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星一郎と花織

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「星の花」という劇団を知ってるか。
 なにぃっ?! そんな名前、聞いたことがないだとぉっ!?
……そうか、まだそんなに大きくはないからな。
 俺は、其処で主役を務めてる、星一郎(せいいちろう)っていうんだ。劇団のスターってわけさ。
 パートナーの花織は、俺をいつも気にかけ、世話をやいてくれる。

「さあ、星一郎。私たちの出番よ!」
 花織に促され、俺は今日も舞台へ立つ。


「私、ちゃんと出来てたかなぁ」
 公演終了後の控室で、花織が俺を見つめてくる。

――ああ、なんて可愛いいんだろう。花織のことが大好きだ。優しい笑顔も、すらりとした体つきも。それから、女性にしては低目で深みのある声も。
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