白宮の聖女

sara

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第一章 騎士と聖女

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 カフリーが上下に前後に懸命に腰をふる姿も、高い声であえぐ様も、タランは見ることができなかった。あまりの刺激にチカチカと星が飛んでいるようだったし、自分の鼓動の音と喘ぎ声が頭に響く。
 感覚的にはとっくに達している。それも何度も。短い波のように絶頂がおとずれていたが実際に達することはなかった。
 カフリーはすでにスカートのすそを咥えることを忘れるくらいとり乱していた。時折体を大きく震わせ動きを止めたが、それでもいじらしく腰を振り続けていた。
 タランは果てたい気持ちが強くなり腰を浮かせるようになっていった。無意識にカフリーの動きに合わせて腰を動かす。カフリーの内部はさらに引き締まりうごめき、強い快感をタランにもたらした。
 タランは腰の動きが強くなりついにカフリーが痙攣したようにのけぞり脱力し、後ろに倒れかかった。膣内までも痙攣けいれんしていた。
 タランは頭を正気に戻す努力をしながら起き上がり、カフリーを気づかう。
「‥大丈夫‥ですか‥?」
 肩で息をしながら心配する。カフリーは息が整わないまま半目を開けタランの頬に手を伸ばした。
「‥もう、体は、大丈夫ですね?」
 たしかに体の痛みや不調と呼べるものはすべて消え去っていた。頭の中のもやと下半身の異常な切なさ以外は。
「‥でも、まだ、続けなければなりません。神聖力で満ちるまでは‥」
 しかしカフリーは体力をかなり消耗しているようだ。
「あなたが、動いて、くれますか?」
 その申し出にタランは困惑した。
「しかし、どれくらい続ければ‥?」
 彼女は無理に微笑む。
「あなたが果てるまで‥。それが力が満ちた証‥」
 そしてカフリーは両手をタランに広げると、タランはそれに応えるように抱擁ほうようした。カフリーの体はあたたかく、今まで感じたことのない多幸感に包まれた。
 タランはカフリーに自ら口づけをし、スカートを捲し上げカフリーの足を開き、間に身を割り込ませた。 
 そして速る気持ちを抑えながらゆっくりと体を沈み込ませる。2人は同時にうめき声をあげた。こう組み敷く形になるとタランは自分の中に強い衝動が湧いてくるのを感じた。自然に腰が動き、それはどんどんと激しくなった。
 やはり頭の中が真っ白になり視界がチカチカ点滅する。下では聖女が激しい快感に強く目を瞑って声を荒げている。
 タランはより深い場所へと腰を打ち付ける。カフリーが腰が引けていくのを逃げないように肩を抑える。そのままカフリーに食らいつくような口づけをし口内をも犯した。
 あぁ、これが一番気持ちいい。タランは夢中で腰を動かし、口と舌を動かした。カフリーも応えようとするがタランに舌を絡め取られるだけだった。
 タランはしばらく堪能すると起き上がり、カフリーの片足を持ち上げ担いだ。小さな悲鳴があげる。角度が変わり、さらに奥まで届いたのだ。
 タランは残忍な気持ちが浮かび本能のままにカフリーを責め立てた。カフリーほぼ叫ぶような声を上げ何度も続けて痙攣けいれんした。いや、いままでも幾度となく達していたが。
 しばらくするとカフリーは声もあげなくなった。意識を失ったのだ。意識がない中息を荒げ、反射で躰が動いている。タランは真っ白な恍惚の中、それを見ていた。
 しかし、とっくに理性を手放し自分の衝動を抑えることが出来なくなっていた。カフリーの腰を両手で持ち、自らの腰を振り続けるしかできない。まさに獣のようだった。
 そしてそれは突然現れた。今までにない絶頂感に電撃が走った。ガクガクと大きく痙攣けいれんまでした。

 果てた後もタランは何度か深く息を吐きながら、この快感の余韻にただ耐えるしかなかった。果てる寸前でカフリーから抜いた自分から溢れ出る白汁が両膝の間と聖女のスカートを汚していた。力なく横たわるカフリーに目線を移す。黒い罪悪感が心に広がっていく。
 カフリーを抱き寄せ労り、感謝をのべたかった。しかしタランは力なく座り込んでいるのがやっとだった。
 放心状態でまだひくついている肉棒をぼんやりと眺めているとゆっくり部屋の扉が空いた。
 
 タランは冷水を浴びせられたように我に返ると顔を上げた。入ってきた人物はカフリーの従者だった。
 従者はタランが女主人を抱き潰したと知れば、どのような反応をするだろう。
 従者はしっかりとした足取りで近づいてくると、タランとカフリーを交互に見た。
 タランは自分が怯えているのを感じた。騎士としての戦闘でも長い間で感じなかった緊張だ。
 従者が口を開く。
「体は全快したか?」
 淡々とした口調に、タランは戸惑った。
「は、はい。カフリー聖のお陰様で」
 その言葉を聞くと従者はカフリーの衣装を軽く整えてから抱き持ち上げた。
「除隊の手続きはこちらでしておく。2日後、神聖宮に来るように」
 それだけを言い渡し、従者はカフリーを抱えて部屋を去っていった。

 タランは遠ざかっていく従者の足音を聴きながら呆然と動けずにいた。
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