかの様に更にキラキラと輝き出した。
ーこの子を助けなきゃ!ー
そう思って、その女の子に手を伸ばすと、その女の子も必死になって私の方へと手を伸ばして来た。その手を掴んで女の子を引き寄せて、光の向こう側に居るパパと美幸の方へと視線を向けると、パパが美幸を抱っこしたままこっちに走って来ていた。
ーあぁ…もう…駄目かもしれないー
何故か、そう思った。すぐ目の前に居る筈のパパと美幸の姿が、どんどんと薄く─遠くに居るような感覚になる。
ーこれに、パパを…美幸を巻き込みたくない!ー
「ごめんなさい!その子の事、お願いします!」
「───みな!!」
パパが私の名を叫んだのを最後に、私は意識を失った。
「──ここ…何処?」
目を覚ますと、そこは、何もない真っ白な空間だった。
『目を…覚ましましたか?』
どこからともなく声がしたかと思えば、さっきまで誰も居なかった筈だったのに、私の目の前に人が現れた。
透き通る程の白い肌、腰まである真っ直ぐなストレートで透き通る程の水色の髪なのに、その瞳は対称的に紺色に近い位の濃い色をしている。
ー"人間"…でな無い?ー
未だに私の腕の中で意識を失っている女の子を、守るようにギュッと抱きしめる──
「え?」
ギュッと抱きしめてから気付いた異変。
気を失う前に手を掴んだ筈の女の子は、制服を着た女子高生だった。なのに、今、私の腕の中にいる子は─小学生の高学年位の女の子だった。
「え?あの…女の子は…」
まさか、どこかではぐれてしまったんだろか──
腕の中の女の子を抱きしめたまま焦っていると
『大丈夫。あなたが探している子は、その子だから。』
と、目の前に居る人?が、優しい声で話し掛けて来た。
『先ずは自己紹介からね。私の名前はウォルテライト。この世界の水と時を司る女神なの。』
「──この世界?めがみ?」
この、ウォルテライトと言う女神が言うには─
遥か昔、この世界で人間と魔物の争いがあった。その争いを収めたのが、このウォルテライトの姉神であるリーデンブルクだったが、その魔物達を完璧には封じ込める事ができなかった。その、人間の世界と魔物の世界の間には“歪み”が生じてしまい、その歪みが大きくなると魔物が溢れ出てしまう為、その“歪み”を浄化しなければいけないらしい。
そして、その“歪み”のせいで、本来この世界で生まれる筈の魂が、異世界に流れてしまっているそうだ。その“歪み”を直す為にも、その魂を元の世界に戻す必要があり、その魂を、流れを司るウォルテライト女神が探して、その娘に加護を与えて聖女として召喚しているらしい。
「それじゃあ…この子は…」
未だ気を失ったままの、私の腕の中にいる女の子に視線を落とす。
『そう。その子が、聖女…の予定だったのだけど…』
本来、召喚してやって来るのは1人。なのに、今回はイレギュラーが起こり、私と言う異分子が紛れ込んでしまったのだ。
『私は長い間、知らず知らずのうちに、魔物に毒されていたのです。それは、ほんの少しずつ─神々が気付く事のない僅かな毒を、長い年月を掛けて…私を少しずつ…侵していったのです。そして、私はその事に気付かないまま─今回の召喚を行ってしまったのです。』
召喚の魔法陣を展開させた後、自身の身体と力に違和感を覚えたが、既に発動させた魔法陣を止める事はできず、転移が終えると、2人もこの世界にやって来てしまったのだ。しかも─
その魔法陣はもともと1人を召喚するだけの魔力しか篭められていない上に、ウォルテライト女神の力も不安定になっていた為、私と女の子に負荷が掛かり──
私と女の子は、年が…若くなっていたのだ。
24歳だった筈の私は18歳に。18歳だった女の子は10歳になっていた。その上、時を司る女神であっても、人の年齢に関与するのは禁忌の為、元の歳に戻す事ができないと言う。
「──10歳の子供に…聖女として浄化をさせるの?」
日本で言えば小学生4年生の…まだまだ親の保護下にいる子供だ
。そんな子に…旅に出て、なおかつ浄化をしろと?
もしそれが──美幸だったら?
有り得ない!
女の子を抱く腕に、更に力が入る。
「──もともと、こちらで生まれる筈だった者を召喚していると言う事は…私は…もう、元の世界には還れないと…言う事ですか?」
『……そうねですね。』
軽く息を吐いて、静かに目を瞑る。
あれから、パパと美幸はどうしたんだろう。必死になって、私を探してくれてるんだろうか。
パパなら─きっと、私の分まで、美幸を愛して育ててくれるだろう。ただ…そこに、私が……居ないだけで………。
でも…この子には…この世界に本当の両親が居るのだ。
静かに目を開けて、私はウォルテライト女神を見上げる。
「私が…この子の代わりに……聖女を…浄化の旅に出ます。」
『………』
「貴方が…本当に女神と言うなら…それ位できるのでしょう?」
ウォルテライト女神は、チラリと女の子に視線を向けた後、私の方に視線を移した。
『勿論可能です。私達─神々の加護を、貴方に授けるだけだから。』
「なら……それでお願いします。この子は……」
『その娘は…異世界での記憶を消して、本来生まれるべきであった筈の処へ戻します。』
ーなら…良かったー
記憶があれば、目が覚めた時、混乱したり怖がったりするだろうし、私を巻き込んだと知れば、罪悪感を覚えるかもしれないけど…記憶を消すと言うなら、そのままこの世界で幸せに過ごせる事ができるだろう。
ーどうか…幸せにー
私は、そっと、その子の頭を撫でた。
ウォルテライト…様は、本当に女神だった。
あれから直ぐに、あの子の記憶を消し、姿形をこの世界での本来の姿に戻した後、キラキラと光る魔法陣を展開させて、あの女の子を本当の両親の元へと送り込んだ。
『──ミナ…本当に…すみませんでした。』
そして、ウォルテライト様は、改めて私に頭を下げた。
『元の世界に戻す事はできないけれど、何か…望みはありますか?』
ー“元の世界に還る”以外の望みなんて……ー
「今は…分かりません。」
『…では、その望みができれば、私に教えて下さい。可能な限りで、私はミナの望みを必ず叶えます。』
ーじゃあ、私を元の世界に還して!ー
叫びそうになる自分を、必死になって押さえつける。
「──その時は…宜しくお願いします。」
『それでは──ミナ、貴方に可能な限りの神々からの加護を授けます。』
スッとウォルテライト様が手を上げると、今迄とは違う、色とりどりの光が頭上から降り注いで来た。
その光景は、とても綺麗だった。
この光を受けると…もう、本当に元の世界には戻れなくなるのだろう。
背中に高性能のボタンがある、私の可愛い美幸。
その美幸を優しい顔で見つめるパパ。
私はもう、そこには還れない。
それでも、どうか……2人が幸せでありますように──
色とりどりの光が私を包み込んだ後、私はまた浮遊感に襲われ──次に目にしたのは、神殿のような所だった。
美幸、パパ。ずっと…愛してる───
3年前に結婚して、半年前に美幸を生み、今は初めての育児に四苦八苦している、ごくごく普通の育児ママだ。
そして、今日は天気も良くパパも休みだったから、家族3人で公園に散歩にやって来た。
「何かねー、赤ちゃんって、背中にボタンがあるのよ。」
「ボタン?」
「そう。抱っこしてる美幸が寝たからベットに下ろすでしょう?そうしたらね、美幸は必ず1分後には泣き出すの。もうね、高機能、高性能なボタンが背中に付いてるの!凄くない!?」
「───リセットボタンがあったら良いな……くくっ……」
「笑い話じゃないからね!?お陰で寝不足だからね!?」
なんて、育児のあるある?をパパと一緒に笑い合って…たまに私が怒ったり?しながら、その公園をゆっくりと歩いた。
「あ、パパ。ちょっとトイレに行きたいから、美幸を抱っこしててくれる?」
「おう、任せろ!ほら、美幸、おいで──」
ーパパの、“おいで”と言いながら、美幸に向ける優しい笑顔が…好きだなぁー
そんな事を思いながら、私はパパに美幸を預けてトイレへと向かった。
たったそれだけの事だった。
私がトイレから出て来る時、そのトイレの入り口の横の道から女の子が歩いて来ているのに気が付いてなくて、ぶつかりそうになった。
「───あっ」と思った時──
その女の子の足元が急に光り出た。
「「えっ!?」」
私も、その女の子もビックリして、声を上げたのは同時だった。
その女の子の足元に、丸い円状の模様で、その円状に沿って文字の様なものが描かれた何かが浮かび上がった。その光りは、その女の子を呑み込もうとするかの様に更にキラキラと輝き出した。
ーこの子を助けなきゃ!ー
そう思って、その女の子に手を伸ばすと、その女の子も必死になって私の方へと手を伸ばして来た。その手を掴んで女の子を引き寄せて、光の向こう側に居るパパと美幸の方へと視線を向けると、パパが美幸を抱っこしたままこっちに走って来ていた。
ーあぁ…もう…駄目かもしれないー
何故か、そう思った。すぐ目の前に居る筈のパパと美幸の姿が、どんどんと薄く─遠くに居るような感覚になる。
ーこれに、パパを…美幸を巻き込みたくない!ー
「ごめんなさい!その子の事、お願いします!」
「───みな!!」
パパが私の名を叫んだのを最後に、私は意識を失った。
「──ここ…何処?」
目を覚ますと、そこは、何もない真っ白な空間だった。
『目を…覚ましましたか?』
どこからともなく声がしたかと思えば、さっきまで誰も居なかった筈だったのに、私の目の前に人が現れた。
透き通る程の白い肌、腰まである真っ直ぐなストレートで透き通る程の水色の髪なのに、その瞳は対称的に紺色に近い位の濃い色をしている。
ー"人間"…でな無い?ー
未だに私の腕の中で意識を失っている女の子を、守るようにギュッと抱きしめる──
「え?」
ギュッと抱きしめてから気付いた異変。
気を失う前に手を掴んだ筈の女の子は、制服を着た女子高生だった。なのに、今、私の腕の中にいる子は─小学生の高学年位の女の子だった。
「え?あの…女の子は…」
まさか、どこかではぐれてしまったんだろか──
腕の中の女の子を抱きしめたまま焦っていると
『大丈夫。あなたが探している子は、その子だから。』
と、目の前に居る人?が、優しい声で話し掛けて来た。
『先ずは自己紹介からね。私の名前はウォルテライト。この世界の水と時を司る女神なの。』
「──この世界?めがみ?」
この、ウォルテライトと言う女神が言うには─
遥か昔、この世界で人間と魔物の争いがあった。その争いを収めたのが、このウォルテライトの姉神であるリーデンブルクだったが、その魔物達を完璧には封じ込める事ができなかった。その、人間の世界と魔物の世界の間には“歪み”が生じてしまい、その歪みが大きくなると魔物が溢れ出てしまう為、その“歪み”を浄化しなければいけないらしい。
そして、その“歪み”のせいで、本来この世界で生まれる筈の魂が、異世界に流れてしまっているそうだ。その“歪み”を直す為にも、その魂を元の世界に戻す必要があり、その魂を、流れを司るウォルテライト女神が探して、その娘に加護を与えて聖女として召喚しているらしい。
「それじゃあ…この子は…」
未だ気を失ったままの、私の腕の中にいる女の子に視線を落とす。
『そう。その子が、聖女…の予定だったのだけど…』
本来、召喚してやって来るのは1人。なのに、今回はイレギュラーが起こり、私と言う異分子が紛れ込んでしまったのだ。
『私は長い間、知らず知らずのうちに、魔物に毒されていたのです。それは、ほんの少しずつ─神々が気付く事のない僅かな毒を、長い年月を掛けて…私を少しずつ…侵していったのです。そして、私はその事に気付かないまま─今回の召喚を行ってしまったのです。』
召喚の魔法陣を展開させた後、自身の身体と力に違和感を覚えたが、既に発動させた魔法陣を止める事はできず、転移が終えると、2人もこの世界にやって来てしまったのだ。しかも─
その魔法陣はもともと1人を召喚するだけの魔力しか篭められていない上に、ウォルテライト女神の力も不安定になっていた為、私と女の子に負荷が掛かり──
私と女の子は、年が…若くなっていたのだ。
24歳だった筈の私は18歳に。18歳だった女の子は10歳になっていた。その上、時を司る女神であっても、人の年齢に関与するのは禁忌の為、元の歳に戻す事ができないと言う。
「──10歳の子供に…聖女として浄化をさせるの?」
日本で言えば小学生4年生の…まだまだ親の保護下にいる子供だ
。そんな子に…旅に出て、なおかつ浄化をしろと?
もしそれが──美幸だったら?
有り得ない!
女の子を抱く腕に、更に力が入る。
「──もともと、こちらで生まれる筈だった者を召喚していると言う事は…私は…もう、元の世界には還れないと…言う事ですか?」
『……そうねですね。』
軽く息を吐いて、静かに目を瞑る。
あれから、パパと美幸はどうしたんだろう。必死になって、私を探してくれてるんだろうか。
パパなら─きっと、私の分まで、美幸を愛して育ててくれるだろう。ただ…そこに、私が……居ないだけで………。
でも…この子には…この世界に本当の両親が居るのだ。
静かに目を開けて、私はウォルテライト女神を見上げる。
「私が…この子の代わりに……聖女を…浄化の旅に出ます。」
『………』
「貴方が…本当に女神と言うなら…それ位できるのでしょう?」
ウォルテライト女神は、チラリと女の子に視線を向けた後、私の方に視線を移した。
『勿論可能です。私達─神々の加護を、貴方に授けるだけだから。』
「なら……それでお願いします。この子は……」
『その娘は…異世界での記憶を消して、本来生まれるべきであった筈の処へ戻します。』
ーなら…良かったー
記憶があれば、目が覚めた時、混乱したり怖がったりするだろうし、私を巻き込んだと知れば、罪悪感を覚えるかもしれないけど…記憶を消すと言うなら、そのままこの世界で幸せに過ごせる事ができるだろう。
ーどうか…幸せにー
私は、そっと、その子の頭を撫でた。
ウォルテライト…様は、本当に女神だった。
あれから直ぐに、あの子の記憶を消し、姿形をこの世界での本来の姿に戻した後、キラキラと光る魔法陣を展開させて、あの女の子を本当の両親の元へと送り込んだ。
『──ミナ…本当に…すみませんでした。』
そして、ウォルテライト様は、改めて私に頭を下げた。
『元の世界に戻す事はできないけれど、何か…望みはありますか?』
ー“元の世界に還る”以外の望みなんて……ー
「今は…分かりません。」
『…では、その望みができれば、私に教えて下さい。可能な限りで、私はミナの望みを必ず叶えます。』
ーじゃあ、私を元の世界に還して!ー
叫びそうになる自分を、必死になって押さえつける。
「──その時は…宜しくお願いします。」
『それでは──ミナ、貴方に可能な限りの神々からの加護を授けます。』
スッとウォルテライト様が手を上げると、今迄とは違う、色とりどりの光が頭上から降り注いで来た。
その光景は、とても綺麗だった。
この光を受けると…もう、本当に元の世界には戻れなくなるのだろう。
背中に高性能のボタンがある、私の可愛い美幸。
その美幸を優しい顔で見つめるパパ。
私はもう、そこには還れない。
それでも、どうか……2人が幸せでありますように──
色とりどりの光が私を包み込んだ後、私はまた浮遊感に襲われ──次に目にしたのは、神殿のような所だった。
美幸、パパ。ずっと…愛してる───
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