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寄り道屋台メシ!
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乗り合い馬車の停留所近くに馬車を停めてもらい、しばらく待機しているよう御者に伝えて馬車を降りようとすると、ミリアに止められた。
「クリステア様。寄り道なさるのなら、せめて袖や襟のレースを外して、ローブを羽織ってから出られてくださいね」
「え? ああ……そうね、ありがとう」
ミリアの指摘で慌ててつけ襟やつけ袖を取り外してミリアに渡した。
そうよね、制服はしかたないとしてもあからさまに高位の貴族とわかるような、ふんだんに使われたレースや宝石付きのボタンが使われた装飾は外しておかないと。
つけ襟やつけ袖などの装飾部分を外すと、パッと見はシンプルな制服に見えるはず。
まあ、近くで見ればどう見ても最高級の生地が使われているだとか、同色ながらもこれまた最高級の糸で細かな刺繍が施されているのがわかると思うのだけど、ローブを羽織ればそれもほとんどが隠れるので問題ない、はず。
マリエルちゃんも同様に装飾を外してインベントリに収納してからローブを羽織ると、ルビィがマリエルちゃんの足元にできた影に入りこんだ。
本人曰く、人混みの中では影に潜んでいた方が護衛しやすいそうだ。
「さて、準備できたことだし、いきましょうか」
「うむ」
「うん、いこう!」
私の言葉に黒銀と真白が素早く動き、馬車の扉を開けてエスコートしてくれた。
乗り合い馬車から降りてきた人や目的地行きの馬車を探す人などでごった返す中を黒銀たちに護られながらしばらく歩くと屋台がならぶ一角にたどり着いた。
「おおお……!」
そこには腹を空かせて戻り、何はともあれ腹を満たそうと肉にかぶりつく冒険者や旅人、出発前に食べ物を調達しようと保存食になりそうなものを買い求める人たちで活気付いていた。
そこかしこからジュウジュウと肉の焼ける匂いや、どこからともなくスープの香りが漂い、鼻をくすぐった。
さすがは王都の台所なだけあって、出店の数も半端ない。
貴族のこってりゴテゴテ料理と違って、屋台メシはシンプルに焼いて塩を振っただけのお肉とか、野菜をごろごろ煮込んだだけのスープとかそういうのが多いみたい。
その中でも工夫を凝らした店は人気がでるみたいで、そこかしこに人だかりのできている店があった。
「うわあ、いい匂い。どの店で買おうかしら」
小さくキュルキュルと鳴るお腹を宥めつつ、あちこちに視線を彷徨わせながらお店を物色する。
「そうですねぇ……クリステアさんのお口に合うかわかりませんけど、あの人だかりのお店はワイルドボアの串焼きで、あそこはキラーラビットの香草焼きが人気のお店ですね。あ、あそこはスープにコカトリスの胸肉が入ったちょっと贅沢なスープで人気ですよ」
く、詳しいな、マリエルちゃん。
さては頻繁に買い食いしてたわね⁉︎
しかしどれも美味しそう!
ひととおり買ってシェアして食べてみて、気に入った分は多めに買ってインベントリに収納しておくのも手よね。
「マリエルさん、まずはあのお店にいってみま……」
「おーっと、お嬢。そこよりもっとおすすめの店があるぜ?」
「えっ? あ、レ、レオ……むぐっ」
誰かが目当ての店を指した手を取り、私をくるりと反転させたので、一体何者かと見上げると、そこにいたのはレオン様だった。
思わず名前を呼びそうになってしまったので、咄嗟に口を噤むと、レオン様がニヤリと笑った。
「おう、ここじゃレオでいいぜ?」
「おいお前……主から手を離せ」
「くりすてあにさわるな!」
私の手を取ったのが誰かわかったからか、黒銀と真白が声を抑えてレオン様に抗議した。
大声を上げて悪目立ちすることがないよう、配慮できるようになったのはものすごい進歩だけど、聖獣の本能である独占欲だけは抑えられないみたい。
「へいへい。相変わらずだなお前ら。もう少し冷静に護れるようにならなきゃダメだぞ?」
レオン様が呆れながらパッと私の手を離すと、真白が私を抱き寄せながらレオン様を睨みつけた。
「うるさい。おまえにはかんけいない」
「その通りだ。おぬしこそ気安く主に触れるな」
黒銀はそう言いながら私がレオン様の視界に入らないよう前に出た。
んもう、二人とも白虎様たちやルビィ相手だとそうでもないのに、レオン様相手だとめちゃくちゃ警戒するのよね。
「もう。二人ともレオ……さんに失礼よ。すみません、二人が失礼な態度をとって」
「主に謝らせるとか護衛失格だぞ? なんてな。まあ、驚かせた俺が悪かったからな。気にしてない」
そう言ってレオン様は私にウインクした。
「ちょ、ク、クリステアさん! どなたですかこのイケメン⁉︎」
「え?」
マリエルちゃんが興奮気味に、でも人見知り発動してるのか小声で私に問いかけた。
あれ? マリエルちゃんはレオン様を知らなかったっけ?
入学式の時に……あ、あの時は護衛の格好だったし、普段は顔出ししてないもんね。
それに、今は街の風景に馴染ませるかのようにラフな格好だ。
仕事帰りの冒険者みたいな感じで格好いいし、馴染みすぎてて印象がガラッと違って見える。
「え、ええと……この方は……」
「お嬢の知り合いのレオだ。よろしくな」
「うわ、顔面がいい……じゃなくて、マ、マリエル・メメメイヤーです。よよよよろしくお願いしましゅ!」
噛んだ。
「ママリエル・メメメイヤー? 面白い名前だな」
「レオさん、マリエル・メイヤー様ですわ。少し緊張なさってるみたい」
「ふーん? お嬢の周りには面白いのが集まるなあ」
レオン様はそう言ってマリエルちゃんの足元を面白そうに見つめた。
……これ、もしかしなくてもルビィが影に潜んでるのに気付いてる……?
マリエルちゃんもレオン様の視線の先に気付いてあわわ……と挙動が怪しくなった。
「レ、レオさん? おすすめのお店ってどこですの?」
私が咄嗟に話を逸らすと、レオン様はああ、と顔を上げて私を見た。
「この先にある串焼き屋だ。最近ちょっと味付けを変えて人気になったんだ」
そう言って私たちを先導するように歩き始めた。
それ以上ルビィの気配には興味がない様子で、マリエルちゃんは「ふひぃ……焦ったぁ……」と力を抜きながらも、私の隣に並んでレオン様の後を追いかけた。
レオン様の後を追って少し歩くと、これまでとはちょっと変わった香りを感じ、隣にいたマリエルちゃんがハッとして顔を上げたと思うと鼻をすんすんとさせ、周囲の匂いを探るように嗅いた。
「……え? こ、この匂いはまさか……ッ⁉︎」
え? 何? このちょっと変わった、でもなんとなく覚えのある匂いにマリエルちゃんが強く反応してる⁉︎
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そうよね、制服はしかたないとしてもあからさまに高位の貴族とわかるような、ふんだんに使われたレースや宝石付きのボタンが使われた装飾は外しておかないと。
つけ襟やつけ袖などの装飾部分を外すと、パッと見はシンプルな制服に見えるはず。
まあ、近くで見ればどう見ても最高級の生地が使われているだとか、同色ながらもこれまた最高級の糸で細かな刺繍が施されているのがわかると思うのだけど、ローブを羽織ればそれもほとんどが隠れるので問題ない、はず。
マリエルちゃんも同様に装飾を外してインベントリに収納してからローブを羽織ると、ルビィがマリエルちゃんの足元にできた影に入りこんだ。
本人曰く、人混みの中では影に潜んでいた方が護衛しやすいそうだ。
「さて、準備できたことだし、いきましょうか」
「うむ」
「うん、いこう!」
私の言葉に黒銀と真白が素早く動き、馬車の扉を開けてエスコートしてくれた。
乗り合い馬車から降りてきた人や目的地行きの馬車を探す人などでごった返す中を黒銀たちに護られながらしばらく歩くと屋台がならぶ一角にたどり着いた。
「おおお……!」
そこには腹を空かせて戻り、何はともあれ腹を満たそうと肉にかぶりつく冒険者や旅人、出発前に食べ物を調達しようと保存食になりそうなものを買い求める人たちで活気付いていた。
そこかしこからジュウジュウと肉の焼ける匂いや、どこからともなくスープの香りが漂い、鼻をくすぐった。
さすがは王都の台所なだけあって、出店の数も半端ない。
貴族のこってりゴテゴテ料理と違って、屋台メシはシンプルに焼いて塩を振っただけのお肉とか、野菜をごろごろ煮込んだだけのスープとかそういうのが多いみたい。
その中でも工夫を凝らした店は人気がでるみたいで、そこかしこに人だかりのできている店があった。
「うわあ、いい匂い。どの店で買おうかしら」
小さくキュルキュルと鳴るお腹を宥めつつ、あちこちに視線を彷徨わせながらお店を物色する。
「そうですねぇ……クリステアさんのお口に合うかわかりませんけど、あの人だかりのお店はワイルドボアの串焼きで、あそこはキラーラビットの香草焼きが人気のお店ですね。あ、あそこはスープにコカトリスの胸肉が入ったちょっと贅沢なスープで人気ですよ」
く、詳しいな、マリエルちゃん。
さては頻繁に買い食いしてたわね⁉︎
しかしどれも美味しそう!
ひととおり買ってシェアして食べてみて、気に入った分は多めに買ってインベントリに収納しておくのも手よね。
「マリエルさん、まずはあのお店にいってみま……」
「おーっと、お嬢。そこよりもっとおすすめの店があるぜ?」
「えっ? あ、レ、レオ……むぐっ」
誰かが目当ての店を指した手を取り、私をくるりと反転させたので、一体何者かと見上げると、そこにいたのはレオン様だった。
思わず名前を呼びそうになってしまったので、咄嗟に口を噤むと、レオン様がニヤリと笑った。
「おう、ここじゃレオでいいぜ?」
「おいお前……主から手を離せ」
「くりすてあにさわるな!」
私の手を取ったのが誰かわかったからか、黒銀と真白が声を抑えてレオン様に抗議した。
大声を上げて悪目立ちすることがないよう、配慮できるようになったのはものすごい進歩だけど、聖獣の本能である独占欲だけは抑えられないみたい。
「へいへい。相変わらずだなお前ら。もう少し冷静に護れるようにならなきゃダメだぞ?」
レオン様が呆れながらパッと私の手を離すと、真白が私を抱き寄せながらレオン様を睨みつけた。
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「その通りだ。おぬしこそ気安く主に触れるな」
黒銀はそう言いながら私がレオン様の視界に入らないよう前に出た。
んもう、二人とも白虎様たちやルビィ相手だとそうでもないのに、レオン様相手だとめちゃくちゃ警戒するのよね。
「もう。二人ともレオ……さんに失礼よ。すみません、二人が失礼な態度をとって」
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そう言ってレオン様は私にウインクした。
「ちょ、ク、クリステアさん! どなたですかこのイケメン⁉︎」
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マリエルちゃんが興奮気味に、でも人見知り発動してるのか小声で私に問いかけた。
あれ? マリエルちゃんはレオン様を知らなかったっけ?
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仕事帰りの冒険者みたいな感じで格好いいし、馴染みすぎてて印象がガラッと違って見える。
「え、ええと……この方は……」
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「うわ、顔面がいい……じゃなくて、マ、マリエル・メメメイヤーです。よよよよろしくお願いしましゅ!」
噛んだ。
「ママリエル・メメメイヤー? 面白い名前だな」
「レオさん、マリエル・メイヤー様ですわ。少し緊張なさってるみたい」
「ふーん? お嬢の周りには面白いのが集まるなあ」
レオン様はそう言ってマリエルちゃんの足元を面白そうに見つめた。
……これ、もしかしなくてもルビィが影に潜んでるのに気付いてる……?
マリエルちゃんもレオン様の視線の先に気付いてあわわ……と挙動が怪しくなった。
「レ、レオさん? おすすめのお店ってどこですの?」
私が咄嗟に話を逸らすと、レオン様はああ、と顔を上げて私を見た。
「この先にある串焼き屋だ。最近ちょっと味付けを変えて人気になったんだ」
そう言って私たちを先導するように歩き始めた。
それ以上ルビィの気配には興味がない様子で、マリエルちゃんは「ふひぃ……焦ったぁ……」と力を抜きながらも、私の隣に並んでレオン様の後を追いかけた。
レオン様の後を追って少し歩くと、これまでとはちょっと変わった香りを感じ、隣にいたマリエルちゃんがハッとして顔を上げたと思うと鼻をすんすんとさせ、周囲の匂いを探るように嗅いた。
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