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花織と浩太

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「うん、バッチリだったよ」
 俺が伝えたい言葉を横から奪って、ふいに男が現れた。照明を担当している浩太とかいう奴だ。
「そう? 良かったぁ!」
「明日の打ち合わせを兼ねて、これから食事にでも行こうか」
 嬉しそうな花織に、馴れ馴れしく近づく浩太。

――くそぅ、花織にくっつくな! お前の役割は、主役の俺にスポットライトを当てることだろうが。
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