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森を切り開いてみる
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盗賊が持っていた開墾スキルを使うと触れた木が根っこから軽く抜けた。触れた岩も軽く持ち上がった。それだけと言えばそれだけなんだが、収納しちゃえば良いので幾らでも木を仕舞うことができる。
なんか楽しくなって気がつくと200本ほどの木を収納していた。
「ここどうしようかなぁ…」
ちょっとお試しのつもりだったのだけれど、街の近くに突然こんな場所が出来たら問題になる気がしないでも無い。
「一応報告だけしておくか」
*
「領主からの指名依頼が来た。先に言っておくが断れない」
「何故に?」
「街を移動する際に野営するしか無い現状を変えたいらしく、お前に街づくりを手伝って欲しいそうだ」
「森のことを話したんですか?」
「代官に話したからな、そこから行ったんだろう」
めんどくさいことになったなぁ。
2年くらい遊んで暮らせるお金が貯まったのでしばらくはのんびりしようと思っていたのだけれど…。
開墾場所での警備や俺の護衛として、慣れているだろうと言う理由で前に領都へ一緒に行ったカチュアさんたちと良い人たちのパーティが雇われた。
俺の事情に巻き込まれてごめんなさいと言ったら長期契約で報酬も良い仕事だからむしろ有難いと言われた。
長期の野営とか大変なのに、やはり良い人たちだなぁ…。
*
「それにしてもなんで今になって街を作るんでしょう?」
「どう言うことだ?」
「いえ、僕たちの住む街よりも先に作った方が便利だったんじゃないかなと思ったんです」
「ああ、そう言うことか。俺たちの街は元々隣の国のもんだったんだよ」
「そうなんですか!」
「そうそう、だから領都より隣の国の街の方が近かったりするんだぜ」
俺の足で歩いて2日で来れるくらい近かったのは元は同じ国の街だったからなのか。
「領都へ行く間に川があるだろ」
「ええ」
「100年くらい前はあそこが国境だったらしく、橋も無かったらしいぞ」
冒険者ギルドが国を越える組織じゃなかったらすんなり街に入れなかったのかも知れないな。
あの時の俺は国が違う以前に国と言うものがよくわかってなかったしなぁ。
村では農作業してるか遊んでるかだけだったからな。
*
「秘密兵器を出しますね」
「秘密兵器?」
「これです!」
開墾して更地にした場所にこの前手に入れた物を出してみる。
「家?」
「家だな」
「どう言うこと?!」
「解体依頼の家をそのまま貰ってきました」
何故か開墾スキルで家の基礎から持ち上げられたのでそのまま収納した。
ただ、解体予定の家だから所々痛みがある。
「これは計画の見直しをしても」
「開墾と資材運びをしてもらう予定でしたが、家をそのまま運べるとなると」
「再開発地区の家を買い上げて持ってくるのも良いかも知れませんね」
それを見た責任者らしい人たちがなんか言い出した。
これは余計な仕事を増やしてしまったかも…。
*
予想通り仕事が増えた。
領都に有る家を収納して持っていき開墾した場所に移築する為、領都と往復することになった。
収納庫の限界ではないんだけどやり過ぎて怖がられても嫌なので一度に全部は運べないと言うことにしたら、飛竜に乗って空を飛ぶことになって失敗したと思った。
馬車で往復3日のところを日帰り出来る飛竜は凄いのかも知れないけど、乗ってるだけで凄い疲れる。
「収納庫スキルって凄いですね」
「彼が生きている間に街や村を増やしたいところです」
「他の土地へ行かないように手を打った方が良いかも知れませんね」
「まだ12歳ですし、養子縁組なども」
盗賊から手に入れた聞き耳スキルを使ってると、そんな声が聞こえた。
ここで終わりじゃないの?
生きている間にって、これを大人になってもやるの?
養子縁組って誰かの子供になるの?
今すぐ逃げ出したい…。
*
9ヶ月が経ち、街が出来上がった。
街を囲う石の壁も含めて殆どが使い古しを持って来て手直しした物なので昔からそこに有った街に見える。
壁も領都から持ってきた物で、領都の壁は今新しくなっている。
この街だけだったら3ヶ月くらいで形にはなっていたと思うのだけれど、途中から領都の拡張も並行して行うようになり半年伸びた。
領都の周りの木を収納し、木こりや木工職人のところへ持っていく。木を収納した場所と石切場を飛竜で往復して領都の新しい壁の材料を運ぶ。領都の新しい壁が完成したら古い壁を街へ運ぶ。俺が運ばないと仕事が止まるので殆ど休みなしで飛竜の背中暮らし。
用意された領都の高級宿屋に毎日寝泊まりしてたけど、街中を散策とか1度もしなかった。
最初は壁の外から飛竜に乗っていたのだけれど、途中か宿屋の前で乗り降りする生活に…。
街中くらい飛竜で移動する必要なくない? そこまで急ぐ必要なくない?
俺は一生分働いたと思う。
しばらくは何もしたくない。
*
「これが僕の家ですか」
「報酬の一部になる」
領都に家を貰った、まだ13歳なのに領都に家を持ってしまった。
「ここは商業地区に有るけど無理に店をやる必要も無い、君の自由にして良い」
店をやるにもやり方がわかりません、何よりこんな広いところに1人で住むのも…。
「僕としては今寝泊まりしてる宿屋の一室を一生使えるとかで良いんですが…」
掃除も洗濯も食事も店側でやってくれて楽だし。
自分の家なんて持ったらそれを全部自分でやらなきゃならないんでしょ? もしくはやる人を雇う必要が出てくる。気に入った宿屋に長く住めるお金があれば家を買う必要って無いよね?
「君は無欲だな、その歳なら無茶な野望とか持っていそうなものなのにな」
いや、楽して過ごしたいって言う大いなる野望がありますよ?
「こんな大きな家を僕1人で管理するのは難しいかと」
「それは心配要らない、我が家の使用人を無償で貸し出すつもりだ」
あ…、これ断れない奴だ。
領主様直々にここまで言われたら頷くか逃げるしかない奴だ。
この家を貰うことにした。
他にはお金と冒険者ギルドのランクアップと商業ギルドの会員証、それから幾つかの身に付ける魔道具。あと飛竜を渡されそうになったがそれは断った。
最初は領主様の養子にって話も有ったんだけど、俺が断ったし反対する人も居たので流れた。
休戦中とは言え隣の国の村出身なのが反対された理由らしい。
養子縁組派は、だからこそ連れ帰られる前に血縁関係で縛るべきだと言っていたそうだ。
君はどうしたい?と訊かれたので、この国から出るつもりはないし連れ戻しにきた人が居たら収納して届けますと答えたのが良かったのかな?
*
「来年の春になったらまた新しい街と幾つかの農村を作る予定だからその時はよろしくね」
逃げ出したい。
「今作らせている新築の家を運ぶことになる」
逃げ出せなさそう…。
「壁や石畳の素材なども準備させているから、今度は早く終わるよ。だから安心してね」
安心とは?
「今年のうちに開墾作業だけはやって貰えると助かるかな、村の住居を作るのに材木とか必要だしね」
来年の春とは?
13歳に続き14歳の誕生日も飛竜に乗ってそうだなぁ…。
*****
収納庫目当ての依頼は領主以外から受けられないようになった。
商業ギルド会員にされたのはその辺りの契約をした為。
魔術契約なので抜け道は無い。
身に付ける魔道具は魅了や精神支配などから主人公を守る為。
本来は上位貴族や王族などが他人に操られない為に身に付ける物で一般人が持つ必要がないのだが、収納庫スキルにはそれだけの価値が有ると認められた。
主人公は知らないが何度か狙われている。
領都の宿で毎日寝泊まりしたのも、宿の前から飛竜に乗るようになったのもその為。
領主の政敵や国境に面した隣国など、この領地が発展するのを嫌がる人はわりといる。
領主の一族に加えるのを反対した中にも居て、背後関係を調べられた後何人かは一族ごと街から消えた。
なんか楽しくなって気がつくと200本ほどの木を収納していた。
「ここどうしようかなぁ…」
ちょっとお試しのつもりだったのだけれど、街の近くに突然こんな場所が出来たら問題になる気がしないでも無い。
「一応報告だけしておくか」
*
「領主からの指名依頼が来た。先に言っておくが断れない」
「何故に?」
「街を移動する際に野営するしか無い現状を変えたいらしく、お前に街づくりを手伝って欲しいそうだ」
「森のことを話したんですか?」
「代官に話したからな、そこから行ったんだろう」
めんどくさいことになったなぁ。
2年くらい遊んで暮らせるお金が貯まったのでしばらくはのんびりしようと思っていたのだけれど…。
開墾場所での警備や俺の護衛として、慣れているだろうと言う理由で前に領都へ一緒に行ったカチュアさんたちと良い人たちのパーティが雇われた。
俺の事情に巻き込まれてごめんなさいと言ったら長期契約で報酬も良い仕事だからむしろ有難いと言われた。
長期の野営とか大変なのに、やはり良い人たちだなぁ…。
*
「それにしてもなんで今になって街を作るんでしょう?」
「どう言うことだ?」
「いえ、僕たちの住む街よりも先に作った方が便利だったんじゃないかなと思ったんです」
「ああ、そう言うことか。俺たちの街は元々隣の国のもんだったんだよ」
「そうなんですか!」
「そうそう、だから領都より隣の国の街の方が近かったりするんだぜ」
俺の足で歩いて2日で来れるくらい近かったのは元は同じ国の街だったからなのか。
「領都へ行く間に川があるだろ」
「ええ」
「100年くらい前はあそこが国境だったらしく、橋も無かったらしいぞ」
冒険者ギルドが国を越える組織じゃなかったらすんなり街に入れなかったのかも知れないな。
あの時の俺は国が違う以前に国と言うものがよくわかってなかったしなぁ。
村では農作業してるか遊んでるかだけだったからな。
*
「秘密兵器を出しますね」
「秘密兵器?」
「これです!」
開墾して更地にした場所にこの前手に入れた物を出してみる。
「家?」
「家だな」
「どう言うこと?!」
「解体依頼の家をそのまま貰ってきました」
何故か開墾スキルで家の基礎から持ち上げられたのでそのまま収納した。
ただ、解体予定の家だから所々痛みがある。
「これは計画の見直しをしても」
「開墾と資材運びをしてもらう予定でしたが、家をそのまま運べるとなると」
「再開発地区の家を買い上げて持ってくるのも良いかも知れませんね」
それを見た責任者らしい人たちがなんか言い出した。
これは余計な仕事を増やしてしまったかも…。
*
予想通り仕事が増えた。
領都に有る家を収納して持っていき開墾した場所に移築する為、領都と往復することになった。
収納庫の限界ではないんだけどやり過ぎて怖がられても嫌なので一度に全部は運べないと言うことにしたら、飛竜に乗って空を飛ぶことになって失敗したと思った。
馬車で往復3日のところを日帰り出来る飛竜は凄いのかも知れないけど、乗ってるだけで凄い疲れる。
「収納庫スキルって凄いですね」
「彼が生きている間に街や村を増やしたいところです」
「他の土地へ行かないように手を打った方が良いかも知れませんね」
「まだ12歳ですし、養子縁組なども」
盗賊から手に入れた聞き耳スキルを使ってると、そんな声が聞こえた。
ここで終わりじゃないの?
生きている間にって、これを大人になってもやるの?
養子縁組って誰かの子供になるの?
今すぐ逃げ出したい…。
*
9ヶ月が経ち、街が出来上がった。
街を囲う石の壁も含めて殆どが使い古しを持って来て手直しした物なので昔からそこに有った街に見える。
壁も領都から持ってきた物で、領都の壁は今新しくなっている。
この街だけだったら3ヶ月くらいで形にはなっていたと思うのだけれど、途中から領都の拡張も並行して行うようになり半年伸びた。
領都の周りの木を収納し、木こりや木工職人のところへ持っていく。木を収納した場所と石切場を飛竜で往復して領都の新しい壁の材料を運ぶ。領都の新しい壁が完成したら古い壁を街へ運ぶ。俺が運ばないと仕事が止まるので殆ど休みなしで飛竜の背中暮らし。
用意された領都の高級宿屋に毎日寝泊まりしてたけど、街中を散策とか1度もしなかった。
最初は壁の外から飛竜に乗っていたのだけれど、途中か宿屋の前で乗り降りする生活に…。
街中くらい飛竜で移動する必要なくない? そこまで急ぐ必要なくない?
俺は一生分働いたと思う。
しばらくは何もしたくない。
*
「これが僕の家ですか」
「報酬の一部になる」
領都に家を貰った、まだ13歳なのに領都に家を持ってしまった。
「ここは商業地区に有るけど無理に店をやる必要も無い、君の自由にして良い」
店をやるにもやり方がわかりません、何よりこんな広いところに1人で住むのも…。
「僕としては今寝泊まりしてる宿屋の一室を一生使えるとかで良いんですが…」
掃除も洗濯も食事も店側でやってくれて楽だし。
自分の家なんて持ったらそれを全部自分でやらなきゃならないんでしょ? もしくはやる人を雇う必要が出てくる。気に入った宿屋に長く住めるお金があれば家を買う必要って無いよね?
「君は無欲だな、その歳なら無茶な野望とか持っていそうなものなのにな」
いや、楽して過ごしたいって言う大いなる野望がありますよ?
「こんな大きな家を僕1人で管理するのは難しいかと」
「それは心配要らない、我が家の使用人を無償で貸し出すつもりだ」
あ…、これ断れない奴だ。
領主様直々にここまで言われたら頷くか逃げるしかない奴だ。
この家を貰うことにした。
他にはお金と冒険者ギルドのランクアップと商業ギルドの会員証、それから幾つかの身に付ける魔道具。あと飛竜を渡されそうになったがそれは断った。
最初は領主様の養子にって話も有ったんだけど、俺が断ったし反対する人も居たので流れた。
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養子縁組派は、だからこそ連れ帰られる前に血縁関係で縛るべきだと言っていたそうだ。
君はどうしたい?と訊かれたので、この国から出るつもりはないし連れ戻しにきた人が居たら収納して届けますと答えたのが良かったのかな?
*
「来年の春になったらまた新しい街と幾つかの農村を作る予定だからその時はよろしくね」
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安心とは?
「今年のうちに開墾作業だけはやって貰えると助かるかな、村の住居を作るのに材木とか必要だしね」
来年の春とは?
13歳に続き14歳の誕生日も飛竜に乗ってそうだなぁ…。
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収納庫目当ての依頼は領主以外から受けられないようになった。
商業ギルド会員にされたのはその辺りの契約をした為。
魔術契約なので抜け道は無い。
身に付ける魔道具は魅了や精神支配などから主人公を守る為。
本来は上位貴族や王族などが他人に操られない為に身に付ける物で一般人が持つ必要がないのだが、収納庫スキルにはそれだけの価値が有ると認められた。
主人公は知らないが何度か狙われている。
領都の宿で毎日寝泊まりしたのも、宿の前から飛竜に乗るようになったのもその為。
領主の政敵や国境に面した隣国など、この領地が発展するのを嫌がる人はわりといる。
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