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最終話
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夏休みは病院で迎えることとなった。あのとき俺は倒れ、そのまま救急車で運ばれたのだ。原因は、栄養失調だそうで、それ以外は問題ないそうだ。自ら、精神鑑定も依頼し、診断してもらったが、やや鬱病の気があるだけで、問題はないとのことだった。
人生初の入院は思ったよりも退屈で、これでは引きこもりをしていた時と大差ないなと思ってしまった。
それから、外に出ることを極端に恐れていたはずなのに、そんな気持ちはどこかに行ってしまったようだ。退院後は、失われた体力を取り戻すたびに、ランニングをするようになり、地域の人々との触れ合いを楽しんでいた。
今俺は、母方の実家にいる。功労者である姉貴も夏休みだという事で一時的に帰省しており、謝罪の言葉を告げるとあきれ顔で「次同じことしたら扉ごと吹き飛ばす」と言われた。
ここは超が付くほどの田舎であり、山と田に囲まれている。緑が多い、というより、緑しかない、に近い。
「しかし、大きくなったなあ、芳佳君」
そう豪快に笑うのは、母の父、つまり俺の祖父だ。大規模な農業を営んでいるためか、体力もあり、実年齢よりもはるかに若々しい。
「そうですかね?」
「ああ、でかいでかい。それにいい男だ」
「ありがとうございます」
素直に礼を言う。きっと、引きこもり生活をしていなかったら、こんな風に絡まれたりするのを億劫に感じていたのだろうが、今はこんなことすら楽しく感じる。
「それでよ、ちっと頼みたいことがあるんだ」
「なんです?」
「明後日の夏祭りの準備、手伝ってくんねえかな?人手が足りなくてよ」
こんな田舎だ。ずいぶん過疎化と高齢化が進んでいるのだろう。それに、ここの祭りは幼少から何度も参加し、楽しんだ記憶がある。その手伝いならば、喜んでやらせてもらいたい。
「構いませんよ、何時からです?」
「三時からだ。場所はすぐそこの」
「ああ、神社ですね。わかりました」
頼んだぜと言い残し、祖父は席を立った。
父と母は、祖母と談笑している。姉貴は、最近自分で撮影した写真からカレンダーを作成することが趣味らしく、朝から外を走り回っている。時刻は5時。夕食にはまだ早いし、テレビも見たいものはない。携帯で誰かと連絡を取ろうにも、電波が不安定だ。
「母さん、ちょっと散歩に行ってくる」
そう告げると、いってらっしゃいという言葉が返ってきた。
一応アスファルト舗装はされているが、それはごく一部。歩き出すとすぐに雑草の覆い繁る道に出る。所々に備わっている電柱がなかったら、タイムスリップしたように感じるのではないだろうか。
どこか当てがあるわけではない。ただ気の向くままに歩みを進める。この辺の道は、昔、昆虫採集などで散々走り回ったものだから、それこそ庭のようなものだ。迷いなどしない。
「……おお」
ふと見た橡の大木。何百年生きているのか分からないが、木々が絡み合い、巨大な岩のようになっている。葉はこれでもかとその緑を濃くし、夕陽を遮っている。しかし、思わず声が出た理由は、この大木に感動したためではない。この木の表皮の割れ目、樹液の溢れている部分。
「ミヤマクワガタか。さすが田舎」
生息数が減っていると聞いたが、当たり前のようにそこにいる。ミヤマクワガタの特徴は何と言っても、頭部の突起だ。それと全身に生えた細かい毛。八坂市では決して見られないその勇ましい姿に、目を奪われる。
基本的に昆虫は苦手だが、カブトムシとクワガタムシは好きだ。やはり、子供なのだろうなと苦笑する。
一昔前なら捕まえようとしたかもしれないが、もうそんな年齢でもない。だが……。
「……写真は撮っておこう」
スマートフォンを取り出し、カメラを起動。やや薄暗いため、ナイトモードに移行し、ピントを合わせる。カシャリという乾いた音がして、画像が保存された。
液晶に大きく表示されたクワガタムシの画像をまじまじと眺める。
ああ、こいつは本当にいるんだなと思う。
過去の写真を表示する。決して多くない枚数の中に一枚、自室を映したものがある。今と同じ時間帯に撮った写真。人は、『写っていない』。あるのは、小洒落たデザインの木製の椅子が一つ。
あいつを映した写真だ。いや、映したはずのが正しいか。
瞳を閉じると今でも思い出せる。あの悪い目つきを、少し偉そうな口調を、柔らかな髪の感触を、その姿を。でも、それはもういない。いや、元々いないのだ。あいつは俺が作り出した幻覚、妄想に過ぎないんだ。
「はあ」
ため息がこぼれる。まだ家を出て、三十分と経っていないが、もう帰ろう。
そう思ったとき、耳に小さな笛の音が響く。
違う、笛ではない。これは虫の鳴き声だ。もう求愛の時期は過ぎているのか、その声はあの日に比べると弱々しい。
配偶者を、相手を得られなかった、もしくは失った個体が未練がましく鳴いているのだろうか、そう考えるとどうにも同情してしまう。たかが虫が、俺と同じ境遇のように思える。
今になって思えば、あれは、あいつに向けていた感情は、恋だったのではないだろうかと思う時がある。疎遠になった友達はたくさんいるが、これほどまでに大きな喪失感は初めてであり、時折、泣き叫びたい気持ちになる。
ピリリと響く。その音が、はるか昔の記憶をよみがえらせる。
俺はこの鳴き声を聞いている。家や、あの夜ではない。別の日に、どこか。
少なくともここではない……そう、あれは川のせせらぎがあったはずだ。そして、こんな真っ赤な夕焼け空の下で。
川はこの近くにある。設楽瀬川という、三珠川と比べると、いや、比べるまでもない小川だ。そこで、俺は、教わったのだ。
「ッ!」
走り出す。早くいかねば、漠然とそう思った。林業の通路として敷き詰められた砂利を踏みしめ、走る。夜行性の虫たちが直撃するが、気に留めてはいられない。
入院中、見舞いに来た姉貴から聞いた言葉を思い出す。
イマジナリーフレンドというものは俺の脳と精神が作り出した存在であり、その姿は理想像、過去の自分、そして『思い入れのあるもの』に関する像が母体になって現れるのだという。あいつは、自分でも理想像でもない。ならば、俺にとって思い入れのあるものなのではないか、と言っていた。
それに、それにあいつは最後に言い残した。きっと、また、と言っていた。
「――――だから」
視界が開ける。黄色い太陽と赤い空。そしてきらきらと輝く小川。記憶の中にある、そのままの光景。そして無数に咲き乱れる、あの日、あの時に教わった花、『グラジオラス』。そよ風を受け、力強く生える花々がほんの少し泳ぐ。
そこで立ち尽くす一つの影がある。
「……ん?」
ゆっくりと振り向く。逆光で、その顔は見えない。こちらにゆっくりと歩み寄ってくる。一歩、また一歩踏み出すと、髪の毛がさらりと揺れる。心臓が大きく脈打つ。
そいつは自分の目の前に立ち、鋭い目つきでじっと見つめてくる。
「君……もしかして、城戸芳佳か?」
男性にしては高い声。ずっと聞いていた、聞きたかった声。
蘇る記憶。
そうだ、俺はこいつに会っていた。幼稚園にも入る前、それこそ物心がつくよりも遥か昔に、この場所で出会っていたんだ。
「……ああ、そうだよ」
やっぱりと嬉しそうな顔をする。同じ顔だ。でも、あいつより、どこかリアルな、柔らかい表情な気がする。
「あ、俺、俺の事覚えているか?」
自身を指さしながら、小首を傾げる。
「……顔は覚えている。でも、名前が思い出せないんだ。だから、聞かせてほしい」
本当はもう思い出している。しかし、聞きたかった。あの日、初めて出会った日、幼き頃の記憶のように、君の名前を、君の声で。
「あはは、そうか、まあ。10年くらい前だもんな」
それにしてもよく覚えてたな俺、と自画自賛しながら笑う。
「えっと、俺は――――御崎、御崎遼だ。よろしくな」
ああ、そうだ、それが君の、君の名前だ。
ずっと、ずっと呼びたかった名前だ。その響きを、もう忘れないだろう。
差し出された手を握る。やわらかく、温かい。本当に、今度こそ、ここにいるんだ。それがただただ嬉しかった。
「……俺は、城戸芳佳だ」
知ってるよ、と笑う。
その笑顔が、何よりも綺麗で、何度も見たものと変わりなくて、そして嬉しかった。
川べりで、夕陽に染まるグラジオラスが揺れる。それは、あの日見た景色と同じだった。
人生初の入院は思ったよりも退屈で、これでは引きこもりをしていた時と大差ないなと思ってしまった。
それから、外に出ることを極端に恐れていたはずなのに、そんな気持ちはどこかに行ってしまったようだ。退院後は、失われた体力を取り戻すたびに、ランニングをするようになり、地域の人々との触れ合いを楽しんでいた。
今俺は、母方の実家にいる。功労者である姉貴も夏休みだという事で一時的に帰省しており、謝罪の言葉を告げるとあきれ顔で「次同じことしたら扉ごと吹き飛ばす」と言われた。
ここは超が付くほどの田舎であり、山と田に囲まれている。緑が多い、というより、緑しかない、に近い。
「しかし、大きくなったなあ、芳佳君」
そう豪快に笑うのは、母の父、つまり俺の祖父だ。大規模な農業を営んでいるためか、体力もあり、実年齢よりもはるかに若々しい。
「そうですかね?」
「ああ、でかいでかい。それにいい男だ」
「ありがとうございます」
素直に礼を言う。きっと、引きこもり生活をしていなかったら、こんな風に絡まれたりするのを億劫に感じていたのだろうが、今はこんなことすら楽しく感じる。
「それでよ、ちっと頼みたいことがあるんだ」
「なんです?」
「明後日の夏祭りの準備、手伝ってくんねえかな?人手が足りなくてよ」
こんな田舎だ。ずいぶん過疎化と高齢化が進んでいるのだろう。それに、ここの祭りは幼少から何度も参加し、楽しんだ記憶がある。その手伝いならば、喜んでやらせてもらいたい。
「構いませんよ、何時からです?」
「三時からだ。場所はすぐそこの」
「ああ、神社ですね。わかりました」
頼んだぜと言い残し、祖父は席を立った。
父と母は、祖母と談笑している。姉貴は、最近自分で撮影した写真からカレンダーを作成することが趣味らしく、朝から外を走り回っている。時刻は5時。夕食にはまだ早いし、テレビも見たいものはない。携帯で誰かと連絡を取ろうにも、電波が不安定だ。
「母さん、ちょっと散歩に行ってくる」
そう告げると、いってらっしゃいという言葉が返ってきた。
一応アスファルト舗装はされているが、それはごく一部。歩き出すとすぐに雑草の覆い繁る道に出る。所々に備わっている電柱がなかったら、タイムスリップしたように感じるのではないだろうか。
どこか当てがあるわけではない。ただ気の向くままに歩みを進める。この辺の道は、昔、昆虫採集などで散々走り回ったものだから、それこそ庭のようなものだ。迷いなどしない。
「……おお」
ふと見た橡の大木。何百年生きているのか分からないが、木々が絡み合い、巨大な岩のようになっている。葉はこれでもかとその緑を濃くし、夕陽を遮っている。しかし、思わず声が出た理由は、この大木に感動したためではない。この木の表皮の割れ目、樹液の溢れている部分。
「ミヤマクワガタか。さすが田舎」
生息数が減っていると聞いたが、当たり前のようにそこにいる。ミヤマクワガタの特徴は何と言っても、頭部の突起だ。それと全身に生えた細かい毛。八坂市では決して見られないその勇ましい姿に、目を奪われる。
基本的に昆虫は苦手だが、カブトムシとクワガタムシは好きだ。やはり、子供なのだろうなと苦笑する。
一昔前なら捕まえようとしたかもしれないが、もうそんな年齢でもない。だが……。
「……写真は撮っておこう」
スマートフォンを取り出し、カメラを起動。やや薄暗いため、ナイトモードに移行し、ピントを合わせる。カシャリという乾いた音がして、画像が保存された。
液晶に大きく表示されたクワガタムシの画像をまじまじと眺める。
ああ、こいつは本当にいるんだなと思う。
過去の写真を表示する。決して多くない枚数の中に一枚、自室を映したものがある。今と同じ時間帯に撮った写真。人は、『写っていない』。あるのは、小洒落たデザインの木製の椅子が一つ。
あいつを映した写真だ。いや、映したはずのが正しいか。
瞳を閉じると今でも思い出せる。あの悪い目つきを、少し偉そうな口調を、柔らかな髪の感触を、その姿を。でも、それはもういない。いや、元々いないのだ。あいつは俺が作り出した幻覚、妄想に過ぎないんだ。
「はあ」
ため息がこぼれる。まだ家を出て、三十分と経っていないが、もう帰ろう。
そう思ったとき、耳に小さな笛の音が響く。
違う、笛ではない。これは虫の鳴き声だ。もう求愛の時期は過ぎているのか、その声はあの日に比べると弱々しい。
配偶者を、相手を得られなかった、もしくは失った個体が未練がましく鳴いているのだろうか、そう考えるとどうにも同情してしまう。たかが虫が、俺と同じ境遇のように思える。
今になって思えば、あれは、あいつに向けていた感情は、恋だったのではないだろうかと思う時がある。疎遠になった友達はたくさんいるが、これほどまでに大きな喪失感は初めてであり、時折、泣き叫びたい気持ちになる。
ピリリと響く。その音が、はるか昔の記憶をよみがえらせる。
俺はこの鳴き声を聞いている。家や、あの夜ではない。別の日に、どこか。
少なくともここではない……そう、あれは川のせせらぎがあったはずだ。そして、こんな真っ赤な夕焼け空の下で。
川はこの近くにある。設楽瀬川という、三珠川と比べると、いや、比べるまでもない小川だ。そこで、俺は、教わったのだ。
「ッ!」
走り出す。早くいかねば、漠然とそう思った。林業の通路として敷き詰められた砂利を踏みしめ、走る。夜行性の虫たちが直撃するが、気に留めてはいられない。
入院中、見舞いに来た姉貴から聞いた言葉を思い出す。
イマジナリーフレンドというものは俺の脳と精神が作り出した存在であり、その姿は理想像、過去の自分、そして『思い入れのあるもの』に関する像が母体になって現れるのだという。あいつは、自分でも理想像でもない。ならば、俺にとって思い入れのあるものなのではないか、と言っていた。
それに、それにあいつは最後に言い残した。きっと、また、と言っていた。
「――――だから」
視界が開ける。黄色い太陽と赤い空。そしてきらきらと輝く小川。記憶の中にある、そのままの光景。そして無数に咲き乱れる、あの日、あの時に教わった花、『グラジオラス』。そよ風を受け、力強く生える花々がほんの少し泳ぐ。
そこで立ち尽くす一つの影がある。
「……ん?」
ゆっくりと振り向く。逆光で、その顔は見えない。こちらにゆっくりと歩み寄ってくる。一歩、また一歩踏み出すと、髪の毛がさらりと揺れる。心臓が大きく脈打つ。
そいつは自分の目の前に立ち、鋭い目つきでじっと見つめてくる。
「君……もしかして、城戸芳佳か?」
男性にしては高い声。ずっと聞いていた、聞きたかった声。
蘇る記憶。
そうだ、俺はこいつに会っていた。幼稚園にも入る前、それこそ物心がつくよりも遥か昔に、この場所で出会っていたんだ。
「……ああ、そうだよ」
やっぱりと嬉しそうな顔をする。同じ顔だ。でも、あいつより、どこかリアルな、柔らかい表情な気がする。
「あ、俺、俺の事覚えているか?」
自身を指さしながら、小首を傾げる。
「……顔は覚えている。でも、名前が思い出せないんだ。だから、聞かせてほしい」
本当はもう思い出している。しかし、聞きたかった。あの日、初めて出会った日、幼き頃の記憶のように、君の名前を、君の声で。
「あはは、そうか、まあ。10年くらい前だもんな」
それにしてもよく覚えてたな俺、と自画自賛しながら笑う。
「えっと、俺は――――御崎、御崎遼だ。よろしくな」
ああ、そうだ、それが君の、君の名前だ。
ずっと、ずっと呼びたかった名前だ。その響きを、もう忘れないだろう。
差し出された手を握る。やわらかく、温かい。本当に、今度こそ、ここにいるんだ。それがただただ嬉しかった。
「……俺は、城戸芳佳だ」
知ってるよ、と笑う。
その笑顔が、何よりも綺麗で、何度も見たものと変わりなくて、そして嬉しかった。
川べりで、夕陽に染まるグラジオラスが揺れる。それは、あの日見た景色と同じだった。
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