334 / 386
連載
進捗はいかが?
しおりを挟む
「……それで、進捗はいかがですの?」
午前の授業の終了後、アリシア様と私たちはカフェに移動して一緒にランチをとることにした。
アリシア様とは寮が違うので、昼休みか放課後に情報交換するしかないからね。
「ええと、先日実家からサモナール国に関する資料が届きまして、それらを元にいくつか試作はしてみたのですけれど……」
「まあ! もう試作まで⁉︎」
アリシア様は私の言葉に驚いていた。
そういえばアリシア様も情報収集を手伝ってくださるのだから、試食に参加していただくべきだった。しまったなぁ。
「さすがはエリスフィード公爵家……迅速な情報収集と分析だけでなく試作まで……その実行力、私も見習わなくてはですわ……!」
「いえあの、殿下から依頼される前から父もそのつもりで動いていたみたいですから、それで早かっただけですわ」
悔しそうにしているアリシア様に慌てて説明すると、ハッと我に返ったアリシア様が恥ずかしそうに俯いた。
「も、申し訳ありませんわ、エリスフィード公爵家には負けてはならないと物心つく前から母に教え込まれていたものですから……つい」
眉を八の字にして謝罪するアリシア様。
アリシア様のお母様はエリスフィード家に何か恨みでもあるんですか? ……などと口が裂けても言えないけれど。
アリシア様が入学当初から敵対心バリバリだったのは、レイモンド王太子殿下の婚約者候補云々以外にお母様が原因の一端でもあるような……
今度実家に帰った時にでもお母様に聞いてみようかしら。
「こちらこそ、アリシア様にもご協力いただいているのに、黙って進めてしまって申し訳ないですわ」
私が謝罪すると、アリシア様は顔を横に振った。
「いいえ、それはお気になさらないで。王族に出す料理のレシピですもの。敵対している侯爵家の者に教えて情報が外に流れるのを危惧しないほうがおかしいですわ。もちろん、私はそんなことをするつもりはまったくありませんけれど……」
「そんな! 私はアリシア様がそんなことしたりするような方だと思っていませんわ! だって、お友達でしょう⁉︎」
何なら、試作呼ぶの忘れてた! やっべー! とすら思ってました!
情報漏洩とかそんなこと微塵も考えてませんでした!
「まあ……うふふ。ありがとうございますわ。そうね、お友達ですもの。そんなことしませんわ」
アリシア様は私の「お友達」発言に目を見開いたと思えば、すぐに頬を薔薇色に染めてはにかむように微笑んだ。
か……可愛いぃ!
「か、かわぁ……」
マリエルちゃん、最近心の声が漏れすぎよ!
全面的に同意するけど!
「そんなお友達のクリステア様に、これをお渡ししますわ。もう遅いかもしれませんけれど……」
そう言ってアリシア様が私に差し出したのは紙の束だった。
「これは……?」
「図書館で私なりに調べてみたものですわ。過去に留学していたサモナール国の留学生と我が国の生徒との交流を記したものが資料として残されていましたの。残念ながらそれは持ち出し禁止でしたので、その中から使えそうな内容を抜き出して書き写したのですわ」
「アリシア様……!」
受け取った紙の束は結構な厚みだから、かなりの時間をかけてくれたに違いない。
それなのに、私たちはのんびり試食していたのだ……うわあ、罪悪感半端ない!
「ありがとうございます! こんなに頑張ってくださったアリシア様にも是非試食していただきたいですわ! 明日の昼食はサロン棟で試食会をいたしましょう!」
私が両手をガシッと掴んで迫ると、アリシア様はタジタジになって「え……ええ」と答えてくださった。
よし、明日のお昼は試食会だ!
「あの、クリステア様?」
「はい、なんでしょう?」
私がにこやかに答えると、アリシア様がおずおずと言った様子で言った。
「試食会となれば、私ではなくレイモンド王太子殿下やノーマン様にもご試食いただくべきでは? 私、殿下を差し置いて先にいただくだなんてできませんわ」
「あ……ソ、ソウデスヨネー?」
そ、そうか、そうだよね。
殿下やお兄様を無視するわけにはいかないかー……呼ぶしかないよね。
……まさか「カレーを出せ!」とか言わないよね、あの殿下。
その時はきっぱりと「我が家秘伝のレシピなので宮廷料理人に渡せません!」って突っぱねるしかないか。
以前、レイモンド王太子殿下から噂を聞いた陛下がお父様にカレーのレシピが欲しいと打診したことがあったそうだけど「我が家の秘伝ですので渡せませんな、はっはっは」とすげなく答えてやったとお父様がドヤってたもんね。だから私も突っぱねて、ヨシ!
私がうんうん、と納得していると、今度はアリシア様が私の手をギュッと握り、微笑んだ。
「直接ご招待いただきましたし、私への招待状は不要ですが、殿下への招待状は急いで出してくださいね? お親しいからといって礼を欠いてはいけませんよ、クリステア様?」
「は……はひ」
にこやかに圧をかけられた私はすぐに正式な招待状を書いて出すことを約束させられた。
アリシア様は王族への敬意を忘れず臣下として礼儀正しく接するべきだと考えて、厳しく自分を律しているみたいね。
ラノベとかでよくある、殿下に馴れ馴れしい悪役令嬢とかと違ってその点は好ましく思えるのだけれど、婚約者候補を狙っているのなら、もう少し押せ押せでもいいと思うんだけどな。
「クリステア様! 何をぼんやりしていらっしゃるの⁉︎ 時間は有限でしてよ、お早く行動なさって!」
「は、はいぃ!」
そんなわけで、午後から選択授業を取っていたアリシア様と別れた私は、翌日の試食会に向けてサロン棟の手配や追加のスパイスの調合やお兄様たちに招待状を書いたりと奔走したのだった。
---------------------------
いつもコメントandエールポチッとありがとうございます!
執筆の励みになっております!
午前の授業の終了後、アリシア様と私たちはカフェに移動して一緒にランチをとることにした。
アリシア様とは寮が違うので、昼休みか放課後に情報交換するしかないからね。
「ええと、先日実家からサモナール国に関する資料が届きまして、それらを元にいくつか試作はしてみたのですけれど……」
「まあ! もう試作まで⁉︎」
アリシア様は私の言葉に驚いていた。
そういえばアリシア様も情報収集を手伝ってくださるのだから、試食に参加していただくべきだった。しまったなぁ。
「さすがはエリスフィード公爵家……迅速な情報収集と分析だけでなく試作まで……その実行力、私も見習わなくてはですわ……!」
「いえあの、殿下から依頼される前から父もそのつもりで動いていたみたいですから、それで早かっただけですわ」
悔しそうにしているアリシア様に慌てて説明すると、ハッと我に返ったアリシア様が恥ずかしそうに俯いた。
「も、申し訳ありませんわ、エリスフィード公爵家には負けてはならないと物心つく前から母に教え込まれていたものですから……つい」
眉を八の字にして謝罪するアリシア様。
アリシア様のお母様はエリスフィード家に何か恨みでもあるんですか? ……などと口が裂けても言えないけれど。
アリシア様が入学当初から敵対心バリバリだったのは、レイモンド王太子殿下の婚約者候補云々以外にお母様が原因の一端でもあるような……
今度実家に帰った時にでもお母様に聞いてみようかしら。
「こちらこそ、アリシア様にもご協力いただいているのに、黙って進めてしまって申し訳ないですわ」
私が謝罪すると、アリシア様は顔を横に振った。
「いいえ、それはお気になさらないで。王族に出す料理のレシピですもの。敵対している侯爵家の者に教えて情報が外に流れるのを危惧しないほうがおかしいですわ。もちろん、私はそんなことをするつもりはまったくありませんけれど……」
「そんな! 私はアリシア様がそんなことしたりするような方だと思っていませんわ! だって、お友達でしょう⁉︎」
何なら、試作呼ぶの忘れてた! やっべー! とすら思ってました!
情報漏洩とかそんなこと微塵も考えてませんでした!
「まあ……うふふ。ありがとうございますわ。そうね、お友達ですもの。そんなことしませんわ」
アリシア様は私の「お友達」発言に目を見開いたと思えば、すぐに頬を薔薇色に染めてはにかむように微笑んだ。
か……可愛いぃ!
「か、かわぁ……」
マリエルちゃん、最近心の声が漏れすぎよ!
全面的に同意するけど!
「そんなお友達のクリステア様に、これをお渡ししますわ。もう遅いかもしれませんけれど……」
そう言ってアリシア様が私に差し出したのは紙の束だった。
「これは……?」
「図書館で私なりに調べてみたものですわ。過去に留学していたサモナール国の留学生と我が国の生徒との交流を記したものが資料として残されていましたの。残念ながらそれは持ち出し禁止でしたので、その中から使えそうな内容を抜き出して書き写したのですわ」
「アリシア様……!」
受け取った紙の束は結構な厚みだから、かなりの時間をかけてくれたに違いない。
それなのに、私たちはのんびり試食していたのだ……うわあ、罪悪感半端ない!
「ありがとうございます! こんなに頑張ってくださったアリシア様にも是非試食していただきたいですわ! 明日の昼食はサロン棟で試食会をいたしましょう!」
私が両手をガシッと掴んで迫ると、アリシア様はタジタジになって「え……ええ」と答えてくださった。
よし、明日のお昼は試食会だ!
「あの、クリステア様?」
「はい、なんでしょう?」
私がにこやかに答えると、アリシア様がおずおずと言った様子で言った。
「試食会となれば、私ではなくレイモンド王太子殿下やノーマン様にもご試食いただくべきでは? 私、殿下を差し置いて先にいただくだなんてできませんわ」
「あ……ソ、ソウデスヨネー?」
そ、そうか、そうだよね。
殿下やお兄様を無視するわけにはいかないかー……呼ぶしかないよね。
……まさか「カレーを出せ!」とか言わないよね、あの殿下。
その時はきっぱりと「我が家秘伝のレシピなので宮廷料理人に渡せません!」って突っぱねるしかないか。
以前、レイモンド王太子殿下から噂を聞いた陛下がお父様にカレーのレシピが欲しいと打診したことがあったそうだけど「我が家の秘伝ですので渡せませんな、はっはっは」とすげなく答えてやったとお父様がドヤってたもんね。だから私も突っぱねて、ヨシ!
私がうんうん、と納得していると、今度はアリシア様が私の手をギュッと握り、微笑んだ。
「直接ご招待いただきましたし、私への招待状は不要ですが、殿下への招待状は急いで出してくださいね? お親しいからといって礼を欠いてはいけませんよ、クリステア様?」
「は……はひ」
にこやかに圧をかけられた私はすぐに正式な招待状を書いて出すことを約束させられた。
アリシア様は王族への敬意を忘れず臣下として礼儀正しく接するべきだと考えて、厳しく自分を律しているみたいね。
ラノベとかでよくある、殿下に馴れ馴れしい悪役令嬢とかと違ってその点は好ましく思えるのだけれど、婚約者候補を狙っているのなら、もう少し押せ押せでもいいと思うんだけどな。
「クリステア様! 何をぼんやりしていらっしゃるの⁉︎ 時間は有限でしてよ、お早く行動なさって!」
「は、はいぃ!」
そんなわけで、午後から選択授業を取っていたアリシア様と別れた私は、翌日の試食会に向けてサロン棟の手配や追加のスパイスの調合やお兄様たちに招待状を書いたりと奔走したのだった。
---------------------------
いつもコメントandエールポチッとありがとうございます!
執筆の励みになっております!
200
お気に入りに追加
14,173
あなたにおすすめの小説
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
生前SEやってた俺は異世界で…
大樹寺(だいじゅうじ) ひばごん
ファンタジー
旧タイトル 前世の職業で異世界無双~生前SEやってた俺は、異世界で天才魔道士と呼ばれています~
※書籍化に伴い、タイトル変更しました。
書籍化情報 イラストレーター SamuraiG さん
第一巻発売日 2017/02/21 ※場所によっては2、3日のずれがあるそうです。
職業・SE(システム・エンジニア)。年齢38歳。独身。
死因、過労と不摂生による急性心不全……
そうあの日、俺は確かに会社で倒れて死んだはずだった……
なのに、気が付けば何故か中世ヨーロッパ風の異世界で文字通り第二の人生を歩んでいた。
俺は一念発起し、あくせく働く事の無い今度こそゆったりした人生を生きるのだと決意した!!
忙しさのあまり過労死してしまったおっさんの、異世界まったりライフファンタジーです。
※2017/02/06
書籍化に伴い、該当部分(プロローグから17話まで)の掲載を取り下げました。
該当部分に関しましては、後日ダイジェストという形で再掲載を予定しています。
2017/02/07
書籍一巻該当部分のダイジェストを公開しました。
2017/03/18
「前世の職業で異世界無双~生前SEやってた俺は、異世界で天才魔道士と呼ばれています~」の原文を撤去。
新しく別ページにて管理しています。http://www.alphapolis.co.jp/content/cover/258103414/
気になる方がいましたら、作者のwebコンテンツからどうぞ。
読んで下っている方々にはご迷惑を掛けると思いますが、ご了承下さい。
「デブは出て行け!」と追放されたので、チートスキル【マイホーム】で異世界生活を満喫します。
亜綺羅もも
ファンタジー
旧題:「デブは出て行け!」と追放されたので、チートスキル【マイホーム】で異世界生活を満喫します。今更戻って来いと言われても旦那が許してくれません!
いきなり異世界に召喚された江藤里奈(18)。
突然のことに戸惑っていたが、彼女と一緒に召喚された結城姫奈の顔を見て愕然とする。
里奈は姫奈にイジメられて引きこもりをしていたのだ。
そんな二人と同じく召喚された下柳勝也。
三人はメロディア国王から魔族王を倒してほしいと相談される。
だがその話し合いの最中、里奈のことをとことんまでバカにする姫奈。
とうとう周囲の人間も里奈のことをバカにし始め、極めつけには彼女のスキルが【マイホーム】という名前だったことで完全に見下されるのであった。
いたたまれなくなった里奈はその場を飛び出し、目的もなく町の外を歩く。
町の住人が近寄ってはいけないという崖があり、里奈はそこに行きついた時、不意に落下してしまう。
落下した先には邪龍ヴォイドドラゴンがおり、彼は里奈のことを助けてくれる。
そこからどうするか迷っていた里奈は、スキルである【マイホーム】を使用してみることにした。
すると【マイホーム】にはとんでもない能力が秘められていることが判明し、彼女の人生が大きく変化していくのであった。
ヴォイドドラゴンは里奈からイドというあだ名をつけられ彼女と一緒に生活をし、そして里奈の旦那となる。
姫奈は冒険に出るも、自身の力を過信しすぎて大ピンチに陥っていた。
そんなある日、現在の里奈の話を聞いた姫奈は、彼女のもとに押しかけるのであった……
これは里奈がイドとのんびり幸せに暮らしていく、そんな物語。
※ざまぁまで時間かかります。
ファンタジー部門ランキング一位
HOTランキング 一位
総合ランキング一位
ありがとうございます!
ここは私の邸です。そろそろ出て行ってくれます?
藍川みいな
恋愛
「マリッサ、すまないが婚約は破棄させてもらう。俺は、運命の人を見つけたんだ!」
9年間婚約していた、デリオル様に婚約を破棄されました。運命の人とは、私の義妹のロクサーヌのようです。
そもそもデリオル様に好意を持っていないので、婚約破棄はかまいませんが、あなたには莫大な慰謝料を請求させていただきますし、借金の全額返済もしていただきます。それに、あなたが選んだロクサーヌは、令嬢ではありません。
幼い頃に両親を亡くした私は、8歳で侯爵になった。この国では、爵位を継いだ者には18歳まで後見人が必要で、ロクサーヌの父で私の叔父ドナルドが後見人として侯爵代理になった。
叔父は私を冷遇し、自分が侯爵のように振る舞って来ましたが、もうすぐ私は18歳。全てを返していただきます!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
子持ち主婦がメイドイビリ好きの悪役令嬢に転生して育児スキルをフル活用したら、乙女ゲームの世界が変わりました
あさひな
ファンタジー
二児の子供がいるワーキングマザーの私。仕事、家事、育児に忙殺され、すっかりくたびれた中年女になり果てていた私は、ある日事故により異世界転生を果たす。
転生先は、前世とは縁遠い公爵令嬢「イザベル・フォン・アルノー」だったが……まさかの乙女ゲームの悪役令嬢!?
しかも乙女ゲームの内容が全く思い出せないなんて、あんまりでしょ!!
破滅フラグ(攻略対象者)から逃げるために修道院に逃げ込んだら、子供達の扱いに慣れているからと孤児達の世話役を任命されました。
そりゃあ、前世は二児の母親だったので、育児は身に染み付いてますが、まさかそれがチートになるなんて!
しかも育児知識をフル活用していたら、なんだか王太子に気に入られて婚約者に選ばれてしまいました。
攻略対象者から逃げるはずが、こんな事になるなんて……!
「貴女の心は、美しい」
「ベルは、僕だけの義妹」
「この力を、君に捧げる」
王太子や他の攻略対象者から執着されたり溺愛されながら、私は現世の運命に飲み込まれて行くーー。
※なろう(現在非公開)とカクヨムで一部掲載中
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。