7 / 14
7
しおりを挟む
いつも おこりっぽい二の大臣は、ほおを赤くしながら言いました。
「にじ色のたねが どうしても見たくて、土をほりかえしたのですが、たねなんて、どこにもありませんでした。それで、はらがたって、はちをおとして わってしまったのです。」
王さまのむねは、ドキンと はね上がりました。
うたがいぶかくもある二の大臣には、わざと たねを入れなかったことを見やぶられてしまったというのでしょうか……?
二の大臣が ことばを つづけます。
「でも、後になって よく考えてみると、ただ入れわすれただけなのだろうと、思い直しました。王さまの大切な はちなので、何とか元の形に もどそうと、かけらを つなぎ合わせたのです。」
ほおが 赤いのは、おこっているからでは なかったようです。
きっと、自分の したことを はずかしく思っているからなのでしょう。
「そ、そうだったのだな。」
王さまは、はじめから おちついていた ふりをして答えました。
「にじ色のたねが どうしても見たくて、土をほりかえしたのですが、たねなんて、どこにもありませんでした。それで、はらがたって、はちをおとして わってしまったのです。」
王さまのむねは、ドキンと はね上がりました。
うたがいぶかくもある二の大臣には、わざと たねを入れなかったことを見やぶられてしまったというのでしょうか……?
二の大臣が ことばを つづけます。
「でも、後になって よく考えてみると、ただ入れわすれただけなのだろうと、思い直しました。王さまの大切な はちなので、何とか元の形に もどそうと、かけらを つなぎ合わせたのです。」
ほおが 赤いのは、おこっているからでは なかったようです。
きっと、自分の したことを はずかしく思っているからなのでしょう。
「そ、そうだったのだな。」
王さまは、はじめから おちついていた ふりをして答えました。
11
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
拝啓、私を追い出した皆様 いかがお過ごしですか?私はとても幸せです。
香木あかり
恋愛
拝啓、懐かしのお父様、お母様、妹のアニー
私を追い出してから、一年が経ちましたね。いかがお過ごしでしょうか。私は元気です。
治癒の能力を持つローザは、家業に全く役に立たないという理由で家族に疎まれていた。妹アニーの占いで、ローザを追い出せば家業が上手くいくという結果が出たため、家族に家から追い出されてしまう。
隣国で暮らし始めたローザは、実家の商売敵であるフランツの病気を治癒し、それがきっかけで結婚する。フランツに溺愛されながら幸せに暮らすローザは、実家にある手紙を送るのだった。
※複数サイトにて掲載中です
約束へと続くストローク
葛城騰成
青春
競泳のオリンピック選手を目指している双子の幼馴染に誘われてスイミングスクールに通うようになった少女、金井紗希(かないさき)は、小学五年生になったある日、二人が転校してしまうことを知る。紗希は転校当日に双子の兄である橘柊一(たちばなしゅういち)に告白して両想いになった。
凄い選手になって紗希を迎えに来ることを誓った柊一と、柊一より先に凄い選手になって柊一を迎えに行くことを誓った紗希。その約束を胸に、二人は文通をして励まし合いながら、日々を過ごしていく。
時が経ち、水泳の名門校である立清学園(りっせいがくえん)に入学して高校生になった紗希は、女子100m自由形でインターハイで優勝することを決意する。
長年勝つことができないライバル、湾内璃子(わんないりこ)や、平泳ぎを得意とする中條彩乃(なかじょうあやの)、柊一と同じ学校に通う兄を持つ三島夕(みしまゆう)など、多くの仲間たちと関わる中で、紗希は選手としても人間としても成長していく。
絶好調かに思えたある日、紗希の下に「紗希と話がしたい」と書かれた柊一からの手紙が届く。柊一はかつて交わした約束を忘れてしまったのか? 数年ぶりの再会を果たした時、運命の歯車が大きく動き出す。
※表示画像は、SKIMAを通じて知様に描いていただきました。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
王太子さま、側室さまがご懐妊です
家紋武範
恋愛
王太子の第二夫人が子どもを宿した。
愛する彼女を妃としたい王太子。
本妻である第一夫人は政略結婚の醜女。
そして国を奪い女王として君臨するとの噂もある。
あやしき第一夫人をどうにかして廃したいのであった。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる