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5話
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基本的にあいつが来るのは、16~17時の間である。普通に高校に通っていて、何の部活にも所属していなければそのぐらいの時間になるのは当然だろう。
引きこもり生活をし続けていると、やはりどうしても時間が余る。ひたすら眠っているという手段もあるが、あいにく自分は過眠症ではない。インターネットや携帯などを用いて、オンラインのやり取りをするというものもあるが、人付き合いを恐れた結果が今である自分にとって、この選択肢はありえなかった。
では、何をしているのかというと、ひたすら絵を描いている。未使用のノートやルーズリーフなど紙はいくらでもあるし、買い込んでいたシャープペンシルの芯も数百本ある。毎日朝から晩まで描き続けていても、これを全て消費するのにはかなりの時間がかかるだろう。
最初は、そこに積まれている漫画の模写であった。別に上手い絵を描けるようになりたいとか漫画家、画家になりたいなど言う願望は微塵もない。ただ誰ともかかわらず、時間をつぶせるものを探していた時に、ふと目に留まったものがそれだっただけだ。
昔から絵を描くことは苦手ではなかった。オリジナルで何かをデザインし、立体を完全に把握したうえで描けと言われたら流石に無理だが、模写くらいであれば容易にこなせた。特に漫画という老若男女関係なしに読者のいる媒体の絵であれば、線も構成もわりとシンプルであったため、ほぼ完全再現と言えるレベルで仕上げることが出来た。
とはいえ、絵なんてしばらく描いていなかったせいもあり、感覚をつかむまでが長かった。線は寄れる、バランスが崩壊する、四肢の位置がずれるなど、今になって見返すとそれはもう悲惨なものだ。
模写に飽きて、次に始めたのは自室のデッサンだった。幸い……なのか否か、ごちゃごちゃと散らかった部屋であるため、一か所を描くのに半日近い時間がかかった。
漫画の模写とはこうも要領が違うのかと驚いた。ただそんなデッサンを一か月間毎日数時間こなしていると、技能も上がるもので、当初と同じものを半分の時間、そのまた半分の時間と、正確かつ素早く描けるようになった。しかし、同じものを繰り返し描くというのは中々飽きる。
何か新しいモデルが欲しい。
外に出れば解決する問題ではあるのだが、外に出る気はない。否、気がないというより、恐れているというのが適切だろうか。
恐怖の対象が何なのかはっきりとしない。靄がかかっているとは違う。無意識のうちにそれを避けているような感触。外に出ては、何か大切なものを失ってしまうような予感。否、予感というより確信に近い。外に出て、誰かと触れ合うと消えてしまう。大切なものが、自分の目の前から消えてしまう。そんな予感、確信がある。
だから、俺はここにいる。ここから出ることができない。何から生じているのか分からない恐怖ほど恐ろしいものはない。
ふとカーテンの隙間から外を見た。赤、オレンジ、ピンクの花が庭の隅に咲いている。地面に垂直に刺さるような茎と葉、縦に連なる鮮やかな色彩の花弁。
――グラジオラスだ。
花に興味などない。分かるのは、朝顔、ひまわり、タンポポ、桜くらいなもの。であるはずが、なぜかその名前はすっと湧き出てきた。
幼い頃、多分ずっと昔に誰かから聞いた、そんな気がする。あれは一体誰だったのだろうか。
ぎしりという音が聞こえた。狭い歩幅で、ゆっくりとした歩調。これが自分の両親のものでないことはすぐに分かった。これはあいつの足音だ。もうそんな時間になったのか。壁に掛けてある時計をみると5時33分。この時計は3分遅れているから、5時半である。いつもより少し遅かった。
「やあ」
ノックもなく扉が開かれる。
「今日は涼しげな格好だな」
いつもは長袖のYシャツかブレザーを着ているのに、今日は半そでのYシャツであった。しっかりとアイロン掛けされたYシャツには汚れ一つなく、こいつの清楚な雰囲気が際立っているように感じた。
季節も何も存在しないこの部屋で、唯一それをあらわす存在がこいつである。
「……あ」
そうだ、こいつがいるじゃないか。
「?」
きょとんとした表情でこちらを見ている。
「お前、モデルする気ないか?」
「は?」
「俺、絵を描いているだろ? そのモデルだよ」
そう告げると、ああ、と納得したように呟き、腕を組みながら考え込んでしまう。
「……まあ、構わない……が」
「が?」
腕を組んだまま、こちらをじっと見つめる。
「……脱がんぞ」
「誰が脱げと言った」
過去にヌードデッサンをすると一言でも告げただろうかと、記憶を探るが、思い当たるものは何一つない。ただのこいつの考え過ぎだと判断していいだろう。
まあ、ほんの少し魅力的なものであるなと考えてしまった自分もいたが。
「とりあえず、そこに座れ」
木製の無駄に洒落たデザインの椅子を指さす。こいつは恥ずかしそうに、ふらふらと歩み、ちょこんと座る。
「じゃあ、少し横向け」
「む……こうか?」
「そうそう、あとそんなに手足閉じるな、もっと自然体にだ」
了解したと頷くが、やはりかなり力が入っているようだ。こんなに緊張するこいつを見るのははじめてな気がする。
「うー」
視線をそらし、頬を染めている。その顔がなんだか艶めかしくて、思わずどきりとした。今更だが、本当に綺麗な顔なんだなと思う。
長く、細くさらりとした黒髪、健康的でしみ一つない肌、鋭いが大きく煌めく瞳、なだらかで嫋やかな輪郭と体躯、加え、しなやかで閑雅な立ち振る舞い。
それがカーテンから差し込む夕陽に照らされて、物語に出てくるお姫様みたいだなと思う。
ベッドサイドで置物となっていた携帯電話を手に取り、カシャリとその姿をおさめておく。その様に、呆れたような視線が注がれる。
「……描くんじゃなかったのか?」
「いや、これはこれで綺麗だったからさ」
待ち受けにでも、と付け足すと、ふうん、とそっぽを向く。照れている様が分かりやすくて、笑いがこぼれる。
「すまんすまん、描くよ」
こんなやり取りでも、緊張はほぐれたようだ。力も抜け、自然体となっている。
ペンを握り、手を動かす。本当は鉛筆がいいんだろうが、あいにく持ち合わせはない。だが、描きなれているものであるため、問題はない。
まずは全体の配置を楕円を用いて軽く描く。背景とのバランスを意識しつつ、細部の起点となる部分を置く。いったん、画面を離れて眺め、バランスを確認する。
特に問題はないようだ。
次に顔や手足のラインを定め、衣服のふくらみを意識し、整える。次にひじやあごなど、形が明確に表れている部分を描いていき、明暗の暗の部分を寝かせたペンで軽くこする。衣類などの布は判然な線が出ている部分は少なく、陰になっているからといって強調しすぎると布らしさが無くなってしまう。柔らかさを出すためには、淡く斜線を重ね、自然なグラデーションをつけることが必要になる。
視線を動かすと、夕陽の中、穏やかな微笑みが佇んでいる。静かな時間だった。世界に、俺とこいつしかいないような、そんな時間。思わず、手が遅くなる。もっと、一秒でも長くこの時間が続けばいいのにと、思ってしまう。
手を動かし始めて、25分。日も陰り始め、陽光が儚くなってきた。
「……よし、こんなもんか」
ペンを置き、少し離れた位置からじっくりと眺めてみる。そういえば、こうやって実際の人物を描くのは初めてだ。人物画として、これがいわゆる処女作というものであると考えると、なんだか感慨深い気持ちになる。
「どれどれ」
いつの間にか歩み寄って来ていたようで、背後から声が聞こえ、頬と頬が触れ合いそうな距離に顔が現れる。唐突な接近に、心臓が跳ね上がり、体温が上がる。
「へえ、上手いもんだな」
「だろ? 才能あるからな、俺」
にやりと笑ってみせると、調子に乗るなと小突かれた。
「これだけ描けるんだ、美術部でもはいったらどうだ」
遠回しに引きこもり状態を打破させる言葉だった。意図せずに視線をそらすが、こいつは真っ直ぐな視線を向けたままだ。
「それは……」
口ごもる。嫌がらせで言っていることではないのは分かっている。こちらを心配しての言葉だと分かっている。
しかし、それでも首を縦に振ることは出来なかった。
「ふう、仕方ない、芳佳。今日も外に行くぞ」
唐突な言葉に思わず身体が止まる。
「そう緊張するな、また夜中にだ。リハビリだリハビリ」
「リハビリどころか、荒療治過ぎるんだが……」
ふふと小さく笑い、そうかもしれないなと呟く。
「大丈夫だ、きっと今日でよくなる」
どこか確信めいた一言だった。
引きこもり生活をし続けていると、やはりどうしても時間が余る。ひたすら眠っているという手段もあるが、あいにく自分は過眠症ではない。インターネットや携帯などを用いて、オンラインのやり取りをするというものもあるが、人付き合いを恐れた結果が今である自分にとって、この選択肢はありえなかった。
では、何をしているのかというと、ひたすら絵を描いている。未使用のノートやルーズリーフなど紙はいくらでもあるし、買い込んでいたシャープペンシルの芯も数百本ある。毎日朝から晩まで描き続けていても、これを全て消費するのにはかなりの時間がかかるだろう。
最初は、そこに積まれている漫画の模写であった。別に上手い絵を描けるようになりたいとか漫画家、画家になりたいなど言う願望は微塵もない。ただ誰ともかかわらず、時間をつぶせるものを探していた時に、ふと目に留まったものがそれだっただけだ。
昔から絵を描くことは苦手ではなかった。オリジナルで何かをデザインし、立体を完全に把握したうえで描けと言われたら流石に無理だが、模写くらいであれば容易にこなせた。特に漫画という老若男女関係なしに読者のいる媒体の絵であれば、線も構成もわりとシンプルであったため、ほぼ完全再現と言えるレベルで仕上げることが出来た。
とはいえ、絵なんてしばらく描いていなかったせいもあり、感覚をつかむまでが長かった。線は寄れる、バランスが崩壊する、四肢の位置がずれるなど、今になって見返すとそれはもう悲惨なものだ。
模写に飽きて、次に始めたのは自室のデッサンだった。幸い……なのか否か、ごちゃごちゃと散らかった部屋であるため、一か所を描くのに半日近い時間がかかった。
漫画の模写とはこうも要領が違うのかと驚いた。ただそんなデッサンを一か月間毎日数時間こなしていると、技能も上がるもので、当初と同じものを半分の時間、そのまた半分の時間と、正確かつ素早く描けるようになった。しかし、同じものを繰り返し描くというのは中々飽きる。
何か新しいモデルが欲しい。
外に出れば解決する問題ではあるのだが、外に出る気はない。否、気がないというより、恐れているというのが適切だろうか。
恐怖の対象が何なのかはっきりとしない。靄がかかっているとは違う。無意識のうちにそれを避けているような感触。外に出ては、何か大切なものを失ってしまうような予感。否、予感というより確信に近い。外に出て、誰かと触れ合うと消えてしまう。大切なものが、自分の目の前から消えてしまう。そんな予感、確信がある。
だから、俺はここにいる。ここから出ることができない。何から生じているのか分からない恐怖ほど恐ろしいものはない。
ふとカーテンの隙間から外を見た。赤、オレンジ、ピンクの花が庭の隅に咲いている。地面に垂直に刺さるような茎と葉、縦に連なる鮮やかな色彩の花弁。
――グラジオラスだ。
花に興味などない。分かるのは、朝顔、ひまわり、タンポポ、桜くらいなもの。であるはずが、なぜかその名前はすっと湧き出てきた。
幼い頃、多分ずっと昔に誰かから聞いた、そんな気がする。あれは一体誰だったのだろうか。
ぎしりという音が聞こえた。狭い歩幅で、ゆっくりとした歩調。これが自分の両親のものでないことはすぐに分かった。これはあいつの足音だ。もうそんな時間になったのか。壁に掛けてある時計をみると5時33分。この時計は3分遅れているから、5時半である。いつもより少し遅かった。
「やあ」
ノックもなく扉が開かれる。
「今日は涼しげな格好だな」
いつもは長袖のYシャツかブレザーを着ているのに、今日は半そでのYシャツであった。しっかりとアイロン掛けされたYシャツには汚れ一つなく、こいつの清楚な雰囲気が際立っているように感じた。
季節も何も存在しないこの部屋で、唯一それをあらわす存在がこいつである。
「……あ」
そうだ、こいつがいるじゃないか。
「?」
きょとんとした表情でこちらを見ている。
「お前、モデルする気ないか?」
「は?」
「俺、絵を描いているだろ? そのモデルだよ」
そう告げると、ああ、と納得したように呟き、腕を組みながら考え込んでしまう。
「……まあ、構わない……が」
「が?」
腕を組んだまま、こちらをじっと見つめる。
「……脱がんぞ」
「誰が脱げと言った」
過去にヌードデッサンをすると一言でも告げただろうかと、記憶を探るが、思い当たるものは何一つない。ただのこいつの考え過ぎだと判断していいだろう。
まあ、ほんの少し魅力的なものであるなと考えてしまった自分もいたが。
「とりあえず、そこに座れ」
木製の無駄に洒落たデザインの椅子を指さす。こいつは恥ずかしそうに、ふらふらと歩み、ちょこんと座る。
「じゃあ、少し横向け」
「む……こうか?」
「そうそう、あとそんなに手足閉じるな、もっと自然体にだ」
了解したと頷くが、やはりかなり力が入っているようだ。こんなに緊張するこいつを見るのははじめてな気がする。
「うー」
視線をそらし、頬を染めている。その顔がなんだか艶めかしくて、思わずどきりとした。今更だが、本当に綺麗な顔なんだなと思う。
長く、細くさらりとした黒髪、健康的でしみ一つない肌、鋭いが大きく煌めく瞳、なだらかで嫋やかな輪郭と体躯、加え、しなやかで閑雅な立ち振る舞い。
それがカーテンから差し込む夕陽に照らされて、物語に出てくるお姫様みたいだなと思う。
ベッドサイドで置物となっていた携帯電話を手に取り、カシャリとその姿をおさめておく。その様に、呆れたような視線が注がれる。
「……描くんじゃなかったのか?」
「いや、これはこれで綺麗だったからさ」
待ち受けにでも、と付け足すと、ふうん、とそっぽを向く。照れている様が分かりやすくて、笑いがこぼれる。
「すまんすまん、描くよ」
こんなやり取りでも、緊張はほぐれたようだ。力も抜け、自然体となっている。
ペンを握り、手を動かす。本当は鉛筆がいいんだろうが、あいにく持ち合わせはない。だが、描きなれているものであるため、問題はない。
まずは全体の配置を楕円を用いて軽く描く。背景とのバランスを意識しつつ、細部の起点となる部分を置く。いったん、画面を離れて眺め、バランスを確認する。
特に問題はないようだ。
次に顔や手足のラインを定め、衣服のふくらみを意識し、整える。次にひじやあごなど、形が明確に表れている部分を描いていき、明暗の暗の部分を寝かせたペンで軽くこする。衣類などの布は判然な線が出ている部分は少なく、陰になっているからといって強調しすぎると布らしさが無くなってしまう。柔らかさを出すためには、淡く斜線を重ね、自然なグラデーションをつけることが必要になる。
視線を動かすと、夕陽の中、穏やかな微笑みが佇んでいる。静かな時間だった。世界に、俺とこいつしかいないような、そんな時間。思わず、手が遅くなる。もっと、一秒でも長くこの時間が続けばいいのにと、思ってしまう。
手を動かし始めて、25分。日も陰り始め、陽光が儚くなってきた。
「……よし、こんなもんか」
ペンを置き、少し離れた位置からじっくりと眺めてみる。そういえば、こうやって実際の人物を描くのは初めてだ。人物画として、これがいわゆる処女作というものであると考えると、なんだか感慨深い気持ちになる。
「どれどれ」
いつの間にか歩み寄って来ていたようで、背後から声が聞こえ、頬と頬が触れ合いそうな距離に顔が現れる。唐突な接近に、心臓が跳ね上がり、体温が上がる。
「へえ、上手いもんだな」
「だろ? 才能あるからな、俺」
にやりと笑ってみせると、調子に乗るなと小突かれた。
「これだけ描けるんだ、美術部でもはいったらどうだ」
遠回しに引きこもり状態を打破させる言葉だった。意図せずに視線をそらすが、こいつは真っ直ぐな視線を向けたままだ。
「それは……」
口ごもる。嫌がらせで言っていることではないのは分かっている。こちらを心配しての言葉だと分かっている。
しかし、それでも首を縦に振ることは出来なかった。
「ふう、仕方ない、芳佳。今日も外に行くぞ」
唐突な言葉に思わず身体が止まる。
「そう緊張するな、また夜中にだ。リハビリだリハビリ」
「リハビリどころか、荒療治過ぎるんだが……」
ふふと小さく笑い、そうかもしれないなと呟く。
「大丈夫だ、きっと今日でよくなる」
どこか確信めいた一言だった。
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