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第六章 商業ギルド対立編
(閑話) 愚者たちの今(チャゴスの場合)
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「チャゴス! 今日は大事なお客様が来ると言ってあっただろうがッ! 『粗茶ですが……。』といって本当に粗茶をだす馬鹿がどこにいるッ!!」
「も、申し訳ございません、キト主任。……で、ですがキト主任は言ったではありませんか、『俺にも茶を頼む。』と……。私はキト主任に一番いいお茶を飲んでほしくて――。」
キトはチャゴスの言うことに頭を抱える。
「そんな忖度はしなくていいんだよッ! じゃあなにか!? お前は、俺がギルドマスターと話をする際、『俺にも茶を頼む。』と頼んだら、二番煎じの茶をギルドマスターにお出しするのか?」
チャゴスはなにを言っているんだコイツは意味が分からない。と言わんばかりの表情を浮かべると自分の見解を述べる
「その場合でしたらキト主任に二番煎じの茶をお出しするに決まっているじゃないですか。」
キト主任よりもギルドマスターの立場の方が上なのだ。
主任如きが俺の二番煎じでない煎茶を飲もうなんて思い上がりも甚だしい。
「――ッ! もういいッ! 反省してろッ!」
「はい。申し訳ございませんでした。」
チャゴスはキトに頭を下げると自分に割り当てられた机に戻る。
チャゴスの座っている席は、日当たりも良く風通しのいい窓際の席だ。
佐藤悠斗とかいう冒険者の決闘が終わり、20名もの冒険者が借金奴隷に落とされたその日、減給処分と降格処分の2つが科されてしまった。まったくいい迷惑である。
何度となく、『いくら嗜めても悠斗が謝罪しなかった。』と言っているにも関わらずこの扱いだ。
今度、グランドマスターが見回りに来た際には直訴してやる。
それにしても、キトの奴め……なんて陰湿な野郎だ。
ちょっと前まで俺の部下だった癖にあの口の利き方……まったくなっていない。
折角、私が気を利かせて煎茶を出してやったというのに、皆の目の前で叱ることはないではないか。
あれではまるで私が使えない社員のように、皆の目に映ってしまう。
この怒りどうしてくれようか……そうだッ! 今度お茶を出す際に、奴のお茶だけ雑巾の搾り汁で作ってやろう。
「チャゴス~。3日前に頼んでおいた書類持ってきてくれ、今日が締切なんだよ。」
いま私を呼び捨てにしたのも、つい先日まで部下の一人だったマーケサス主任だ。
いつも仕事を押し付けては、誰より先に帰っていく嫌な奴である。
それにしても3日前の書類? なんのことだ??
そういえば、3日前の帰り際になんか頼まれていたような……。
頼まれた書類を探していると、ギルド誌に挟まれている真っ新な書類を見つける。
チャゴスは顔を青くすると、汗をだらだらと垂らしながらマーケサス主任の元へ行き、頭を下げる。
「も、申し訳ございませんッ! まだやっていませんでした!!」
「な、なにぃ! 3日前に頼んでおいたことが何でできていないんだッ! 今日が締切なんだぞ!」
「す、すぐに対応します! 申し訳ございません!!」
「もういい! その書類を貸したまえ、君にはガッカリだよ。」
「も、申し訳ございませんでしたッ!」
屈辱だ……ちょっと前まで部下だった奴に頭を下げることほど屈辱的なことはない。
クソがッ!!
「チャゴス君。ちょっと来てくれ。」
今度はなんだッ!!
チャゴスはイライラしながら人事部長の元へ足を運ぶ。ちなみにこいつも先日まで俺の部下だった奴だ。
「お呼びでしょうか。ニウエ人事部長。」
「ああ、ちょっとここでは話しにくいことがあってな。ちょっと個室に行こう。」
そういうと、チャゴスはニウエ人事部長と共に個室に入り、扉を閉める。
「ここだけの話にしてくれたまえ実はな、マデイラ大迷宮が踏破されてしまったようなんだ。」
ほう、あのマデイラ大迷宮が……ん? 踏破? いま踏破とか言わなかったか??
それって結構大変なことなんじゃ……。
「えっ? あのマデイラ大迷宮が踏破されてしまったんですか??」
「ああ、その通りだ。これから大変なことになるぞ……おそらくマデイラ王国から冒険者がいなくなる可能性がある。」
ゲェッ! それはまずい。冒険者が国からいなくなってしまっては、冒険者ギルドの仕事が無くなってしまう。も、もしかして人事部長に呼ばれたのって……。
「そ、それは大変なことになりましたね。」
「なにを他人事のように言っている。この話は君にも関係があるんだぞ?」
や、やはりかぁ~っ!! 嫌だッ! クビになんてなりたくない!!
50歳を超えての再就職がどれだけ難しいと思っているんだコイツはッ!
自慢じゃないが、私はコネを使って冒険者ギルドに就職しているんだぞッ!
「えっ、私に何か関係がある話なんですか?」
「ああ、マデイラ大迷宮が踏破されてしまったことにより、冒険者ギルドとしては、マデイラ王国内におけるギルド業務を縮小しようと考えている。君には大変申し訳ないが、職を辞して貰いたい。もちろん、再就職支援はするし、まだ1件ではあるが、確実に入隊……いや就職することができるところを紹介することも可能だ。」
いや、これはもうほぼ決定事項だろう。
俺に話を聞いている体をとっているが、その実、決定事項を報告しているだけだ。
「わかりました。それでは、その確実に就職できるところに就職させてください。もちろん、今の待遇はキープしてくれるよう交渉してくださいよ?」
今の待遇のまま確実に就職できるならそれでいい。
今の冒険者ギルドは居心地が悪いからな。丁度いい機会だ。
「わかった。それでは、再就職先についてだが――。」
「ああ、説明とか大丈夫です。取りあえず、この書類にサインすればいいんですよね?」
「ああ、だが一度それにサインしてしまうと二度と――。」
「だから大丈夫ですって、ギルドが紹介するところなんですから信頼してますよ。」
ふふふっ、先ほどチラッとではあったが、マデイラ王国という文字が見えた。
きっとマデイラ王国で文官の募集をしているんだろう。私にピッタリの職業ではないか。
こんないい職場を他に持って行かれてたまるかッ! さっさと成立させるに限る。
「――はい。サインしました。これでよろしいでしょうか?」
「ああ……それにしてもよく決断したな……サインしてから拒否することはできないというのに……。」
「当然のことです。お国のため働けることを一国民として誇りに思います。」
「そ、そうか……そんなに国のことを想って……。わかった。君のことは忘れない。次の職場でも頑張ってくれたまえ。」
「はい、ありがとうございます。それでは失礼いたします。」
こうしてチャゴスの強い熱望により次の就職先が『マデイラ王国軍の兵士』へと決定した。
「も、申し訳ございません、キト主任。……で、ですがキト主任は言ったではありませんか、『俺にも茶を頼む。』と……。私はキト主任に一番いいお茶を飲んでほしくて――。」
キトはチャゴスの言うことに頭を抱える。
「そんな忖度はしなくていいんだよッ! じゃあなにか!? お前は、俺がギルドマスターと話をする際、『俺にも茶を頼む。』と頼んだら、二番煎じの茶をギルドマスターにお出しするのか?」
チャゴスはなにを言っているんだコイツは意味が分からない。と言わんばかりの表情を浮かべると自分の見解を述べる
「その場合でしたらキト主任に二番煎じの茶をお出しするに決まっているじゃないですか。」
キト主任よりもギルドマスターの立場の方が上なのだ。
主任如きが俺の二番煎じでない煎茶を飲もうなんて思い上がりも甚だしい。
「――ッ! もういいッ! 反省してろッ!」
「はい。申し訳ございませんでした。」
チャゴスはキトに頭を下げると自分に割り当てられた机に戻る。
チャゴスの座っている席は、日当たりも良く風通しのいい窓際の席だ。
佐藤悠斗とかいう冒険者の決闘が終わり、20名もの冒険者が借金奴隷に落とされたその日、減給処分と降格処分の2つが科されてしまった。まったくいい迷惑である。
何度となく、『いくら嗜めても悠斗が謝罪しなかった。』と言っているにも関わらずこの扱いだ。
今度、グランドマスターが見回りに来た際には直訴してやる。
それにしても、キトの奴め……なんて陰湿な野郎だ。
ちょっと前まで俺の部下だった癖にあの口の利き方……まったくなっていない。
折角、私が気を利かせて煎茶を出してやったというのに、皆の目の前で叱ることはないではないか。
あれではまるで私が使えない社員のように、皆の目に映ってしまう。
この怒りどうしてくれようか……そうだッ! 今度お茶を出す際に、奴のお茶だけ雑巾の搾り汁で作ってやろう。
「チャゴス~。3日前に頼んでおいた書類持ってきてくれ、今日が締切なんだよ。」
いま私を呼び捨てにしたのも、つい先日まで部下の一人だったマーケサス主任だ。
いつも仕事を押し付けては、誰より先に帰っていく嫌な奴である。
それにしても3日前の書類? なんのことだ??
そういえば、3日前の帰り際になんか頼まれていたような……。
頼まれた書類を探していると、ギルド誌に挟まれている真っ新な書類を見つける。
チャゴスは顔を青くすると、汗をだらだらと垂らしながらマーケサス主任の元へ行き、頭を下げる。
「も、申し訳ございませんッ! まだやっていませんでした!!」
「な、なにぃ! 3日前に頼んでおいたことが何でできていないんだッ! 今日が締切なんだぞ!」
「す、すぐに対応します! 申し訳ございません!!」
「もういい! その書類を貸したまえ、君にはガッカリだよ。」
「も、申し訳ございませんでしたッ!」
屈辱だ……ちょっと前まで部下だった奴に頭を下げることほど屈辱的なことはない。
クソがッ!!
「チャゴス君。ちょっと来てくれ。」
今度はなんだッ!!
チャゴスはイライラしながら人事部長の元へ足を運ぶ。ちなみにこいつも先日まで俺の部下だった奴だ。
「お呼びでしょうか。ニウエ人事部長。」
「ああ、ちょっとここでは話しにくいことがあってな。ちょっと個室に行こう。」
そういうと、チャゴスはニウエ人事部長と共に個室に入り、扉を閉める。
「ここだけの話にしてくれたまえ実はな、マデイラ大迷宮が踏破されてしまったようなんだ。」
ほう、あのマデイラ大迷宮が……ん? 踏破? いま踏破とか言わなかったか??
それって結構大変なことなんじゃ……。
「えっ? あのマデイラ大迷宮が踏破されてしまったんですか??」
「ああ、その通りだ。これから大変なことになるぞ……おそらくマデイラ王国から冒険者がいなくなる可能性がある。」
ゲェッ! それはまずい。冒険者が国からいなくなってしまっては、冒険者ギルドの仕事が無くなってしまう。も、もしかして人事部長に呼ばれたのって……。
「そ、それは大変なことになりましたね。」
「なにを他人事のように言っている。この話は君にも関係があるんだぞ?」
や、やはりかぁ~っ!! 嫌だッ! クビになんてなりたくない!!
50歳を超えての再就職がどれだけ難しいと思っているんだコイツはッ!
自慢じゃないが、私はコネを使って冒険者ギルドに就職しているんだぞッ!
「えっ、私に何か関係がある話なんですか?」
「ああ、マデイラ大迷宮が踏破されてしまったことにより、冒険者ギルドとしては、マデイラ王国内におけるギルド業務を縮小しようと考えている。君には大変申し訳ないが、職を辞して貰いたい。もちろん、再就職支援はするし、まだ1件ではあるが、確実に入隊……いや就職することができるところを紹介することも可能だ。」
いや、これはもうほぼ決定事項だろう。
俺に話を聞いている体をとっているが、その実、決定事項を報告しているだけだ。
「わかりました。それでは、その確実に就職できるところに就職させてください。もちろん、今の待遇はキープしてくれるよう交渉してくださいよ?」
今の待遇のまま確実に就職できるならそれでいい。
今の冒険者ギルドは居心地が悪いからな。丁度いい機会だ。
「わかった。それでは、再就職先についてだが――。」
「ああ、説明とか大丈夫です。取りあえず、この書類にサインすればいいんですよね?」
「ああ、だが一度それにサインしてしまうと二度と――。」
「だから大丈夫ですって、ギルドが紹介するところなんですから信頼してますよ。」
ふふふっ、先ほどチラッとではあったが、マデイラ王国という文字が見えた。
きっとマデイラ王国で文官の募集をしているんだろう。私にピッタリの職業ではないか。
こんないい職場を他に持って行かれてたまるかッ! さっさと成立させるに限る。
「――はい。サインしました。これでよろしいでしょうか?」
「ああ……それにしてもよく決断したな……サインしてから拒否することはできないというのに……。」
「当然のことです。お国のため働けることを一国民として誇りに思います。」
「そ、そうか……そんなに国のことを想って……。わかった。君のことは忘れない。次の職場でも頑張ってくれたまえ。」
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