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しおりを挟むあれから彼はすっかり大人しくなってしまった。プレイも簡単なものばかり。俺が泣きそうになるとすぐに甘やかしモードに入ってしまう。
あの時はびっくりして泣いちゃったけど、おしっこ我慢させられるの、よくよく考えると気持ちよかった。恥ずかしいのには変わりなかったけど。
もう一回やってくれないかな。脳裏にじわりと浮かぶその妄想は、日が経つごとにどんどん膨れ上がっていく。でも、あんなに大泣きしてしまった手前、どう言えば良いか分からない。ずくりと膀胱が疼くと、別のところまでムズムズしてしまう。
「ん。goodboy」
今日のプレイも早々に終わってしまった。物足りない。以前よりもいっぱい良い子してくれるけど。
『悪い子』って言われたい。あの声で、責められたい。
お家デートは映画を見ることが多い。2人で買い込んだ大量のお菓子とジュースと共に、前から見たかったやつを一気に視聴するのだ。
今回はアクション映画。シリーズ3まで出てるため、長丁場となるだろう。もう2人とも外に出る気はない。テーブルにスイーツもポテチも全部置いて、夕飯も出前にする気満々だ。
「んー、やっぱり2になると面白さが半減するなー」
「1が1番面白いよね」
「どーする?3も見る?」
「みるー」
「おっけ。その前にトイレ」
トイレ。俺もしたい。ポテトチップスとポップコーンの塩気でガブガブ飲んだジュースとアイスティー。正直、1が終わった頃から行きたかった。正直もう限界に近い。でも。
(…俺…変態じゃん)
「ただいま」
「…おかえり」
「創はトイレいいの?」
「うん」
「…そう…じゃあ次流すよ」
おしっこ。おしっこ漏れそう。話なんて入ってるわけがない。無意識に体を揺らしてしまう。膝を開いたり閉じたりしてしまう。
「ん、っ、ふ、っ、」
ギシギシとソファが揺れる。隣をチラリと伺うと丁度目が合った。
「っ、んっ、なに、」
「おしっこ行っといで。膀胱炎なるよ」
バレてる、気づいて、顔が一気に熱くなった。
「ん、ぇ、っと、」
そうだけど。そうなんだけど。
「なに、行きたくない理由でもあるの」
そういうわけではないけど。
「1人でおしっこできない?」
諦めてトイレに立とうとしたその瞬間。耳元に空気たっぷりの声が染み込む。
「ぁ、ぁうっ、」
きゅううううって膀胱が縮んで、咄嗟に両手でソコを鷲掴んだ。
「あーあ、はしたない。俺の恋人は幼稚園児さんだったかな?」
俺の前に腰を降ろし、鷲掴んだ両手を凝視される。
「で?俺にどうして欲しいの?」
「ぁ、ぁうっ、」
「言わなきゃ分かんないよ?」
分かってるくせに。なのに、頬杖をついてニヤニヤと笑みを浮かべて握りしめた手を見ているだけ。
「といれっ、」
「トイレがどーしたの?」
「おしっこ、」
「行ってくれば?」
「~~~っ゛、めいれいっ、」
「ん?」
「おしっこのっ!!めいれいっ、ください!!」
半分泣いていた。恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がない。この前散々嫌だと大泣きしたのに。お腹のムズムズは、我慢のせいなのか、別のもののせいなのか、わかんなくなって頭が溶けそう。
彼の人差し指が膀胱の辺りをなぞった。
「っ~~~っ!!!!!ぁっ、」
おしっこ、叫び出したいほどの欲求に、思わず立ち上がり、尻を何度も左右に振る。
「release the hand」
「ぁっ、あああっっ、」
「open legs」
ぴっちり閉じた太ももをパチンと叩かれる。クロスした足。これを解いてしまったら。
「っぅううう!!!」
俺の太ももを叩いた彼の腕を引っ掴んで、限界の股間に押し付ける。
「あらあらあらあら。そんなにグリグリしちゃって」
「っは、ぁああああっ、」
「で?おトイレがいつでもあるお家で何でこんなに我慢してるのかな?」
「そ、それは、」
「say」
「っ゛~~~っ!!!きもち、から、」
「へー、この前散々大泣きしてたのに?恥ずかしいって言ってたのに?それがきもちいーの?」
恥ずかしい。頬はジクジクと熱いし、皮膚は全身ビリビリしてる。
「ねー?何か、腕濡れてるんだけどー?」
グチュグチュと音を鳴らしながら彼の腕に押し付けている股間は、クーラーの冷気で余計に尿意を煽ってくる。
「そんな悪いおちんちんにはー…」
「っ、っぅ、ぅ、」
ぎゅむ、ぎゅむ。
惜しげもなくソコを揉み込んで、下腹部を撫でて。
「うわぁー、滲み出てきたー」
ブルブルと全身が震えるたび、たらふく飲んだジュースやらお茶が、溢れてくる。
ズボンをずり下ろされ、びしょびしょに濡れたちんちんを、柔く握られて。
「ぁっ、あぁっ、」
「ココに出して」
さっき彼が飲んでいたカフェオレのカップ。ちんちんの前に当てられてしまえば、脳より先に括約筋が緩んだ。
っしょおおおおおおっ!!!!
「ぁう、っ、」
きもち、いい。無意識に腰は前に出ていて、手持ち無沙汰な手は服をたくし上げるだけ。彼のしなやかな指が俺のちんちんを支えている。
「ん、ひぃっ、」
何度も全身が跳ねる。内腿が痙攣する。パックリと出口が開いて、けたたましい音がカップにおさまっていく…。
「はいストップ」
不意に出口をつねられた。見ると、カップに並々注がれた液体は、溢れる寸前までに到達していた。
「残りはおトイレで。分かった?」
出したい。出したい出したい出したい。つねられた出口が離される。
「っく、ぅ…、」
おしっこ。おしっこおしっこおしっこおしっこ。
「誰が前押さえて良いって言った?」
「ん、っく、ぅあ、」
ヘコヘコ動く腰が止められない。突き出した尻も、みっともなく動かしてしまう。
「ぁああっ、」
ダメだ。前押さえ、やめられない。足をクロス、そんで、尻を最大限に突き出して、前をグニグニと押さえて。
「おちっこ、っ、でるっ、でぅうう!!!!!!」
出して良いよと勘違いした先端はヒクヒクと、一度渦を巻いた液体は容赦なく出口に押し寄せて。
「あーあ、commandもろくに聞けないの?」
突き出した尻を、叩かれた。表面張力ギリギリの器がタプンと揺れる。
「ぁ、」
一瞬。全ての筋肉の痙攣が止まった。そして。
「ぁ、はぅ…」
尻が一瞬ブルリと震え、足に生暖かい感触が次々と伝わった
じわああああああああ…
さっきとは打って変わり、穏やかに水たまりが広がっていく。我慢筋はもはや機能していない。
「あーあ、俺、ワンちゃんを飼った覚えはないんだけどなぁ」
尻に規則的な痛みが走る。すっぽんぽんの下半身のまま、いまだ小便を垂れ流しながら。どれほどまでに滑稽で、不格好なのだろう。なのに、俺の口からはだらしなくよだれが垂れて、スッキリしたはずの下腹は別の意味でキュンと疼く。
「strip?」
放出の止まったびしゃびしゃに濡れた前はピンと張っていた。
「変態さん」
デコピンをするみたいにビンビンに勃起したソコをはじく。尿よりもはるかに粘度のある透明な液体が、先端からたらりと垂れた。
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Dom/Subネタ最高すぎです…!!
投稿ありがとうございます!!
コメントありがとうございます!DomSub良いですよね☺️ハマってしまいました☺️