1 / 21
朝の満員電車でおしっこしたくなった大学生は…
1
しおりを挟む
「やべっ!!うわ!目覚ましとまってんじゃん!!」
午前8時、1限の授業は9時から。そして俺の家から学校までは1時間弱。そしてこの科目は落としてはならない。ということは、死ぬほど急ぐ必要がある。
「あ~昨日飲みすぎたぁっ、水水!!」
ザッとシャワーを浴びて、乾いた喉に水を流し込む。俺の乗る電車出発まで、あと5分。駅まで10分の位置に俺の家があるため、これまたやはり、走らなければならない。焦ってしまらない鍵を無理やり閉めて、駅の改札まで全力疾走だ。
(っは、っはっ…間に合った…)
ドアが閉まる、3秒前。ぎゅむぎゅむの電車になんとか滑り込むことが出来た。これで、一安心。この授業はあと2回しか休めない。もう就職先も決まっている。だからこれを落としたらシャレにならないのだ。
(やっぱ終電まで飲むのはダメだわ…)
そう反省しながら一息していると、ふと下腹部に違和感を覚える。
(小便してえな…)
朝、シャワーをしている時に一緒に放尿した。でも、そのあとに飲んだ水。加えて昨日のアルコールが残っている。トイレが近くなるのは当然だ。
(あと30分…)
大学生なんだから30分ぐらい我慢しろよ、そう言われればそうなのだが、そう悠長なことを言ってられないほどに、下腹は主張している。
もじ、もじ、と足をよじらせる。ズボンで引き上げようにも人が多くて手がそこまでたどり着けない。かと言って、括約筋の力だけで耐え切れるかと言われれば無理だ。
(あ~…しょんべんしてぇ~…!マジで出そう…)
お漏らし、その4文字が頭をよぎる。電車のガタゴト音が、出口に響く。
「はっ、はぅ、」
せめて前を押さえられたらもう少し楽なのに…閉められない足を全力ですりすりする。
(え、まだ10分しか経ってねえじゃんっ…も…むり…)
絶対にダメ、こんな公共の場で出したら、社会的に終わる。
(あぁ…朝水飲まなければ…そもそも夜中まで飲まなければ…)
後悔してももう遅い。考えれば考えるほど自分の首を絞めているのも分かっている。それでも、決壊しそうな膀胱を抱えている身では、自然と後悔が浮かび上がってしまう。
とぷん、とぷん…
尿にはなりきれていない水分がそこに集中する感覚。パンッパンなのに…もうこれ以上は溜めていられないのに…
ゴリっ…
「っぁっ…」
急に出口を刺激する硬い物質。何だろう、感覚的には皮のカバンだ。
ぐに…
試しにソコを擦り付ける。
(ちょっとラクかも…)
ぐに…ぐに…
(持ち主さん、ごめんなさい…はぅっ…)
満員電車。痴漢が居ても分からないわけだ。他人のカバンの角に男性器を擦り付けても、見えないのだから気が付かないだろう。このままこの人の鞄にお世話になって…
ぐぃっ…
「っっっっ!!!」
ジュ…先端が熱い。さっきの鞄はどこかに行ってしまった。少し太い押さえ。なんだろう、考える余裕もなく必死でそこにグイグイと押し付ける。
(っはぁ…チビっちゃった…これ、なんだろ…)
「おしっこでそうなの?」
じゅわ…
突然耳にかかる囁き声。力が抜けてまた雫を垂らしてしまう。
恐る恐る顔を上げると、そこには俺より少し背の高いイケメンリーマンがこちらを見下ろしていた。
午前8時、1限の授業は9時から。そして俺の家から学校までは1時間弱。そしてこの科目は落としてはならない。ということは、死ぬほど急ぐ必要がある。
「あ~昨日飲みすぎたぁっ、水水!!」
ザッとシャワーを浴びて、乾いた喉に水を流し込む。俺の乗る電車出発まで、あと5分。駅まで10分の位置に俺の家があるため、これまたやはり、走らなければならない。焦ってしまらない鍵を無理やり閉めて、駅の改札まで全力疾走だ。
(っは、っはっ…間に合った…)
ドアが閉まる、3秒前。ぎゅむぎゅむの電車になんとか滑り込むことが出来た。これで、一安心。この授業はあと2回しか休めない。もう就職先も決まっている。だからこれを落としたらシャレにならないのだ。
(やっぱ終電まで飲むのはダメだわ…)
そう反省しながら一息していると、ふと下腹部に違和感を覚える。
(小便してえな…)
朝、シャワーをしている時に一緒に放尿した。でも、そのあとに飲んだ水。加えて昨日のアルコールが残っている。トイレが近くなるのは当然だ。
(あと30分…)
大学生なんだから30分ぐらい我慢しろよ、そう言われればそうなのだが、そう悠長なことを言ってられないほどに、下腹は主張している。
もじ、もじ、と足をよじらせる。ズボンで引き上げようにも人が多くて手がそこまでたどり着けない。かと言って、括約筋の力だけで耐え切れるかと言われれば無理だ。
(あ~…しょんべんしてぇ~…!マジで出そう…)
お漏らし、その4文字が頭をよぎる。電車のガタゴト音が、出口に響く。
「はっ、はぅ、」
せめて前を押さえられたらもう少し楽なのに…閉められない足を全力ですりすりする。
(え、まだ10分しか経ってねえじゃんっ…も…むり…)
絶対にダメ、こんな公共の場で出したら、社会的に終わる。
(あぁ…朝水飲まなければ…そもそも夜中まで飲まなければ…)
後悔してももう遅い。考えれば考えるほど自分の首を絞めているのも分かっている。それでも、決壊しそうな膀胱を抱えている身では、自然と後悔が浮かび上がってしまう。
とぷん、とぷん…
尿にはなりきれていない水分がそこに集中する感覚。パンッパンなのに…もうこれ以上は溜めていられないのに…
ゴリっ…
「っぁっ…」
急に出口を刺激する硬い物質。何だろう、感覚的には皮のカバンだ。
ぐに…
試しにソコを擦り付ける。
(ちょっとラクかも…)
ぐに…ぐに…
(持ち主さん、ごめんなさい…はぅっ…)
満員電車。痴漢が居ても分からないわけだ。他人のカバンの角に男性器を擦り付けても、見えないのだから気が付かないだろう。このままこの人の鞄にお世話になって…
ぐぃっ…
「っっっっ!!!」
ジュ…先端が熱い。さっきの鞄はどこかに行ってしまった。少し太い押さえ。なんだろう、考える余裕もなく必死でそこにグイグイと押し付ける。
(っはぁ…チビっちゃった…これ、なんだろ…)
「おしっこでそうなの?」
じゅわ…
突然耳にかかる囁き声。力が抜けてまた雫を垂らしてしまう。
恐る恐る顔を上げると、そこには俺より少し背の高いイケメンリーマンがこちらを見下ろしていた。
12
お気に入りに追加
341
あなたにおすすめの小説
待てって言われたから…
ふみ
BL
Dom/Subユニバースの設定をお借りしてます。
//今日は久しぶりに津川とprayする日だ。久しぶりのcomandに気持ち良くなっていたのに。急に電話がかかってきた。終わるまでstayしててと言われて、30分ほど待っている間に雪人はトイレに行きたくなっていた。行かせてと言おうと思ったのだが、会社に戻るからそれまでstayと言われて…
がっつり小スカです。
投稿不定期です🙇表紙は自筆です。
華奢な上司(sub)×がっしりめな後輩(dom)
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる