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卵を採る
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「帰って来るのが遅い。何やってた?」
シンジュが市場から帰ってくるとギルドマスターが怒鳴った。
「···うぅごめんなさい。食材がないから買いに行ってただけだよ。それよりも身体は大丈夫?」
「あ?俺らは問題ないぞ!ただなぁ人化は相変わらずできねぇ。」
やっぱりまだ問題ありありじゃん···今後もこの様なことが起きたら面倒だな~と頭を抱えたが、今悩んでも仕方がないと吹っ切れて今日買ってきた調理器具をチェックした。
お菓子作りの器具が手に入り気持ちが前向きなったが、お菓子作りでよく使う『卵』がないことに今更気がついた。
すかさずシンジュは怒鳴られたお返しに「たまごがほしい」と大声でギルドマスターへ訴えた。
卵がなければケーキが作れない。
ショートケーキ、パウンドケーキ、シフォンケーキにプリンなどとにかく甘いお菓子が作りたかった。
普段よく作るパンケーキも美味しいが、卵白をふわふわに泡出てたお菓子や濃厚な黄身を味わえる菓子類が食べたいと思った。それに甘い物で頭を落ち着かせたい···
「っうぉ、なんだ?いきなり大声を出すな。なんで卵なんてほしいんだ?あれは無理だ。」
突然卵の話をされて驚いたギルドマスターだったが、卵採りは高難度だと知っていたためハッキリ無理だと伝えた。
そう言われてもケーキ型を買ったからにはケーキを作りたい。それにお菓子を作る間は現実逃避ができる。うん、自分で採りに行こう。
「料理に使いたい。どこで採れるのか教えてほしい。」
「あ?今度にしろ。俺は違う機械を試してみたい。」
「今欲しい!!!機械は無理だよ。私がいないとできないよ?」
その後、悩んだ素振りを見せたギルドマスターは「3時間以内に帰って来れるならいいぞ。それ以上かかるなら駄目だ。あとな、お前がいない間に俺はマッサージを受けていいか?それが許されるなら許可する。」
いやいや私がいない間は駄目だって言ったじゃん。
身体に取り付けて放置できる機械は確かにある。筋肉マシーンか岩盤だけれども、どちらも途中で様子を見ながらやらないと···
どれだけギルドマスターは機械の虜になってしまったのか···
「マッサージは私がやらないと無理だよ。私が帰ってきた後に好きな機械を試していいよ。一緒に行こう?」と伝えるとまた渋い顔でギルドマスターは悩み始めた。
そんなに一緒に行くのが嫌なのかな?それともスキル内が居心地いいのかな?
「機械使えないとしてもここにいる。こんなにゆっくりできたのは人生で初めてだからな、無駄に動きたくない。小僧は俺が見てるから1人で行ってこい。」
まさかの機械に負けた···ギルドマスターだけなら仕方がないが、エメをギルドマスターに同意し頷いている。
お姉さん悲しいよ~まさかエメまで行きたくないのか···
その後シンジュはギルドマスターから卵が採れる場所を聞き出し、すぐに近くまで転移をした。
卵がある場所は、獣人国の山の中だった。
険しい山の1つに卵を産む魔物がいるそうで探してみたがどこを探しても見つからなかった。
それもそのはずである。
シンジュは卵=鶏だと思っていたからだ。
どこを探しても鶏が見つからず、2時間費やしたあたりでやっと卵を見つけた。
何と卵は山の岩肌に無数に開いていた穴の中にあったのだ。
ただ卵の周りを多くの大蛇がウヨウヨと監視し守っているようだった。
鶏の卵だと思っていたが、まさか大蛇の卵だとは···。
そりゃぁ見つからないはずだ。
とてもとても大きなアナコンダ···よく動物園などにいる首に巻くタイプの蛇より大きい。
大きさ、長さだけじゃない。
まるまる太ったボディーが気持ち悪い。
何か飲み込んだのだろうか?デブの蛇なんて見たくなかった。
ただ気持ち悪い蛇が多いなか、小さなキレイな蛇も多数いるようだ。
うん、でもやっぱり大きな蛇は気持ち悪い。
蛇はニョロニョロと細くないと駄目だよね。
『燃やそう』と決意したシンジュは早かった。
適当にバンバンと火の矢をイメージし、魔法を放った。
もちろん簡単に倒すことはできた。
でもおかしいな?矢をイメージしたのになぜ丸焼き?
やっぱりおかしいな~と思っていたら、よ~く辺りを観察すると近くの木々にはオリーブの実がなっており、これらが原因だと考えられたが、今すぐに調べる手筈がないため、とりあえず卵を10個ほど回収し、ついでにオリーブの実をもぎ採った。
シンジュは満足して、何故か倒す気にならなかった真っ白でキレイな蛇にお礼を言った。
「たくさんありがとうございました。また来ます。」と言って帰ろうとしたところ真っ白の蛇が「こちらこそ悪い蛇を倒してくださりありがとうございます。」と話しかけてきたのだった。
??シンジュが困惑し固まっていると「長生きすると嫌でも人間の言葉が分かるようになります。私含めて数匹言葉が分かりますよ。」
「それはそれはすごいですね。あの、蛇を倒しちゃいましたよ?」
「問題ありません。それに貴方が採った卵は無精卵です。ご安心下さい。」
いや、これは夢?
蛇が目の前で喋ってる···それに悪い蛇とかよく分からない。
ただ、先程倒した蛇は気持ち悪かったけれど、目の前にいる蛇はキレイで撫でたい。
とりあえず御礼はしたほうがいいのよね?このままだと卵ドロボーだよね···
「よく分かりませんが、ありがとうございます。定期的に卵を採りに来てもいいですか?あとこちら砂糖です。卵の御礼です。もしよかったら食べて下さい。」
「いいのでしょうか?ありがとうございます。」
蛇は甘いものに目がないようで物凄く喜び、
「定期的に貴方に来てほしいです。また甘いものをよろしくお願い致します。」とのことだった。
よくわからないまま大蛇と物物交換がこれから始まるのだった。
シンジュが市場から帰ってくるとギルドマスターが怒鳴った。
「···うぅごめんなさい。食材がないから買いに行ってただけだよ。それよりも身体は大丈夫?」
「あ?俺らは問題ないぞ!ただなぁ人化は相変わらずできねぇ。」
やっぱりまだ問題ありありじゃん···今後もこの様なことが起きたら面倒だな~と頭を抱えたが、今悩んでも仕方がないと吹っ切れて今日買ってきた調理器具をチェックした。
お菓子作りの器具が手に入り気持ちが前向きなったが、お菓子作りでよく使う『卵』がないことに今更気がついた。
すかさずシンジュは怒鳴られたお返しに「たまごがほしい」と大声でギルドマスターへ訴えた。
卵がなければケーキが作れない。
ショートケーキ、パウンドケーキ、シフォンケーキにプリンなどとにかく甘いお菓子が作りたかった。
普段よく作るパンケーキも美味しいが、卵白をふわふわに泡出てたお菓子や濃厚な黄身を味わえる菓子類が食べたいと思った。それに甘い物で頭を落ち着かせたい···
「っうぉ、なんだ?いきなり大声を出すな。なんで卵なんてほしいんだ?あれは無理だ。」
突然卵の話をされて驚いたギルドマスターだったが、卵採りは高難度だと知っていたためハッキリ無理だと伝えた。
そう言われてもケーキ型を買ったからにはケーキを作りたい。それにお菓子を作る間は現実逃避ができる。うん、自分で採りに行こう。
「料理に使いたい。どこで採れるのか教えてほしい。」
「あ?今度にしろ。俺は違う機械を試してみたい。」
「今欲しい!!!機械は無理だよ。私がいないとできないよ?」
その後、悩んだ素振りを見せたギルドマスターは「3時間以内に帰って来れるならいいぞ。それ以上かかるなら駄目だ。あとな、お前がいない間に俺はマッサージを受けていいか?それが許されるなら許可する。」
いやいや私がいない間は駄目だって言ったじゃん。
身体に取り付けて放置できる機械は確かにある。筋肉マシーンか岩盤だけれども、どちらも途中で様子を見ながらやらないと···
どれだけギルドマスターは機械の虜になってしまったのか···
「マッサージは私がやらないと無理だよ。私が帰ってきた後に好きな機械を試していいよ。一緒に行こう?」と伝えるとまた渋い顔でギルドマスターは悩み始めた。
そんなに一緒に行くのが嫌なのかな?それともスキル内が居心地いいのかな?
「機械使えないとしてもここにいる。こんなにゆっくりできたのは人生で初めてだからな、無駄に動きたくない。小僧は俺が見てるから1人で行ってこい。」
まさかの機械に負けた···ギルドマスターだけなら仕方がないが、エメをギルドマスターに同意し頷いている。
お姉さん悲しいよ~まさかエメまで行きたくないのか···
その後シンジュはギルドマスターから卵が採れる場所を聞き出し、すぐに近くまで転移をした。
卵がある場所は、獣人国の山の中だった。
険しい山の1つに卵を産む魔物がいるそうで探してみたがどこを探しても見つからなかった。
それもそのはずである。
シンジュは卵=鶏だと思っていたからだ。
どこを探しても鶏が見つからず、2時間費やしたあたりでやっと卵を見つけた。
何と卵は山の岩肌に無数に開いていた穴の中にあったのだ。
ただ卵の周りを多くの大蛇がウヨウヨと監視し守っているようだった。
鶏の卵だと思っていたが、まさか大蛇の卵だとは···。
そりゃぁ見つからないはずだ。
とてもとても大きなアナコンダ···よく動物園などにいる首に巻くタイプの蛇より大きい。
大きさ、長さだけじゃない。
まるまる太ったボディーが気持ち悪い。
何か飲み込んだのだろうか?デブの蛇なんて見たくなかった。
ただ気持ち悪い蛇が多いなか、小さなキレイな蛇も多数いるようだ。
うん、でもやっぱり大きな蛇は気持ち悪い。
蛇はニョロニョロと細くないと駄目だよね。
『燃やそう』と決意したシンジュは早かった。
適当にバンバンと火の矢をイメージし、魔法を放った。
もちろん簡単に倒すことはできた。
でもおかしいな?矢をイメージしたのになぜ丸焼き?
やっぱりおかしいな~と思っていたら、よ~く辺りを観察すると近くの木々にはオリーブの実がなっており、これらが原因だと考えられたが、今すぐに調べる手筈がないため、とりあえず卵を10個ほど回収し、ついでにオリーブの実をもぎ採った。
シンジュは満足して、何故か倒す気にならなかった真っ白でキレイな蛇にお礼を言った。
「たくさんありがとうございました。また来ます。」と言って帰ろうとしたところ真っ白の蛇が「こちらこそ悪い蛇を倒してくださりありがとうございます。」と話しかけてきたのだった。
??シンジュが困惑し固まっていると「長生きすると嫌でも人間の言葉が分かるようになります。私含めて数匹言葉が分かりますよ。」
「それはそれはすごいですね。あの、蛇を倒しちゃいましたよ?」
「問題ありません。それに貴方が採った卵は無精卵です。ご安心下さい。」
いや、これは夢?
蛇が目の前で喋ってる···それに悪い蛇とかよく分からない。
ただ、先程倒した蛇は気持ち悪かったけれど、目の前にいる蛇はキレイで撫でたい。
とりあえず御礼はしたほうがいいのよね?このままだと卵ドロボーだよね···
「よく分かりませんが、ありがとうございます。定期的に卵を採りに来てもいいですか?あとこちら砂糖です。卵の御礼です。もしよかったら食べて下さい。」
「いいのでしょうか?ありがとうございます。」
蛇は甘いものに目がないようで物凄く喜び、
「定期的に貴方に来てほしいです。また甘いものをよろしくお願い致します。」とのことだった。
よくわからないまま大蛇と物物交換がこれから始まるのだった。
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