332 / 386
連載
試作その三
しおりを挟む
皆を談話室に移動するように促し、私とミリアだけ厨房に戻った。
「クリステア様、湯を沸かしますので少しお待ちいただけますか?」
ミリアがテキパキとやかんを手に取るのを静止する。
「あ、温め用のお湯とは別に水とミルクを合わせて温めてもらえるかしら?」
「え……あ、はい。かしこまりました」
ミリアは私の言葉で何をしたいのかわかったのか、心得たとばかりに片手鍋を手に冷蔵室へミルクを取りに向かった。
さすがミリア。
ミリアが茶器の準備をしている間にインベントリからスパイスを取り出す。
「あら、ミルクティーを淹れるのではないのですか? ……あ、お茶菓子に使うのですか?」
ミリアが沸かしたお湯をカップやポットに注ぎ入れて温めながら私の手元を見てこてん、と首を傾げた。
「ううん、お菓子じゃなくてミルクティーに入れるのよ」
私は調合したスパイスとは別にいくつかのスパイスを取り出していた。
ええと、淹れ方は色々あるけど、簡単なやつにしておこうかな。
水とミルクを合わせて温めた小鍋に、前世のアッサムに似た茶葉を放り込む。
それから、スパイス。
取り出していたのはガラムマサラにカルダモン、クローブ、シナモンスティック。
どれも粉状にしておいたものだ。
それらも小鍋に加えて蜂蜜で甘めに仕上げる。
スプーンで少し味見。
……うん、美味しくできた。
ミリアにも味見してもらう。
「まあ! いつものミルクティーが複雑な香りと味に……! これ、美味しいです!」
うむ、お茶マスターのミリアの合格点が出たのでよしとする。
「これを茶漉しで漉して……と」
温めておいたポットの中のお湯を捨て、茶漉しをセットして鍋の中身を注ぎ入れた。
「さあ、温かいうちに持っていきましょう」
「はい! 私がすぐに運びますので、クリステア様は先に談話室へどうぞ」
人数分のカップの中のお湯を捨てながらミリアが言うので、ここはまかせて皆が待つ談話室に向かった。
「あ、クリステアさん! あれ? お茶は……」
真白が黒銀との間に空けているスペースをペシペシと叩くので苦笑しつつもそこへ座る。
「すぐにミリアが運んでくるわ。それで、今のところ試作した品は使えると思う?」
「もちろんですよ! どれもなつかし……いえ、斬新で美味しかったです!」
マリエルちゃんが懐かしいと言いかけて慌てて訂正しつつも絶賛してくれた。
前世では食べ慣れた味でも、ドリスタン王国では食べたことないものね。
「おお、どれも食べたことない味で美味かったぜ。あとは、ボリュームと肉の量だな」
白虎様もにこやかに感想を述べつつも注文をつけてきた。
あー、あれじゃ食べ足りなかったって顔をしてるよ。
いやあれは試食だって言ったよね?
それにボリュームと肉の量って……結局のところ肉が足りないってことよね?
「主に文句があるなら、我が相手になるが?」
「くりすてあのごはんにけちつけるならたべさせないけど?」
ええと、私の左右で地味に威圧かけるのやめてほしい。
私は二人の魔力に慣れてるからいいけど、マリエルちゃんが「ひえっ」って怯えてるじゃないの。
「おっと、わりぃ。ケチつける気はないって。美味いのに食べらんねぇのはお預けみたいじゃん?」
「む、それはまあ……」
「たしかに」
こらこら、手のひらくるっとして白虎様に同意しないの君たち!
「トラ、あれは試作であり試食だとわかっているだろう。それに、美味いものを少しだけいただくほうが印象に残ることもあるのだ。提供する量も考慮に入れるべきだろう」
「へーい」
セイが嗜めると、白虎様はさして反省してもいない風に返事をした。これは懲りてないな?
しかし、セイの言い分ももっともかもしれない。美味しいものが少しだけ食べて「もっと食べたい!」と思うほうが後々印象に残りやすいかも。
聖獣の皆様がたくさん食べるせいもあって、いつも大衆食堂レベルに大盛りだもんね。
盛り付けも合わせて提供する量も料理長に相談してみなきゃ。
いいアドバイスをもらったわ。
「お待たせいたしました」
ミリアがワゴンを押して入ってくると、独特の香りが漂ってきた。
「あ、これって……?」
さすがマリエルちゃんは気づいたみたいね。
ミリアが全員にサーブするのを待って、皆に紹介した。
「これが試作第三弾。チャイよ」
「やっぱり!」
私の言葉にマリエルちゃんが破顔した。
お、マリエルちゃんはチャイ好きなのかな?
「これは、さっき調合したガラムマサラにカルダモン、クローブ、シナモンを合わせてミルクティーに混ぜたものなの。独特の味と香りが特徴で慣れると病みつきになるわよ」
私の説明を聞きながら皆がチャイを口にした。
「うわあ、美味しい! ガラムマサラでチャイが作れるんですね! カレーに入れるものだと思ってました!」
「ガラムマサラのスパイスはマサラチャイのスパイスと同じようなものが使われているのよ。だから、手軽にチャイが作れるってわけ。これにすりおろした生姜を入れてもいいけど、今回は甘めのレシピにしてみたわ」
だから、前世ではよく作っていたのよね。
カレー以外にも使うので、ガラムマサラは切らさないようにしていたっけ。
「へえぇ! 知らなかったですー」
マリエルちゃんは嬉しそうにごくごくとチャイを飲んでいた。
マリエルちゃんは抹茶ラテも好きだし、ミルク系のお茶が好みみたいね。
「我には少し甘いようだが、この香りは癖になりそうだ」
「おれ、これだいすきー!」
黒銀にはちょっと甘すぎたみたいだけど概ね好評、真白は甘いの好きだからスパイスの風味が問題なければ好みの味だと思ったわ。
セイや白虎様はヤハトゥールのお茶を飲み慣れているからか、ミルク系のお茶は少し苦手みたい。でも、面白い味だって楽しんでいたから大丈夫かな?
ミリアも淹れ方を覚えたので今後はスパイスさえあれば自分だけでも淹れられます! と言ってくれたので王宮では指導役になってもらうとしよう。さすミリ!
皆とチャイをいただきながら試作の感想を述べ合ってから、残りの試作は明日に持ち越すことにして私たちはおやすみの挨拶をし、それぞれ自室に戻ったのだった。
---------------------------
いつもコメントandエールポチッとありがとうございます!
執筆の励みになっておりますー!
ありがたやー!(≧∀≦)
「クリステア様、湯を沸かしますので少しお待ちいただけますか?」
ミリアがテキパキとやかんを手に取るのを静止する。
「あ、温め用のお湯とは別に水とミルクを合わせて温めてもらえるかしら?」
「え……あ、はい。かしこまりました」
ミリアは私の言葉で何をしたいのかわかったのか、心得たとばかりに片手鍋を手に冷蔵室へミルクを取りに向かった。
さすがミリア。
ミリアが茶器の準備をしている間にインベントリからスパイスを取り出す。
「あら、ミルクティーを淹れるのではないのですか? ……あ、お茶菓子に使うのですか?」
ミリアが沸かしたお湯をカップやポットに注ぎ入れて温めながら私の手元を見てこてん、と首を傾げた。
「ううん、お菓子じゃなくてミルクティーに入れるのよ」
私は調合したスパイスとは別にいくつかのスパイスを取り出していた。
ええと、淹れ方は色々あるけど、簡単なやつにしておこうかな。
水とミルクを合わせて温めた小鍋に、前世のアッサムに似た茶葉を放り込む。
それから、スパイス。
取り出していたのはガラムマサラにカルダモン、クローブ、シナモンスティック。
どれも粉状にしておいたものだ。
それらも小鍋に加えて蜂蜜で甘めに仕上げる。
スプーンで少し味見。
……うん、美味しくできた。
ミリアにも味見してもらう。
「まあ! いつものミルクティーが複雑な香りと味に……! これ、美味しいです!」
うむ、お茶マスターのミリアの合格点が出たのでよしとする。
「これを茶漉しで漉して……と」
温めておいたポットの中のお湯を捨て、茶漉しをセットして鍋の中身を注ぎ入れた。
「さあ、温かいうちに持っていきましょう」
「はい! 私がすぐに運びますので、クリステア様は先に談話室へどうぞ」
人数分のカップの中のお湯を捨てながらミリアが言うので、ここはまかせて皆が待つ談話室に向かった。
「あ、クリステアさん! あれ? お茶は……」
真白が黒銀との間に空けているスペースをペシペシと叩くので苦笑しつつもそこへ座る。
「すぐにミリアが運んでくるわ。それで、今のところ試作した品は使えると思う?」
「もちろんですよ! どれもなつかし……いえ、斬新で美味しかったです!」
マリエルちゃんが懐かしいと言いかけて慌てて訂正しつつも絶賛してくれた。
前世では食べ慣れた味でも、ドリスタン王国では食べたことないものね。
「おお、どれも食べたことない味で美味かったぜ。あとは、ボリュームと肉の量だな」
白虎様もにこやかに感想を述べつつも注文をつけてきた。
あー、あれじゃ食べ足りなかったって顔をしてるよ。
いやあれは試食だって言ったよね?
それにボリュームと肉の量って……結局のところ肉が足りないってことよね?
「主に文句があるなら、我が相手になるが?」
「くりすてあのごはんにけちつけるならたべさせないけど?」
ええと、私の左右で地味に威圧かけるのやめてほしい。
私は二人の魔力に慣れてるからいいけど、マリエルちゃんが「ひえっ」って怯えてるじゃないの。
「おっと、わりぃ。ケチつける気はないって。美味いのに食べらんねぇのはお預けみたいじゃん?」
「む、それはまあ……」
「たしかに」
こらこら、手のひらくるっとして白虎様に同意しないの君たち!
「トラ、あれは試作であり試食だとわかっているだろう。それに、美味いものを少しだけいただくほうが印象に残ることもあるのだ。提供する量も考慮に入れるべきだろう」
「へーい」
セイが嗜めると、白虎様はさして反省してもいない風に返事をした。これは懲りてないな?
しかし、セイの言い分ももっともかもしれない。美味しいものが少しだけ食べて「もっと食べたい!」と思うほうが後々印象に残りやすいかも。
聖獣の皆様がたくさん食べるせいもあって、いつも大衆食堂レベルに大盛りだもんね。
盛り付けも合わせて提供する量も料理長に相談してみなきゃ。
いいアドバイスをもらったわ。
「お待たせいたしました」
ミリアがワゴンを押して入ってくると、独特の香りが漂ってきた。
「あ、これって……?」
さすがマリエルちゃんは気づいたみたいね。
ミリアが全員にサーブするのを待って、皆に紹介した。
「これが試作第三弾。チャイよ」
「やっぱり!」
私の言葉にマリエルちゃんが破顔した。
お、マリエルちゃんはチャイ好きなのかな?
「これは、さっき調合したガラムマサラにカルダモン、クローブ、シナモンを合わせてミルクティーに混ぜたものなの。独特の味と香りが特徴で慣れると病みつきになるわよ」
私の説明を聞きながら皆がチャイを口にした。
「うわあ、美味しい! ガラムマサラでチャイが作れるんですね! カレーに入れるものだと思ってました!」
「ガラムマサラのスパイスはマサラチャイのスパイスと同じようなものが使われているのよ。だから、手軽にチャイが作れるってわけ。これにすりおろした生姜を入れてもいいけど、今回は甘めのレシピにしてみたわ」
だから、前世ではよく作っていたのよね。
カレー以外にも使うので、ガラムマサラは切らさないようにしていたっけ。
「へえぇ! 知らなかったですー」
マリエルちゃんは嬉しそうにごくごくとチャイを飲んでいた。
マリエルちゃんは抹茶ラテも好きだし、ミルク系のお茶が好みみたいね。
「我には少し甘いようだが、この香りは癖になりそうだ」
「おれ、これだいすきー!」
黒銀にはちょっと甘すぎたみたいだけど概ね好評、真白は甘いの好きだからスパイスの風味が問題なければ好みの味だと思ったわ。
セイや白虎様はヤハトゥールのお茶を飲み慣れているからか、ミルク系のお茶は少し苦手みたい。でも、面白い味だって楽しんでいたから大丈夫かな?
ミリアも淹れ方を覚えたので今後はスパイスさえあれば自分だけでも淹れられます! と言ってくれたので王宮では指導役になってもらうとしよう。さすミリ!
皆とチャイをいただきながら試作の感想を述べ合ってから、残りの試作は明日に持ち越すことにして私たちはおやすみの挨拶をし、それぞれ自室に戻ったのだった。
---------------------------
いつもコメントandエールポチッとありがとうございます!
執筆の励みになっておりますー!
ありがたやー!(≧∀≦)
196
お気に入りに追加
14,173
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。

何でも奪っていく妹が森まで押しかけてきた ~今更私の言ったことを理解しても、もう遅い~
秋鷺 照
ファンタジー
「お姉さま、それちょうだい!」
妹のアリアにそう言われ奪われ続け、果ては婚約者まで奪われたロメリアは、首でも吊ろうかと思いながら森の奥深くへ歩いて行く。そうしてたどり着いてしまった森の深層には屋敷があった。
ロメリアは屋敷の主に見初められ、捕らえられてしまう。
どうやって逃げ出そう……悩んでいるところに、妹が押しかけてきた。

魔道具作ってたら断罪回避できてたわw
かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます!
って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑)
フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。

卒業パーティーで魅了されている連中がいたから、助けてやった。えっ、どうやって?帝国真拳奥義を使ってな
しげむろ ゆうき
恋愛
卒業パーティーに呼ばれた俺はピンク頭に魅了された連中に気づく
しかも、魅了された連中は令嬢に向かって婚約破棄をするだの色々と暴言を吐いたのだ
おそらく本意ではないのだろうと思った俺はそいつらを助けることにしたのだ

大聖女の姉と大聖者の兄の元に生まれた良くも悪くも普通の姫君、二人の絞りカスだと影で嘲笑されていたが実は一番神に祝福された存在だと発覚する。
下菊みこと
ファンタジー
絞りカスと言われて傷付き続けた姫君、それでも姉と兄が好きらしい。
ティモールとマルタは父王に詰め寄られる。結界と祝福が弱まっていると。しかしそれは当然だった。本当に神から愛されているのは、大聖女のマルタでも大聖者のティモールでもなく、平凡な妹リリィなのだから。
小説家になろう様でも投稿しています。

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

醜さを理由に毒を盛られたけど、何だか綺麗になってない?
京月
恋愛
エリーナは生まれつき体に無数の痣があった。
顔にまで広がった痣のせいで周囲から醜いと蔑まれる日々。
貴族令嬢のため婚約をしたが、婚約者から笑顔を向けられたことなど一度もなかった。
「君はあまりにも醜い。僕の幸せのために死んでくれ」
毒を盛られ、体中に走る激痛。
痛みが引いた後起きてみると…。
「あれ?私綺麗になってない?」
※前編、中編、後編の3話完結
作成済み。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。