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第三十九話 大事な確認
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大きな廊下を十を超える手術室が囲うような構造になっていた。廊下の中央部分は簡単な壁で仕切られており、部屋のようになっている。
珠と翠羽。ハシルヒメ三人はその中の一つのモニターが並ぶ部屋の床を、ダスタークロスで掃除している。
この部屋には緑の服を着た麻酔科の人達がいたが、珠たちが作業を始めると姿を消した。
「いつも作業をするときは出ていってもらうの?」
珠は翠羽の方を見て訊ねた。マスクとふわふわの帽子で目以外が隠れている。その目が右上を向いた。
「そうね……。こちらからお願いして出ていってもらうことは基本的にはないのだけれど、空けていただけることが多いわね。事前に確認しているからというのはあるのだけれど」
「確認?」
「ええ。作業をする箇所や時間。作業内容やそのほかに注意すべき点などを事前に確認しているの。自分たちが困らないようにというのが一番の目的ではあるのだけれどね。お互いの理解が深まるから協力してもらいやすくなるわ」
翠羽は壁にかかる時計を見た。ちょうど15時を過ぎたくらいだ。
「例えばスケジュールを相手の都合に合わせれば、部屋を空けてもらいやすくなるわね。他には床を掃除すると事前に伝えておけば、普段は床に置いてある物をどかしておいてくれたりするわ」
珠が周囲を見ると、使われていそうなデスクの椅子の上に段ボールが置かれていたり、シュレッダーの上に機械の入った袋が置かれていたりなど、確かに普段はそこに置かれていないだろうなと思えるものがいくつかあった。
「意外と協力してくれるんだ」
「人にもよるのだけれどね。大抵の人はより綺麗に掃除してもらいたいと思っているから、ある程度は協力してくれるわ」
そんな話をしていると、ハシルヒメがダスタークロスのついた棒を前に押しながら、珠とハシルヒメの間に割り込んだ。
「そのぶん、仕事の期待値も上がっちゃうんじゃないの?」
「ハシルヒメったら、また文句ばっか言って」
珠はハシルヒメを咎めようとしたが、翠羽は首を横に振って、それを止めた。
「確かにハシルヒメさんの言う通りよ。例えば机の下の物をどかしておいたのに、机の下が掃除されていなかったらがっかりするでしょう?」
翠羽は段ボールの乗せられた椅子を引いて、机の下へダスタークロスを入れる。そして軽く拭って出てきたダスタークロスには、溢れるくらいたっぷりと青緑の埃がついてきた。
「でもそれは悪いことばかりではないの。その期待にきちんと応えれば、お掃除屋さんの立場の向上に繋がるわ。もちろん。一度だけではなく、積み重ねが大事なのだけれどね」
翠羽はツナギのポケットから小さなノートを取り出し、メモを取った。
その間に、ハシルヒメはしゃがんで埃のたっぷりついたダスタークロスを見る。
「でもこの埃の量を見るに、普段ここを掃除している人は手をつけてなかった感じじゃん? 翠羽が来たときだけ綺麗になってたら、普段ここを掃除している人の立場が悪くなっちゃうんじゃないの?」
「ハシルヒメさんは優しいのね。そうならないように、報告と提案はしておくわ。そこから先はここのスタッフ次第ね。少し厳しいかもしれないけれど、放っておくよりはずっといいはずよ」
「ふーん。まぁいいけど」
そう呟いたハシルヒメはしゃがんだままダスタークロスを見つめていた。珠はその背中に手を置く。
「ハシルヒメ? どうしたの?」
「うんにゃ。埃が青いから、どうしてなのかなって。埃って灰色っぽいのが多い気がするんだけど」
「ああ、それは……」
翠羽が周りを見た。そして離れたところで話している緑の服を着た人を指さす。
「ここは麻酔科のための部屋で、麻酔科の人はみんなあの緑の服を着ているの。室内で出る埃の多くが衣類と布団やクッション類からなのよ」
珠は納得して、手を叩いた。
「なるほど。みんなが同じ色の服を着ていると、その色の埃が溜まるようになるんだ」
「そうなの。よく見る灰色の埃は、内綿とかから出てくる白い埃に、様々な色が混ざったものね」
ハシルヒメが立ち上がり、珠と翠羽の間をしっかり維持する。
「色んな絵の具を混ぜると黒っぽくなるのと同じ感じ?」
「そうね。それとだいたい一緒ね」
珠は本殿からゴミを運び出したときを思いだした。
「神社から家具のゴミとかを持ち出したとき、真っ黒な埃で汚れてたけど、あれは白い埃があまりなかったからあんなに黒くなったの?」
「あれは少し違うのよ」
翠羽は周りを見て、少し屈んで珠の耳元に口を寄せようとした。だがハシルヒメが間に頭を入れたので、顔を寄せ合って内緒話するような状態になる。
翠羽はあまり気にした様子はなく、声をひそめた。
「嫌な思いをする人もいるかもしれないから、大きな声では言えないのだけれど、きっとあれは虫や動物の糞が埃になったものだと思うの」
「うぇ! ばっちいじゃん!」
ハシルヒメは顔をしかめた。声を抑えていなかったので、珠は人差し指を口に当てる。
「ハシルヒメ、声が大きい。ねぇ翠羽さん。じゃあ本殿には虫とか動物がたくさんいるってこと?」
「あの埃は長年の積み重ねだと思うから、たくさんいるかどうかはわからないわね。調査自体はしてみた方がいいかもしれないわ。ただあそこは人が過ごす場所ではないから、明確な被害が出ていないのなら気にしすぎなくて大丈夫よ」
翠羽がなだめるように言った。珠は『ハシルヒメが住んでいるのでは?』と思ったのだが、ハシルヒメ自身が考え込むようにして黙っていたので、何も言わなかった。
ハシルヒメが少し顔を上げる。
「近くでお店やるとしても、気にしなくて大丈夫?」
翠羽が首を傾げた。
「お店……? そのお店が飲食店なら、放っておくことはできないわね。お店が開く予定なのかしら?」
ハシルヒメが頷く。
「今度、神社でお祭りをやるんだけど、その時にお茶屋さんを開こうって珠ちんが提案してくれたんだ」
「そうなのね……」
翠羽があごに指を当て、考えるようにした。
「臨時の営業なら……と思ったのだけれど、やっぱり対策は必要になってくると思うわ。場合によっては、衛生管理の仕方も変わってくるかしらね」
「うぅ……また予算が――」
「やぁ、やぁ! やってるな!」
演劇じみたよく通る声が、翠羽の後ろ側から聞こえた。そこにいたのは紺色の服を着た背の高い女性で、マスクと帽子で顔はほとんど隠れている。それでも翠羽はすぐに誰なのか分かったようで、振り向きながら言った。
「刺美。もう手術は終わったの?」
「まぁ、おおむねはな。何か問題が起きなければ、関係者説明まで休憩だ」
刺美は掃除中だということを気にせず、部屋に入ってきた。そして、身をかがめてハシルヒメを覗き込んだ。
「君はもしや、ハシルヒメくんじゃないか? まさか君も来ているとはね」
「まーね。わたしもまさか、働かさせられるとは思ってなかったよ」
ハシルヒメは『やれやれ』といった感じでため息をついた。
「勝手についてきただけなのに、何言ってるの」
珠がそう言うと、刺美は「ほう」と言いながら体を起こし、珠を見た。
「ならば休憩中だけハシルヒメくんを借りてもいいかな? 前回の食事では語り足りなかったのでね」
「ええ。どうぞどうぞ」
珠はハシルヒメの背中を押し、刺美の方へと移動させた。
「ちょっと珠ちん! わたしは珠ちんのために……!」
抵抗するハシルヒメの手を、刺美がつかんだ。
「感謝する。院内は複雑で迷いやすいからな。手を離すんじゃないぞ」
刺美に引きずられ、ハシルヒメの姿はあっという間に部屋から消えた。「珠ちーん!」と叫ぶ声だけ聞こえたが、それもすぐに聞こえなくなる。
(これで落ち着いて掃除できる)
そう思っていると、翠羽がハシルヒメの残したダスタークロスを手に取った。
珠はすぐに手を伸ばす。
「あ、わたしが片付けるよ」
「いいのよ。部屋の端に置いておいて、最後に片付けましょう。それにしても、桜雷神社でお祭りをやるなんて知らなかったわ。どんなお祭りをやるの?」
珠は帽子越しに頭をかいた。
「えっと……それがまだ決まってなくて。最初は参道を使ってマラソンをしようかと思ってたんだけど、参道の距離がわからなかったり、色々難しそうで他の案を考えてる」
「そうなのね。参道の距離なら、沼岡道路と全く同じはずだから、ある程度はわかるわよ。たしか表側が四キロくらいで、後ろ側が十五キロくらいだったと思うけど」
「え? 表側の参道でも四キロもあるの? いや、っていうかそれ聞いちゃ……!」
ハシルヒメが隠していて、珠も探らないと決めたことをあっさり言われてしまい、珠は一瞬だけ何を言えばいいのかわからなくなった。三回深呼吸して、言葉を選ぶ。
「えっと、その距離のことなんだけど、ハシルヒメの前では触れないようしてほしいの」
「え、ええ。わかったわ。何か事情があるのね」
腑に落ちない部分はありそうだったが、翠羽に約束してもらい、とりあえず胸をなでおろした。
「それと、ちょっと気きたいことが」
「なにかしら?」
「道が長さをサバ読むときって、短めに言うと思う? それとも長めかな?」
翠羽は首を傾げるだけだった。
珠と翠羽。ハシルヒメ三人はその中の一つのモニターが並ぶ部屋の床を、ダスタークロスで掃除している。
この部屋には緑の服を着た麻酔科の人達がいたが、珠たちが作業を始めると姿を消した。
「いつも作業をするときは出ていってもらうの?」
珠は翠羽の方を見て訊ねた。マスクとふわふわの帽子で目以外が隠れている。その目が右上を向いた。
「そうね……。こちらからお願いして出ていってもらうことは基本的にはないのだけれど、空けていただけることが多いわね。事前に確認しているからというのはあるのだけれど」
「確認?」
「ええ。作業をする箇所や時間。作業内容やそのほかに注意すべき点などを事前に確認しているの。自分たちが困らないようにというのが一番の目的ではあるのだけれどね。お互いの理解が深まるから協力してもらいやすくなるわ」
翠羽は壁にかかる時計を見た。ちょうど15時を過ぎたくらいだ。
「例えばスケジュールを相手の都合に合わせれば、部屋を空けてもらいやすくなるわね。他には床を掃除すると事前に伝えておけば、普段は床に置いてある物をどかしておいてくれたりするわ」
珠が周囲を見ると、使われていそうなデスクの椅子の上に段ボールが置かれていたり、シュレッダーの上に機械の入った袋が置かれていたりなど、確かに普段はそこに置かれていないだろうなと思えるものがいくつかあった。
「意外と協力してくれるんだ」
「人にもよるのだけれどね。大抵の人はより綺麗に掃除してもらいたいと思っているから、ある程度は協力してくれるわ」
そんな話をしていると、ハシルヒメがダスタークロスのついた棒を前に押しながら、珠とハシルヒメの間に割り込んだ。
「そのぶん、仕事の期待値も上がっちゃうんじゃないの?」
「ハシルヒメったら、また文句ばっか言って」
珠はハシルヒメを咎めようとしたが、翠羽は首を横に振って、それを止めた。
「確かにハシルヒメさんの言う通りよ。例えば机の下の物をどかしておいたのに、机の下が掃除されていなかったらがっかりするでしょう?」
翠羽は段ボールの乗せられた椅子を引いて、机の下へダスタークロスを入れる。そして軽く拭って出てきたダスタークロスには、溢れるくらいたっぷりと青緑の埃がついてきた。
「でもそれは悪いことばかりではないの。その期待にきちんと応えれば、お掃除屋さんの立場の向上に繋がるわ。もちろん。一度だけではなく、積み重ねが大事なのだけれどね」
翠羽はツナギのポケットから小さなノートを取り出し、メモを取った。
その間に、ハシルヒメはしゃがんで埃のたっぷりついたダスタークロスを見る。
「でもこの埃の量を見るに、普段ここを掃除している人は手をつけてなかった感じじゃん? 翠羽が来たときだけ綺麗になってたら、普段ここを掃除している人の立場が悪くなっちゃうんじゃないの?」
「ハシルヒメさんは優しいのね。そうならないように、報告と提案はしておくわ。そこから先はここのスタッフ次第ね。少し厳しいかもしれないけれど、放っておくよりはずっといいはずよ」
「ふーん。まぁいいけど」
そう呟いたハシルヒメはしゃがんだままダスタークロスを見つめていた。珠はその背中に手を置く。
「ハシルヒメ? どうしたの?」
「うんにゃ。埃が青いから、どうしてなのかなって。埃って灰色っぽいのが多い気がするんだけど」
「ああ、それは……」
翠羽が周りを見た。そして離れたところで話している緑の服を着た人を指さす。
「ここは麻酔科のための部屋で、麻酔科の人はみんなあの緑の服を着ているの。室内で出る埃の多くが衣類と布団やクッション類からなのよ」
珠は納得して、手を叩いた。
「なるほど。みんなが同じ色の服を着ていると、その色の埃が溜まるようになるんだ」
「そうなの。よく見る灰色の埃は、内綿とかから出てくる白い埃に、様々な色が混ざったものね」
ハシルヒメが立ち上がり、珠と翠羽の間をしっかり維持する。
「色んな絵の具を混ぜると黒っぽくなるのと同じ感じ?」
「そうね。それとだいたい一緒ね」
珠は本殿からゴミを運び出したときを思いだした。
「神社から家具のゴミとかを持ち出したとき、真っ黒な埃で汚れてたけど、あれは白い埃があまりなかったからあんなに黒くなったの?」
「あれは少し違うのよ」
翠羽は周りを見て、少し屈んで珠の耳元に口を寄せようとした。だがハシルヒメが間に頭を入れたので、顔を寄せ合って内緒話するような状態になる。
翠羽はあまり気にした様子はなく、声をひそめた。
「嫌な思いをする人もいるかもしれないから、大きな声では言えないのだけれど、きっとあれは虫や動物の糞が埃になったものだと思うの」
「うぇ! ばっちいじゃん!」
ハシルヒメは顔をしかめた。声を抑えていなかったので、珠は人差し指を口に当てる。
「ハシルヒメ、声が大きい。ねぇ翠羽さん。じゃあ本殿には虫とか動物がたくさんいるってこと?」
「あの埃は長年の積み重ねだと思うから、たくさんいるかどうかはわからないわね。調査自体はしてみた方がいいかもしれないわ。ただあそこは人が過ごす場所ではないから、明確な被害が出ていないのなら気にしすぎなくて大丈夫よ」
翠羽がなだめるように言った。珠は『ハシルヒメが住んでいるのでは?』と思ったのだが、ハシルヒメ自身が考え込むようにして黙っていたので、何も言わなかった。
ハシルヒメが少し顔を上げる。
「近くでお店やるとしても、気にしなくて大丈夫?」
翠羽が首を傾げた。
「お店……? そのお店が飲食店なら、放っておくことはできないわね。お店が開く予定なのかしら?」
ハシルヒメが頷く。
「今度、神社でお祭りをやるんだけど、その時にお茶屋さんを開こうって珠ちんが提案してくれたんだ」
「そうなのね……」
翠羽があごに指を当て、考えるようにした。
「臨時の営業なら……と思ったのだけれど、やっぱり対策は必要になってくると思うわ。場合によっては、衛生管理の仕方も変わってくるかしらね」
「うぅ……また予算が――」
「やぁ、やぁ! やってるな!」
演劇じみたよく通る声が、翠羽の後ろ側から聞こえた。そこにいたのは紺色の服を着た背の高い女性で、マスクと帽子で顔はほとんど隠れている。それでも翠羽はすぐに誰なのか分かったようで、振り向きながら言った。
「刺美。もう手術は終わったの?」
「まぁ、おおむねはな。何か問題が起きなければ、関係者説明まで休憩だ」
刺美は掃除中だということを気にせず、部屋に入ってきた。そして、身をかがめてハシルヒメを覗き込んだ。
「君はもしや、ハシルヒメくんじゃないか? まさか君も来ているとはね」
「まーね。わたしもまさか、働かさせられるとは思ってなかったよ」
ハシルヒメは『やれやれ』といった感じでため息をついた。
「勝手についてきただけなのに、何言ってるの」
珠がそう言うと、刺美は「ほう」と言いながら体を起こし、珠を見た。
「ならば休憩中だけハシルヒメくんを借りてもいいかな? 前回の食事では語り足りなかったのでね」
「ええ。どうぞどうぞ」
珠はハシルヒメの背中を押し、刺美の方へと移動させた。
「ちょっと珠ちん! わたしは珠ちんのために……!」
抵抗するハシルヒメの手を、刺美がつかんだ。
「感謝する。院内は複雑で迷いやすいからな。手を離すんじゃないぞ」
刺美に引きずられ、ハシルヒメの姿はあっという間に部屋から消えた。「珠ちーん!」と叫ぶ声だけ聞こえたが、それもすぐに聞こえなくなる。
(これで落ち着いて掃除できる)
そう思っていると、翠羽がハシルヒメの残したダスタークロスを手に取った。
珠はすぐに手を伸ばす。
「あ、わたしが片付けるよ」
「いいのよ。部屋の端に置いておいて、最後に片付けましょう。それにしても、桜雷神社でお祭りをやるなんて知らなかったわ。どんなお祭りをやるの?」
珠は帽子越しに頭をかいた。
「えっと……それがまだ決まってなくて。最初は参道を使ってマラソンをしようかと思ってたんだけど、参道の距離がわからなかったり、色々難しそうで他の案を考えてる」
「そうなのね。参道の距離なら、沼岡道路と全く同じはずだから、ある程度はわかるわよ。たしか表側が四キロくらいで、後ろ側が十五キロくらいだったと思うけど」
「え? 表側の参道でも四キロもあるの? いや、っていうかそれ聞いちゃ……!」
ハシルヒメが隠していて、珠も探らないと決めたことをあっさり言われてしまい、珠は一瞬だけ何を言えばいいのかわからなくなった。三回深呼吸して、言葉を選ぶ。
「えっと、その距離のことなんだけど、ハシルヒメの前では触れないようしてほしいの」
「え、ええ。わかったわ。何か事情があるのね」
腑に落ちない部分はありそうだったが、翠羽に約束してもらい、とりあえず胸をなでおろした。
「それと、ちょっと気きたいことが」
「なにかしら?」
「道が長さをサバ読むときって、短めに言うと思う? それとも長めかな?」
翠羽は首を傾げるだけだった。
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