上 下
20 / 31
第1章 城塞都市マカロン

第20話 第六感

しおりを挟む
 教会に併設された孤児院。
 エナとナーヴァがこの教会の元神父、ゲスノーに誘拐されたことを聞いたヒナタは掌を強くにぎりしめる。

 子どもたちの話によると、ゲスノーはヒナタに対して決勝戦で負けることを要求してきたらしい。
 決勝戦で負ければ、エナとナーヴァに課された借金は返済できず、借金奴隷となる。
 奴隷となった者の末路は悲惨だ。買い戻すにしても返済金額以上の金がかかるし、そもそも買い戻せるとは限らない。
 教会もゴールドメッキ商会の手に渡り、子どもたちは人身売買の恐怖に怯えながら生活を送ることになる。

「俺はどうしたら……」

 このことは誰にも相談することはできない。
 打開策はないかと考えを巡らせていると、テーブルの上に置かれた書類が目に付いた。

「これは……」

 ヒナタが手に取ったのは、教会からの提案書。
 書類を手に取り目を通すと、そこには教会側がエナとナーヴァの借金を肩代わりする旨が書かれている。
 この提案書の内容を実現させるためには、商業ギルドで手続きを行う必要があるようだ。
 しかし、勝手に手続きを進めることはできない。手続きを進めるためには、エナかナーヴァからの委任状が必要となる。

 どうするべきか考えあぐねていると、孤児院の扉を叩く音がした。

「すいません。近隣の住民から通報がありましてお話を伺いたいのですが、誰がいませんか?」
「――うん? この声は……。モーリーさん?」

 書類を片手に立ち上がり扉を開けると、そこには東門の門番、モーリーの姿があった。

「ヒナタ……? ヒナタじゃないか、なんでヒナタが教会に? ああ、そういえば、教会にお世話になっているんだったな。話が早くて助かる。近隣の住民から子どもの泣く声がすると通報があったんだ。すまないが話を聞かせて貰えないか?」
「はい。もちろん、それは構わないのですが……」

 背後に視線を向けると子どもたちは首を振る。
 その表情からエナとナーヴァが攫われたことは話さないでほしいという気持ちが見て取れた。
 ヒナタは子どもたちの気持ちを汲み取ると、モーリーに向き直る。

「この教会のシスターであるエナさんとナーヴァさんが帰ってこないことを不安に思った子どもたちが泣いてしまったみたいなんです。お騒がせして申し訳ございません」

 ギリギリ……。
 ギリギリではあるが、エナとナーヴァがゲスノーに誘拐されたことは言っていない。
 モーリーには、人を見る力がある。それは、門番を長年勤めてきた経験という名の力。観察眼といっても過言ではない。そんなモーリーに下手な嘘は通じない。
 だからこそ、ヒナタは話すことのできるギリギリを見極め、モーリーに打ち明けた。
 ヒナタの話を聞き、モーリーは頷く。

「……なるほどな。シスター2人が行方不明か。話はわかった。その2人については、こちらで捜索しておこう」
「ありがとうございます。それと、2人が失踪したことと関係あるかわからないのですが、少し相談に乗って貰えませんか?」

 手に持っていた教会からの提案書を渡すと、モーリーは神妙な表情を浮かべる。

「これは……。それで、相談とは?」
「はい。実は……」

 察しのいいモーリーのことだ。
 教会からの提案書。これを読んだだけで大体のことを理解したはず……。
 この場に来てくれたのが、モーリーで本当に良かった。

 ヒナタはモーリーに頭を下げてお願いする。

「力を貸して下さい。彼女たちを助けたいんです」

 現状、ヒナタが頼れるのはモーリーをおいて他にいない。

「なるほどな……」

 モーリーは教会からの提案書を読み返すと、ヒナタの肩を叩く。

「……わかった。微力ながら力になろう。これは私が預かっても構わないか?」

 ヒナタが教会からの提案書を持っていても有効に活用することはできない。

「はい。よろしくお願いします」

 再度、深々と頭を下げると、子どもたちも頭を下げる。

「「「お願いします‼︎」」」

 ポカンとした表情を浮かべるモーリー。
 モーリーは歯を見せ笑うと、子どもたちに問いかける。

「君たちはシスター、エナとナーヴァが好きか?」

 突然の問いかけにポカンとした表情を浮かべる子どもたち。しかし、質問の意図を理解すると、子どもたちは口々にエナとナーヴァへの気持ちを打ち明けていく。

「好きだよ? 好きに決まってるじゃん」
「私たちを拾い上げてくれたのがエナ姉とナーヴァ姉だもん」
「毎日を楽しく過ごせるのはエナ姉とナーヴァ姉のお陰、嫌いなはずないじゃん」

「そうか……」

 子どもたちの回答を聞き、モーリーは軽く目を瞑った後、はっきり目を見開き大きな声で言う。

「なら絶対に助けなきゃだな。この地を治める領主一族、マカロンの名に誓おう。エナ、ナーヴァの両名は、私たちが必ず助ける。だから安心して待つといい。ヒナタも明日の決勝戦、頑張れよ」

 そう言うと、モーリーは颯爽と去っていく、

 決勝戦で負けることを要求されている以上、ヒナタがエナとナーヴァの抱えた借金を肩代わりするのは難しい。
 だが、ヒナタに対して親身になって接してくれたモーリーであれば、きっと力になってくれるはずだ。

「よかった……」

 そう呟くと、ヒナタはその場にへたり込んだ。

 ◇◆◇

「――コリー、いるか?」

 教会併設の孤児院を出たモーリーは、ヒナタから受け取った提案書を手にそう呟く。

「……はい。ここに」

 コリーは裏路地から姿を現すと、モーリーに向かって頭を下げる。

「これを……」

 モーリーは手に持っていた書類をコリーに手渡す。
 コリーが手渡されたのは、教会側がシスター2人の抱えた借金を立て替える旨が書かれた書類。
 教会からの提案書を受け取り内容を確認したコリーは目を見開き顔を強張らせる。

「これは……」
「ああ、ゴールドメッキ商会が手を回したようだ。どうやらあの土地の地権者であるシスターに借金を背負わせ、教会の土地を手に入れようとしているらしい」

 元神父、ゲスノーがあの教会にいた頃、教会の地下で行われていた孤児の人身売買にゴールドメッキ商会が関わっていたらしいというのは専らの噂だ。
 証拠こそないが、ゲスノーの脱獄に関わっていたという噂もある。

(――人身売買に使っていた地下空洞は埋め立て使えなくしたと報告があったが、その埋め立てを確認したという役人は行方知らず……。そして、その埋め立てを行ったのはゴールドメッキ商会……)

「商業ギルド経由で教会と連絡を取りこの提案書の内容を有効にしろ。私の第六感がそうするべきだと言っている。間に合わないようであれば、私の私財を以って借金の肩代わりしても構わん」

 モーリーの保有するスキルは、『真実の眼』と『第六感』の2つ。
 真実の眼は、真を見抜き、偽りを罰するスキル。第六感は、未来の道標を視るスキル。
 モーリーの言葉にコリーは目を見開かせる。

「……まさか、第六感が働いたのですか?」

 モーリーのスキル『第六感』は、モーリーの人生において重要な出来事と直面した時、初めて発動するスキル。

「ああ、そうだ……」

 モーリーがこのスキルに目覚めたのは10歳の誕生日。その日、モーリーは目蓋の裏に複数の未来を視た。
 視た未来は、誕生日を迎えた日に毒殺される未来。そして、毒殺に抗う未来。
 モーリーは、第六感のターニングポイントとなった人を味方に加えることでこれを回避した。
 そう。家族を人質に取られ、モーリーを毒殺するよう脅されていたコリーを味方に付けることで……。

「それで? あなたは一体なにを視たのですか?」

 そう尋ねると、モーリーは真剣な眼差しをコリーに向ける。

「……滅びを、マカロンが滅ぶ未来を視た」

 その言葉を聞き、コリーは息を飲む。

 モーリーが視た未来は、ゴブリンの軍勢に襲われ滅ぶマカロンの未来と、いつもと変わらぬマカロンの未来。
 滅ぶ未来にヒナタの姿はなく、もう一方の未来に笑顔を浮かべるヒナタの姿が視える。

「一つ言えることがあるとすれば、滅ぶ未来にヒナタくんはいなかった。逆に、もう一方の未来には、楽しそうに笑うヒナタくんとシスターの姿があった。つまり、ヒナタくんを助けることこそマカロンを救うことに繋がる。コリー、彼を助けるぞ」
「はい。わかりました」

 モーリーの言葉を受け、コリーはすぐに行動に移す。

「私は商業ギルドへ向かいます」
「ああ、よろしく頼む。私はこれからやらなければならないことがあるからな……」

 モーリーの視た滅ぶ未来に、ゴブリンを手引きする軍務卿とゲスノーの姿があった。

「ゴールドメッキ商会だけの話ではない。軍務卿も絡んでいるのか……」

 決勝戦には、軍部の推すハーフゴブリンが出場する。
 そして、そのハーフゴブリンを軍部に提供したのは他でもないゴールドメッキ商会……。
 明日の決勝戦で軍部の推すハーフゴブリンが優勝すれば、対ゴブリン用の切り札としてハーフゴブリンが軍用される。

「まったく……。とんでもない陰謀に巻き込まれたものだ……」

 ハーフゴブリンの軍用は既定路線。
 明日の決勝戦が行われる前に、ヒナタが安心して戦うことができるよう手配しなければならない。
 モーリーは頭を掻きながら悪態を吐く。

「俺の第六感も、もう少し早く働いてくれればありがたいんだけどな」

 今日明日では、闘儀の中止を求めることも、軍部を追求することもできない。

「まったく、使いづらいスキルだよ……!」

 そう呟くと、モーリーは闘儀の行われる城へと向かった。

 ◆◇◆

 決勝戦当日。浮かない顔をしたヒナタが闘儀場入りすると、割れんばかりの歓声が闘技場内に響き渡る。

(――結局、エナさんとナーヴァさんは戻ってこなかった。となると、腹をくくるしかないか……)

 現状、エナとナーヴァを助ける手立てがない以上、誘拐犯の要求通り決勝戦で負ける必要がある。
 モーリーを信じていない訳ではないが、誘拐犯を捕らえエナとナーヴァを解放することは容易ではないのだろう。
 昨日の今日ともなれば当然だ。

(――今は、自分にできることをやるしかない)

 闘技場内に備え付けられた時計の時刻は9時を表している。
 借金返済は今日の正午……。まだ3時間も時間が残されている。
 なら、ヒナタにできることは、時間ギリギリまで粘る、ただそれだけだ。

 ヒナタは両頬を手で叩くと前を向く。
 すると、向かいの出入り口から姿を現した相手選手がヒナタを見て軽く笑みを浮かべるのが見えた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。 剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。 しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。 休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう… そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。 ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。 その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。 それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく…… ※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。 ホットランキング最高位2位でした。 カクヨムにも別シナリオで掲載。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。 おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。 ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。 落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。 機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。 覚悟を決めてボスに挑む無二。 通販能力でからくも勝利する。 そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。 アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。 霧のモンスターには掃除機が大活躍。 異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。 カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される

こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる 初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。 なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています こちらの作品も宜しければお願いします [イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

処理中です...