あなたには翻訳術師が必要です ~異世界の言葉がわかるとかいう都合のいいことが起こらなくても、わたしがいれば大丈夫~

もさく ごろう

文字の大きさ
3 / 22

至福の時間に届いた荷物

しおりを挟む
 ヴェルサーノの町はずれといえば、踏み固められた農道と畑だ。わたしの家はさらに歩いて森に入ったところにある。

 わたしが家に着いたのは、日が傾き始めた頃だった。とはいえ、太陽はほとんど見えない。それくらい家の周りは木で茂っている。

 人工物はわたしの家しかなく、昼間でも薄暗い。苔が繁茂するのにちょうどいい場所だ。

 わたしの家は千年物の大木に扉をつけたような見た目なので、そんな環境に馴染んでいる。知らない人だと、気付かずに通り過ぎてしまうくらいだ。

 わたしは家の扉を開けた。外よりも少しだけ冷たい空気が顔に当たる。

 中はお世辞にも明るいとは言えない。天窓からの明かりが木漏れ日のおすそ分けなので、十分ではないのだ。

 それを嫌がる人もいるだろうけど、わたしからすれば落ち着けてちょうどいい。

 部屋の真ん中にある大きな机。その横にあるソファーに――正確にはそこに横たわるモフモフに飛び込んだ。

「ただいまです。ハロウル」

 孔雀青のモフモフはゆっくりと首をもたげてあくびをした。わたしの頭を丸かじりできるくらい大きな口には、わたしの指より大きい立派な牙が生えている。

『フクラ。抱き着くときは首飾りを外してからにしてって、いつも言ってるじゃん』

「へへ。そうでした」

 わたしはモフモフとわたしの間に挟まっていた首飾りを体の後ろ側に回した。

 大きな体なくせに少年みたいな声のモフモフは、はぐれ狼のハロウル。わたしが呼び捨てにする数少ない相手だ。

 よく勘違いされるけれど、ペットではない。一緒に住んでいるルームメイトみたいなものだ。ご飯は勝手に食べてくるし、散歩も勝手にしてくる。

 お世話といえば、たまに体を洗ってあげるくらいだ。それもモフモフを維持した方がわたしが嬉しいから勝手にやってるだけ。

『疲れてそうだね。今日はもう休むの?』

「いいえ。続きが読みたくて、急いで帰ってきたんです」

 わたしはモフモフを惜しみながら体を起こして、机を見た。そこにはまな板くらいの毛皮が三十枚ほど重ねて置いてある。

 これは鹿の毛皮だ。でもただの毛皮じゃない。

 ランタンをつけて、虫メガネで毛の下を覗いた。毛の下の皮には文字が刻まれている。

 文字といっても、人間が使うような文字ではない。普通の人が見ても、ダニさんの吸い跡にしか見えないだろう。

 これはダニさんの書いた文字なのだ。

 もちろん普通のダニさんには文字を使う生態はない。これは魔獣化したダニさんが書いたものだ。

 魔獣化というと怖がる人もいるけれど、なんてことない。翻訳術師を介して人間と交流を持つことで、その種としては異常なほど高度な知能を持つようになった個体。それが魔獣だ。

 ただの賢い動物といえば、怖くないってわかるはず。

 その魔獣が書いた本のことを、わたしは異日記と呼んでいる。異日記を読むのが、わたしの一番の楽しみだ。

 この異日記のタイトルは『ダニから見たキノコ学』。わたしは異日記の横に置いた紙を確認した。

「住居としての毒キノコ……でしたね」

 昨日までに読んだところと内容を確認する。

 この紙には異日記の内容をなるべく忠実に書き写してある。虫メガネがないと読めないのは不便だからというのもあるけれど、一番の理由はわたし以外の人でも読めるようにするためだ。

 翻訳術を使わないと異日記は読めない。だからどんなに読みやすい異日記でも、こうして書き写している。

 家の一番大きな本棚は、それらを製本したものでいっぱいだ。

 わたしは鹿の毛をかき分けながら『ダニから見たキノコ学』を読み進めた。文字が小さいのと、少し指を滑らしただけでも毛で文字が隠れてしまうので、どうしても読むのに時間がかかる。

 でもそれがつらいとは思わなかった。キノコに住むという、人間にはありえない世界観。それが現実に存在しているというだけで、心躍る。

 毒に侵されない齧り方や、胞子の安全な運び方や保管方法。そんなものは人間の規模では何の役にも立たない。

 それなのに――いや、だからこそ、頭の中がそのことでいっぱいになった。

『ねぇ』

 ハロウルが鼻先でわたしの腕を小突いた。顔を上げると、すでに辺りは暗くなっていた。どうやら、完全に日が落ちたようだ。

「すみません。集中してました。何かありましたか?」

『誰か来たみたいだよ』

 ハロウルの言葉に合わせたかのように、扉が叩かれた。

「ありがとうございます」

 わたしは簡単にお礼を言って、一度ハロウルの首元に顔を寄せてモフってから扉へと向かった。

 扉の向こうから、馬のちょっとした鳴き声と「妙に軽いな」という声が聞こえる。

 その声でプリッチャーさんとレナトさんだとわかったので、わたしはすぐに扉を開けた。

「こんなところまで、ありがとうござ――」

「すまねぇ! やられた!」

 レナトさんが木箱を抱えて馬車から飛び下りた。その木箱はわたしが入れそうなほど大きい。駆け寄ってくるレナトさんは、そんな大きな箱を抱えているとは思えないくらい、とても身軽だった。

 まるで――

「木箱に、何も入ってないみたいですね」

「ああ、まさにその通りだよ。蓋が閉じてたから、今の今まで気づかなかった」

 レナトさんがわたしの前まで来て、木箱の蓋を開けた。中をランタンで照らすと、レナトさんの言う通り何も入っていない。

「蓋が閉じていたということは、最初から何も入ってなかったんですかね?」

「いや、積み込んだときは人ひとり分くらいの重さがあった。きっと盗んだやつが発覚を遅らせるために、蓋を閉め直したんだ。長く馬車を離れたつもりはなかったんだが、すまねぇ。気づかなかった」

 レナトさんは歯を食いしばりながら、頭を下げた。

「頭を上げてください。悪いのは盗んだ人ですから。それにしても、箱の中身を根こそぎ持っていったのなら目立ちそうですけど、何が入っていたんですか?」

「たしか異世界語で生物なまものって書いてあったから、果物かなにかだと思うんだが、絶対とはいいきれねぇな」

 レナトさんは木箱から伝票を剥がして渡してくれた。

「レナトさんは異世界語が読めるんでしたっけ?」

「伝票によく書かれてる文字なら、なんとなく意味がわかるくらいだ」

 異世界語は翻訳術なしでは読めないのが普通だ。それなのに異世界語を伝票に書くなんて、変人かよっぽどの事情があるかのどちらかだ。

 依頼人の欄には異世界語でフルスーラ=ミルシァと書かれていた。わたしのお師匠様の名前だ。

「前者でしたか」

 内容物の欄に目を移すと――

「あ、これ生物なまものじゃないですね。似ていますけど生き物いきものって書いてあります」

「なんだって? じゃあこの中には、動物か何かが入ってたってことか?」

「伝票通りならそうなりますね。そうなると盗まれたのではなく、逃げ出した可能性もあります」

「いや、そいつはどうだろうな。動物なら逃げた後に、ご丁寧に箱を閉じたりなんてしないだろ」

 木箱の蓋はクサビを差し込むだけの簡単な作りだった。とはいえ偶然閉まるようなものでもない。

 確かに動物だったら閉めることはできないだろう。けれどお師匠様が送ってくるような生き物だったら別だ。

「入っていたのは、ある程度知能のある生き物だったんじゃないですかね。魔獣か、もっとありえそうなのは、人間ですかね」

「まさか。人間を物みたいに送ったりしないだろう」

「信じられないことに、うちの師匠なら、全然あり得るんですよね」

 わたしが苦笑いを返すと、レナトさんも気まずそうに苦笑いを浮かべた。

 まぁ、人の師匠なんていじりずらいだろう。

「他の荷物は無事でしたか?」

「ああ、中を確認したわけじゃないが、積んだときと様子が変わった荷物はなかったな。一つも荷台には残っちゃいないが」

 レナトさんは馬車に目を向けた。

「一つもですか? エアカイトで殺鼠剤が受け取り拒否されると言ってませんでしたっけ?」

「ああ、なんだか知らないが、受け取ってくれたよ。『問題は解決したんじゃないのか』って聞いたら、『これから解決するんだ』とか言ってたな」

「これから……?」

 嫌な予感がした。

 万が一に備えて殺鼠剤を持っておこうというのであれば問題ない。でももし、そうでないのなら――

 ここでゆっくり話している場合ではない。

「荷物については気にしないでください。きっと明日にでもなれば、目撃情報も出てくるでしょう。少し行くところができたので――」

 レナトさんが親指で馬車を示した。

「いいよ。乗ってけよ。エアカイトのことが心配なんだろ? 殺鼠剤の話を聞いたとたんに、怖い顔になってるぞ」

「いえ、しかし……」

 やはり馬車に乗るのには抵抗がある。馬車に目を向けると、プリッチャーさんと目が合った。

『乗っていくの? いいわよ。荷物が少なくて軽すぎるくらいだったの』

 確かに今は急がなければならない。わたしのこだわりのせいで、手遅れになったら絶対に後悔する。

 わたしは馬車に乗り込んだ。

「ありがとうございます。それでは、お言葉に甘えさせていただきます」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

処理中です...