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発情オネエと男前彼女
しおりを挟む仕事終わり。約束がある日に限って上手く時間内に終わらないのは何故だろう、と疑問に想いながらも咲は急いで待ち合わせ場所に向かった。
薫の姿を探していると、ロン毛を1つにくくったモデル体型の男性が手を挙げて近づいてくる。咲は一瞬怪訝な顔をしたが、相手の正体に気付くと駆け寄った。
「薫さん……!?どうしたの、その格好」
咲の恋人、“オネエ”で常時女装姿の薫がジーパンにTシャツ、ジャケット姿。つまり、“男”になっていた。
「どう?この姿もイケてるでしょ?」
薫がウィンクした。“女装”姿の薫も綺麗なお姉さんだったが、“男装”をするとただのイケメンだ。身長が高く、彫りが深い顔が相まってハーフにも見える。
「すっごい格好いいけど……。どうしたの?」
「初めての外デートでしょ?手を繋いだりしたいじゃない」
早速、咲の手を捕まえながら言う。確かに一見女同士。よく見るとオネエと普通のOLが手を繋いで街をデートしていれば、好奇の目に晒されることは間違いない。
「別にいつも通りでもいいのに……」
「ダメよ。咲の会社の人に見られたらどうするの?」
薫はあっけらかんとした性格だが、かなり気が使える。気を使ってくれるのは有り難いけど……、と思ったが薫が楽しそうに笑うのを見ると水を差すようで何も言えなかった。その代わり、咲も微笑み返し腕を組んで、さらに指を絡めた。
くっついて歩き出した2人は熱々なカップルとして、街の風景に溶け込んでいった。
*
日曜日。今日は2人とも休みで、昼過ぎからお買い物デートをしようという話になっていた。
咲が出かける準備をしていると、インターホンが鳴り、鍵を空ける音がした。勝手に入ってきてもいいと言ってあるのに、薫は律儀にインターホンを鳴らしてから入ってくる。
「お邪魔しまーす」
薫は見たことが無いワンピースを着ていた。体のラインが出るスリット入りのデザインが派手な薫の顔立ちに似合っている。
「あ、似合ってるね。今日は女の人の格好にしたんだね」
咲の何気ない言葉に薫の顔が曇った。
「やっぱり、男の格好の方がいい?待って、着替えてくる……」
そう言い踵を返そうとした薫の手を咲が握った。さっきの言葉で薫がいらぬ気を回していることに気がついた咲は罪悪感でいっぱいになった。
「そのままでいいよ!」
「でも……」
以前の薫なら誰に何を言われても、自分が好きな格好で生きていることを誇りに思っていただろう。咲は自分と付き合っている事でそんな彼女が変わっていくのは耐えられなかった。
「薫さんはどんな格好をしてても最高に可愛いよ。それに格好良くて、綺麗で……」
咲は焦った様子で思いつく限りの褒め言葉を並べようとした。が、薫に強く抱きしめられ、その衝撃で息が詰まった。
「わたしも咲の男勝りで性欲が強いとこ、だーいすき」
「それって褒めてるの?」
咲は怪訝な顔をしたが、薫は一向に構わない。
「褒めてるわよぉ。わたしの恋愛対象になる女なんて、世界中であんたしかいないのよ」
「……わたしの恋愛対象になる“女”も薫さんしかいないよ」
咲がさらっと言ったその言葉に薫が目を丸くして耳まで真っ赤になった。
「かわいい」
咲は微笑みながら背伸びをして薫に口づけた。2人は一瞬見つめ合うと、お互いの首に手をまわしながら深い口付けして、なだれ込むようにベッドに向かった。
躰の隙間を埋めるように抱きしめ合いながら口を喰む。お互いを早く悦ばせたくて、それぞれが躰に手を這わせたり、首を舌で舐めたりする。
薫がもどかしそうにワンピースを脱ごうとしたが咲に止められた。
「そのままで。新しいワンピース、似合ってるから」
そういうと、ワンピースの上から躰を弄る。撫で回す途中で胸の尖りを見つけた。
「ねぇ、ここが立ってるの服の上からでも分かるよ。…今度からブラつけてね」
そう言いながらその突起を指で何度も弾く。
「あら、独占欲、強いのね。意外と」
与えられる刺激に躰を反応させながらも、煽ると咲は薫の乳首を軽くつねった。
「初めて言われた。薫さんにだけだよ。だって……」
耳元で先程言い損なった褒め言葉の続きを囁く。次々出てくる言葉の合間で舌を耳に入れたり、耳の際を舐めたりすると薫が小さく声をあげる。
薫も負けじと咲の服に手を忍ばせ、胸を揉み始めた。揉みながら親指で大きく成りきった突起を撫でる。耳元で吐息が上がり、それすら気持ちいい。
薫が咲の服を捲し上げると、咲が薫の顔を抱きしめ、自分の胸に押し付けた。薫は突起を口に含み、軽く吸い上げる。もう片方は優しく揉みしだく。
咲と関係を結んでから、薫はこの胸の吸い付くような柔らかさの虜だ。もちろん咲の胸限定で。咲は夢中で胸に吸い付く薫の頭を優しく撫でた。
「わたしも、舐めたい。どこがいい?」
薫は迷わず四つん這いになると尻を突き出しワンピースの裾をめくり上げる。露わになった蕾が期待して、ひくひくと動いている。
「お昼だから丸見えだよ」
そう言いながら割れ目を舌で舐めあげる。蕾を舌先で細かく刺激しながら、玉を優しく揉む。薫は嬉しそうに息を荒げる。
しばらくそうしていたが、次は玉を下から穴まで大きく舐め上げながら、大きく膨らんで脈打つ棒をしごく。声が上がり、腰が引ける。
何度も執拗にくり返していると、棒から涎が垂れて手を濡らした。あまりの量に滑りが良くなり、卑猥な音が鳴り始める。
棒の先端の穴周りを指で刺激しながら、尻穴の方には舌を入れ込む。薫はよがりながらも快感を我慢しているようだった。
咲は穴に指を差し込み、敏感な所を直接刺激した。薫は躰を反らして射精した。
「1回目」
そう笑う咲に
「ずるいわよ」
と薫が睨む。2人の中で情事の間、何回相手を絶頂させたか競うのが流行っていた。これは、いかに主導権を握るかが勝敗の鍵になった。
薫が腰が砕けてへばっている間に咲はベッドの脇から男性器を模した玩具を取り出すと素早く、薫の尻に押し付けた。
難なく受け入れた穴に間髪入れず出し入れする。薫が喘ぎながら、なにか喚いている。
「足上げて」
そう言うと、薫は素直に従うのだから結局もっと欲しいのだ。
咲は股の間に躰を挟むと、柔らかくうなだれている肉棒を口に含む。柔らかな肉を口全体で
揉むと徐々に芯をもち、大きくなっていく。そして、口に含めないほど膨らむと強く吸いながら出し入れする。もちろん玩具を動かす手も休めない。
いつしか、裾がさがってきて頭がワンピースの中に潜り込んでいるようになっている。
「まって、ずるい、わたしも、する」
薫は力ずくで咲を組み敷くと彼女の頭に肉棒をおろし、自分は彼女の割れ目を舌で荒々しく愛撫する。充血した陰核を指先で直接擦ると、咲の躰が大きく反応した。
でも、咲も薫を咥えているのだ。しかも、薫の尻にはディルドが刺さったままだ。
咲の舌使いに薫は無意識に腰を振り、喉奥を目指してしまう。苦しいはずの咲は嫌がらず、むしろ喉奥で締め上げて歓迎してくれる。
そして、咲の手がディルドをぐりぐりと薫の腹の中の気持ちいい所に押し付け、スイッチを入れた。
予期せぬ振動に薫は悲鳴を上げて、咲の喉奥で果てた。
咲は喉を鳴らし、薫の液を絞り上げた。穴で振動が続く中、そんな事をしていると薫が大きく痙攣し始めた。流石に可哀想になり玩具を抜き、口から解放してあげる。
薫が横に崩れ落ちた。小さな痙攣が続き、荒く息をしている。
咲は薫を優しく抱きしめて落ち着かせてあげる。徐々に落ち着いた薫は咲を抱きしめ返す。
お互いの温かさを感じて咲がウトウトし始めた頃に薫が起き上がった。
おもむろにワンピースを脱ぎ捨てた。
「あんなことされたら、雄になっちゃう」
声を低くして、そう言うと抵抗する間もなく、咲の喉元に噛みつき舌を這わす。
股の間に指を入れ、優しくかき上げるように擦ると舌を這わせた喉元がびくりと震える。
2本の指の先で交互に尖りを引っ掻く。咲の喉がのけぞる。
「逝った?」
「……逝ってない」
強がって嘘を言うところが可愛い。
「じゃあ、お尻ちょうだい」
先程、自分がしたようにお尻を突き出させる。まずは尻を揉み、柔らかい肌に吸い付き赤い痕を残し、歯型をつける。咲が痛みで声を上げた。
指を秘部に這わし、膣の入口に埋め込む。次は快感の声が上がる。指を抜き差ししながら、またお尻を味わい始めた。無数の赤い痕と歯型をつくり、鬱血した肌を舌先で舐める。満足したら尻の割れ目で蕾を探した。敏感な2箇所への刺激に咲の腰が跳ねる。
付き合い始めて数週間で、薫は咲の悦ぶ場所を1つ残らず把握し、咲のお尻は完全に開発し終わっていた。
その証拠に尻の穴で舌を小刻みに動かすと腰が逃げる。しかし、前の膣内にも指が入っているので上手くいかない。
舌を尻穴に入れて捲り上げるように何度も舐めると膣内が絞まる。指を穴に差し込むとさらに絞まった。
両手で2つの穴を交互に抜き差しする。咲は額をシーツに擦りつけ、よがっている。
「ごめんね。今日は顔を見ながら、したいから」
薫はそう言うとバイブを尻の穴に差し込んだ。何度か抜き差しするとスイッチを入れる。咲が小さく悲鳴を上げる。
その腰を引き寄せ、大きく脚を広げさせると助走をつけて膣に差し込んだ。大きな声が上がり、受け入れた場所がきつく絞まる。
「逝った?」
咲は震えながら首を振る。薫はそれを見て笑いを浮かべると容赦なく腰を打ち付けた。膣内全体がうねり、バイブの振動も伝わっている。
咲は休む間もなく何度も繰り返し仰け反り、膣内を痙攣させている。連続で絶頂している咲をさらに責め立てながら、覆いかぶさって顔の輪郭をなぞる様に舐める。
そして耳元で、様々な愛情表現を囁く。咲の喘ぎが大きくなり、膣内がこれ以上無く締まり、何度も収縮して薫の肉に抱きついてくる。
薫の肉棒が大きく脈打ち、最奥に押し付けた瞬間に白濁した液が弾けた。
*
「デート行けなくなっちゃったわね」
薫が呟く。窓の外は既に夕方。そして足が震えるほど満身創痍な2人はベッドに転がっている。
「いいよ。これからいくらでも行けるんだから」
咲はそう言うと、やっとで起き上がり、脱ぎ散らかした服を集めながら風呂場に向かっていった。後ろ姿で薫しか見れない場所に沢山の痕を残せたことが確認できた。
「本当に男前。わたしのマイノリティを歪めるほど男前な女に出会えるなんて。運命ってやつね~」
薫は大きく伸びをしながら、天井に向って独り言を呟いた。
「本当だね。可愛い“お姉さん”」
驚いて目を向けると、お風呂に向かったはずの咲が、水が入ったコップを2つ持ち笑っていた。
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