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無限の可能性
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パターンは、まだまだある。それこそ無限にあるんじゃないかというくらい。
・(朝をイメージしたけど)夕/昼/夜でした
・(夏をイメージしたけど)冬/春/秋/あるいは常夏の土地でした
・(赤を想像したけど)青/緑/白/黒/その他の色でした
・(丸を想像したけど)三角/四角/その他の形でした
・(自宅のイメージで読んでたけど)学校/職場/その他の場所でした
「そういうのは雰囲気で特定できたりしないの? 」
「うん。例えばさ――」
忠宏の問いかけに頷いた僕は、早速思いついた文章を綴った。
【 カーテンの隙間から差し込む光が眩しい。目覚まし時計の針は6時25分を指している。】
「これを読んで〝朝〟をイメージする人は多いと思うんだ。〝朝〟とはどこにも書いてないけどさ」
「〝目覚まし時計〟が持つイメージのせいか。スマホ持ってたらそれを目覚ましにする人も多いみたいだけどな。俺はまだ持たせてもらってねぇから、針のついた時計セットしてるよ」
「もしかしたら夕方の6時25分かもしれないってことだよねぇ。その場合〝光〟は朝日じゃなく夕日ってことになるね」
更に言えば〝光〟が太陽のとは限らないし、時計の針が正確な時間を示しているとも限らない。そう考えると、真夜中ってことにしたっていいわけで。
「同音異義語を使うのもいいよね。〝イルカはいるか〟〝カエルが帰る〟みたいな駄洒落にも使われるやつ」
・たこ→(蛸と思ったけど)凧でした
・くま→(熊と思ったけど)隈でした
「それは流石に、文脈で断定できちゃうんじゃない? 」
「そうとも限らないよ。いや、寧ろその思い込みを上手く使うっていうか。例えば、〝白い、くも〟って言われたらさ、たいていの人は〝雲〟を思い浮かべるんじゃないかな。けど、実際は〝蜘蛛〟かもしれないよね。〝黒い、くも〟だと、どっち? って疑問に思う人が増えそうだけど」
・(朝をイメージしたけど)夕/昼/夜でした
・(夏をイメージしたけど)冬/春/秋/あるいは常夏の土地でした
・(赤を想像したけど)青/緑/白/黒/その他の色でした
・(丸を想像したけど)三角/四角/その他の形でした
・(自宅のイメージで読んでたけど)学校/職場/その他の場所でした
「そういうのは雰囲気で特定できたりしないの? 」
「うん。例えばさ――」
忠宏の問いかけに頷いた僕は、早速思いついた文章を綴った。
【 カーテンの隙間から差し込む光が眩しい。目覚まし時計の針は6時25分を指している。】
「これを読んで〝朝〟をイメージする人は多いと思うんだ。〝朝〟とはどこにも書いてないけどさ」
「〝目覚まし時計〟が持つイメージのせいか。スマホ持ってたらそれを目覚ましにする人も多いみたいだけどな。俺はまだ持たせてもらってねぇから、針のついた時計セットしてるよ」
「もしかしたら夕方の6時25分かもしれないってことだよねぇ。その場合〝光〟は朝日じゃなく夕日ってことになるね」
更に言えば〝光〟が太陽のとは限らないし、時計の針が正確な時間を示しているとも限らない。そう考えると、真夜中ってことにしたっていいわけで。
「同音異義語を使うのもいいよね。〝イルカはいるか〟〝カエルが帰る〟みたいな駄洒落にも使われるやつ」
・たこ→(蛸と思ったけど)凧でした
・くま→(熊と思ったけど)隈でした
「それは流石に、文脈で断定できちゃうんじゃない? 」
「そうとも限らないよ。いや、寧ろその思い込みを上手く使うっていうか。例えば、〝白い、くも〟って言われたらさ、たいていの人は〝雲〟を思い浮かべるんじゃないかな。けど、実際は〝蜘蛛〟かもしれないよね。〝黒い、くも〟だと、どっち? って疑問に思う人が増えそうだけど」
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