91 / 486
第六章 商業ギルド対立編
第155話 商業ギルドの裏組織
しおりを挟む
フェロー王国にある評議員リマの保有する倉庫。
そこにはガラの悪い男たちが60人集まっていた。
「久しぶりの獲物だなぁ!」
「今回のターゲットはどの商会だ?」
「リマさんの指令書によると、王都にあるユートピア商会、支援金対象の商会、佐藤悠斗邸宅の3つだ!」
「俺たちにとっちゃ楽勝だなぁ! 早いところ終わらせてリマさんにイイところに連れて行ってもらおうぜ。」
「俺は久しぶりにイイ酒が呑みてぇ!」
ここに集まった60名はリマが統括するフェロー王国、商業ギルドの裏組織、荒事専門の部隊である。
王都商業ギルドのギルドマスター、ミクロさえ知らない評議員リマ直属の組織であった。
ミクロがいくら評議員のリマに、ギルド職員の待遇を改善する要望書を提出したり、直談判しても聞く耳を持ってくれなかった理由はここにある。
商人連合国アキンドでは、商業ギルドを運営する費用を均等に割り振り、各国を担当する評議員にその使用用途を一任している。そのため、リマの担当する商業ギルド職員の待遇は、他の商業ギルドと比べあまりいい待遇とはいえない。
とはいえ、普通にどこかの商会で働くよりかは良い条件となっているため人が集まってくる。その点をリマはしっかり見極めて商業ギルドの運営をしていたのだから流石といえる。
もちろん、そんなリマにも誤算はあった。
そう、荒事専門の部隊を維持するのは非常に金がかかるのだ。
仕事終わりに必ず、宴会の領収証は切らされるし、月々の給与の他、成功報酬まで要求される。
これでは、とてもじゃないが商業ギルド職員の待遇を改善することはできない。
しかし、リマはこの裏組織の存続に拘った。
商人たちは海千山千の事業家の集まりだ。そんな商人たちを纏め上げ秩序を保つのは並大抵の事ではない。そんな商人たちを纏め上げるのに必要なのが、荒事専門の裏組織の存在である。
そしてこういった裏組織は、主に、商業ギルドを脱退していった商人たちに差し向けられる。
商業ギルドは、商業ギルドに属する商人たちが手を取り合い協調性を持って運用している。それを乱すものは許さない。
それが、商人連合国アキンドの評議員としてのリマの行動原理だ。
その行動原理の元、リマは今に至るまで荒事専門の裏組織を纏め上げてきた。
そして、その行動原理に従い、今、佐藤悠斗を中心とした商会、邸宅にその暴力装置が向かおうとしていた。
「よし、そろそろ行くかァ!」
「んじゃあ、いつも通り3班に分けて行動するぞ! A班はユートピア商会、B班は支援金対象の商会、そしてC班は佐藤悠斗邸宅を襲え、気に入った女子供がいたら攫ってきてもいいぞ!」
「いいねぇ! 最近、商人が商業ギルドを脱退することもなかったからな、久々に滾るぜぇ!」
「騎士や兵士には気を付けろよ! 捕まったらリマさんに迷惑をかけちまうからよ!」
「わかってるって、そんなヘマしねーよ!」
「いや、お前騎士に捕まって、牢にぶち込まれたじゃねーかw」
「ああ? ケンカ売ってんのか!?」
「うるせぇぞ! 手前らッ! さっさと班に分かれろ!」
こうして、商業ギルドの裏組織は武器を片手に動き出すのであった。
――ところ変わってユートピア商会。
ユートピア商会では、閉店作業と明日の開店準備の真っ最中。
時刻はもう午後6時をまわっていた。
商会前でトリアがカイロとラオスの3人で掃き掃除をしていると、商会備え付けの街燈に光が灯る。
トリアは街燈の灯りに視線を向けると、数週間前までの生活を思いかえす。
つい数週間前までスラムで生活していたのが嘘のような毎日、正直もう駄目かと思うことも何度もあった。しかし、この商会に来てから生活は一変する。
スラム出身だからと差別も区別もなく、まるで家族のように接してくれる悠斗様。そして同じくスラムで暮らしてきた仲間たちに優しい家族……。こんなにも楽しく穏やかな日常を送ることができているのは、悠斗様に巡り合わせてくれた神さまのおかげだ。
「こんな毎日が何時までも続きます様に……。」
トリアは掃き掃除の手を止め、街燈の灯りに視線を向けながら祈りを捧げる。
「ん? なんか言ったか?」
「暗くなってきたよー。早く掃き掃除終わらせようよー。」
「……そうね。早く掃き掃除を終わらせて、ご飯にしましょうか。」
トリアたちが商会前の掃き掃除に戻ると、ガラの悪い集団が街燈の灯りに照らされる。
「おっ! 第1店員はっけ~ん!」
「まずはこいつ等から分からせてやるとするか!」
「そうそう、商業ギルドを抜けた商会の末路ってやつをなぁ!」
「女と子供は攫って行こうぜッ! 良い値段で売れそうだ。」
ラオスはトリアとカイロを背にして呟く。
「ここは俺が奴らを止める。トリア、カイロ、商会内に戻れ……。」
「い、一緒に逃げましょう。商会内にさえ入ってしまえば……。」
「お、俺も一緒に戦う!」
そう言っている間にも、男たちはラオスたちとの距離を詰めてくる。
ラオスはトリアとカイロの方に振り返ると背を押し出し、大きな声で叫ぶ。
「――ッ! いいから行けッ!!!」
男たちを目の前に、後ろを振り向き、トリアとカイロの背を押したラオスに凶刃が迫る。
……ことはなかった。
ラオスが恐る恐る振り向くと、黒い影が男たちの剣を受け止めている
一方、ラオスに剣を振りかざしていた男たちも驚愕の表情を浮かべていた。
「……なっ! 何だコイツ!」
「聞いてねぇぞ! こんなの聞いてねぇ!!」
「おい、おい! ヤベーんじゃねぇか!?」
ラオスに向けて振りかざした剣を受け止めたモノの正体、それは悠斗が従業員全員に着用を義務付けている腕輪に付与された【影精霊】である。
ユートピア商会では、従業員の安全のため【影精霊】を付与した腕輪を全員に配布し着用を義務付けている。
本来、ラオスほどの実力があれば、このガラの悪い集団位一人で簡単に追い払うことは可能だ。
しかし、それはちゃんとした装備があればの話である。
流石のラオスも箒一本で、20人ものガラの悪い集団を追い払うことはできずにいた。
そのため、ラオスの危機に反応した【影精霊】が安全を守るため顕現したのである。
それだけではない。
「ラオスさん、トリアさん、カイロくん。ご苦労様です。遅れてしまい申し訳ございません。掃き掃除はもう十分ですのでゆっくりとお休みください。ああ、先ほどのラオスさん格好良かったですよ。昇給対象として悠斗様に報告を上げておきます。」
悠斗邸広場のボスモンスター、土地神ことトッチーのお出ましである。
「この屑共は私が責任をもって掃除しておきます。」
そこにはガラの悪い男たちが60人集まっていた。
「久しぶりの獲物だなぁ!」
「今回のターゲットはどの商会だ?」
「リマさんの指令書によると、王都にあるユートピア商会、支援金対象の商会、佐藤悠斗邸宅の3つだ!」
「俺たちにとっちゃ楽勝だなぁ! 早いところ終わらせてリマさんにイイところに連れて行ってもらおうぜ。」
「俺は久しぶりにイイ酒が呑みてぇ!」
ここに集まった60名はリマが統括するフェロー王国、商業ギルドの裏組織、荒事専門の部隊である。
王都商業ギルドのギルドマスター、ミクロさえ知らない評議員リマ直属の組織であった。
ミクロがいくら評議員のリマに、ギルド職員の待遇を改善する要望書を提出したり、直談判しても聞く耳を持ってくれなかった理由はここにある。
商人連合国アキンドでは、商業ギルドを運営する費用を均等に割り振り、各国を担当する評議員にその使用用途を一任している。そのため、リマの担当する商業ギルド職員の待遇は、他の商業ギルドと比べあまりいい待遇とはいえない。
とはいえ、普通にどこかの商会で働くよりかは良い条件となっているため人が集まってくる。その点をリマはしっかり見極めて商業ギルドの運営をしていたのだから流石といえる。
もちろん、そんなリマにも誤算はあった。
そう、荒事専門の部隊を維持するのは非常に金がかかるのだ。
仕事終わりに必ず、宴会の領収証は切らされるし、月々の給与の他、成功報酬まで要求される。
これでは、とてもじゃないが商業ギルド職員の待遇を改善することはできない。
しかし、リマはこの裏組織の存続に拘った。
商人たちは海千山千の事業家の集まりだ。そんな商人たちを纏め上げ秩序を保つのは並大抵の事ではない。そんな商人たちを纏め上げるのに必要なのが、荒事専門の裏組織の存在である。
そしてこういった裏組織は、主に、商業ギルドを脱退していった商人たちに差し向けられる。
商業ギルドは、商業ギルドに属する商人たちが手を取り合い協調性を持って運用している。それを乱すものは許さない。
それが、商人連合国アキンドの評議員としてのリマの行動原理だ。
その行動原理の元、リマは今に至るまで荒事専門の裏組織を纏め上げてきた。
そして、その行動原理に従い、今、佐藤悠斗を中心とした商会、邸宅にその暴力装置が向かおうとしていた。
「よし、そろそろ行くかァ!」
「んじゃあ、いつも通り3班に分けて行動するぞ! A班はユートピア商会、B班は支援金対象の商会、そしてC班は佐藤悠斗邸宅を襲え、気に入った女子供がいたら攫ってきてもいいぞ!」
「いいねぇ! 最近、商人が商業ギルドを脱退することもなかったからな、久々に滾るぜぇ!」
「騎士や兵士には気を付けろよ! 捕まったらリマさんに迷惑をかけちまうからよ!」
「わかってるって、そんなヘマしねーよ!」
「いや、お前騎士に捕まって、牢にぶち込まれたじゃねーかw」
「ああ? ケンカ売ってんのか!?」
「うるせぇぞ! 手前らッ! さっさと班に分かれろ!」
こうして、商業ギルドの裏組織は武器を片手に動き出すのであった。
――ところ変わってユートピア商会。
ユートピア商会では、閉店作業と明日の開店準備の真っ最中。
時刻はもう午後6時をまわっていた。
商会前でトリアがカイロとラオスの3人で掃き掃除をしていると、商会備え付けの街燈に光が灯る。
トリアは街燈の灯りに視線を向けると、数週間前までの生活を思いかえす。
つい数週間前までスラムで生活していたのが嘘のような毎日、正直もう駄目かと思うことも何度もあった。しかし、この商会に来てから生活は一変する。
スラム出身だからと差別も区別もなく、まるで家族のように接してくれる悠斗様。そして同じくスラムで暮らしてきた仲間たちに優しい家族……。こんなにも楽しく穏やかな日常を送ることができているのは、悠斗様に巡り合わせてくれた神さまのおかげだ。
「こんな毎日が何時までも続きます様に……。」
トリアは掃き掃除の手を止め、街燈の灯りに視線を向けながら祈りを捧げる。
「ん? なんか言ったか?」
「暗くなってきたよー。早く掃き掃除終わらせようよー。」
「……そうね。早く掃き掃除を終わらせて、ご飯にしましょうか。」
トリアたちが商会前の掃き掃除に戻ると、ガラの悪い集団が街燈の灯りに照らされる。
「おっ! 第1店員はっけ~ん!」
「まずはこいつ等から分からせてやるとするか!」
「そうそう、商業ギルドを抜けた商会の末路ってやつをなぁ!」
「女と子供は攫って行こうぜッ! 良い値段で売れそうだ。」
ラオスはトリアとカイロを背にして呟く。
「ここは俺が奴らを止める。トリア、カイロ、商会内に戻れ……。」
「い、一緒に逃げましょう。商会内にさえ入ってしまえば……。」
「お、俺も一緒に戦う!」
そう言っている間にも、男たちはラオスたちとの距離を詰めてくる。
ラオスはトリアとカイロの方に振り返ると背を押し出し、大きな声で叫ぶ。
「――ッ! いいから行けッ!!!」
男たちを目の前に、後ろを振り向き、トリアとカイロの背を押したラオスに凶刃が迫る。
……ことはなかった。
ラオスが恐る恐る振り向くと、黒い影が男たちの剣を受け止めている
一方、ラオスに剣を振りかざしていた男たちも驚愕の表情を浮かべていた。
「……なっ! 何だコイツ!」
「聞いてねぇぞ! こんなの聞いてねぇ!!」
「おい、おい! ヤベーんじゃねぇか!?」
ラオスに向けて振りかざした剣を受け止めたモノの正体、それは悠斗が従業員全員に着用を義務付けている腕輪に付与された【影精霊】である。
ユートピア商会では、従業員の安全のため【影精霊】を付与した腕輪を全員に配布し着用を義務付けている。
本来、ラオスほどの実力があれば、このガラの悪い集団位一人で簡単に追い払うことは可能だ。
しかし、それはちゃんとした装備があればの話である。
流石のラオスも箒一本で、20人ものガラの悪い集団を追い払うことはできずにいた。
そのため、ラオスの危機に反応した【影精霊】が安全を守るため顕現したのである。
それだけではない。
「ラオスさん、トリアさん、カイロくん。ご苦労様です。遅れてしまい申し訳ございません。掃き掃除はもう十分ですのでゆっくりとお休みください。ああ、先ほどのラオスさん格好良かったですよ。昇給対象として悠斗様に報告を上げておきます。」
悠斗邸広場のボスモンスター、土地神ことトッチーのお出ましである。
「この屑共は私が責任をもって掃除しておきます。」
1
お気に入りに追加
8,249
あなたにおすすめの小説
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
ブラック宮廷から解放されたので、のんびりスローライフを始めます! ~最強ゴーレム使いの気ままな森暮らし~
ヒツキノドカ
ファンタジー
「クレイ・ウェスタ―! 貴様を宮廷から追放する!」
ブラック宮廷に勤めるゴーレム使いのクレイ・ウェスターはある日突然クビを宣告される。
理由は『不当に高い素材を買いあさったこと』とされたが……それはクレイに嫉妬する、宮廷魔術師団長の策略だった。
追放されたクレイは、自由なスローライフを求めて辺境の森へと向かう。
そこで主人公は得意のゴーレム魔術を生かしてあっという間に快適な生活を手に入れる。
一方宮廷では、クレイがいなくなったことで様々なトラブルが発生。
宮廷魔術師団長は知らなかった。
クレイがどれほど宮廷にとって重要な人物だったのか。
そして、自分では穴埋めできないほどにクレイと実力が離れていたことも。
「こんなはずでは……」と嘆きながら宮廷魔術師団長はクレイの元に向かい、戻ってくるように懇願するが、すでに理想の生活を手に入れたクレイにあっさり断られてしまう。
これはブラック宮廷から解放された天才ゴーレム使いの青年が、念願の自由なスローライフを満喫する話。
ーーーーーー
ーーー
※4/29HOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
※推敲はしていますが、誤字脱字があるかもしれません。
見つけた際はご報告いただけますと幸いです……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。