318 / 386
連載
【番外編/モブ視点】とある子爵令嬢の悩める取り巻き生活2
しおりを挟む
フランシーヌ様のお茶会から数日後、トリクシー様からついにクリステア様が動いたと情報が入った。
毎回、彼女がどうやって情報を得ているのか不思議に思っていたのだけれど、商会の子や平民の生徒から情報を買っているのだと聞いた。
それはもはや噂好きの域を超えているのでは……?
そんなトリクシー様から半強制的にお茶会に呼び出された。
あの時の会話からして今回の呼び出しは嫌な予感しかしないのだけれど……
しかし、トリクシー様より弱い立場にある私は断れるはずもなく、せめて目立たない席に座ってことの成り行きを見守ることにしたのだった。
「皆様もお聞きになったかと思われますが、ついにアリシア様がクリステア様に敗北し、あろうことか敵方であったクリステア様の傘下に入るようですわよ」
トリクシー様のお言葉に皆様がざわめいた。
え、アリシア様が……?
いくら敗北したとはいえ、敵とも言うべきご令嬢の下に付くとかありえるのかしら⁉︎
ご実家はエリスフィード家の対立派閥だったはずだから、そんなことをしたら大変なことになるのでは?
それとも、グルージア侯爵家がエリスフィード公爵家に屈した?
色々な憶測が飛び交う中、トリクシー様が得意げな表情を浮かべて「お静かに」と声をかけたことで室内は一瞬でシン、と静まりかえった。
「先日、クリステア様とアリシア様が挨拶を交わし、親しげに談笑しながら教室に移動している姿を目撃したと報告がありましたの。その際、クリステア様がアリシア様をお茶会に招待すると約束していたようだとも……」
トリクシー様はそこまで話すと、はあ……とわざとらしくため息を吐いてからティーカップを手に取った。
トリクシー様がゆっくり紅茶を飲むのを皆が焦れながらも黙って見守っていると、ティーカップをソーサーに置いて私たちににっこりと笑った。
「ですから私、アリシア様の取り巻きのご令嬢たちにこれからはアリシア様のお側にいてもいいことなんて何もないこと、しばらくは距離を置かれて、ご家族に今後の身の振り方をご相談なさったほうがよろしくてよ、と匿名で忠告して差し上げましたの」
え……それって、要はアリシア様から離れて孤立させなさいって遠回しに言ってるよね?
「取り巻きの皆様は迷っていらっしゃるようでしたけれど、遠からずこちらの忠告に従うことになるでしょうね」
ニヤリと口角を上げて笑うトリクシー様の目は笑っていなかったので、とても怖かった。
「アリシア様は取り巻きが離れ次第、王太子殿下の婚約者として相応しくないと自覚していただくとして、クリステア様には近いうちに他の殿方に目を向けていただけるように微力ながら出会いの場を提供して差し上げようと思いますの。確か、ガドリー家やボートヴィル家がエリスフィード公爵家との繋がりを強く求めているとのことでしたから、さりげなくクリステア様のお茶会の話題を出して、ついにクリステア様の社交が始まったようだとお話すると良いでしょうね」
トリクシー様がそう言ってちらりと見た先には二学年下のご令嬢たちがいて、その視線にビクッとしていた。
確か……ガドリー家のご子息であるトリニアン様が彼女たちと同学年だったはず。
「ねえ、貴女たち。悩める彼らが有益な情報を得られるよう、ほんの少し、ええほんの少しだけ。彼らの近くでクリステア様のお茶会の話をするだけでいいの。それだけで彼らは自分たちがどう動くべきか考えるはずよ? 貴女たちはただ、彼らに聞こえるところでおしゃべりするだけ。ね、簡単でしょう?」
トリクシー様がニィッと口角を上げ、首を傾げて言うと、話しかけられたご令嬢たちは「え、ええ。それくらいなら……」と頷いた。
というか、頷かないといけないような空気だったので彼女たちもそうする以外どうしようもなかったと思う。
他の皆は、自分たちに役目がこないよう、祈るように彼女たちから目を逸らしていたから。
「まあ、よかった! 貴女たちはきっと彼らに感謝されるに違いないわ。うふふ」
トリクシー様はお茶菓子に出されたショートブレッドを手に取り、サクリと一口齧った。
ああ、あれ美味しいのよね。
メイヤー商会限定販売だから、なかなか手に入らなくて。
メイヤー商会のご令嬢がクリステア様のご友人で、入学してから聖獣契約に成功したため、話題の人の一人でもある。
聖獣契約後、早々に特別寮に移ってしまったため、フランシーヌ派に引き込むのに失敗してしまったとトリクシー様も悔しそうにしていた。
「メイヤー商会のご令嬢をこちらに取り込めなかったのはつくづく残念ね。フランシーヌ様が王太子殿下の婚約者に決まった暁にはどうにかしてこちらに引き込んでいただかなくては」
トリクシー様はそう言って残りのショートブレッドを口に入れた。
数日後、ついにクリステア様のお茶会が開かれるという情報が舞い込んだそうで、昼休みにトリクシー様から召集がかかった。
ランチをサロン棟に運んでもらい、皆で昼食を取りながらトリクシー様に注目していた。
正直なところ、何を言われるのか気が気じゃなくて食べたものの味がしなかった。
「今朝、クリステア様がアリシア様に招待状をお渡ししたそうよ。サロン棟のエリスフィード公爵家借り上げの部屋を今日の午後から使うと通知があったそうだからその時ね。今日の今日だなんて、招待状の意味がないじゃないの、まったく……」
どうやら、事前にいつ行うかは予め決めていたようで、招待状は単なる形式だけのようだった。
まあ、トリクシー様もこうして急に召集をかけるのだから、人のことを言えた義理ではないと思うのだけど……
「サロン棟の者は一切使わず、料理や飲み物も全て持ち込みだそうよ。まったく、こちらの息のかかった者を入れられないなんて、計算外だわ」
え、諜報を入れるつもりだったの⁉︎ なんて大胆な……
どうやらサロン棟で働くメイドか、サロン棟でアルバイトしているメイド志望の平民の生徒にお金を握らせて何かしら情報を得ようとしていたみたい。
それなのに使うのは部屋だけ、その部屋もエリスフィード家が在学中借り上げている専用の部屋だから、決まった人物しか出入りできないし、盗聴なんてもってのほか。
今回給仕として入るのもクリステア様の侍女ともう一人特別寮から派遣されてくるメイドらしいので買収は無理だったそうで。
クリステア様、徹底してるなぁ……
やはり、本人が望まずともこれだけ敵が多いと警戒せざるを得ないということなのかしら。
いいお家に生まれるって、羨ましいことばかりじゃないのね。大変だなぁ。
「あちらもその気がない割には周囲への警戒が厳しいのが気になるわね。やはり、油断ならないわ……」
トリクシー様がぶつぶつ呟くのを横目に私はさっさと食べ終えてしまおうとせっせと料理を口に運ぶ。
もうこんな集まりはうんざり。
入学したての小さな子たちを成人間近の令嬢たちが貶めようとするなんて醜悪極まりないわ。
どうにかしてやんわり、当たり障りなく取り巻きから離れる方法を考えよう。
そして心置きなく図書館通いして読書三昧よ!
そう心に誓った矢先、トリクシー様が食事を終え、席を立つと同時に「ああ、そうそう。貴女たちにお願いがあったのよ」と、私を含む数名でサロン棟のロビーでクリステア様たちの様子を伺うよう命令してきた。
う、嘘でしょう⁉︎
---------------------------
すみません!
もう少しお付き合いくださいませー!
いつもコメントandエールポチッとありがとうございます!
嬉しさににまにましながら読ませていただいております and 執筆の励みになっておりますー!
毎回、彼女がどうやって情報を得ているのか不思議に思っていたのだけれど、商会の子や平民の生徒から情報を買っているのだと聞いた。
それはもはや噂好きの域を超えているのでは……?
そんなトリクシー様から半強制的にお茶会に呼び出された。
あの時の会話からして今回の呼び出しは嫌な予感しかしないのだけれど……
しかし、トリクシー様より弱い立場にある私は断れるはずもなく、せめて目立たない席に座ってことの成り行きを見守ることにしたのだった。
「皆様もお聞きになったかと思われますが、ついにアリシア様がクリステア様に敗北し、あろうことか敵方であったクリステア様の傘下に入るようですわよ」
トリクシー様のお言葉に皆様がざわめいた。
え、アリシア様が……?
いくら敗北したとはいえ、敵とも言うべきご令嬢の下に付くとかありえるのかしら⁉︎
ご実家はエリスフィード家の対立派閥だったはずだから、そんなことをしたら大変なことになるのでは?
それとも、グルージア侯爵家がエリスフィード公爵家に屈した?
色々な憶測が飛び交う中、トリクシー様が得意げな表情を浮かべて「お静かに」と声をかけたことで室内は一瞬でシン、と静まりかえった。
「先日、クリステア様とアリシア様が挨拶を交わし、親しげに談笑しながら教室に移動している姿を目撃したと報告がありましたの。その際、クリステア様がアリシア様をお茶会に招待すると約束していたようだとも……」
トリクシー様はそこまで話すと、はあ……とわざとらしくため息を吐いてからティーカップを手に取った。
トリクシー様がゆっくり紅茶を飲むのを皆が焦れながらも黙って見守っていると、ティーカップをソーサーに置いて私たちににっこりと笑った。
「ですから私、アリシア様の取り巻きのご令嬢たちにこれからはアリシア様のお側にいてもいいことなんて何もないこと、しばらくは距離を置かれて、ご家族に今後の身の振り方をご相談なさったほうがよろしくてよ、と匿名で忠告して差し上げましたの」
え……それって、要はアリシア様から離れて孤立させなさいって遠回しに言ってるよね?
「取り巻きの皆様は迷っていらっしゃるようでしたけれど、遠からずこちらの忠告に従うことになるでしょうね」
ニヤリと口角を上げて笑うトリクシー様の目は笑っていなかったので、とても怖かった。
「アリシア様は取り巻きが離れ次第、王太子殿下の婚約者として相応しくないと自覚していただくとして、クリステア様には近いうちに他の殿方に目を向けていただけるように微力ながら出会いの場を提供して差し上げようと思いますの。確か、ガドリー家やボートヴィル家がエリスフィード公爵家との繋がりを強く求めているとのことでしたから、さりげなくクリステア様のお茶会の話題を出して、ついにクリステア様の社交が始まったようだとお話すると良いでしょうね」
トリクシー様がそう言ってちらりと見た先には二学年下のご令嬢たちがいて、その視線にビクッとしていた。
確か……ガドリー家のご子息であるトリニアン様が彼女たちと同学年だったはず。
「ねえ、貴女たち。悩める彼らが有益な情報を得られるよう、ほんの少し、ええほんの少しだけ。彼らの近くでクリステア様のお茶会の話をするだけでいいの。それだけで彼らは自分たちがどう動くべきか考えるはずよ? 貴女たちはただ、彼らに聞こえるところでおしゃべりするだけ。ね、簡単でしょう?」
トリクシー様がニィッと口角を上げ、首を傾げて言うと、話しかけられたご令嬢たちは「え、ええ。それくらいなら……」と頷いた。
というか、頷かないといけないような空気だったので彼女たちもそうする以外どうしようもなかったと思う。
他の皆は、自分たちに役目がこないよう、祈るように彼女たちから目を逸らしていたから。
「まあ、よかった! 貴女たちはきっと彼らに感謝されるに違いないわ。うふふ」
トリクシー様はお茶菓子に出されたショートブレッドを手に取り、サクリと一口齧った。
ああ、あれ美味しいのよね。
メイヤー商会限定販売だから、なかなか手に入らなくて。
メイヤー商会のご令嬢がクリステア様のご友人で、入学してから聖獣契約に成功したため、話題の人の一人でもある。
聖獣契約後、早々に特別寮に移ってしまったため、フランシーヌ派に引き込むのに失敗してしまったとトリクシー様も悔しそうにしていた。
「メイヤー商会のご令嬢をこちらに取り込めなかったのはつくづく残念ね。フランシーヌ様が王太子殿下の婚約者に決まった暁にはどうにかしてこちらに引き込んでいただかなくては」
トリクシー様はそう言って残りのショートブレッドを口に入れた。
数日後、ついにクリステア様のお茶会が開かれるという情報が舞い込んだそうで、昼休みにトリクシー様から召集がかかった。
ランチをサロン棟に運んでもらい、皆で昼食を取りながらトリクシー様に注目していた。
正直なところ、何を言われるのか気が気じゃなくて食べたものの味がしなかった。
「今朝、クリステア様がアリシア様に招待状をお渡ししたそうよ。サロン棟のエリスフィード公爵家借り上げの部屋を今日の午後から使うと通知があったそうだからその時ね。今日の今日だなんて、招待状の意味がないじゃないの、まったく……」
どうやら、事前にいつ行うかは予め決めていたようで、招待状は単なる形式だけのようだった。
まあ、トリクシー様もこうして急に召集をかけるのだから、人のことを言えた義理ではないと思うのだけど……
「サロン棟の者は一切使わず、料理や飲み物も全て持ち込みだそうよ。まったく、こちらの息のかかった者を入れられないなんて、計算外だわ」
え、諜報を入れるつもりだったの⁉︎ なんて大胆な……
どうやらサロン棟で働くメイドか、サロン棟でアルバイトしているメイド志望の平民の生徒にお金を握らせて何かしら情報を得ようとしていたみたい。
それなのに使うのは部屋だけ、その部屋もエリスフィード家が在学中借り上げている専用の部屋だから、決まった人物しか出入りできないし、盗聴なんてもってのほか。
今回給仕として入るのもクリステア様の侍女ともう一人特別寮から派遣されてくるメイドらしいので買収は無理だったそうで。
クリステア様、徹底してるなぁ……
やはり、本人が望まずともこれだけ敵が多いと警戒せざるを得ないということなのかしら。
いいお家に生まれるって、羨ましいことばかりじゃないのね。大変だなぁ。
「あちらもその気がない割には周囲への警戒が厳しいのが気になるわね。やはり、油断ならないわ……」
トリクシー様がぶつぶつ呟くのを横目に私はさっさと食べ終えてしまおうとせっせと料理を口に運ぶ。
もうこんな集まりはうんざり。
入学したての小さな子たちを成人間近の令嬢たちが貶めようとするなんて醜悪極まりないわ。
どうにかしてやんわり、当たり障りなく取り巻きから離れる方法を考えよう。
そして心置きなく図書館通いして読書三昧よ!
そう心に誓った矢先、トリクシー様が食事を終え、席を立つと同時に「ああ、そうそう。貴女たちにお願いがあったのよ」と、私を含む数名でサロン棟のロビーでクリステア様たちの様子を伺うよう命令してきた。
う、嘘でしょう⁉︎
---------------------------
すみません!
もう少しお付き合いくださいませー!
いつもコメントandエールポチッとありがとうございます!
嬉しさににまにましながら読ませていただいております and 執筆の励みになっておりますー!
140
お気に入りに追加
14,171
あなたにおすすめの小説

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位

【短編】婚約破棄?「喜んで!」食い気味に答えたら陛下に泣きつかれたけど、知らんがな
みねバイヤーン
恋愛
「タリーシャ・オーデリンド、そなたとの婚約を破棄す」「喜んで!」
タリーシャが食い気味で答えると、あと一歩で間に合わなかった陛下が、会場の入口で「ああー」と言いながら膝から崩れ落ちた。田舎領地で育ったタリーシャ子爵令嬢が、ヴィシャール第一王子殿下の婚約者に決まったとき、王国は揺れた。王子は荒ぶった。あんな少年のように色気のない体の女はいやだと。タリーシャは密かに陛下と約束を交わした。卒業式までに王子が婚約破棄を望めば、婚約は白紙に戻すと。田舎でのびのび暮らしたいタリーシャと、タリーシャをどうしても王妃にしたい陛下との熾烈を極めた攻防が始まる。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
ここは私の邸です。そろそろ出て行ってくれます?
藍川みいな
恋愛
「マリッサ、すまないが婚約は破棄させてもらう。俺は、運命の人を見つけたんだ!」
9年間婚約していた、デリオル様に婚約を破棄されました。運命の人とは、私の義妹のロクサーヌのようです。
そもそもデリオル様に好意を持っていないので、婚約破棄はかまいませんが、あなたには莫大な慰謝料を請求させていただきますし、借金の全額返済もしていただきます。それに、あなたが選んだロクサーヌは、令嬢ではありません。
幼い頃に両親を亡くした私は、8歳で侯爵になった。この国では、爵位を継いだ者には18歳まで後見人が必要で、ロクサーヌの父で私の叔父ドナルドが後見人として侯爵代理になった。
叔父は私を冷遇し、自分が侯爵のように振る舞って来ましたが、もうすぐ私は18歳。全てを返していただきます!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。

兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化

公爵令嬢はアホ係から卒業する
依智川ゆかり
ファンタジー
『エルメリア・バーンフラウト! お前との婚約を破棄すると、ここに宣言する!!」
婚約相手だったアルフォード王子からそんな宣言を受けたエルメリア。
そんな王子は、数日後バーンフラウト家にて、土下座を披露する事になる。
いや、婚約破棄自体はむしろ願ったり叶ったりだったんですが、あなた本当に分かってます?
何故、私があなたと婚約する事になったのか。そして、何故公爵令嬢である私が『アホ係』と呼ばれるようになったのか。
エルメリアはアルフォード王子……いや、アホ王子に話し始めた。
彼女が『アホ係』となった経緯を、嘘偽りなく。
*『小説家になろう』でも公開しています。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。