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2章 臨時冒険者登録試験
第42話 特別許可証
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俺の宣言を聞き、意味が飲み込めないのか呆けているマイヤー。
いや、恥ずかしいから二度は言わないからね。
すると、マイヤーの代わりにブライアンがリアクションを取ってくれた。
「馬鹿な、今までの鬱憤か知らないが思いつきや勢いだけで、周りを振り回すのはいい加減にしたまえ! 第一、Dランクダンジョンどころか、君はまだEランクダンジョンだっt」
だって、と最後まで言わさず、すぐに渡せるように持っておいた、受付係の人から受け取っていた攻略証明書と、その文鎮代わりにホブゴブリンの魔石をテーブルに置いた。
「副ギルドマスターの登場もあり、話が中途でしたね、続けましょう。これで指定のDランクダンジョンへの入場の特別許可証をいただけますね?」
―決まった。
これぞクール、これぞダンディズム!!
うん、もういい加減に小娘の戯言に振り回されるこのムーブをなんとかしたい。
男っていくつになってもこういうとこあるよな。
「なっ、レベル1から10日でかつソロでダンジョン攻略だとぅ! だっ、だがダンジョンの難易度というものは上に行くにつれ急激に上がっていく。
特に君が指定したダンジョンは確かに1階層しかなく、群れないモンスターだからソロに向いてるとはいえ、一体一体がDでも上位なんだぞ!」
ブライアンが説明よろしくまくし立てる。いや、俺も職員だったからその辺は調べてるって。
「だが、奴らは動き出しが遅いから逃げるだけならなんとかあるだろう。
だからこそ、あそこをDランクダンジョンに格付けしてEランクパーティーのレベル上げ用に使ってるんだ。
だが、決してボス部屋には入らない。
基本、Eランクパーティーはあのダンジョンではボスとは戦わずに、ランクを上げるときは他のダンジョンを選ぶ。
正直、ソロだと全盛期の私でもどうなるかわからないほどのモンスターなんだぞ!」
俺が指定したダンジョンに今更ながら文句を言ってくる。
しかしソロで今からパーティーの分、バラけてスキルを取得するより、単体撃破の強さに特化させたほうがスキルブック効率がいいし、何より日数もかからない。
無茶はするつもりはないし、さっきの宣言も無理そうならマイヤーが苦労するだけなので、まあしゃーないと切り替えるが、俺の読みではいけると踏んでいる。
それだけ、ダンジョンのランクによる難易度の上昇よりも、俺の「スキルブック作成」による急激な成長がくる予感がある。
というのも、レベルが11になりMP最大値が60となったとき取得できる候補に上がったのは、複数の状態異常耐性系統のスキルだったからだ。
これらは通常スキルなのでジョブに関係なく皆取得できるものなのだが、取得難易度が高くかなりレア扱いされている。
まあ、スキルを上げるための訓練が過酷を極めるからな(毒なら死なない程度の毒で耐性を作る訓練だ)。
それでも、冒険者には非常に有効なスキルなので皆、取るように努力するが、大抵上手くいかないのが実情だ。
そんなスキルだが、Eランクダンジョン攻略には不必要だったので取得しなかったが、ここが1つ通常スキルの節目なのでは? と、踏んでいる。
ここからDランクの魔物を狩っていけば次はいよいよ、という予測がある。
「妨害行為はなしですよ。その全盛期とやらの頃はそんなに慎重な性格だったんですか?
無茶な冒険もしながらAランクになったと自慢げに話してたじゃないですか。」
こう言われてはブライアンも首を軽く振り、もう私は知らないからなというジェスチャーをする。
ホントこの人、言うことやること芝居がかってるんだよな。これもギルドマスターとして必要な技能なんだろうか?
まあ、渡して貰えれば問題はない。
いや問題はあった、許可証を渡す際「死ぬなよ」と呟きながら手をしっかりと握ってきたのだ。いやクシャっとなるから、大事な許可証だからね!
そのまま動かないでことの成り行きを見ていたマイヤーを置いて部屋を出る。
外に出るとそのマイヤーが外まで追いかけてきた。
「何でしょうか、副ギルドマスター。」
部屋の外なので職員として尋ねると、勢いで出てきたのか葛藤があるのか言葉に詰まっていた。
「どうした?マイヤー。」
人生の先輩として聞いてみる。彼は言葉を詰まらせながらも、
「どっ、どうかご無事で!」 と頭を下げた。
―そうか、こういうことだったのか。
何も俺が死んだら引き継ぎができなくなるとかそういう話ではない。
俺はこの世界にきてすぐの頃、このギルドに就職した際かけられた言葉を思い出していた。
いや、恥ずかしいから二度は言わないからね。
すると、マイヤーの代わりにブライアンがリアクションを取ってくれた。
「馬鹿な、今までの鬱憤か知らないが思いつきや勢いだけで、周りを振り回すのはいい加減にしたまえ! 第一、Dランクダンジョンどころか、君はまだEランクダンジョンだっt」
だって、と最後まで言わさず、すぐに渡せるように持っておいた、受付係の人から受け取っていた攻略証明書と、その文鎮代わりにホブゴブリンの魔石をテーブルに置いた。
「副ギルドマスターの登場もあり、話が中途でしたね、続けましょう。これで指定のDランクダンジョンへの入場の特別許可証をいただけますね?」
―決まった。
これぞクール、これぞダンディズム!!
うん、もういい加減に小娘の戯言に振り回されるこのムーブをなんとかしたい。
男っていくつになってもこういうとこあるよな。
「なっ、レベル1から10日でかつソロでダンジョン攻略だとぅ! だっ、だがダンジョンの難易度というものは上に行くにつれ急激に上がっていく。
特に君が指定したダンジョンは確かに1階層しかなく、群れないモンスターだからソロに向いてるとはいえ、一体一体がDでも上位なんだぞ!」
ブライアンが説明よろしくまくし立てる。いや、俺も職員だったからその辺は調べてるって。
「だが、奴らは動き出しが遅いから逃げるだけならなんとかあるだろう。
だからこそ、あそこをDランクダンジョンに格付けしてEランクパーティーのレベル上げ用に使ってるんだ。
だが、決してボス部屋には入らない。
基本、Eランクパーティーはあのダンジョンではボスとは戦わずに、ランクを上げるときは他のダンジョンを選ぶ。
正直、ソロだと全盛期の私でもどうなるかわからないほどのモンスターなんだぞ!」
俺が指定したダンジョンに今更ながら文句を言ってくる。
しかしソロで今からパーティーの分、バラけてスキルを取得するより、単体撃破の強さに特化させたほうがスキルブック効率がいいし、何より日数もかからない。
無茶はするつもりはないし、さっきの宣言も無理そうならマイヤーが苦労するだけなので、まあしゃーないと切り替えるが、俺の読みではいけると踏んでいる。
それだけ、ダンジョンのランクによる難易度の上昇よりも、俺の「スキルブック作成」による急激な成長がくる予感がある。
というのも、レベルが11になりMP最大値が60となったとき取得できる候補に上がったのは、複数の状態異常耐性系統のスキルだったからだ。
これらは通常スキルなのでジョブに関係なく皆取得できるものなのだが、取得難易度が高くかなりレア扱いされている。
まあ、スキルを上げるための訓練が過酷を極めるからな(毒なら死なない程度の毒で耐性を作る訓練だ)。
それでも、冒険者には非常に有効なスキルなので皆、取るように努力するが、大抵上手くいかないのが実情だ。
そんなスキルだが、Eランクダンジョン攻略には不必要だったので取得しなかったが、ここが1つ通常スキルの節目なのでは? と、踏んでいる。
ここからDランクの魔物を狩っていけば次はいよいよ、という予測がある。
「妨害行為はなしですよ。その全盛期とやらの頃はそんなに慎重な性格だったんですか?
無茶な冒険もしながらAランクになったと自慢げに話してたじゃないですか。」
こう言われてはブライアンも首を軽く振り、もう私は知らないからなというジェスチャーをする。
ホントこの人、言うことやること芝居がかってるんだよな。これもギルドマスターとして必要な技能なんだろうか?
まあ、渡して貰えれば問題はない。
いや問題はあった、許可証を渡す際「死ぬなよ」と呟きながら手をしっかりと握ってきたのだ。いやクシャっとなるから、大事な許可証だからね!
そのまま動かないでことの成り行きを見ていたマイヤーを置いて部屋を出る。
外に出るとそのマイヤーが外まで追いかけてきた。
「何でしょうか、副ギルドマスター。」
部屋の外なので職員として尋ねると、勢いで出てきたのか葛藤があるのか言葉に詰まっていた。
「どうした?マイヤー。」
人生の先輩として聞いてみる。彼は言葉を詰まらせながらも、
「どっ、どうかご無事で!」 と頭を下げた。
―そうか、こういうことだったのか。
何も俺が死んだら引き継ぎができなくなるとかそういう話ではない。
俺はこの世界にきてすぐの頃、このギルドに就職した際かけられた言葉を思い出していた。
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